クリスマス・ツリー / ウィリアム・ホールデン
クリスマス・ツリー
/テレンス・ヤング
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(8)
解説・ストーリー
父と子の悲しい物語を美しくリリカルに描いた感動ドラマ。旅行先での事故により白血病に犯され、余命6ヵ月と宣告された10歳の少年。少年の父親や彼を取り巻く大人たちは、その事実を明らかにせず、ひたすら笑いに満ちた楽しい日々を送ろうとする。
父と子の悲しい物語を美しくリリカルに描いた感動ドラマ。旅行先での事故により白血病に犯され、余命6ヵ月と宣告された10歳の少年。少年の父親や彼を取り巻く大人たちは、その事実を明らかにせず、ひたすら笑いに満ちた楽しい日々を送ろうとする。
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「クリスマス・ツリー」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
父と子の悲しい物語を美しくリリカルに描いた感動ドラマ。旅行先での事故により白血病に犯され、余命6ヵ月と宣告された10歳の少年。少年の父親や彼を取り巻く大人たちは、その事実を明らかにせず、ひたすら笑いに満ちた楽しい日々を送ろうとする。
「クリスマス・ツリー」 の作品情報
「クリスマス・ツリー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
クリスマス・ツリーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
107分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
PDSV300136 |
2012年12月07日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
19枚
|
0人
|
0人
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クリスマス・ツリーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
107分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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PDSV300136 |
2012年12月07日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
19枚
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ユーザーレビュー:8件
良いお話ですが、ちょっと異議あり!
1969年 フランス映画
原作:ミシェル・バタイユのベストセラー小説『クリスマス・ツリー』
脚本・監督:テレンス・ヤング
あと10日でクリスマス。何か関連する作品を観たいと思って探していたら、本作にウィリアム・ホールデンが出演していたので、気になって観てみました。
クリスマスを機に命の尊さを問い直す良い作品だと思います。ただ、頷けない部分も幾つかありました。あらすじから追ってみたいと思います。
――― 10歳のパスカル(ブルック・フラー)は父親のローラン(ウィリアム・ホールデン)と夏休みの間コルシカ島で楽しい時間を過ごす。2人が海で遊んでいると、すぐ傍で核爆弾を積んだ飛行機が墜落する。嫌な予感がし、心配になった父はパスカルにレントゲン検査をする。この段階では問題なかったものの一ヶ月後、パスカルのオデコにあざを見つけ再検査をすると医師から余命6ヶ月と告げられる。あの核爆弾を積んだ飛行機の墜落事故によりパスカルは放射能で白血病に侵されていたのだ ――
ここまでが序盤の内容ですが、”余命宣告された話”と聞くと、私はつい構えてしまうクセがあるのです。必要以上に泣かせに掛かかる演出だったら嫌だなぁと、いつもの様に観ていた。ところがそんな心配は不要でウィリアム・ホールデンの息子を思う富豪の父親役もピッタリだったし、パスカル役のブルック・フラーという役者さんもわざとらしさがなく、賢さの中に幼さも覗かせた等身大の少年を好演していた。
DISASの紹介には「旅行先での事故により白血病に犯され、余命6ヵ月と宣告された10歳の少年。(中略)その事実を明らかにせず・・・」とありますが、いえいえ違います。
父親と友人ベルダンが会話している所を聞いてしまうので、不治の病に侵されていることは承知しています。更にパスカルは以前から知っていたと言うのです。この後は親子水入らずで、残りの時間を過ごすのですが、疑問に感じたのは、欲しい物は何でもあてがってやるという考え方。一見すると心優しい父親に見えるかもしれない。
でも盗んでまで手に入れるというのは違うと思う。”狼が欲しい”と言われたからといって動物園に行き、柵の鍵を壊して狼2頭を連れ帰るという点にかなり違和感がある。「命」は長短の差はあれ、誰でも平等に限りがあるもの。それが短いからといって罪を犯して欲しい物をあてがうのが正解だとは思わない。ただ、未来がない息子に対する親の気持ちが全く分からないわけでもない。なので、私だったら、こんな風に変えたい。知性のあるパスカルが父親の行動に対し「パパ、それは良くないことだよ」と戒めて、動物園の園長、あるいは飼育係に譲ってもらえないか親子で門を叩くという筋書き。そうしたらもっと良かったのではと思う。
因みに、ウィリアム・ホールデン51歳の作品ですが、親子というより孫とおじいちゃんに見えなくもなかった。パスカルの実母の事があまり語られていなかったのでそこも描いて欲しかった。そうすれば、パスカルが父親の恋人と仲が良いワケも分かったと思う。
せっかくいい話なのに残念な部分があり、諸手を挙げて感動しました!と思えない自分がいた。
告知は「受ける側」も「する側」も辛いですが、序盤の医師の言葉が印象深い。
”無駄にしなければ半年は長いぞ”
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
狼と仲良くなった少年
投稿日:2023/12/29
レビュアー:趣味は洋画
クリスマス・ツリー (1969年・フランス、カラー、107分)
「かつ」さんや「飛べない魔女」さんのレビューに触発され、クリスマスに観ようと決心していた1本です。
ところがボクの意志の弱さと体たらくにより、クリスマスを4日も過ぎての鑑賞、まさに賞味期限を過ぎてしまいました。(汗)
でも、腐っても鯛(作品のこと)、3大名優とテレンス・ヤングの巧みな演出により、美味しく頂きました。
パリの ‘とある駅’ に、全寮制学校の生徒達を乗せた列車が到着した。夏休みに入ったため、10歳の少年パスカル(ブルック・フラー)は父親ローラン(ウィリアム・ホールデン)のいる故郷へ帰省してきたのだ。駅に出迎えたローランはアメリカで巨万の富を築いた大富豪だが、数年前に妻を亡くし、現在はパリ在住の美術ジャーナリスト、カトリーヌ(ヴィルナ・リージ)と結婚する予定だ。彼女は早くからパスカルに、狼に関する本をプレゼントするなど優しく接している。ローランは息子の好きな場所で夏のバカンスを過ごそうと提案、パスカルはコルシカ島でのキャンプを希望する。ある日、2人がボートで海に出た際、釣り糸が絡まったのをローランが海中に潜って解いている最中、上空で事故が発生した。核爆弾を搭載した軍用機が爆発炎上して落下したのだ。ローランは地元で悪い噂が立っているのを聞き、即刻パリに戻ってパスカルを病院へ連れていった。検査の結果は異常なかったが、1カ月後にパスカルの額に青い痣が出来ていた。再受診すると、医者(マリオ・フェリシアーニ)から ‘治療不能の急性白血病で、余命は長くて半年’ と宣告される。ショックを受けたローランは、半年間仕事を休んで息子と共に田舎の城で暮らそうと決める。ローランの戦友であるベルダン(ブールヴィル)や、家政婦マリネット(マドレーヌ・ダミアン)も一緒だ。ローランは息子の欲しがる物は何でも(なんとトラクターまで)あてがった。だが、父のパスカルに対する過剰な甘やかしをベルダンが批判し、2人は口論となる。その中でローランは、息子の不治の病のことを話してしまうが、その告白を盗み聞きしていたパスカルは、 ‘自分は既に知っていた。病院で夜勤の看護師が話しているのを聞いていたから’ と平然と言うのだが...。
この映画はミシェル・バタイユという作家のベストセラーを映画化したそうですが、原作は未読です。
ただ、かつさんもレビューで ‘異議あり’ とおっしゃっていますが、息子が不治の病に罹ったからといって、財力にまかせて何でも調達するというのは如何なものかと思いました。
ガソリンスタンドで見かけた青いトラクターが欲しいとパスカルが言うと、父親は即座に購入。
狼が欲しいというと、動物園に侵入して盗んでしまう... ← これ、犯罪ですよね。
ただ、アダムとイヴと名付けられた2匹の狼とパスカルのふれあいや、ラストシーンにおける狼の遠吠えは、上手い演出だと思いました。
主演のウィリアム・ホールデンは、既に「第十七捕虜収容所」(53年)でアカデミー主演男優賞を受賞しており、その後の大作映画への出演が続いたこともあり、アメリカ映画界を代表するスターに君臨していた頃。本作と同年に公開された「ワイルドバンチ」では、無法者のガンマンを好演していました。生粋の米俳優が本作でフランス語を喋るのも、映画ならではの世界でしょう。
共演のブールヴィルはフランスの名優です。
彼の出演作品は5本しか観ていませんが、アラン・ドロンと共演した「仁義」(70年)におけるシリアスな警視役は絶品でした。
コメディもこなせる器用な俳優さんだと思います。
ウィリアム・ホールデンの恋人を演じたヴィルナ・リージ。
プラチナ・ブロンドとキツネ目で一世を風靡したイタリアの女優さんです。
ジョセフ・ロージー監督の「エヴァの匂い」(62年)、セルジオ・ゴッビ監督の「狼の賭け」(69年)は印象的でした。
特に後者は再見したいのですが、DISCASさんに取扱いがないのが残念です。
本作の監督がテレンス・ヤングというのも驚きでした。
何と言っても「007」シリーズを3本手掛けた人ですし、「暗くなるまで待って」(67年)、「夜の訪問者」(70年)、「華麗なる相続人」(79年)といったサスペンスの傑作も彼の監督作品。
さらに、本作の2年後に「レッド・サン」(71年)という名作がありました。
チャールズ・ブロンソン、アラン・ドロン、三船敏郎、ウルスラ・アンドレスの4大スターが共演した大ヒット作。
これまた再見したい1本ですが、やはりDISCASさんの取扱いはないようです。
いろいろ書いているうちに、今年もあと2日となりました。
コメント欄を拝借して、恒例の「2023・オールタイム年間ベスト20」を発表したいと思います。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
子を思う親の愛情
投稿日:2013/03/11
レビュアー:しづちゃん
旅行先で被爆してしまった10才の少年パスカルの物語。
父親は、息子には被爆したことは隠し、パスカルの我儘を全て叶えてあげようとする。
そんな父親にパスカルは『狼が欲しい』と言う。
父親と使用人は懸命に狼を入手すべく、あちこちに訊ねるが狼を手に入れることはできそうにない。
そこで父親は動物園の狼を盗むことを提案。使用人と一緒に深夜の動物園に…
2頭の狼を盗んできた父親は息子に見せて絶対に人に言ってはいけないと口止めする。
狼は最初はなつかなかったが、井戸の落ちた雄を助けた日から、狼はパスカルになつく。
とんでもないことをする父親ですが、それが親ってものなのでしょう。
日に日に衰弱するパスカルを目にする度に父親は苦悩する。
何時まで生きられるのか…その期間が徐々に狭まってきていることを察する父親はただ、祈るだけ。
そしてある晩、パスカルは亡くなるのですが、狼(アダムとイブ)は悲しみの遠吠えをする。
この遠吠えが実に切なく、涙を誘いました。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
ウィリアム・ホールデンがフランス語?(←そこ?(笑))
1969年、テレンス・ヤング監督作品。
舞台はフランスで、ウィリアム・ホールデンはフランス人で
アメリカとフランスを行ったり来たりしているビジネスマンという設定。
バリバリのアメリカ人である彼からフランス語が発せられるのが妙に違和感で
本当に話しているのだろうか?吹き替えではないのだろうか?
といぶかしく思い、口と言葉が合っているのかどうか
そればかり見てしまって
何だか物語に集中できませんでした(;^_^A
(で、時々合っていない気が。。。)
政府(?)が飛ばした謎の飛行機が墜落して放射能を浴びた息子が
白血病を発症するという話なのですが
これって明らかに国の責任になるはず。
なのに、そのあたりは全くスルーで
(情報が開示されないからどうのという台詞のみ)
ひたすら父子の最後の日々を描いていきます。
まあ、それはそれで今まで仕事ばかりだった父親が
息子の最後の日々を充実させたいという切なる思いが伝わって
良かったかなとは思います。
お涙頂戴にもならずに、微笑ましいエピソードで最後まで綴っていくのにも
好感が持てました。
でも、苦言を呈すと、余命3か月から半年と宣言された子供が
あんなに元気に最後まで過ごせるとは思えません。
余命が無いからと、犯罪行為までしてオオカミを息子に与えるとか
これには眉をひそめるしかありませんでした。
動物園から盗み出したオオカミが直ぐに懐いているのもなんだか変だし
オオカミに暴れ馬を襲わせるシーンには不快な気持ちになりました。
つまり全くリアリティーが無かったので
私の涙は一滴も流れることはありませんでした。
あと、この時51歳のウィリアム・ホールデンですが
父親というよりはおじいちゃんのように老けていました。
若いときのホールデンは素敵だったので、ちょっとショックでしたw
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
同志のオオカミに見守られて
投稿日:2014/03/12
レビュアー:Loge
子供の時にテレビで観て、なんて悲しい映画なんだろうと刷り込まれています。
あらすじ読んだだけでも目頭があつくなってしまう。
なので、再見するのに勇気がいる作品でした。
バタイユの原作も読んでみたものの、記憶の中のこの映画よりなんか乾いてるというか。
(記憶では勝手に英語の映画でしたけど、実はフランス語!)
核実験がしばしば行われていた60年代への反発を示す作品でしょうか。
コルシカでのヴァカンス中に被爆し、誰を責めるでもなく死を静かに受け入れていく少年と
政府への憤りを感じながら、息子との残された日々を宝物のように大事にする父親。
息子のためにオオカミを盗むところ、少年の死を悼むオオカミ以外は
子供の時の記憶はあやふやでしたが、長じて観ると印象が変わっている気がします。
パスカルはオオカミをなぜほしがったのか?
ペットではなく、孤独に耐える強い同志を彼は求めたのかもしれない。
オオカミ使いの衣装に一瞬は喜んでも、彼は父が連れてきたオオカミを
友達として見ている気がします。
あの有名な幕切れ、オオカミの悲しい遠吠えに包まれるパスカルと
彼を抱きかかえる父親のうつろな姿には、今も涙を禁じえません。
記憶よりもずいぶんあっけなく唐突に切られているのもまた、
悲しみを増幅させるのでしょうか。
世界の終末を招く地獄のオオカミという北欧神話の他にも、
「一匹狼」として孤高に生きる動物、
何より血なまぐさく恐ろしい動物、というのが一般的なイメージかと思います。
この映画に登場するアダムとイヴももちろん野生の凶暴さを見せつけます。
その一方、伴侶を失ったオオカミは他の相手を探さないなどの習性も含め、
一度信じたらどこまでも忠実(さすがイヌの先祖)、というサムライ的
義理堅さが日本人にはより訴えるかもしれません。
生きる喜びを失った父親、
同志を失った悲しみを遠吠えにのせるオオカミ、
静かな夜の鑑賞をおすすめします。
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
良いお話ですが、ちょっと異議あり!
投稿日
2023/12/14
レビュアー
かつ
1969年 フランス映画
原作:ミシェル・バタイユのベストセラー小説『クリスマス・ツリー』
脚本・監督:テレンス・ヤング
あと10日でクリスマス。何か関連する作品を観たいと思って探していたら、本作にウィリアム・ホールデンが出演していたので、気になって観てみました。
クリスマスを機に命の尊さを問い直す良い作品だと思います。ただ、頷けない部分も幾つかありました。あらすじから追ってみたいと思います。
――― 10歳のパスカル(ブルック・フラー)は父親のローラン(ウィリアム・ホールデン)と夏休みの間コルシカ島で楽しい時間を過ごす。2人が海で遊んでいると、すぐ傍で核爆弾を積んだ飛行機が墜落する。嫌な予感がし、心配になった父はパスカルにレントゲン検査をする。この段階では問題なかったものの一ヶ月後、パスカルのオデコにあざを見つけ再検査をすると医師から余命6ヶ月と告げられる。あの核爆弾を積んだ飛行機の墜落事故によりパスカルは放射能で白血病に侵されていたのだ ――
ここまでが序盤の内容ですが、”余命宣告された話”と聞くと、私はつい構えてしまうクセがあるのです。必要以上に泣かせに掛かかる演出だったら嫌だなぁと、いつもの様に観ていた。ところがそんな心配は不要でウィリアム・ホールデンの息子を思う富豪の父親役もピッタリだったし、パスカル役のブルック・フラーという役者さんもわざとらしさがなく、賢さの中に幼さも覗かせた等身大の少年を好演していた。
DISASの紹介には「旅行先での事故により白血病に犯され、余命6ヵ月と宣告された10歳の少年。(中略)その事実を明らかにせず・・・」とありますが、いえいえ違います。
父親と友人ベルダンが会話している所を聞いてしまうので、不治の病に侵されていることは承知しています。更にパスカルは以前から知っていたと言うのです。この後は親子水入らずで、残りの時間を過ごすのですが、疑問に感じたのは、欲しい物は何でもあてがってやるという考え方。一見すると心優しい父親に見えるかもしれない。
でも盗んでまで手に入れるというのは違うと思う。”狼が欲しい”と言われたからといって動物園に行き、柵の鍵を壊して狼2頭を連れ帰るという点にかなり違和感がある。「命」は長短の差はあれ、誰でも平等に限りがあるもの。それが短いからといって罪を犯して欲しい物をあてがうのが正解だとは思わない。ただ、未来がない息子に対する親の気持ちが全く分からないわけでもない。なので、私だったら、こんな風に変えたい。知性のあるパスカルが父親の行動に対し「パパ、それは良くないことだよ」と戒めて、動物園の園長、あるいは飼育係に譲ってもらえないか親子で門を叩くという筋書き。そうしたらもっと良かったのではと思う。
因みに、ウィリアム・ホールデン51歳の作品ですが、親子というより孫とおじいちゃんに見えなくもなかった。パスカルの実母の事があまり語られていなかったのでそこも描いて欲しかった。そうすれば、パスカルが父親の恋人と仲が良いワケも分かったと思う。
せっかくいい話なのに残念な部分があり、諸手を挙げて感動しました!と思えない自分がいた。
告知は「受ける側」も「する側」も辛いですが、序盤の医師の言葉が印象深い。
”無駄にしなければ半年は長いぞ”
狼と仲良くなった少年
投稿日
2023/12/29
レビュアー
趣味は洋画
クリスマス・ツリー (1969年・フランス、カラー、107分)
「かつ」さんや「飛べない魔女」さんのレビューに触発され、クリスマスに観ようと決心していた1本です。
ところがボクの意志の弱さと体たらくにより、クリスマスを4日も過ぎての鑑賞、まさに賞味期限を過ぎてしまいました。(汗)
でも、腐っても鯛(作品のこと)、3大名優とテレンス・ヤングの巧みな演出により、美味しく頂きました。
パリの ‘とある駅’ に、全寮制学校の生徒達を乗せた列車が到着した。夏休みに入ったため、10歳の少年パスカル(ブルック・フラー)は父親ローラン(ウィリアム・ホールデン)のいる故郷へ帰省してきたのだ。駅に出迎えたローランはアメリカで巨万の富を築いた大富豪だが、数年前に妻を亡くし、現在はパリ在住の美術ジャーナリスト、カトリーヌ(ヴィルナ・リージ)と結婚する予定だ。彼女は早くからパスカルに、狼に関する本をプレゼントするなど優しく接している。ローランは息子の好きな場所で夏のバカンスを過ごそうと提案、パスカルはコルシカ島でのキャンプを希望する。ある日、2人がボートで海に出た際、釣り糸が絡まったのをローランが海中に潜って解いている最中、上空で事故が発生した。核爆弾を搭載した軍用機が爆発炎上して落下したのだ。ローランは地元で悪い噂が立っているのを聞き、即刻パリに戻ってパスカルを病院へ連れていった。検査の結果は異常なかったが、1カ月後にパスカルの額に青い痣が出来ていた。再受診すると、医者(マリオ・フェリシアーニ)から ‘治療不能の急性白血病で、余命は長くて半年’ と宣告される。ショックを受けたローランは、半年間仕事を休んで息子と共に田舎の城で暮らそうと決める。ローランの戦友であるベルダン(ブールヴィル)や、家政婦マリネット(マドレーヌ・ダミアン)も一緒だ。ローランは息子の欲しがる物は何でも(なんとトラクターまで)あてがった。だが、父のパスカルに対する過剰な甘やかしをベルダンが批判し、2人は口論となる。その中でローランは、息子の不治の病のことを話してしまうが、その告白を盗み聞きしていたパスカルは、 ‘自分は既に知っていた。病院で夜勤の看護師が話しているのを聞いていたから’ と平然と言うのだが...。
この映画はミシェル・バタイユという作家のベストセラーを映画化したそうですが、原作は未読です。
ただ、かつさんもレビューで ‘異議あり’ とおっしゃっていますが、息子が不治の病に罹ったからといって、財力にまかせて何でも調達するというのは如何なものかと思いました。
ガソリンスタンドで見かけた青いトラクターが欲しいとパスカルが言うと、父親は即座に購入。
狼が欲しいというと、動物園に侵入して盗んでしまう... ← これ、犯罪ですよね。
ただ、アダムとイヴと名付けられた2匹の狼とパスカルのふれあいや、ラストシーンにおける狼の遠吠えは、上手い演出だと思いました。
主演のウィリアム・ホールデンは、既に「第十七捕虜収容所」(53年)でアカデミー主演男優賞を受賞しており、その後の大作映画への出演が続いたこともあり、アメリカ映画界を代表するスターに君臨していた頃。本作と同年に公開された「ワイルドバンチ」では、無法者のガンマンを好演していました。生粋の米俳優が本作でフランス語を喋るのも、映画ならではの世界でしょう。
共演のブールヴィルはフランスの名優です。
彼の出演作品は5本しか観ていませんが、アラン・ドロンと共演した「仁義」(70年)におけるシリアスな警視役は絶品でした。
コメディもこなせる器用な俳優さんだと思います。
ウィリアム・ホールデンの恋人を演じたヴィルナ・リージ。
プラチナ・ブロンドとキツネ目で一世を風靡したイタリアの女優さんです。
ジョセフ・ロージー監督の「エヴァの匂い」(62年)、セルジオ・ゴッビ監督の「狼の賭け」(69年)は印象的でした。
特に後者は再見したいのですが、DISCASさんに取扱いがないのが残念です。
本作の監督がテレンス・ヤングというのも驚きでした。
何と言っても「007」シリーズを3本手掛けた人ですし、「暗くなるまで待って」(67年)、「夜の訪問者」(70年)、「華麗なる相続人」(79年)といったサスペンスの傑作も彼の監督作品。
さらに、本作の2年後に「レッド・サン」(71年)という名作がありました。
チャールズ・ブロンソン、アラン・ドロン、三船敏郎、ウルスラ・アンドレスの4大スターが共演した大ヒット作。
これまた再見したい1本ですが、やはりDISCASさんの取扱いはないようです。
いろいろ書いているうちに、今年もあと2日となりました。
コメント欄を拝借して、恒例の「2023・オールタイム年間ベスト20」を発表したいと思います。
子を思う親の愛情
投稿日
2013/03/11
レビュアー
しづちゃん
旅行先で被爆してしまった10才の少年パスカルの物語。
父親は、息子には被爆したことは隠し、パスカルの我儘を全て叶えてあげようとする。
そんな父親にパスカルは『狼が欲しい』と言う。
父親と使用人は懸命に狼を入手すべく、あちこちに訊ねるが狼を手に入れることはできそうにない。
そこで父親は動物園の狼を盗むことを提案。使用人と一緒に深夜の動物園に…
2頭の狼を盗んできた父親は息子に見せて絶対に人に言ってはいけないと口止めする。
狼は最初はなつかなかったが、井戸の落ちた雄を助けた日から、狼はパスカルになつく。
とんでもないことをする父親ですが、それが親ってものなのでしょう。
日に日に衰弱するパスカルを目にする度に父親は苦悩する。
何時まで生きられるのか…その期間が徐々に狭まってきていることを察する父親はただ、祈るだけ。
そしてある晩、パスカルは亡くなるのですが、狼(アダムとイブ)は悲しみの遠吠えをする。
この遠吠えが実に切なく、涙を誘いました。
ウィリアム・ホールデンがフランス語?(←そこ?(笑))
投稿日
2023/12/21
レビュアー
飛べない魔女
1969年、テレンス・ヤング監督作品。
舞台はフランスで、ウィリアム・ホールデンはフランス人で
アメリカとフランスを行ったり来たりしているビジネスマンという設定。
バリバリのアメリカ人である彼からフランス語が発せられるのが妙に違和感で
本当に話しているのだろうか?吹き替えではないのだろうか?
といぶかしく思い、口と言葉が合っているのかどうか
そればかり見てしまって
何だか物語に集中できませんでした(;^_^A
(で、時々合っていない気が。。。)
政府(?)が飛ばした謎の飛行機が墜落して放射能を浴びた息子が
白血病を発症するという話なのですが
これって明らかに国の責任になるはず。
なのに、そのあたりは全くスルーで
(情報が開示されないからどうのという台詞のみ)
ひたすら父子の最後の日々を描いていきます。
まあ、それはそれで今まで仕事ばかりだった父親が
息子の最後の日々を充実させたいという切なる思いが伝わって
良かったかなとは思います。
お涙頂戴にもならずに、微笑ましいエピソードで最後まで綴っていくのにも
好感が持てました。
でも、苦言を呈すと、余命3か月から半年と宣言された子供が
あんなに元気に最後まで過ごせるとは思えません。
余命が無いからと、犯罪行為までしてオオカミを息子に与えるとか
これには眉をひそめるしかありませんでした。
動物園から盗み出したオオカミが直ぐに懐いているのもなんだか変だし
オオカミに暴れ馬を襲わせるシーンには不快な気持ちになりました。
つまり全くリアリティーが無かったので
私の涙は一滴も流れることはありませんでした。
あと、この時51歳のウィリアム・ホールデンですが
父親というよりはおじいちゃんのように老けていました。
若いときのホールデンは素敵だったので、ちょっとショックでしたw
同志のオオカミに見守られて
投稿日
2014/03/12
レビュアー
Loge
子供の時にテレビで観て、なんて悲しい映画なんだろうと刷り込まれています。
あらすじ読んだだけでも目頭があつくなってしまう。
なので、再見するのに勇気がいる作品でした。
バタイユの原作も読んでみたものの、記憶の中のこの映画よりなんか乾いてるというか。
(記憶では勝手に英語の映画でしたけど、実はフランス語!)
核実験がしばしば行われていた60年代への反発を示す作品でしょうか。
コルシカでのヴァカンス中に被爆し、誰を責めるでもなく死を静かに受け入れていく少年と
政府への憤りを感じながら、息子との残された日々を宝物のように大事にする父親。
息子のためにオオカミを盗むところ、少年の死を悼むオオカミ以外は
子供の時の記憶はあやふやでしたが、長じて観ると印象が変わっている気がします。
パスカルはオオカミをなぜほしがったのか?
ペットではなく、孤独に耐える強い同志を彼は求めたのかもしれない。
オオカミ使いの衣装に一瞬は喜んでも、彼は父が連れてきたオオカミを
友達として見ている気がします。
あの有名な幕切れ、オオカミの悲しい遠吠えに包まれるパスカルと
彼を抱きかかえる父親のうつろな姿には、今も涙を禁じえません。
記憶よりもずいぶんあっけなく唐突に切られているのもまた、
悲しみを増幅させるのでしょうか。
世界の終末を招く地獄のオオカミという北欧神話の他にも、
「一匹狼」として孤高に生きる動物、
何より血なまぐさく恐ろしい動物、というのが一般的なイメージかと思います。
この映画に登場するアダムとイヴももちろん野生の凶暴さを見せつけます。
その一方、伴侶を失ったオオカミは他の相手を探さないなどの習性も含め、
一度信じたらどこまでも忠実(さすがイヌの先祖)、というサムライ的
義理堅さが日本人にはより訴えるかもしれません。
生きる喜びを失った父親、
同志を失った悲しみを遠吠えにのせるオオカミ、
静かな夜の鑑賞をおすすめします。
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