メタリカ　真実の瞬間

グラミー賞受賞７回、アルバム・セールス９０００万枚というモンスター・バンドの「メタリカ」のドキュメンタリー。（個人的には今でも駄作だと思っている）アルバム「ST. ANGER」のレコーディング開始からほぼ三年間もバンドを追いかけた作品。
普通、こういう映画って、メンバーの仲のよさが滲み出てくるようなレコーディング風景を創造してしまいがちですが、この作品は、膨れ上がりすぎたバンド自体に翻弄されているメンバーの姿をそのまま映し出しています。
モンスターバンド「メタリカ」の成功の裏には、こんなメンバーの苦悩や葛藤が続いていたんだ！と正直びっくり。
そして、スーパーバンドといっても所詮は生身の人間の集まりなんだな〜って気づかされました。

メタリカ・ファンの人はもちろん、そうでない人でも、十分楽しめるヒューマン・ドキュメンタリーだと思います。

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ヘヴィメタルはあまり聴かないがメタリカは好きだった。
ドキュメンタリーの内容によると全盛期を過ぎた頃バンドメンバーの人間関係は最悪だったようだ。

特に、ヴォーカルとサイドギターのジェームズとドラムのラーズには濃密な関係があるがゆえの葛藤があるようだった。

結局は哲学の違いに原因があるようだがジェームズの方に、より精神的な問題があるようだった。

それは、幼い頃両親が離婚し、１４才の時に母親が亡くなってしまった事に大きな原因があるのだろう。

ラスト近く、ようやくバンド内の葛藤を乗り越え新作アルバムを作り刑務所でライヴをやった時にジェームズがMCで収容者に言った「オレは長い間、怒りの感情をコントロールするのに苦労して来た」「お前達は、それを向ける方向を間違えたんだ」
「オレは音楽があったから生きて来られた」
「音楽が無かったら、ここに入ってるか死んでるだろう」
「お前達の魂とオレの魂のサイズは同じだ」等の言葉に感銘を覚えた。

こんなにも苦労してあのアルバムを作っていたなんて。
ブラックアルバムが出たときにあんなにもすごいと思ったのに、当時良い曲はあっても好きではなかったジャスティスが今は一番良いアルバムだと思うし。
パペッツもライトニングも当時ほど聴こうとは思わない。
自分も歳をとったんだと。
若いころは、仲間と「歳をとっても仕事帰りに急いでスーツでライブを見に行こう」とか言ってたのに。
ブラックアルバム以降は好きになれないってだけではないと思う。
ほかのバンドのライブも同じで若いころみたいに行こうとは思わないから。

なんか、このDVDを見て寂しくなった。
でも、もっと早く見ておけばよかったと思う。

　８枚目のアルバム「St. Anger (2003)」が完成するまで、３年間も密着して、計１６００時間もの録画を編集した作品です。
　公開時は、James Hetfieldの「人は恐怖に直面した時こそ乗り越えて進むべきだ。挑戦にこそ新しい発見がある」という言葉が、キャッチコピーになっていました。

　個人的には、Dave MustaineとLars Ulrichの会話が興味深かったです。同作品の前に「メガデス　ドキュメンタリー　狂気の旋律（2001年）」を観ておくと、さらに深く楽しめると思います。

凡人にはわかりませんが、そこがプロなんでしょうねぇ。
４枚目あたりからアルバム買っていないけど、ものすごく聴きたくなりました。最後まで見ると感動です。もっと早く見ればよかった。