軽蔑 / ブリジット・バルドー
軽蔑
/ジャン・リュック・ゴダール
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(30)
解説・ストーリー
劇作家のポールのもとに、辣腕プロデューサーのプロコシュがシナリオの書き直しを依頼しに来た。フリッツ・ラング(本人)が監督する新作『オデュッセイア』があまりにも難解すぎるからだ。打ち合わせの後、プロコシュの自宅へ招かれたポールと妻カミーユだったが、後からやって来たポールにカミーユの態度は冷たい。彼女が何に対して怒っているのか、二人の仲は自宅へ戻っても変わらない。あんなに愛し合ったのに、ベッドを共にする事も拒絶するカミーユ。やがて、映画のロケのためにカプリ島に出かけた際、ポールはカミーユとプロコシュがキスしている光景を目にする……。
劇作家のポールのもとに、辣腕プロデューサーのプロコシュがシナリオの書き直しを依頼しに来た。フリッツ・ラング(本人)が監督する新作『オデュッセイア』があまりにも難解すぎるからだ。打ち合わせの後、プロコシュの自宅へ招かれたポールと妻カミーユだったが、後からやって来たポールにカミーユの態度は冷たい。彼女が何に対して怒っているのか、二人の仲は自宅へ戻っても変わらない。あんなに愛し合ったのに、ベッドを共にする事も拒絶するカミーユ。やがて、映画のロケのためにカプリ島に出かけた際、ポールはカミーユとプロコシュがキスしている光景を目にする……。
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「軽蔑」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
劇作家のポールのもとに、辣腕プロデューサーのプロコシュがシナリオの書き直しを依頼しに来た。フリッツ・ラング(本人)が監督する新作『オデュッセイア』があまりにも難解すぎるからだ。打ち合わせの後、プロコシュの自宅へ招かれたポールと妻カミーユだったが、後からやって来たポールにカミーユの態度は冷たい。彼女が何に対して怒っているのか、二人の仲は自宅へ戻っても変わらない。あんなに愛し合ったのに、ベッドを共にする事も拒絶するカミーユ。やがて、映画のロケのためにカプリ島に出かけた際、ポールはカミーユとプロコシュがキスしている光景を目にする……。
「軽蔑」 の作品情報
「軽蔑」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
軽蔑の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
99分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
UNRD35024 |
2005年07月27日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
15枚
|
0人
|
0人
|
軽蔑の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
99分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
UNRD35024 |
2005年07月27日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
15枚
|
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ユーザーレビュー:30件
破局ドラマティック
投稿日:2006/06/13
レビュアー:よふかし
劇的な別れ、の素晴らしい映画です。
さっきまでベッドで永久の愛を誓っていちゃいちゃしていたふたりに、ふとしたことから行き違いが生じる。
ささいな不信は口げんかとなり、やがてギリシア悲劇も思わせる激しい感情のぶつけ合いが繰り広げられる。この長い室内シーンには、ため息が出るほど。
言ってはいけないと思いながら出てしまう言葉、強気の裏に隠れた和解の申し出、誤解、曲解、感情の渦。言わせてはすべてがお終いになると感じつつ、決定的な言葉を求め続けてしまう・・・。
こんな見事で、美しい夫婦喧嘩、観たことないです。
音楽は絶品だし、次々と原色の服に着替える通訳兼秘書の女とか、なぜか靴を脱いでソファに乗せているジャック・パランスとか、改装中の室内のあれこれとか、小技が笑えるところも多々あって楽しい。製作者のソフィア・ローレンの旦那などに「もっとバルドーの裸を」と言われて追加したらしい冒頭のいちゃいちゃシーンも、あってよかったと思います。
美しいカプリ島の邸宅で、最後までフリッツ・ラングが撮り続けている『オデュッセイア』。トロイ戦争のあと、英雄オデュッセウスが愛妻のもとへ帰る長い旅の途中で、ゼウスにイジワルされながら、一つ目の巨人やサイレンの魔女を倒していく話だった(と思う)。もしそうなら、いろいろと暗喩に満ちているのでしょうが、はっきりこれとは分からなかった。でも多分、隅々まで分からなくてもこの映画は十分、楽しめます。90点。
長く上位に予約してもなかなか届かなかった本作のDVDですが、意外と人気あるのかしら? 映像は、近所のショップでVHS版を借りずに我慢したかいがあったと思いました。
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17人の会員が気に入ったと投稿しています
映画に未来はない
フランス映画の中でも とりわけ難解なゴダール そのカリスマぶりはわけもなく 反感をかってしまう
しかしこの 晦渋で傲慢 他者を寄せ付けないゴダール像なるもは 果たして正鵠を得たものであるのかどうか
「軽蔑」は映画脚本家 監督らと ジャック・パランス演じる アメリカのプロジューサーとの対立を描くもので そこにBBとミシェル・ピコリの夫婦に亀裂が生じる物語がからむ
例によって 会話などに文学的引用などが入り 初めてゴダールを観る人はめんくらっちゃうし 感情移入もできないだろう
ゴダールのアメリカ映画に対する 思いは すべての映画は撮られてしまった 物語も語られつくした このあと自分達のすることはないとゆう 嫉妬ともノスタルジアとも取れる感慨だ
だからこの映画を観る時 そのアメリカ映画に対するあこがれと 映画製作に対する絶望に揺れ動く あるいはプロドゥサーにぺこぺこする劇中人物のように 情けない映画人ゴダールとしてみたらどうだろう
すると この映画がイタリアの強い光の下なのに トリュフォー映画でおなじみの沈んだ叙情の ドルリューの音楽もあり どこか湿り気を帯びた 奇妙に哀切なシネマに見えてこないだろうか
哀しみと絶望と そしてユーモアのゴダールを堪能してもらいたいのだ
技法的には 夫婦喧嘩を追う室内のキャメラなど 「勝手にしやがれ」の激烈なジャンプショットはなく ほとんど横移動するドリーやパンで撮られていて 会話で切り返しもしないのでこれまた めんくらうが いかに黒沢清が ゴダールの影響の下にあるのかがわかるのではないだろうか
この2年後 またもイタリアの空の下で傑作「キXチガイピエロ」が撮られるだろう
このレビューは気に入りましたか?
14人の会員が気に入ったと投稿しています
『 ラストタンゴ・イン・パリ 』の参考作品として観ました。
(いくつかの作品について重大なネタバレあり)
ゴダールは苦手です。
それほど作品を観たわけではないですが、どうも相性が悪い。 トリュフォーやルイ・マルは好きなのに。
難解でわからないというのもありますが、頭でっかちで、あざとい という偏見が自分の中でできています。
またブリジッド・バルドーも、「犬を食うなどと野蛮なことをやめさせる」ために韓日ワールドカップからフランス・チームをボイコットさせようと呼びかけた動物愛護至上ばあさんの印象が強いし、好きな女優でもないので、この作品普通なら食指がでないところです。
観た動機はたまたま昨年末BSで放送していたからと、『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972年)の参考作品としてです。(以下『ラストタンゴ』と省略)
監督になりたてのころヌーベルバーグに共鳴しゴダールを敬愛していたベルトルッチが、70年代初め、映画について意見の相違から、ゴダールと激しく対立したと最近知りました。
『 暗殺の森 』を「 ゴダール殺しの映画 」という映画評論家もいらっしゃいます。
ベルトルッチとゴダールとの関係を考えていて、この作品に興味を持ったわけです。
といってもベルトルッチも含め、誰かがこの二つの作品を関連付けて発言しているわけではありません。
あくまで、ぼくの「妄想」「こじつけ」といったところのですので、その点お含み置きください。
『軽蔑』(1963年)の原作者はアルベルト・モラヴィア。
『暗殺の森』(1970年)の原作者でもあり、詩人であるベルトルッチの父親とは友人であり、そのため昔から知った仲とも言われます。
『軽蔑』は愛する妻を失うまでの男の話。 男は「妻のためアパートを持ち続ける」金のため仕事をすると言う。 妻がいなくなったらアパートを手放す、とも言ってます。
『ラストタンゴ』は愛する妻を失った後の男の話。(ちなみに男の名は、ありふれた名前ながら、両作品ともポールです。) 男には、妻が経営していた安ホテルが残り、そして「新たなアパートの部屋を見つけ」に行って、ジャンヌ(マリア・シュナイダー)と出逢う。
ジャンヌがポールと秘密を共有したアパートの一室は、恋人トムによって「かび臭くて自分たちにはふさわしくない」と宣告されて役割を終え、ジャンヌの中でポールとの関係はこのとき終わります。
『軽蔑』は原色の世界。 プロデューサーのスポーツ・カー、室内装飾から女優たちの衣裳。
カプリ島の青い海と青空。 その開放的な風景と色の美しさが観る者に喜びをもたらさないのは、愛する妻を失った哀切の表現だからでしょう。 美と哀しみのコントラストですね。
『ラストタンゴ』は逆光と陰影の世界。 アパート、安ホテルといった暗い室内が主な舞台で閉塞的。
失われた世界ではもはや開放感はない。 美と哀しみのシンクロですね。
『軽蔑』はフランス人の監督がイタリアで撮った作品。 『ラストタンゴ』はイタリア人の監督がフランスで撮った作品。
『軽蔑』も『ラストタンゴ』も男と女の愛の話であると同時に、「映画についての映画」でもある。
『軽蔑』では傲慢で傍若無人ぶりが戯画化されているハリウッドのプロデューサー(ジャック・バランス)が登場し、金のために従うしかないフリッツ・ラングやポールの姿が自虐的に描かれています。
『ラストタンゴ』では恋人トムがカメラを回しジャンヌは即興でセリフをいい、感性に従った映画撮影風景を見せますが、結婚することにした二人は「遊び」をやめ、分別に従って大人のふるまいをすることにします。
「新しい映画(ヌーベル・バーグ)」は新しい現実の変化、感性を描き出す表現ではなく、これもまた虚構に過ぎず、変わらない現実の前に遊びは終わる、ということなのでしょうか?
『軽蔑』のあと、60年代の後半、ゴダールは反商業主義、毛沢東主義、前衛的な表現の模索の時代に入っていき、以後も反ハリウッドの鬼才と言われています。
ベルトルッチは70年代『暗殺の森』『1900年』などを撮った後、1987年イギリスの独立系プロデューサーのジェレミー・トーマスと組んで『ラスト・エンペラー』を撮り、その年のアカデミー賞を総なめ、興行的にも大成功します。 二人の道は分かれていますね。
ベルトルッチは「モノローグではなくダイアローグ(対話)」の映画を作りたいと言っていますが、これは前衛に走り大衆と距離を置くゴダールに対して言っているのでしょうか?
(つづく)
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13人の会員が気に入ったと投稿しています
ゴダール入門としてお薦め
ゴダールの映画的な才能に思いを馳せると、ゴダールがいわゆる普通の映画を撮っていたらどんなに素晴らしい作品ができるだろうかと思ってしまう。辻褄が合い誰もが苦労することなく物語を辿れ、テーマやら主張やらがわかりやすく、適度に審美的な画面で構成された映画。そんなものをゴダールに求めるのは到底不可能だと思っていたのだが、何気なく観た「軽蔑」はまさにそれに近い作品だった。
他人から持ち込まれた企画で当初本人は全くやる気がなく実際に断りを入れていたのだけれど、「気狂いピエロ」を制作する資金稼ぎのためにやむなくなった仕事らしいのだが、できあがった作品はやっつけ仕事ではない丁寧で美しくゴダールの作品の中では恐らくもっともわかりやすく馴染みやすいものだ。拝金主義のアメリカ人プロデューサーが、監督のフリッツ・ラング(実名で登場)が制作中のものが商業主義的ではないために(裸が出てこないと言って不満をぶつけている等)、ミシェル・ピコリ扮する脚本家に脚本の書き直しを依頼するという物語がなんだかとても示唆的だ。ゴダールはかつてこの作品と「はなればなれに」を自分のフィルモグラフィーから外したがっていたようだが、そんなゴダールの意向とは関係なく、「軽蔑」(と「はなればなれに」)はゴダール入門として一番お薦めできる作品だと思う。
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11人の会員が気に入ったと投稿しています
なぜ僕達は若年期にゴダールに惚れるのか?
さて、ゴダールです♪2008年からこのブログを書き始めて、レビュー数は500を超えてるんすけど、初ゴダールです♪
キライや無い(むしろ好きかも)し、全く観てないわけやないんすけど、ほとんどの作品を中高生の時(20歳までかな)に観てあるんで、まーびっくりするぐらい記憶がないんすよねー(;^_^A
でまぁ観てない作品もあるし、ディスカスにあるゴダール作品制覇してまうか!?っつーことで、まずは、[観てある]『軽蔑』から始めようと思います♪
□■□■□
いやーびっくり!ぜーんぜん面白く無い煤i・д・ノ)ノオモンナイヤン!
これを面白いと思ってた中学生の自分はバカかと思うぐらい面白く無い(((((((ノ・д・)ノなんでこんな映画を面白いと思ったんやろ?
いや・・・
違うぞ・・・
多分違うな〜・・・
認めたくは無いけど、多分これはアレやね〜・・・
老いたな、オレ(´д`lll)がーん・・・
□■□■□
1962年の作品やから、自分が初めて観たときに既に30年以上経ってる状態で、その時に自然と面白いと思えた作品が、今、50年経って観てみると色褪せてる・・・
それは作品が色褪せたのでは無くて、自分の中からこの映画の色を感じる何かが失われたということなんやろね・・・大切な何かが・・・
こういう作品を観てるとなんかもう滅入ってくるっすね・・・
今の自分が観てるときに考えてるのは、このカットがどうやとか、こう繋ぐかとか、色の配置がどうやとか・・・
一生懸命面白さを探してる・・・
何の色も感じ取れなくなってもーた作品を、必死になって分解して分析して色を探してる・・・
しょーもな!!!
オレ、しょーもな!!!
あーあ、自分はなんてしょーもない大人になってもーたんやろ・・・
そんなことしても、そんなんやないやん!って中学生の自分にバカにされるのがオチやね・・・
□■□■□
でまぁ結局何がいいたいねん!つーと、この作品はヌーヴェルヴァーグがどうやとか、ゴダールがどうやとかそういう(ある種ムダな)知識はなく観た方が良いんやないかなっつーことなんす(°∀°)b
もっと素直に、もっとまっすぐ観た方が、楽しめるんやないやろか?
今はもう楽しめなくなった自分はそう思うのでした・・・
個人的満足度 71点 オススメ度 75点
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9人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
破局ドラマティック
投稿日
2006/06/13
レビュアー
よふかし
劇的な別れ、の素晴らしい映画です。
さっきまでベッドで永久の愛を誓っていちゃいちゃしていたふたりに、ふとしたことから行き違いが生じる。
ささいな不信は口げんかとなり、やがてギリシア悲劇も思わせる激しい感情のぶつけ合いが繰り広げられる。この長い室内シーンには、ため息が出るほど。
言ってはいけないと思いながら出てしまう言葉、強気の裏に隠れた和解の申し出、誤解、曲解、感情の渦。言わせてはすべてがお終いになると感じつつ、決定的な言葉を求め続けてしまう・・・。
こんな見事で、美しい夫婦喧嘩、観たことないです。
音楽は絶品だし、次々と原色の服に着替える通訳兼秘書の女とか、なぜか靴を脱いでソファに乗せているジャック・パランスとか、改装中の室内のあれこれとか、小技が笑えるところも多々あって楽しい。製作者のソフィア・ローレンの旦那などに「もっとバルドーの裸を」と言われて追加したらしい冒頭のいちゃいちゃシーンも、あってよかったと思います。
美しいカプリ島の邸宅で、最後までフリッツ・ラングが撮り続けている『オデュッセイア』。トロイ戦争のあと、英雄オデュッセウスが愛妻のもとへ帰る長い旅の途中で、ゼウスにイジワルされながら、一つ目の巨人やサイレンの魔女を倒していく話だった(と思う)。もしそうなら、いろいろと暗喩に満ちているのでしょうが、はっきりこれとは分からなかった。でも多分、隅々まで分からなくてもこの映画は十分、楽しめます。90点。
長く上位に予約してもなかなか届かなかった本作のDVDですが、意外と人気あるのかしら? 映像は、近所のショップでVHS版を借りずに我慢したかいがあったと思いました。
映画に未来はない
投稿日
2005/10/14
レビュアー
裸足のラヴァース
フランス映画の中でも とりわけ難解なゴダール そのカリスマぶりはわけもなく 反感をかってしまう
しかしこの 晦渋で傲慢 他者を寄せ付けないゴダール像なるもは 果たして正鵠を得たものであるのかどうか
「軽蔑」は映画脚本家 監督らと ジャック・パランス演じる アメリカのプロジューサーとの対立を描くもので そこにBBとミシェル・ピコリの夫婦に亀裂が生じる物語がからむ
例によって 会話などに文学的引用などが入り 初めてゴダールを観る人はめんくらっちゃうし 感情移入もできないだろう
ゴダールのアメリカ映画に対する 思いは すべての映画は撮られてしまった 物語も語られつくした このあと自分達のすることはないとゆう 嫉妬ともノスタルジアとも取れる感慨だ
だからこの映画を観る時 そのアメリカ映画に対するあこがれと 映画製作に対する絶望に揺れ動く あるいはプロドゥサーにぺこぺこする劇中人物のように 情けない映画人ゴダールとしてみたらどうだろう
すると この映画がイタリアの強い光の下なのに トリュフォー映画でおなじみの沈んだ叙情の ドルリューの音楽もあり どこか湿り気を帯びた 奇妙に哀切なシネマに見えてこないだろうか
哀しみと絶望と そしてユーモアのゴダールを堪能してもらいたいのだ
技法的には 夫婦喧嘩を追う室内のキャメラなど 「勝手にしやがれ」の激烈なジャンプショットはなく ほとんど横移動するドリーやパンで撮られていて 会話で切り返しもしないのでこれまた めんくらうが いかに黒沢清が ゴダールの影響の下にあるのかがわかるのではないだろうか
この2年後 またもイタリアの空の下で傑作「キXチガイピエロ」が撮られるだろう
『 ラストタンゴ・イン・パリ 』の参考作品として観ました。
投稿日
2011/01/15
レビュアー
ロキュータス
(いくつかの作品について重大なネタバレあり)
ゴダールは苦手です。
それほど作品を観たわけではないですが、どうも相性が悪い。 トリュフォーやルイ・マルは好きなのに。
難解でわからないというのもありますが、頭でっかちで、あざとい という偏見が自分の中でできています。
またブリジッド・バルドーも、「犬を食うなどと野蛮なことをやめさせる」ために韓日ワールドカップからフランス・チームをボイコットさせようと呼びかけた動物愛護至上ばあさんの印象が強いし、好きな女優でもないので、この作品普通なら食指がでないところです。
観た動機はたまたま昨年末BSで放送していたからと、『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972年)の参考作品としてです。(以下『ラストタンゴ』と省略)
監督になりたてのころヌーベルバーグに共鳴しゴダールを敬愛していたベルトルッチが、70年代初め、映画について意見の相違から、ゴダールと激しく対立したと最近知りました。
『 暗殺の森 』を「 ゴダール殺しの映画 」という映画評論家もいらっしゃいます。
ベルトルッチとゴダールとの関係を考えていて、この作品に興味を持ったわけです。
といってもベルトルッチも含め、誰かがこの二つの作品を関連付けて発言しているわけではありません。
あくまで、ぼくの「妄想」「こじつけ」といったところのですので、その点お含み置きください。
『軽蔑』(1963年)の原作者はアルベルト・モラヴィア。
『暗殺の森』(1970年)の原作者でもあり、詩人であるベルトルッチの父親とは友人であり、そのため昔から知った仲とも言われます。
『軽蔑』は愛する妻を失うまでの男の話。 男は「妻のためアパートを持ち続ける」金のため仕事をすると言う。 妻がいなくなったらアパートを手放す、とも言ってます。
『ラストタンゴ』は愛する妻を失った後の男の話。(ちなみに男の名は、ありふれた名前ながら、両作品ともポールです。) 男には、妻が経営していた安ホテルが残り、そして「新たなアパートの部屋を見つけ」に行って、ジャンヌ(マリア・シュナイダー)と出逢う。
ジャンヌがポールと秘密を共有したアパートの一室は、恋人トムによって「かび臭くて自分たちにはふさわしくない」と宣告されて役割を終え、ジャンヌの中でポールとの関係はこのとき終わります。
『軽蔑』は原色の世界。 プロデューサーのスポーツ・カー、室内装飾から女優たちの衣裳。
カプリ島の青い海と青空。 その開放的な風景と色の美しさが観る者に喜びをもたらさないのは、愛する妻を失った哀切の表現だからでしょう。 美と哀しみのコントラストですね。
『ラストタンゴ』は逆光と陰影の世界。 アパート、安ホテルといった暗い室内が主な舞台で閉塞的。
失われた世界ではもはや開放感はない。 美と哀しみのシンクロですね。
『軽蔑』はフランス人の監督がイタリアで撮った作品。 『ラストタンゴ』はイタリア人の監督がフランスで撮った作品。
『軽蔑』も『ラストタンゴ』も男と女の愛の話であると同時に、「映画についての映画」でもある。
『軽蔑』では傲慢で傍若無人ぶりが戯画化されているハリウッドのプロデューサー(ジャック・バランス)が登場し、金のために従うしかないフリッツ・ラングやポールの姿が自虐的に描かれています。
『ラストタンゴ』では恋人トムがカメラを回しジャンヌは即興でセリフをいい、感性に従った映画撮影風景を見せますが、結婚することにした二人は「遊び」をやめ、分別に従って大人のふるまいをすることにします。
「新しい映画(ヌーベル・バーグ)」は新しい現実の変化、感性を描き出す表現ではなく、これもまた虚構に過ぎず、変わらない現実の前に遊びは終わる、ということなのでしょうか?
『軽蔑』のあと、60年代の後半、ゴダールは反商業主義、毛沢東主義、前衛的な表現の模索の時代に入っていき、以後も反ハリウッドの鬼才と言われています。
ベルトルッチは70年代『暗殺の森』『1900年』などを撮った後、1987年イギリスの独立系プロデューサーのジェレミー・トーマスと組んで『ラスト・エンペラー』を撮り、その年のアカデミー賞を総なめ、興行的にも大成功します。 二人の道は分かれていますね。
ベルトルッチは「モノローグではなくダイアローグ(対話)」の映画を作りたいと言っていますが、これは前衛に走り大衆と距離を置くゴダールに対して言っているのでしょうか?
(つづく)
ゴダール入門としてお薦め
投稿日
2006/01/07
レビュアー
parole
ゴダールの映画的な才能に思いを馳せると、ゴダールがいわゆる普通の映画を撮っていたらどんなに素晴らしい作品ができるだろうかと思ってしまう。辻褄が合い誰もが苦労することなく物語を辿れ、テーマやら主張やらがわかりやすく、適度に審美的な画面で構成された映画。そんなものをゴダールに求めるのは到底不可能だと思っていたのだが、何気なく観た「軽蔑」はまさにそれに近い作品だった。
他人から持ち込まれた企画で当初本人は全くやる気がなく実際に断りを入れていたのだけれど、「気狂いピエロ」を制作する資金稼ぎのためにやむなくなった仕事らしいのだが、できあがった作品はやっつけ仕事ではない丁寧で美しくゴダールの作品の中では恐らくもっともわかりやすく馴染みやすいものだ。拝金主義のアメリカ人プロデューサーが、監督のフリッツ・ラング(実名で登場)が制作中のものが商業主義的ではないために(裸が出てこないと言って不満をぶつけている等)、ミシェル・ピコリ扮する脚本家に脚本の書き直しを依頼するという物語がなんだかとても示唆的だ。ゴダールはかつてこの作品と「はなればなれに」を自分のフィルモグラフィーから外したがっていたようだが、そんなゴダールの意向とは関係なく、「軽蔑」(と「はなればなれに」)はゴダール入門として一番お薦めできる作品だと思う。
なぜ僕達は若年期にゴダールに惚れるのか?
投稿日
2010/09/03
レビュアー
KASPAR
さて、ゴダールです♪2008年からこのブログを書き始めて、レビュー数は500を超えてるんすけど、初ゴダールです♪
キライや無い(むしろ好きかも)し、全く観てないわけやないんすけど、ほとんどの作品を中高生の時(20歳までかな)に観てあるんで、まーびっくりするぐらい記憶がないんすよねー(;^_^A
でまぁ観てない作品もあるし、ディスカスにあるゴダール作品制覇してまうか!?っつーことで、まずは、[観てある]『軽蔑』から始めようと思います♪
□■□■□
いやーびっくり!ぜーんぜん面白く無い煤i・д・ノ)ノオモンナイヤン!
これを面白いと思ってた中学生の自分はバカかと思うぐらい面白く無い(((((((ノ・д・)ノなんでこんな映画を面白いと思ったんやろ?
いや・・・
違うぞ・・・
多分違うな〜・・・
認めたくは無いけど、多分これはアレやね〜・・・
老いたな、オレ(´д`lll)がーん・・・
□■□■□
1962年の作品やから、自分が初めて観たときに既に30年以上経ってる状態で、その時に自然と面白いと思えた作品が、今、50年経って観てみると色褪せてる・・・
それは作品が色褪せたのでは無くて、自分の中からこの映画の色を感じる何かが失われたということなんやろね・・・大切な何かが・・・
こういう作品を観てるとなんかもう滅入ってくるっすね・・・
今の自分が観てるときに考えてるのは、このカットがどうやとか、こう繋ぐかとか、色の配置がどうやとか・・・
一生懸命面白さを探してる・・・
何の色も感じ取れなくなってもーた作品を、必死になって分解して分析して色を探してる・・・
しょーもな!!!
オレ、しょーもな!!!
あーあ、自分はなんてしょーもない大人になってもーたんやろ・・・
そんなことしても、そんなんやないやん!って中学生の自分にバカにされるのがオチやね・・・
□■□■□
でまぁ結局何がいいたいねん!つーと、この作品はヌーヴェルヴァーグがどうやとか、ゴダールがどうやとかそういう(ある種ムダな)知識はなく観た方が良いんやないかなっつーことなんす(°∀°)b
もっと素直に、もっとまっすぐ観た方が、楽しめるんやないやろか?
今はもう楽しめなくなった自分はそう思うのでした・・・
個人的満足度 71点 オススメ度 75点
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