憲兵とバラバラ死美人 / 中山昭二
憲兵とバラバラ死美人
/中山昭二
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(7)
解説・ストーリー
帝国陸軍内で発生した猟奇事件を描く怪奇スリラー。日本軍の歩兵部隊で、井戸から死体が発見されるという事件が発生した。調査に赴いた小坂憲兵は、死体が陸軍病院でバラバラにされたことを突き止めた。やがてその線から一人の男が浮かび上がる……。
帝国陸軍内で発生した猟奇事件を描く怪奇スリラー。日本軍の歩兵部隊で、井戸から死体が発見されるという事件が発生した。調査に赴いた小坂憲兵は、死体が陸軍病院でバラバラにされたことを突き止めた。やがてその線から一人の男が浮かび上がる……。
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「憲兵とバラバラ死美人」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
帝国陸軍内で発生した猟奇事件を描く怪奇スリラー。日本軍の歩兵部隊で、井戸から死体が発見されるという事件が発生した。調査に赴いた小坂憲兵は、死体が陸軍病院でバラバラにされたことを突き止めた。やがてその線から一人の男が浮かび上がる……。
「憲兵とバラバラ死美人」 の作品情報
「憲兵とバラバラ死美人」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
憲兵とバラバラ死美人の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
73分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
VPBT17451 |
2005年10月21日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
1枚
|
0人
|
0人
|
憲兵とバラバラ死美人の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
73分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
VPBT17451 |
2005年10月21日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
1枚
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ユーザーレビュー:7件
プロファイリング憲兵vs拷問憲兵。
投稿日:2007/09/30
レビュアー:ぴよさん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
噂には聞いていたが、これはめったにお目にかかれないほどの異色作だ。タイトルこそキワモノっぽいが、中身は驚くほどに硬派で真面目な事件モノだ。
昭和12年、主力が満州へ移った仙台歩兵第四連隊。その敷地内の井戸から妊婦のバラバラ死体が発見される。仙台憲兵隊は県警の協力を拒んで強引な捜査を進めるが、遅々として進まない。
そこへ東京の憲兵隊から、正義感溢れる小坂曹長(中山昭二)が派遣されて来る。彼は拷問による犯人特定に異を唱え、県警と協力して地道な捜査を進める。まず被害者の特定を優先的に考える小坂が、頭蓋骨と対話をするシーンなど、憲兵らしからぬ人間的な側面を描いている。
キリヤマ…じゃなくて中山昭二のソフトでモダンな憲兵像が、なんとも格好良い。捜査で宿泊する店の女将(若杉嘉津子)とのプラトニックな恋愛が、またなんとも。手が触れるだけで頬を赤らめる…ってあんたら中学生か!
そして遂に、彼は犯人の特定に至る。捕縛の為、満州、チチハルへ飛ぶ小坂。ここでキリヤマから多羅尾伴内へと変身して、事件はクライマックスを迎えるのだ。
実際の元憲兵大尉、小坂慶助の「のたうつ憲兵」が原作。実話を元にしているらしいので、ドラマ的に強烈なサプライズがあるわけではない。
が、なにしろ軍隊内殺人事件というテーマの面白さが、秀逸だ。当時の風俗・文化も垣間見られて、73分間があっという間に過ぎてしまう。 ラストカットもヒッチコックみたいで、洒落ている。
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
拷問すればいい、訳ではない。
「憲兵と幽霊」を観た後で観ました。順番を間違えてしまったようです。
のっけにすごい美人(三重明子さん)が出てきて殺されます。この人、以後は幽霊姿と回想シーンで出てくるだけ。もったいない。この時期の新東宝の女優層の厚さをうかがわせるような贅沢なキャスティングだと感じ入ったのでした。
この殺人事件の捜査に当たるのが憲兵の小坂・中山昭二さんです。この時期にすでにキリヤマ隊長の容貌と貫禄を持っていることに驚かされます。独白の声音なんか、それだけ聴いていると、「ウルトラセブン」なのか新東宝映画なのか区別不可能です。
もったいないと云えば、天知茂さんも極めてショボい役で、拷問なんかされちゃうのでした。後に「憲兵と幽霊」で見せることになる色悪ぶりは影も形もありません。
「憲兵と幽霊」では、拷問を受けるのは中山さんと久保菜穂子さんでした。中山さんのはともかく、久保菜穂子さんの拷問シーンはサービスシーンでしたが、天知さんの拷問だけを観せられても、ねえ。憲兵に拷問は欠かせないってことなのか知らん。
題名と新東宝のエログロ路線への思い入れとだけで観て、見事に期待を裏切られた、まっとうな作品だった、と云うことになります。
*中山昭二さんが訪れる法医学研究室の刺青の標本が、画面の端で笑いを誘っていました。
*バラバラ死美人の首を引き上げる作業の時の音楽が、ちょっと「ゴジラ」に似てました。
*「あんた一体誰なんだ」と中山さんが頭蓋骨に問いかけるシーンには、「ぼくはどう反応すればいいのだろうか」と考え込まされたのでした。
*最後、中山さんはわざわざ満州まで行く必要があったのか。中国人女給(美人でした)を登場させるためだけの付け足しに思えてなりません。
かくの如く、色々もの思わさせられる(笑)作品でございました。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
傑作「憲兵と幽霊」を見る前に、まず、前編のこの映画を。
「憲兵とバラバラ死美人」(1957年、新東宝、白黒、74分)。
並木鏡太郎(1902〜2001年)の監督作品。
続編が、「憲兵と幽霊」(1958年、新東宝、白黒、76分)。
「新東宝」という映画会社は、ときどき映画のタイトルで見ますが、「東宝」と、どう違うのでしょうか?
気になると、そのままにできない、嫌な性分なので、少し調べて見ました。
以下、======内の情報は、「ウィキペディア」をもとに、再構成しています。
=============================================
1946年の東宝争議(ストライキ)のあと、東宝の経営者側にも、左翼の労組側にも、賛同しなかった俳優陣や監督、
スタッフが、1947年に設立した映画会社です。
大河内傳次郎、長谷川一夫、入江たか子、藤田進、山田五十鈴、原節子、高峰秀子らのスターが集まった。
初期から中期は、黒澤明「野良犬」(1949、映画芸術協会と共同製作)、小津安二郎「宗方姉妹」(1950)、阿部豊「細雪」(1950)、
溝口健二「西鶴一代女」(1952)、五所平之助「煙突の見える場所」(1953、エイトプロと共同製作)など、傑作があった。
敗戦後の混乱と労働争議のなか、いい作品をつくりたい監督、俳優が集まってきた。
しかし、その後、興行的にうまくいかなかったのだろう。俳優も監督も、離れていく……。
中期から、大蔵貢(おおくらみつぎ)(1899〜1978)が製作の主体に関わる。
活動映画弁士、映画小屋の興行主を経た大蔵は、1955年、新東宝の社長になった。
=============================================
興行師としての才覚、人脈、勝負強さがあった。
サイレント時代から生きてきた彼には、敗戦後の映画小屋に、身銭をはたいて来る客が喜ぶのはどんな映画か、
それが分かっていたのだろう。
(その時、生まれていない私に云う資格はないが。)
おふくろ(母)に言わせると、テレビのない時代は、映画が最大の楽しみであった、という。
「ひばり(美空ひばり)が、この町に来たわ。小屋(映画館)にね。行列よ。」
大蔵貢は、「エログロ」「怪奇」「戦前日本」を、闇鍋にして、笑える映画を製作していった。
大博打を打った「明治天皇と日露大戦争」(1957年、新東宝、白黒、112分、渡辺邦男:監督、嵐寛寿郎:主演)が大ヒットした。
「わが芸と金と恋 伝記・大蔵貢 伝記叢書」という本は、高価だが、 図書館で探してみよう。面白いはずだ。
「明治天皇と日露戦争」と同じ年に作られたのが、この「憲兵とバラバラ死美人」である。
「○○と★★」という作品名は、大蔵貢が製作した映画に多い。
「童貞社員とよろめき夫人」「天皇・皇后と日清戦争」「大東亜戦争と国際裁判」「明治大帝と乃木将軍」
「裸女と殺人迷路」「皇室と戦争とわが民族」。
以上が、新東宝時代。
新東宝を追い出されて、「大蔵映画」を設立。
「太平洋戦争と姫ゆり部隊」「社長と女秘書 全国民謡歌合戦」を製作。
「海女」というキーワードも忘れてはいけない。
さて、この「憲兵とバラバラ死美人」(1957年、新東宝、白黒、74分)。
戦前、仙台の陸軍歩兵駐屯地内の井戸から女の胴体が発見される。胎児がいた。
警察の捜査を、当地の憲兵隊長(細川俊夫)は、拒否する。
しかし、事件は漏れ、新聞が報じる。
帝都の憲兵隊から、小坂曹長(中山昭二)が派遣され、捜査を開始する。
やがて、恒吉軍曹(天知茂)が逮捕される。
探偵役になるのは、中山昭二(1928〜1998)。
僕らの世代では、初代「ウルトラセブン」(1967〜1968)のウルトラ警備隊の「キリヤマ」隊長が無二なのだが。
こんな役をやっていたのですねえ。
心霊探偵:中山昭二と、悪魔:天地茂の闘いになる。
「憲兵と幽霊」へ。
監督は、中川信夫になり、傑作になる。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
シンプルに面白い。
良いですね。
タイトルはゲテモノ的ですが、グロいシーンがある訳でなく、
割と良く出来たミステリーです。
並木監督は、他には時代劇なんかを手掛けていた人のようですが、
この作品でも、東京から来た憲兵が下宿する小料理屋の人間模様に
人情喜劇的な味わいが伺えて、良い隠し味になっています。
作品全体にも、何となく情念ドロドロな古い日本映画というより、
戦前のアメリカ映画のようなモダンな雰囲気が感じられました。
憲兵組織内の東京対地方という構図も面白い。
そこでの人物造形はいかにも紋切型なのですが、
こういうのは昔も今も変わりませんね。
むしろ「地方イコール善・幸福」という嘘っぱちで思考停止な夢物語が
溢れかえる今の方が劣化しているかも。
終盤では仙台から「海外」にまで舞台は飛びますが、それは観てのお楽しみ。
総じてシンプルに楽しめる娯楽作です。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
やっぱり
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
プロファイリング憲兵vs拷問憲兵。
投稿日
2007/09/30
レビュアー
ぴよさん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
噂には聞いていたが、これはめったにお目にかかれないほどの異色作だ。タイトルこそキワモノっぽいが、中身は驚くほどに硬派で真面目な事件モノだ。
昭和12年、主力が満州へ移った仙台歩兵第四連隊。その敷地内の井戸から妊婦のバラバラ死体が発見される。仙台憲兵隊は県警の協力を拒んで強引な捜査を進めるが、遅々として進まない。
そこへ東京の憲兵隊から、正義感溢れる小坂曹長(中山昭二)が派遣されて来る。彼は拷問による犯人特定に異を唱え、県警と協力して地道な捜査を進める。まず被害者の特定を優先的に考える小坂が、頭蓋骨と対話をするシーンなど、憲兵らしからぬ人間的な側面を描いている。
キリヤマ…じゃなくて中山昭二のソフトでモダンな憲兵像が、なんとも格好良い。捜査で宿泊する店の女将(若杉嘉津子)とのプラトニックな恋愛が、またなんとも。手が触れるだけで頬を赤らめる…ってあんたら中学生か!
そして遂に、彼は犯人の特定に至る。捕縛の為、満州、チチハルへ飛ぶ小坂。ここでキリヤマから多羅尾伴内へと変身して、事件はクライマックスを迎えるのだ。
実際の元憲兵大尉、小坂慶助の「のたうつ憲兵」が原作。実話を元にしているらしいので、ドラマ的に強烈なサプライズがあるわけではない。
が、なにしろ軍隊内殺人事件というテーマの面白さが、秀逸だ。当時の風俗・文化も垣間見られて、73分間があっという間に過ぎてしまう。 ラストカットもヒッチコックみたいで、洒落ている。
拷問すればいい、訳ではない。
投稿日
2007/09/18
レビュアー
正太郎
「憲兵と幽霊」を観た後で観ました。順番を間違えてしまったようです。
のっけにすごい美人(三重明子さん)が出てきて殺されます。この人、以後は幽霊姿と回想シーンで出てくるだけ。もったいない。この時期の新東宝の女優層の厚さをうかがわせるような贅沢なキャスティングだと感じ入ったのでした。
この殺人事件の捜査に当たるのが憲兵の小坂・中山昭二さんです。この時期にすでにキリヤマ隊長の容貌と貫禄を持っていることに驚かされます。独白の声音なんか、それだけ聴いていると、「ウルトラセブン」なのか新東宝映画なのか区別不可能です。
もったいないと云えば、天知茂さんも極めてショボい役で、拷問なんかされちゃうのでした。後に「憲兵と幽霊」で見せることになる色悪ぶりは影も形もありません。
「憲兵と幽霊」では、拷問を受けるのは中山さんと久保菜穂子さんでした。中山さんのはともかく、久保菜穂子さんの拷問シーンはサービスシーンでしたが、天知さんの拷問だけを観せられても、ねえ。憲兵に拷問は欠かせないってことなのか知らん。
題名と新東宝のエログロ路線への思い入れとだけで観て、見事に期待を裏切られた、まっとうな作品だった、と云うことになります。
*中山昭二さんが訪れる法医学研究室の刺青の標本が、画面の端で笑いを誘っていました。
*バラバラ死美人の首を引き上げる作業の時の音楽が、ちょっと「ゴジラ」に似てました。
*「あんた一体誰なんだ」と中山さんが頭蓋骨に問いかけるシーンには、「ぼくはどう反応すればいいのだろうか」と考え込まされたのでした。
*最後、中山さんはわざわざ満州まで行く必要があったのか。中国人女給(美人でした)を登場させるためだけの付け足しに思えてなりません。
かくの如く、色々もの思わさせられる(笑)作品でございました。
傑作「憲兵と幽霊」を見る前に、まず、前編のこの映画を。
投稿日
2015/09/21
レビュアー
ちゅく
「憲兵とバラバラ死美人」(1957年、新東宝、白黒、74分)。
並木鏡太郎(1902〜2001年)の監督作品。
続編が、「憲兵と幽霊」(1958年、新東宝、白黒、76分)。
「新東宝」という映画会社は、ときどき映画のタイトルで見ますが、「東宝」と、どう違うのでしょうか?
気になると、そのままにできない、嫌な性分なので、少し調べて見ました。
以下、======内の情報は、「ウィキペディア」をもとに、再構成しています。
=============================================
1946年の東宝争議(ストライキ)のあと、東宝の経営者側にも、左翼の労組側にも、賛同しなかった俳優陣や監督、
スタッフが、1947年に設立した映画会社です。
大河内傳次郎、長谷川一夫、入江たか子、藤田進、山田五十鈴、原節子、高峰秀子らのスターが集まった。
初期から中期は、黒澤明「野良犬」(1949、映画芸術協会と共同製作)、小津安二郎「宗方姉妹」(1950)、阿部豊「細雪」(1950)、
溝口健二「西鶴一代女」(1952)、五所平之助「煙突の見える場所」(1953、エイトプロと共同製作)など、傑作があった。
敗戦後の混乱と労働争議のなか、いい作品をつくりたい監督、俳優が集まってきた。
しかし、その後、興行的にうまくいかなかったのだろう。俳優も監督も、離れていく……。
中期から、大蔵貢(おおくらみつぎ)(1899〜1978)が製作の主体に関わる。
活動映画弁士、映画小屋の興行主を経た大蔵は、1955年、新東宝の社長になった。
=============================================
興行師としての才覚、人脈、勝負強さがあった。
サイレント時代から生きてきた彼には、敗戦後の映画小屋に、身銭をはたいて来る客が喜ぶのはどんな映画か、
それが分かっていたのだろう。
(その時、生まれていない私に云う資格はないが。)
おふくろ(母)に言わせると、テレビのない時代は、映画が最大の楽しみであった、という。
「ひばり(美空ひばり)が、この町に来たわ。小屋(映画館)にね。行列よ。」
大蔵貢は、「エログロ」「怪奇」「戦前日本」を、闇鍋にして、笑える映画を製作していった。
大博打を打った「明治天皇と日露大戦争」(1957年、新東宝、白黒、112分、渡辺邦男:監督、嵐寛寿郎:主演)が大ヒットした。
「わが芸と金と恋 伝記・大蔵貢 伝記叢書」という本は、高価だが、 図書館で探してみよう。面白いはずだ。
「明治天皇と日露戦争」と同じ年に作られたのが、この「憲兵とバラバラ死美人」である。
「○○と★★」という作品名は、大蔵貢が製作した映画に多い。
「童貞社員とよろめき夫人」「天皇・皇后と日清戦争」「大東亜戦争と国際裁判」「明治大帝と乃木将軍」
「裸女と殺人迷路」「皇室と戦争とわが民族」。
以上が、新東宝時代。
新東宝を追い出されて、「大蔵映画」を設立。
「太平洋戦争と姫ゆり部隊」「社長と女秘書 全国民謡歌合戦」を製作。
「海女」というキーワードも忘れてはいけない。
さて、この「憲兵とバラバラ死美人」(1957年、新東宝、白黒、74分)。
戦前、仙台の陸軍歩兵駐屯地内の井戸から女の胴体が発見される。胎児がいた。
警察の捜査を、当地の憲兵隊長(細川俊夫)は、拒否する。
しかし、事件は漏れ、新聞が報じる。
帝都の憲兵隊から、小坂曹長(中山昭二)が派遣され、捜査を開始する。
やがて、恒吉軍曹(天知茂)が逮捕される。
探偵役になるのは、中山昭二(1928〜1998)。
僕らの世代では、初代「ウルトラセブン」(1967〜1968)のウルトラ警備隊の「キリヤマ」隊長が無二なのだが。
こんな役をやっていたのですねえ。
心霊探偵:中山昭二と、悪魔:天地茂の闘いになる。
「憲兵と幽霊」へ。
監督は、中川信夫になり、傑作になる。
シンプルに面白い。
投稿日
2014/10/27
レビュアー
MIGHTY MOE AND JOE
良いですね。
タイトルはゲテモノ的ですが、グロいシーンがある訳でなく、
割と良く出来たミステリーです。
並木監督は、他には時代劇なんかを手掛けていた人のようですが、
この作品でも、東京から来た憲兵が下宿する小料理屋の人間模様に
人情喜劇的な味わいが伺えて、良い隠し味になっています。
作品全体にも、何となく情念ドロドロな古い日本映画というより、
戦前のアメリカ映画のようなモダンな雰囲気が感じられました。
憲兵組織内の東京対地方という構図も面白い。
そこでの人物造形はいかにも紋切型なのですが、
こういうのは昔も今も変わりませんね。
むしろ「地方イコール善・幸福」という嘘っぱちで思考停止な夢物語が
溢れかえる今の方が劣化しているかも。
終盤では仙台から「海外」にまで舞台は飛びますが、それは観てのお楽しみ。
総じてシンプルに楽しめる娯楽作です。
やっぱり
投稿日
2007/01/07
レビュアー
レビュアー名未設定
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