ゼーガペイン

これ面白いですよ。
私はＴＶで全話観ちゃったクチですが、毎週楽しみにしてました。結構こちらの予想外に話が展開していくのも良い。ここまでストーリーの先が読めないアニメも久しぶりです。どうなっちゃうのかとワクワクします。とくにアレとかコレとか・・・、ああ、ネタバレ厳禁のストーリーなので言えないっ。

数話目までにいくつかの状況の謎が解けますが、そこを土台にさらに状況は変化していくので、「なんだそういう事か」で終わらずに観て欲しいですね。そこからが面白いので。

ゼーガのロボットデザインも、最初はイマイチだなあと思ってましたが、最後の方ではなかなかカッコ良く感じるようになりました。戦闘シーンの演出が良いのかも。とくに敵のアンチゼーガが登場してからの戦闘シーンは良かった。

全編通して作画の質もなかなか高く、キャラクターも良い。ちなみに主人公のキョウは熱血漢。それとエンディングテーマの曲も良い感じです。

ただ終盤はちょっと駆け足っぽく話が展開してしまったので、面白いドラマだけにもう少しジックリ話を進めて欲しかったですね。もっと色んなアイデアをストーリーに盛り込める骨太な世界観なだけに、やはり半年でなく１年間くらい放映期間があっても良かったかも。

リアルとバーチャルの境を描くＳＦでありながら、真っ直ぐな「希望」がテーマになっているＳＦサイバーロボットアクション作品。おススメです。

まず、このアニメのいいところと言えばストーリーのネタ。
これが一番いい。18:00台とかのアニメの割には、ネタが素敵。
ちょっといえないけど、起因となるアイデアやストーリーに関わるターニングポイントがいかしてます。おろぉ〜〜そう来ましたかぁ〜〜みたいな。
後、これなら18:00台でも、血がでないし。血がでないのは、それは理に敵っているということもあり、それが逆に虚にも見えてくる。その戦闘模様も同様に虚に見えてくるので、そこが要素として良くも見える。色即是空、空即是空ってワケなのね。

ただ、ネタはとてもいいのに、その持っていき方、流れがもぅ少し！！！おしぃ！！（間や、台詞とか、時間とか！）
これを、エウレカみたいに50話ベースでもっと展開を遅くして、丁寧にやると、すっごくいい物ができたと思う。（なんていうか、エヴァとも違うものていう意味で）
大体、最近のロボットものはエヴァの概念というか雰囲気を受け継いでいるものが多いけれど、これは現在っぽいといえる。
ただ、コレを深夜帯とかにして、50話（むりだけど）とかにすると随分いいものができたんじゃなぃかしらぁ〜〜って思うのよね。（再度）（あ、お子様時間帯のため、ぼかしが入っているところあり）

と、いうことでオシイ！！ネタ自体は面白いけど、細かな設定がもう少しというか。ただ、ネタは面白いので、見てみるといいかな。

p.s.
OP新居昭乃さん、ED保刈さん（曲だっけ？）リトルグッバイ。
これ、歌もいいねぇ〜〜（もちのロンね）とくに、リトルグッバイ個人的に好き。
あ、後xbox360でゲームでてます。

サイバー空間を描いた作品といえば、かのウォシャウスキー兄弟が、押井守の攻殻機動隊にインスパイア（悪く言えばパクリ？）され、マトリックスをつくったというのは有名な話。

で、このゼーガペインという作品、出だしの数話は、ジャパニメーションお得意の学園ドラマ風、巨大ロボットアニメか？と思わせるのだが…その後徐々に明らかになっていく驚愕の展開は、マトリックスなんてもはや古臭く思えてしまうような、最先端のサイバーパンク作品と言っても言いすぎじゃない出来となってます。

しかも驚くのは、このレベルのアニメが、夕方の時間帯に普通に放送されてるという事実。アメコミは１００年たってもこのレベルには達しませんぜ。

全９巻２６話の短からぬストーリーなのですが、特に後半以降は、見れば見るほど次が気になって仕方がなくなる怒濤の展開です。

アニメ嫌いな人も騙されたと思って借りてミソ。

アニメを見て涙腺が緩んだのは久し振りです。傑作とは言いませんが佳作だと思います。

主人公の高校生が謎の美少女に誘われてロボットに乗り込み、未知の敵と闘うハメになるって、おいおい、また同じような話しかよーと誰しも思うでしょう。しかし本作は一味も二味も違います。

人類全体がここまで過酷な状況に追い詰められてしまったという設定、こんなにも切ない思いに駆られる設定は、アニメに限らず、ＳＦ小説も含めてチョット他に思い当たりません。

第５話あたりまで見て、スローテンポで退屈、主人公のあまりの脳天気さとバカさ加減にイライラする、ヒロインの一人、リョウコ役の声優さんが棒読み調で聞き苦しい、３ＤＣＧの戦闘シーンが稚拙、と感じる人も多いようです。

しかし。

「マトリックス」とロボットものを合体したくらいなものだろうという当初の予想は見事にハズレました。

主人公のキョウですが、エヴァ以降、シンジ君の親戚みたいな内向的男子キャラがやたらに増えたように思える昨今、彼のような熱血キャラには、むしろ新鮮味を感じました。なにしろ状況が状況なので、これくらい前向きなキャラでないと釣り合いが取れないのです。

それにキョウ君は決して熱血バカじゃないです。「ここでデカルトはベタ過ぎる！」「バークリィも古い！　ウゼェ！」なんて台詞はバカには吐けません。ウダウダと中途半端な「哲学」を振りかざす衒学趣味をバッサリと斬り捨てているのが、また新鮮で爽快です。

ヒロインの棒読み口調も、第１３話まで来ると吹っ飛びます。もう一人のヒロイン、クールビューティなシズノ先輩に対抗するには、こういう天然ボケ声が合っているのかなーと思う次第です。

非常に印象的だったのは、エンディング・アニメとテーマの使い方です。中盤あたりになると、（オープニングにも言えることですが）シーンや歌詞がストーリーと渾然一体として来て、見たり聞いたりするのが、いささかツライ気分に陥りました。

本編のラストで「え゛〜！」となった所で、エンディングが流れて「時が戻ったら〜♪　時が戻ったら〜あ〜♪」と来ると、これはかなりヤバイです。「キスしてグッバイ」は悲しすぎます。

ただし、残念なのは、他のレヴューでも指摘されている事ですが、ラスト数話の展開が急ぎ過ぎの感があって、いまいち未消化・不完全燃焼という気がします。結果論ですが、やはり序盤で話数を使い過ぎてしまったのではないかと思われます。（偉そうでスイマセン。でも本当に残念なのです。）

とは言っても、クオリティの割に知名度が不当に低い作品だと断言します。

ここのレヴューを読んで評価が高かったので見てみる気になったのですが、正解でした。是非是非のお勧め品です。

（ＴＶ版を全て見た上での感想です。ネタバレはありません）

いわゆる一般的なロボットアニメを期待すると、少々肩すかしを食らうかもしれません。逆に、ロボットアニメを敬遠している人は、食わず嫌いをしているかもしれません。「マトリックス」を彷彿とさせるややダークな設定、次々と発生する衝撃的なシナリオ。しかし、それでいて、この作品にはどこか不思議なみずみずしさ、清々しさがあります。そして、ときに静かに心に訴えかけてくる文学的な情感。おそらくこのあたりが、この作品に熱心な支持者がいる理由でしょう。

ダークな設定でありながら、物語が鬱々としていないのは、主人公の存在が大きいでしょう。この主人公、はっきり言って馬鹿です。時には滑稽ですらあり、軽く引くこともあります。でも、あくまで前向き。どんな状況でも自分の殻に閉じこもらず、とにかく行動を起こそうとします。その前向きな馬鹿さが、ダークなこの作品では救いになっています。ただ、特に前半はその馬鹿さ加減が鼻につき、視聴を停めたくなるかもしれません。ストーリー的にも、序盤はスローペースでいささかまどろっこしいですしね。でも、世界の正体が分かり始める６話あたりから、一気に物語に引き込まれていきます。特に中盤から最終盤にかけての盛り上がりは他の作品の追随を許さないものがあります。そしてラスト・・・。

最終話まで見終わって、「ああ、良作だったな」と素直に思える作品でした。

ちなみに、本作の舞台は舞浜。この地名に心当たりのない人のために少し説明しておくと、千葉県浦安市と東京都江戸川区の境にある埋め立て地で、ディズニーランドがある地域のことです。本家ディズニーリゾートがあるアメリカのマイアミにちなんで、この土地に「マイハマ＝舞浜」と名付けられたそうです。完全に余談ですが。