ガンヒルの決斗

カークダグラス熱演。

西部劇で「復讐」というテーマを追求している。

最初、妻が襲われるシーンは残酷の一言。
その間、カークダグラス演じる保安官が、子供相手にドンパチの真似事をして遊んでいるシーンがより非情感をかきたてる。

復讐に燃えるカークダグラスの演技は素晴らしい。

また、一人で立てこもるシーンはスリル満点。

ラストシーン、汽車に乗り込むカークダグラスの背中から悲哀感がにじみ出ている。

バカ息子を持った親は大変。

一度は観てもよい作品です。

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５０年代最後を飾る西部劇の名作。　スタッフ、キャストともに一流がそろったこの作品に、レヴューが少ないのはさびしい限りです。　せめて‘お気に入り’の方がいらっしゃったら、ぜひとも観ていただきたい作品です。
舞台はオクラホマ州。　テキサスから遊びに来た若者リック（アール・ホリマン）とリー（ブライアン・Ｇ・ハットン）が、酒の勢いでカザリン（ジヴァ・ロダン）というインディアン女性を殺してしまいます。　カザリンは保安官マット（カーク・ダグラス）の妻でした。　マットの子供が殺しを目撃し、リックの馬に乗ってマットに報せに行くのですが、マットはその馬の鞍を見て、驚きます。それはリックの父であり、マットの親友でもあるクレイグ（アンソニー・クイン）のものだったからです。　クレイグはガン・ヒルで牧場を経営し、付近一帯の顔役です。　マットはガン・ヒルに向かい、クレイグと顔を合わせ、２人は旧交を温めます。　しかし、クレイグの息子のリックは、馬は酒場で盗まれたと嘘を言い、殺しのことは父親に話しません。　クレイグも息子を溺愛しています。　結局真相は明らかになり、クレイグはマットに対し、‘リーを逮捕して息子を見逃してくれ’と懇願するのですが、マットは勿論承服せず、町の酒場でリックを逮捕します。　帰路の最終列車までの６時間、クレイグの息のかかった者たちや、保安官（ウォルター・サンド）までもがマットの仕事を妨害、遂にクレイグは町の封鎖を子分に命じます。　その時、列車の汽笛が聞こえてきます。　そしてラスト、本作のタイトルである‘ガンヒルの決斗’へとなだれ込んでいくのです。
監督は西部劇をはじめ、数々のアクション映画で名を馳せるジョン・スタージェス。製作のハル・Ｂ・ウォリスは言うに及びません。　チャールズ・ラングのカメラワークも素晴らしいし、ディミトリ・ティオムキンのスコアも味があります。　そして衣装がイーディス・ヘッドなのにはビックリです。　さらに、リーを演じたブライアン・Ｇ・ハットン、知る人ぞ知る６８年「荒鷲の要塞」、７０年「戦略大作戦」の監督です。　
西部劇が好きな方にはぜひとも観ていただきたい１本です。