ベトナムから遠く離れて / オムニバス洋画
ベトナムから遠く離れて
/オムニバス洋画
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解説・ストーリー
フランスを中心にした映画人たちが連帯して作り上げたベトナム反戦ドキュメンタリー。アラン・レネ、ウィリアム・クライン、ヨリス・イヴェンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン=リュック・ゴダールが監督した映像を最終的にクリス・マルケルが編集して1本の作品に仕上げている。ハノイの空爆やアメリカでの反戦運動の様子などが描かれている。
フランスを中心にした映画人たちが連帯して作り上げたベトナム反戦ドキュメンタリー。アラン・レネ、ウィリアム・クライン、ヨリス・イヴェンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン=リュック・ゴダールが監督した映像を最終的にクリス・マルケルが編集して1本の作品に仕上げている。ハノイの空爆やアメリカでの反戦運動の様子などが描かれている。
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「ベトナムから遠く離れて」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
フランスを中心にした映画人たちが連帯して作り上げたベトナム反戦ドキュメンタリー。アラン・レネ、ウィリアム・クライン、ヨリス・イヴェンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン=リュック・ゴダールが監督した映像を最終的にクリス・マルケルが編集して1本の作品に仕上げている。ハノイの空爆やアメリカでの反戦運動の様子などが描かれている。
「ベトナムから遠く離れて」 の作品情報
「ベトナムから遠く離れて」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ベトナムから遠く離れての詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
116分 |
字幕スーパー版 |
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
CPVD1064R |
2007年03月04日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
0人
|
0人
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ベトナムから遠く離れての詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
116分 |
字幕スーパー版 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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CPVD1064R |
2007年03月04日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:5件
やはり見所は『カメラ・アイ』(ゴダール編)
あれ、いつのまにやら『ベトナムから遠く離れて』がリスト化されていた。ヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』と同じ2007年3月4日に登録されているところを見ると、どうやらこの日もしくはこの前後にリクエスト品が一挙に入荷・登録・・・されたのかもしれない。まあ、そんな経緯はさておいて、私自身は元よりいろいろな方が「〜から遠く離れて」ってレビューのタイトルを書いているそのネタ元ですので、何で「〜から遠く離れて」って言葉を使うんだろうと興味と疑問を感じていた方は是非観て下さい。と言うのは冗談だけれど、いろんな作家(監督)の、ベトナム反戦を目的としたドキュメンタリーを集めたオムニバスですので、ベトナム戦争や反戦活動、当時の世相を知りたい、あるいは同一の素材に対する作家(監督)ごとの相違を楽しみたい・・・等々多面的な楽しみ方ができる作品ですので、ひとまず肩の力を抜いて楽しむのが良いと思います。
パリの街頭における一般市民に対する生真面目なインタビュー集であるクロード・ルルーシュ編だとか女性活動家に対するインタビューで構成されているアニェス・ヴァルダ編だとか、いかにもと感じるようなそれぞれの作家らしい構成のものが並んでいますが、一番注目すべきなのは『カメラ・アイ』と名付けられたゴダール編でしょう。これは他のパートとは全く異なった位置付けのもので、パリにいながらベトナム戦争や反戦活動について語るとはどういうことなのかと問いながらカメラを操作している自分を撮り続けているだけのものなのです。内省や自己言及はこれ以前の彼の作品にも出ていましたが、ここまで露骨に自身が提示されているのは確かこの作品が初めてのことであり、以降ゴダール作品の底流を流れるものとなります。『フレディ・ビュアシュへの手紙』に端を発し『新ドイツ零年』や『JLG/自画像』を経て『アワー・ミュージック』至るというのが非常に大雑把な(そして極めて粗雑な)その後のゴダール作品の経緯と言うことになるでしょうが、その原点(の一つ)は『ベトナムから遠く離れて』にあると言えるでしょう。
『カメラ・アイ』自体は非常に短いパートですし、クロード・ルルーシュあたりの脳天気な生真面目さを揶揄しているかのように感じられるゴダールの不真面目な晦渋さは(ブラック)コメディとしても楽しむことができると思います。更に言うなら、ルルーシュに限らず他のパートも見方によってはゴダール編を引き立てるための素材であるかのように見えてしまうところも大変面白く、自身が意図したかどうかは定かではありませんがゴダールの山師的な才能が発揮された作品として観ることもできるでしょう。
このレビューは気に入りましたか?
11人の会員が気に入ったと投稿しています
アンガージュマン「社会的:現実に対する非中立的態度」
(ネタバレあり)
この作品、アメリカ人が作った『ハーツ・アンド・マインズ』とは違い、アメリカ人の制作者も含まれるとは言え、フランス人の制作だし、また複数の制作者によるオムニバスなので、作品に統一性がない。
それだけに1967年の混沌(1968年にはもっと顕在化します)が結果的に映し出されていると思います。
1967年。
大阪での万博はまだ3年後で、日本は高度経済成長真っ只中。 美濃部都知事誕生。 沖縄も、小笠原諸島もまだ日本に返還されていない。 日中国交回復していない時期。
沢田研二がザ・タイガースでデビューし、ブルー・コメッツの「ブルー・シャトー」がヒットし、この年の暮れに「帰って来たヨッパライ」がリリースされてフォークの黎明期が来た年。
日本の映画ではまだ大映は倒産しておらず、ATGが1千万映画制作を開始。
『 日本のいちばん長い日 』や『 華岡青洲の妻 』が公開。
『 男はつらいよ 』もまだ始まっていない。
世界を見れば、ドゴール、毛沢東、周恩来、蒋介石といった第二次大戦時活躍の政治家がまだ現役。
キング牧師もロバート・ケネディもまだ生きていました。
68年分裂するシカゴでの民主党大会もまだです。 志願制ではなく、徴兵制でした。
映画では『俺たちに明日はない』『卒業』でアメリカン・ニュー・シネマが始まる年でした。
アメリカでさえハードコア・ポルノはまだで、一般映画も前の年に規制が緩和されたばかり。
ウッドストック・フェスティバルも、そしてマンソン事件もまだ2年後です。
今から観ると、この時代はナイーヴ(naïve)だったんですね。
英語ではナイーヴは否定的なニュアンスだという意見があり、たしかにそうなんですけど、それは80年代のレーガン時代以降のことで、60年代〜70年代を揺るがせたムーヴメントはナイーヴ(言い換えれば社会や他者に対する楽観論を内包している)としかいいようがありません。
その熱さの理由の一つは、第二次大戦から20年余りしか経っておらず、またフランスはナチスドイツに占領されていた経験もあるし、特に左翼系の知識人にとっては、ディエンビエンフーの戦いやアルジェリア独立からまだ日が浅く植民地主義に対する対応に敏感だったからでしょう。
第10章の「アンとユアン」では、1965年11月2日戦争に抗議してペンタゴン前で焼身自殺したノーマン・モリソンの遺された妻子が出ています。
ウィキペディア「アリス・ハーズ」の項目によれば、同様に抗議の焼身自殺をしたアメリカ人は計8人。
ゴ・ディン・ジエムの義妹マダム・ヌーがテレビ・インタビューで「坊主のバーベキュー」と言ってひんしゅくを買ったベトナム人僧侶ティック・クアン・ドックの焼身自殺(1963年6月11日)に触発されたもの。 平和への思いつめた、狂気といってもいいような渇望・思いの強さには考えさせられる。
と同時に、息苦しくて、逃げ出したくなります。
一方、第6章のゴダールの「カメラの眼」は、何じゃそら、というのが率直な感想。
彼はこのころから政治的になり、ベトナムではなくフランスで自分なりに闘争するとして、映像作家としては筋を通していったのでしょうが、カメラを構えての独白という、その表現方法は前衛芸術家の気取り、あざとさに思えます。
観客、特に大衆は置いてきぼりの「モノローグ」に思え、感じ悪いです。
むしろ気取っていても、第4章のベルナール・フレッソンが演じる「クロード・リデール」での自問自答のほうがなじみやすい。
なぜ「ベトナム」なのか、「イエメン」や「スーダン」じゃないのか。
「反戦」を消費しファッションにしてないか。 「犠牲者」をえり好みし、「犠牲者に同情する自分」が心地よいんじゃないかってね。
この作品、タイムスリップして、頭も心もごちゃごちゃとなりました。
熱く反戦を語り、涙ぐむ人々に胸をゆさぶられたり、同時に独善に鼻白んだり。
反戦デモをののしり、露骨に反感を示す若者たちに無知と偏見を見ながらも、『タクシー・ドライバー』のトラヴィスや『イージー・ライダー』で最後に主役を殺す奴を見る思いがして、その情念、その屈折にこそ興味が引かれる。
制作者も観客も、戦場にいない者、戦場に赴かない第三者、言い換えれば傍観者になりうる立場。
映画館を出て行けば戦争のことなど忘れてしまう日常にいる者。
それを自覚した上で、制作者は問いかけます。 挑発します。
あなたは戦争についてどう考え、どうするの?
使い慣れない言葉で言うとアンガージュマン、「社会的現実に対する非中立的態度」を求められているのでしょうか。
こういう映画を観ると、否応なく自己矛盾を意識させられます。
率直なナイーヴな反応ができず、思考停止に陥る自分自身を。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
反戦の週末 その2
投稿日:2008/06/09
レビュアー:ひきむすび
今週の反戦作品2枚目です。
実は この作品にゴダールの「中国女」のある箇所が
挿入されていることを知り そちらも鑑賞しているのです、、が
どちらも ゴダール印の作品に仕上がっていることに
苦い笑いが浮かんでしまいます。
(作品の詳しい内容は paroleさんのレビューを参考にしてください。)
それぞれの監督さん方の持ち味はよく分りません。
空母から積み出されるおびただしい数のミサイル
アメリカ本土で華々しく行われるパレード
青年たちがふざけてヴェトコンを殺すマネをする映像や
ヴェトナムの人たちが静々と対戦のための質素な準備をするさま
観劇をしているさまなどが映し出されていくのですが
ゴダールの「カメラ・アイ」だけが突出しているのです。
ヴェトナム戦争に反旗を掲げる作品を、、と扇動し
ちゃっかりと美味しい部分をひとり占めした そんな感じですね。
真面目であり 全く不真面目なようで苦笑い、なんです。
しかも 1966年ぐらいからぐっと反戦色の強い作品が多くなるのですが
(男性・女性でも「ヤンキー・ゴー・ホーム!」なんて叫んでましたね。)
その真意までもが このオムニバスに盛り込まれ
ゴダールファンには嬉しいようで 全くの不埒もののようで、、
決して 外せない一枚なのです。
この作品を起点として 「10ミニッツ・オールダー/G」
「アワー・ミュージック」までもが繋がっているのですから。
余談ですが ジャン=ピエール・レオーはトリュフォー側についてくれて
良かったと思いました。反戦の旗印などではなく 可愛らしく情けない男が一番いい。
この作品中にも レオーがチラリと映ります。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
おっとカストロだ
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
当時の時代背景からゲリラ活動がどうして必要なのかの話に一理あるところが興味深い
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
記録としての価値はあるとみる。
英語圏の映画紹介サイトIMDbでは『ディア・ハンター』は30万人近くが評価している(平均8.1/10点)一方で、この映画は591人しか評点(7.4/10点)をつけていない。村上春樹がどこかで「ハリウッド映画はプロパガンダだ」といった旨のことを書いていたと思うが、それは恐らく正しい指摘だ。個人的には戦争映画にはあまり興味がない。
ベトナム人の監督がベトナムの資本で撮った映画なら観るかもしれない。
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1人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
やはり見所は『カメラ・アイ』(ゴダール編)
投稿日
2007/03/26
レビュアー
parole
あれ、いつのまにやら『ベトナムから遠く離れて』がリスト化されていた。ヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』と同じ2007年3月4日に登録されているところを見ると、どうやらこの日もしくはこの前後にリクエスト品が一挙に入荷・登録・・・されたのかもしれない。まあ、そんな経緯はさておいて、私自身は元よりいろいろな方が「〜から遠く離れて」ってレビューのタイトルを書いているそのネタ元ですので、何で「〜から遠く離れて」って言葉を使うんだろうと興味と疑問を感じていた方は是非観て下さい。と言うのは冗談だけれど、いろんな作家(監督)の、ベトナム反戦を目的としたドキュメンタリーを集めたオムニバスですので、ベトナム戦争や反戦活動、当時の世相を知りたい、あるいは同一の素材に対する作家(監督)ごとの相違を楽しみたい・・・等々多面的な楽しみ方ができる作品ですので、ひとまず肩の力を抜いて楽しむのが良いと思います。
パリの街頭における一般市民に対する生真面目なインタビュー集であるクロード・ルルーシュ編だとか女性活動家に対するインタビューで構成されているアニェス・ヴァルダ編だとか、いかにもと感じるようなそれぞれの作家らしい構成のものが並んでいますが、一番注目すべきなのは『カメラ・アイ』と名付けられたゴダール編でしょう。これは他のパートとは全く異なった位置付けのもので、パリにいながらベトナム戦争や反戦活動について語るとはどういうことなのかと問いながらカメラを操作している自分を撮り続けているだけのものなのです。内省や自己言及はこれ以前の彼の作品にも出ていましたが、ここまで露骨に自身が提示されているのは確かこの作品が初めてのことであり、以降ゴダール作品の底流を流れるものとなります。『フレディ・ビュアシュへの手紙』に端を発し『新ドイツ零年』や『JLG/自画像』を経て『アワー・ミュージック』至るというのが非常に大雑把な(そして極めて粗雑な)その後のゴダール作品の経緯と言うことになるでしょうが、その原点(の一つ)は『ベトナムから遠く離れて』にあると言えるでしょう。
『カメラ・アイ』自体は非常に短いパートですし、クロード・ルルーシュあたりの脳天気な生真面目さを揶揄しているかのように感じられるゴダールの不真面目な晦渋さは(ブラック)コメディとしても楽しむことができると思います。更に言うなら、ルルーシュに限らず他のパートも見方によってはゴダール編を引き立てるための素材であるかのように見えてしまうところも大変面白く、自身が意図したかどうかは定かではありませんがゴダールの山師的な才能が発揮された作品として観ることもできるでしょう。
アンガージュマン「社会的:現実に対する非中立的態度」
投稿日
2011/01/17
レビュアー
ロキュータス
(ネタバレあり)
この作品、アメリカ人が作った『ハーツ・アンド・マインズ』とは違い、アメリカ人の制作者も含まれるとは言え、フランス人の制作だし、また複数の制作者によるオムニバスなので、作品に統一性がない。
それだけに1967年の混沌(1968年にはもっと顕在化します)が結果的に映し出されていると思います。
1967年。
大阪での万博はまだ3年後で、日本は高度経済成長真っ只中。 美濃部都知事誕生。 沖縄も、小笠原諸島もまだ日本に返還されていない。 日中国交回復していない時期。
沢田研二がザ・タイガースでデビューし、ブルー・コメッツの「ブルー・シャトー」がヒットし、この年の暮れに「帰って来たヨッパライ」がリリースされてフォークの黎明期が来た年。
日本の映画ではまだ大映は倒産しておらず、ATGが1千万映画制作を開始。
『 日本のいちばん長い日 』や『 華岡青洲の妻 』が公開。
『 男はつらいよ 』もまだ始まっていない。
世界を見れば、ドゴール、毛沢東、周恩来、蒋介石といった第二次大戦時活躍の政治家がまだ現役。
キング牧師もロバート・ケネディもまだ生きていました。
68年分裂するシカゴでの民主党大会もまだです。 志願制ではなく、徴兵制でした。
映画では『俺たちに明日はない』『卒業』でアメリカン・ニュー・シネマが始まる年でした。
アメリカでさえハードコア・ポルノはまだで、一般映画も前の年に規制が緩和されたばかり。
ウッドストック・フェスティバルも、そしてマンソン事件もまだ2年後です。
今から観ると、この時代はナイーヴ(naïve)だったんですね。
英語ではナイーヴは否定的なニュアンスだという意見があり、たしかにそうなんですけど、それは80年代のレーガン時代以降のことで、60年代〜70年代を揺るがせたムーヴメントはナイーヴ(言い換えれば社会や他者に対する楽観論を内包している)としかいいようがありません。
その熱さの理由の一つは、第二次大戦から20年余りしか経っておらず、またフランスはナチスドイツに占領されていた経験もあるし、特に左翼系の知識人にとっては、ディエンビエンフーの戦いやアルジェリア独立からまだ日が浅く植民地主義に対する対応に敏感だったからでしょう。
第10章の「アンとユアン」では、1965年11月2日戦争に抗議してペンタゴン前で焼身自殺したノーマン・モリソンの遺された妻子が出ています。
ウィキペディア「アリス・ハーズ」の項目によれば、同様に抗議の焼身自殺をしたアメリカ人は計8人。
ゴ・ディン・ジエムの義妹マダム・ヌーがテレビ・インタビューで「坊主のバーベキュー」と言ってひんしゅくを買ったベトナム人僧侶ティック・クアン・ドックの焼身自殺(1963年6月11日)に触発されたもの。 平和への思いつめた、狂気といってもいいような渇望・思いの強さには考えさせられる。
と同時に、息苦しくて、逃げ出したくなります。
一方、第6章のゴダールの「カメラの眼」は、何じゃそら、というのが率直な感想。
彼はこのころから政治的になり、ベトナムではなくフランスで自分なりに闘争するとして、映像作家としては筋を通していったのでしょうが、カメラを構えての独白という、その表現方法は前衛芸術家の気取り、あざとさに思えます。
観客、特に大衆は置いてきぼりの「モノローグ」に思え、感じ悪いです。
むしろ気取っていても、第4章のベルナール・フレッソンが演じる「クロード・リデール」での自問自答のほうがなじみやすい。
なぜ「ベトナム」なのか、「イエメン」や「スーダン」じゃないのか。
「反戦」を消費しファッションにしてないか。 「犠牲者」をえり好みし、「犠牲者に同情する自分」が心地よいんじゃないかってね。
この作品、タイムスリップして、頭も心もごちゃごちゃとなりました。
熱く反戦を語り、涙ぐむ人々に胸をゆさぶられたり、同時に独善に鼻白んだり。
反戦デモをののしり、露骨に反感を示す若者たちに無知と偏見を見ながらも、『タクシー・ドライバー』のトラヴィスや『イージー・ライダー』で最後に主役を殺す奴を見る思いがして、その情念、その屈折にこそ興味が引かれる。
制作者も観客も、戦場にいない者、戦場に赴かない第三者、言い換えれば傍観者になりうる立場。
映画館を出て行けば戦争のことなど忘れてしまう日常にいる者。
それを自覚した上で、制作者は問いかけます。 挑発します。
あなたは戦争についてどう考え、どうするの?
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こういう映画を観ると、否応なく自己矛盾を意識させられます。
率直なナイーヴな反応ができず、思考停止に陥る自分自身を。
反戦の週末 その2
投稿日
2008/06/09
レビュアー
ひきむすび
今週の反戦作品2枚目です。
実は この作品にゴダールの「中国女」のある箇所が
挿入されていることを知り そちらも鑑賞しているのです、、が
どちらも ゴダール印の作品に仕上がっていることに
苦い笑いが浮かんでしまいます。
(作品の詳しい内容は paroleさんのレビューを参考にしてください。)
それぞれの監督さん方の持ち味はよく分りません。
空母から積み出されるおびただしい数のミサイル
アメリカ本土で華々しく行われるパレード
青年たちがふざけてヴェトコンを殺すマネをする映像や
ヴェトナムの人たちが静々と対戦のための質素な準備をするさま
観劇をしているさまなどが映し出されていくのですが
ゴダールの「カメラ・アイ」だけが突出しているのです。
ヴェトナム戦争に反旗を掲げる作品を、、と扇動し
ちゃっかりと美味しい部分をひとり占めした そんな感じですね。
真面目であり 全く不真面目なようで苦笑い、なんです。
しかも 1966年ぐらいからぐっと反戦色の強い作品が多くなるのですが
(男性・女性でも「ヤンキー・ゴー・ホーム!」なんて叫んでましたね。)
その真意までもが このオムニバスに盛り込まれ
ゴダールファンには嬉しいようで 全くの不埒もののようで、、
決して 外せない一枚なのです。
この作品を起点として 「10ミニッツ・オールダー/G」
「アワー・ミュージック」までもが繋がっているのですから。
余談ですが ジャン=ピエール・レオーはトリュフォー側についてくれて
良かったと思いました。反戦の旗印などではなく 可愛らしく情けない男が一番いい。
この作品中にも レオーがチラリと映ります。
おっとカストロだ
投稿日
2009/12/15
レビュアー
♪d(⌒o⌒)b♪
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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当時の時代背景からゲリラ活動がどうして必要なのかの話に一理あるところが興味深い
記録としての価値はあるとみる。
投稿日
2020/04/26
レビュアー
Alterego
英語圏の映画紹介サイトIMDbでは『ディア・ハンター』は30万人近くが評価している(平均8.1/10点)一方で、この映画は591人しか評点(7.4/10点)をつけていない。村上春樹がどこかで「ハリウッド映画はプロパガンダだ」といった旨のことを書いていたと思うが、それは恐らく正しい指摘だ。個人的には戦争映画にはあまり興味がない。
ベトナム人の監督がベトナムの資本で撮った映画なら観るかもしれない。
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