栞と紙魚子の怪奇事件簿

諸星大二郎ファンでこの単行本も読んでいますが、原作とは一味違った出来（特にキャストが良い）で結構はまります。全編見ましたが、回を重ねる毎、面白さが増しています。特に最後の４作は大変面白かった。最初は特異な諸星ワールドを表現しようと無理をしていた感じですが、途中から、原作は原作と割り切って、あくまで原作をベースにしたＴＶドラマとすることに方向性が定まった事で、面白さが出てきたんだと思います。続編期待します。

諸星大二郎の漫画はほぼ全て読み、それを原作とした映画も全部見ました。

諸星大二郎は一般受けしないがマニア受けする漫画家で、コアなファンしかいないですが、「栞と紙魚子」のシリーズはコアなファンもスルーする作品です。
「栞と紙魚子」に対しては、、、
「安っぽくてシュールなホラー」
「そんなの書くヒマがあれば短編を書くか妖怪ハンターシリーズを書け」
「こんなの誰が読むのか？面白くないのになぜシリーズとして成立しているのか？」
という声が聞こえてきます。

ＴＶドラマとして成立したのか？と心配していましたが、ちゃんと成立していました。
なんだか少しホッとしました(笑)

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諸星大二郎ファンなので借りてみました。
原作のイメージを捨てて見れば悪くないのかな？って感じ。
さすがに生身の人間であの原作の世界を出すのは無理でしょうしね。

栞や紙魚子のキャラ付けはころっと変わってますが、ドラマにするにはこれのほうがメリハリが利いていいです。かわいいし。
段先生の奥さんがちゃんと出てきて嬉しい。クトルーちゃんやきとらさんは出るんだろうか…
また暇な時に借りてぼちぼちと見ていこうかなと思います。

　さて、Vol.4には最後の４話が収録されています。
　各話のお話としての完成度という意味では、このVol.4の4話の出来が一番良かったと
思います。ので、Vol.2あたりで、まぁまぁ良いかなーと思った方は、そのまま最後まで見
ても損はないかと思います。

　まずは、期待のクトルーちゃん登場の10話。
　…ですが、例によって、何の説明もなく唐突に登場し去っていくクトルーちゃん。
ほとんど出番はなく…。（原作通りだっけ？）　まぁ、話はそれなりに面白いから良
しとしよう。ゲストは、前田健。

　11話は、謎解き展開系ストーリーとしては、一番いかもしれません。
　この手の作品に求められる、二転三転するお話で、なかなか面白かったです。

　さて、今巻Vol.4の最大の一般向けの売りは、12話のAKB48大島優子ゲストで
しょう。
　大島優子の役は、暗めの女子学生なので、今となっては珍しさもないのです
が、、、見逃してるファンの方は要チェックなんでしょうね。　この話は、ファンタ
ジーっぽい内容で、女の子向けかもしれません。

　さて、最終13話は、ラストらしく大団円となっており、大変面白かったです。
　この手のシリーズによくある総集編的な、今までのエピソードを交えつつの
展開で、２人のヒロインのちょと変わった青春ドラマとして終わらせた（ふりを
する）感じですね。　そして悪夢（？）は続く、と言うか。

　全体を通して、シリーズと各話のバランスを結構旨くとることができた感じで、
この手の作品では良作だと思います。
　やはり、おふざけ感満載のホラー・コメディだと思いますので、そのジャンルに
興味のある人にお薦め。

栞役の南沢奈央さんが予想以上に頑張っていると思えてきた。

栞は美人だがネジが２，３本抜けているという人物設定ですが、
天然でもおバカ系ではなく、むしろ知的な天然なので、
やりすぎると変態的な気持ち悪さが出るし、逆に上っ面で演技すると学芸会的な感じになるだろうと思っていましたが、
この難しい役柄を余裕でこなしているように思える。
役者としての力量は相当高いのではないでしょうか。