ブラック・ブレッド / フランセスク・クルメ
ブラック・ブレッド
/アグスティー・ビジャロンガー
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全体の平均評価点: (5点満点)
(8)
解説・ストーリー
内戦後のスペイン・カタルーニャ地方を舞台に綴られたエミリ・テシドールの同名小説を映画化したミステリー・ドラマ。一つの殺人事件を発端に、無垢な少年の目の前で世の中の醜い現実が容赦なくあぶり出されていくさまを冷徹かつ力強い筆致で描き出す。ある日、少年アンドレウは、馬車ごと崖から転落して息絶える親子の姿を目撃する。やがて警察は殺人事件と断定、左翼運動に関わって村のつまはじき者となっていたアンドレウの父親ファリオルに疑いの目を向ける。身の危険を悟ったファリオルは捕まる前に姿を消し、アンドレウは祖母の家に身を寄せることに。その家には、事故で左手首から先を失った従妹のヌリアもいた。そしてアンドレウは、彼女と一緒に新しい小学校に通うのだったが…。
内戦後のスペイン・カタルーニャ地方を舞台に綴られたエミリ・テシドールの同名小説を映画化したミステリー・ドラマ。一つの殺人事件を発端に、無垢な少年の目の前で世の中の醜い現実が容赦なくあぶり出されていくさまを冷徹かつ力強い筆致で描き出す。ある日、少年アンドレウは、馬車ごと崖から転落して息絶える親子の姿を目撃する。やがて警察は殺人事件と断定、左翼運動に関わって村のつまはじき者となっていたアンドレウの父親ファリオルに疑いの目を向ける。身の危険を悟ったファリオルは捕まる前に姿を消し、アンドレウは祖母の家に身を寄せることに。その家には、事故で左手首から先を失った従妹のヌリアもいた。そしてアンドレウは、彼女と一緒に新しい小学校に通うのだったが…。
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「ブラック・ブレッド」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
内戦後のスペイン・カタルーニャ地方を舞台に綴られたエミリ・テシドールの同名小説を映画化したミステリー・ドラマ。一つの殺人事件を発端に、無垢な少年の目の前で世の中の醜い現実が容赦なくあぶり出されていくさまを冷徹かつ力強い筆致で描き出す。ある日、少年アンドレウは、馬車ごと崖から転落して息絶える親子の姿を目撃する。やがて警察は殺人事件と断定、左翼運動に関わって村のつまはじき者となっていたアンドレウの父親ファリオルに疑いの目を向ける。身の危険を悟ったファリオルは捕まる前に姿を消し、アンドレウは祖母の家に身を寄せることに。その家には、事故で左手首から先を失った従妹のヌリアもいた。そしてアンドレウは、彼女と一緒に新しい小学校に通うのだったが…。
「ブラック・ブレッド」 の作品情報
「ブラック・ブレッド」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ブラック・ブレッドの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
113分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/カタルーニャ
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DZ9466 |
2012年12月08日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
12枚
|
0人
|
0人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/カタルーニャ
ブラック・ブレッドの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
113分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/カタルーニャ
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DZ9466 |
2012年12月08日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
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12枚
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1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/カタルーニャ
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ユーザーレビュー:8件
過酷な巣立ちのドラマ
スペイン版アカデミー賞(ゴヤ賞)を席巻し話題となった、アグスティー・ビジャロンガ監督によるダークミステリー。
スペイン内戦の傷跡が残るカタルニャ地方を舞台に、ある殺人事件を通して露になる人々の心の闇を少年の視点から描き、ミステリーの形を取りながらも親子の愛情や、貧しい庶民の姿を描いたヒューマンドラマと言った方が良いかもしれません。
冒頭、いきなり激しい残酷な描写で始まります。荷馬車が襲われ父子が崖から落とされ、崖から落ちた友達を見つける主人公の少年アンドレウ。
主人公は、徹底的な覗き見として、 物語の目撃者となり、負の歴史を少年の純真な眼を通して描くという手法で、日常と内戦後の思想弾圧の悲劇と思える話が展開されていきます。
スペインは内戦状態は終結しているものの、フランコ派による共産主義者側への迫害が続いていたというところが背景にあるのだと思います。父母の愛を一身に受けて、家族と狭い町の世界が全てだったアンドレウは、父親がある事件に関与していたことを知り、自力でピトルリウアを探そうとします。ピトルリウアとは、洞窟に住む怪物の名前なれど、都合が悪いことはすべて隠してしまう大人たちの黒い闇を表しているようです。
主人公が、苛酷な環境の中で、裏切りや欺瞞など汚い大人の世界を、親の過去まで次々と見せ付けていく展開は、大人への通過儀礼とも受け取れるけれども、本来なら少年はまだ知らなくて済むのだと思います。それを知らされるのは幼なすぎて、ちょっと可哀想でした。
そして、残酷な真実を前に、やがてひとつの決断を迫られます。
誰も信じられなくなった彼は、両親の愛が分かる時が来るのでしょうか?
このレビューは気に入りましたか?
14人の会員が気に入ったと投稿しています
少年は残酷な夢を見る
刺激的な作品だったが、同時に途轍もなく退屈な作品でもあった。相反する評価のようだが、ほかに言いようがない。残酷なようで優しく、救いがなさそうでいて清廉なテイストも持ち合わせている。実に複雑な気持ちにさせられる作品だった。
『ぼくのエリ』『モールス』と観て来て、少年の心の変遷を綴った作品をもう1本、引っ張り出してみた次第。
スペインの内戦直後の村を舞台にしたミステリー風味の作品。とんでもない作品に出会ったと思う反面、観客を突き放すエンディングに思わず「おいおい、ホントかよ」と呟いてしまった。あれには意表をつかれた。
或る日、アンドレウは、森の中で崖から落ちた馬車を見つける。然も、馬車の近くには男の遺体と、友人が瀕死の状態で横たわっていた。友人は何かを伝えようとするが、アンドレウは怖くなってその場を離れると、急いで村に戻り、母親に事件を伝える。
しかし、あろうことか警察は殺人事件と判断し、アンドレウの父親に疑いの目を向ける。父親は逃亡を決意し、アンドレウは母親の実家にあずけられることになる。
……というお話し。
始まって早々に、犯人が馬の額をハンマーで一撃。膝を折った馬が馬車ごと崖下に落ちる様子が描かれる。まさか本当に馬を崖から落としたわけではないだろうが、あまりのリアルさに驚いてしまった。どうやって撮ったのか分からなかった。
物語は、少年アンドレウの目を通して、社会の醜い部分を描き出す。内戦直後という設定なので、負けた側についた人たちへの差別や迫害が常態化している。それは、父親への嫌疑が故ないものだと観客をミスリードする。政治的な思想の違いをうたいながら、実は単純な構造の謎解きである。純真で頑なな少年を中心に語ることで、歪な社会で起きた殺人事件からドロドロした情念を浮かび上がらせる。
そのために様々なアイテムが散りばめられている。父親が育てていたカゴの鳥と慎ましい生活、白いパンと黒いパン、箱の中の手と左手を吹き飛ばされた少女……。支配と服従、豊さと貧しさ、現実と理想、相反する事象が息苦しいほどに描かれる。力強い。憤りが感じられる見事な演出だった。
少女と駆け落ち(?)をする約束をしながら、いとも簡単に反古にしてしまう残酷さ。生活のために主義主張を捨てていながら、息子に理想を語った父親。それをネタに息子の境遇を一転させようと画策もしている。矛盾だらけだ。
だから、少年は選択する。黒いパンか白いパンか。
――コレって、因習から理性へ、前近代から近代へ、子供から大人へ、さまざまな解釈が成り立つ。それはきっと観客に委ねられたのだろう。あのエンディングは、それ以外に意味をなさないような気がする。
極めて高度な映画づくりのスキルがあることも、本作品の特徴だろう。
前述の馬車の落下シーンのみならず、村の風景はリアルであると同時に圧倒的な迫力を持っている。まるでBBCのドキュメンタリー映像を観ているかのようだった。
登場人物にも触れたいところだは、泥沼になりそうなのでやめておこう。(笑)
親離れって残酷なものだなぁ、という感想が、一番健全かも知れない。
オススメ!
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
低空飛行にさようなら
冒頭の衝撃的なシーン。とある殺人が描かれます。父子は無残にも馬ごと崖から落とされる。飛び散る馬車の破片。
主人公アンドレウは、この事故現場に近寄り、悲惨な姿の友達を見つけるのです。
事故なのか、殺人なのか、村は大騒ぎ。
そしてアンドレウの父親は村から離れようとする。母は言う父は、政治に首を突っ込みすぎたと。
政治的に村で迫害される父、そんな父を愛する母。豊かな家庭じゃないけど、それなりにアンドレウは幸せだった。
しかし、真実は残酷だった・・・
そしてアンドレウはある決心をする。
森で出遭った結核の青年、手首の欠損したおませな従姉、洞窟の怪物、過去の陰惨な事件、少年を取り巻くミステリアスなエピソードを
スペイン内乱混乱期を背景に描がいてます。ラストがこれで良かったのかどうかは分かりません。
ただ彼は大人たちの嘘が許せなかったのでしょう。結核青年のセリフにすべてが詰まっていましたね。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
ゴヤ賞を9部門受賞する理由、そう、これは「今」の映画だ。
スペインという国が抱える闇、民族問題、階級意識、貧富の差、
フランコ独裁政権、1940年代のスペインを描いた本作や「蝶の舌」で描かれた闇が、
今も続く問題(の根幹にある)であるという事実。
理想を声高に叫びながら、現実に生きざるを得ない者たち。
子供(未来)は真実を知ることで、生きることを学んだのか?
生きることに絶望したのか?
誰の為に生き、誰の為に死ぬのか?
この世界は生きる価値はあるのか?
命を捧げる価値があるものは何なのか?
サスペンスを映画の動力として、スペインの闇を映し出す。
ゴヤ賞9部門受賞作、これは「今」の映画だ。
個人的満足度 78点!
オススメ度 70点!
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
冒頭がいきなり衝撃的。汚くて残酷な大人の世界を観た子供は・・・
これは、またスゴイスペイン映画でした。
スペイン内戦、子供、残酷
っていうと、どうしてもギレルモ・デルトロのイメージがありますが
本作は違う監督でした^^
冒頭から、目を覆うシーンがいきなり!!!!
崖から落ちる馬車。
その落ちる描写が、ものすごく衝撃的で凄惨・・・。
そして、乗ってた子供の姿・・・。
出だしからこんなショッキングなシーンで始まるとは・・・・。
それを目撃していたアンドレウ少年。
政治的反逆者だった、アンドレウの父に殺人の疑いがかかる。
少年が大好きだった父が、そんなことをするはずはないと信じていたが、
父の本当の姿は・・・・。
子供には衝撃的すぎる事実が語られる。
スペイン内戦という過酷な状況下なうえに、
この状況を果たして乗り越えられるのだろうか。
この少年は・・・・。
「汚く、残酷な世界」を目の当たりにして
かなりのトラウマになるのでは????
と観ているほうが心配してしまう。
この少年は、この先どういう風に育っていくだろうか。
そして、父に対して何を思い、何を決意したか。
少年目線の残酷な大人の物語、事件の真相を突き止めるサスペンス風味の物語
そして、衝撃的な映像(冒頭だけじゃありません)。
後味はよくはないけれど・・・。
また一つすばらしいスペイン映画を観てしまった。
これも未見の方はぜひ。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
過酷な巣立ちのドラマ
投稿日
2013/01/21
レビュアー
ミルクチョコ
スペイン版アカデミー賞(ゴヤ賞)を席巻し話題となった、アグスティー・ビジャロンガ監督によるダークミステリー。
スペイン内戦の傷跡が残るカタルニャ地方を舞台に、ある殺人事件を通して露になる人々の心の闇を少年の視点から描き、ミステリーの形を取りながらも親子の愛情や、貧しい庶民の姿を描いたヒューマンドラマと言った方が良いかもしれません。
冒頭、いきなり激しい残酷な描写で始まります。荷馬車が襲われ父子が崖から落とされ、崖から落ちた友達を見つける主人公の少年アンドレウ。
主人公は、徹底的な覗き見として、 物語の目撃者となり、負の歴史を少年の純真な眼を通して描くという手法で、日常と内戦後の思想弾圧の悲劇と思える話が展開されていきます。
スペインは内戦状態は終結しているものの、フランコ派による共産主義者側への迫害が続いていたというところが背景にあるのだと思います。父母の愛を一身に受けて、家族と狭い町の世界が全てだったアンドレウは、父親がある事件に関与していたことを知り、自力でピトルリウアを探そうとします。ピトルリウアとは、洞窟に住む怪物の名前なれど、都合が悪いことはすべて隠してしまう大人たちの黒い闇を表しているようです。
主人公が、苛酷な環境の中で、裏切りや欺瞞など汚い大人の世界を、親の過去まで次々と見せ付けていく展開は、大人への通過儀礼とも受け取れるけれども、本来なら少年はまだ知らなくて済むのだと思います。それを知らされるのは幼なすぎて、ちょっと可哀想でした。
そして、残酷な真実を前に、やがてひとつの決断を迫られます。
誰も信じられなくなった彼は、両親の愛が分かる時が来るのでしょうか?
少年は残酷な夢を見る
投稿日
2013/08/31
レビュアー
みなさん(退会)
刺激的な作品だったが、同時に途轍もなく退屈な作品でもあった。相反する評価のようだが、ほかに言いようがない。残酷なようで優しく、救いがなさそうでいて清廉なテイストも持ち合わせている。実に複雑な気持ちにさせられる作品だった。
『ぼくのエリ』『モールス』と観て来て、少年の心の変遷を綴った作品をもう1本、引っ張り出してみた次第。
スペインの内戦直後の村を舞台にしたミステリー風味の作品。とんでもない作品に出会ったと思う反面、観客を突き放すエンディングに思わず「おいおい、ホントかよ」と呟いてしまった。あれには意表をつかれた。
或る日、アンドレウは、森の中で崖から落ちた馬車を見つける。然も、馬車の近くには男の遺体と、友人が瀕死の状態で横たわっていた。友人は何かを伝えようとするが、アンドレウは怖くなってその場を離れると、急いで村に戻り、母親に事件を伝える。
しかし、あろうことか警察は殺人事件と判断し、アンドレウの父親に疑いの目を向ける。父親は逃亡を決意し、アンドレウは母親の実家にあずけられることになる。
……というお話し。
始まって早々に、犯人が馬の額をハンマーで一撃。膝を折った馬が馬車ごと崖下に落ちる様子が描かれる。まさか本当に馬を崖から落としたわけではないだろうが、あまりのリアルさに驚いてしまった。どうやって撮ったのか分からなかった。
物語は、少年アンドレウの目を通して、社会の醜い部分を描き出す。内戦直後という設定なので、負けた側についた人たちへの差別や迫害が常態化している。それは、父親への嫌疑が故ないものだと観客をミスリードする。政治的な思想の違いをうたいながら、実は単純な構造の謎解きである。純真で頑なな少年を中心に語ることで、歪な社会で起きた殺人事件からドロドロした情念を浮かび上がらせる。
そのために様々なアイテムが散りばめられている。父親が育てていたカゴの鳥と慎ましい生活、白いパンと黒いパン、箱の中の手と左手を吹き飛ばされた少女……。支配と服従、豊さと貧しさ、現実と理想、相反する事象が息苦しいほどに描かれる。力強い。憤りが感じられる見事な演出だった。
少女と駆け落ち(?)をする約束をしながら、いとも簡単に反古にしてしまう残酷さ。生活のために主義主張を捨てていながら、息子に理想を語った父親。それをネタに息子の境遇を一転させようと画策もしている。矛盾だらけだ。
だから、少年は選択する。黒いパンか白いパンか。
――コレって、因習から理性へ、前近代から近代へ、子供から大人へ、さまざまな解釈が成り立つ。それはきっと観客に委ねられたのだろう。あのエンディングは、それ以外に意味をなさないような気がする。
極めて高度な映画づくりのスキルがあることも、本作品の特徴だろう。
前述の馬車の落下シーンのみならず、村の風景はリアルであると同時に圧倒的な迫力を持っている。まるでBBCのドキュメンタリー映像を観ているかのようだった。
登場人物にも触れたいところだは、泥沼になりそうなのでやめておこう。(笑)
親離れって残酷なものだなぁ、という感想が、一番健全かも知れない。
オススメ!
低空飛行にさようなら
投稿日
2013/02/18
レビュアー
エコエコアザラク
冒頭の衝撃的なシーン。とある殺人が描かれます。父子は無残にも馬ごと崖から落とされる。飛び散る馬車の破片。
主人公アンドレウは、この事故現場に近寄り、悲惨な姿の友達を見つけるのです。
事故なのか、殺人なのか、村は大騒ぎ。
そしてアンドレウの父親は村から離れようとする。母は言う父は、政治に首を突っ込みすぎたと。
政治的に村で迫害される父、そんな父を愛する母。豊かな家庭じゃないけど、それなりにアンドレウは幸せだった。
しかし、真実は残酷だった・・・
そしてアンドレウはある決心をする。
森で出遭った結核の青年、手首の欠損したおませな従姉、洞窟の怪物、過去の陰惨な事件、少年を取り巻くミステリアスなエピソードを
スペイン内乱混乱期を背景に描がいてます。ラストがこれで良かったのかどうかは分かりません。
ただ彼は大人たちの嘘が許せなかったのでしょう。結核青年のセリフにすべてが詰まっていましたね。
ゴヤ賞を9部門受賞する理由、そう、これは「今」の映画だ。
投稿日
2012/10/19
レビュアー
KASPAR
スペインという国が抱える闇、民族問題、階級意識、貧富の差、
フランコ独裁政権、1940年代のスペインを描いた本作や「蝶の舌」で描かれた闇が、
今も続く問題(の根幹にある)であるという事実。
理想を声高に叫びながら、現実に生きざるを得ない者たち。
子供(未来)は真実を知ることで、生きることを学んだのか?
生きることに絶望したのか?
誰の為に生き、誰の為に死ぬのか?
この世界は生きる価値はあるのか?
命を捧げる価値があるものは何なのか?
サスペンスを映画の動力として、スペインの闇を映し出す。
ゴヤ賞9部門受賞作、これは「今」の映画だ。
個人的満足度 78点!
オススメ度 70点!
冒頭がいきなり衝撃的。汚くて残酷な大人の世界を観た子供は・・・
投稿日
2013/03/06
レビュアー
MM3
これは、またスゴイスペイン映画でした。
スペイン内戦、子供、残酷
っていうと、どうしてもギレルモ・デルトロのイメージがありますが
本作は違う監督でした^^
冒頭から、目を覆うシーンがいきなり!!!!
崖から落ちる馬車。
その落ちる描写が、ものすごく衝撃的で凄惨・・・。
そして、乗ってた子供の姿・・・。
出だしからこんなショッキングなシーンで始まるとは・・・・。
それを目撃していたアンドレウ少年。
政治的反逆者だった、アンドレウの父に殺人の疑いがかかる。
少年が大好きだった父が、そんなことをするはずはないと信じていたが、
父の本当の姿は・・・・。
子供には衝撃的すぎる事実が語られる。
スペイン内戦という過酷な状況下なうえに、
この状況を果たして乗り越えられるのだろうか。
この少年は・・・・。
「汚く、残酷な世界」を目の当たりにして
かなりのトラウマになるのでは????
と観ているほうが心配してしまう。
この少年は、この先どういう風に育っていくだろうか。
そして、父に対して何を思い、何を決意したか。
少年目線の残酷な大人の物語、事件の真相を突き止めるサスペンス風味の物語
そして、衝撃的な映像(冒頭だけじゃありません)。
後味はよくはないけれど・・・。
また一つすばらしいスペイン映画を観てしまった。
これも未見の方はぜひ。
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