ワンダとダイヤと優しい奴ら

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今までにないコメディとなっていました。四人の宝石泥棒と弁護士の織り成す、どたばたコメディの決定版。紅一点のワンダを演じる、J・リー・カーチスが色気で迫り、なかなかに好演でした。又、ワンダに惚れた泥棒の一人を、ケビン・クラインが、怪演。アカデミー助演男優賞を取りました。もう、言葉にできない程のぶっ飛び演技で忘れられない。笑いと、驚きをミックスさせ、ラストまで、全く飽きずに見た１本。盗んだダイヤの隠し場所も奇想天外だし、熱帯魚を食べるシーンには、ぶったまげました。とどめのラストシーン、大笑い。お腹の底から笑える傑作でしょう。続編も作られましたが、やっぱり、この作品には及びませんでした。未見の方はぜひご覧を。

「メリーに首ったけ」を監督したファレリー兄弟は、きっとこの映画好きだろうな。
メリーは心優しいマドンナだったけど、この映画で男たちを翻弄するワンダは悪女。
だまされても、振り回されても、自分の彼女にしようとするのですから、男はホントにバカです。

ワンダを演じるジェミー・リー・カーティス。　母が「サイコ」のジャネット・リー、父が「お熱いのがお好き」のトニー・カーティス。　この作品の前に出た「大逆転」もよかった。

脚本も書いてる主演のジョン・クリース。最近ではハリー・ポッター・シリーズや007でのQ役に出てますが、元々モンティ・バイソンの人。
クルーゾー警部やミスター・ビーンもそうですが、イギリスのインテリ・コメディアン達はほんとにいいトボケ方してます。　　おいおい、そのシチュエーションでHow do you do?　はないでしょ。

マイケル・ペリン。　人権の国ならでは障害者いじめネタ。　動物愛護の国ならでは動物虐待ネタ。

そして一番ぶっとんだ筋肉バカを演じるのが、ケビン・クライン。これまでは「ソフィーの選択」とか「遠い夜明け」などでシリアスな役を演じてきました。　　それが・・・。

おい、おい、おい、の米英おバカ対決です。

緻密過ぎる完璧に練り込まれた脚本。ナイスなキャスティング。モンティパイソンのブラックテイストとハリウッド馬鹿コメディの絶妙なブレンド具合。初めから終わりまでグイグイと引き込まれ、アニマルハウスなエンディングまで含めて、全てが秀逸。特に脚本も手がけたジョン・クリーズには、「ありがとう」の言葉しか思い浮かばない。
本作を観て満足出来なかった人は、まず自分のセンスを疑うべきです。そして暫くたって忘れた頃にもう一度観直して下さい。何年経っても作品の鮮度は衰えませんから安心して自分のセンスを磨いてください。
実は私も公開当時にはじめて観た時には、全然満足出来なかったことを覚えています。何がそんなに面白いのか、なんでそんなに評価が高いのか、当時の私は、ただケビンクラインが鬱陶しかった印象しか残りませんでしたから・・・
しかし今回久々に観直してみて断言出来ます。これは紛れもない傑作だ、と。
パイソンファンはもちろんのこと、全てのコメディ好きにまず最初に薦めたい一本です。

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疲れている時、何も考えず笑いたい時にお勧めの１本。『モンティ・パイソン』でツボにハマった人は特に必見。ただし、お下劣ネタが苦手な人と動物愛護主義の方にはお勧めできませんね。

色仕掛けの外国語欲情女、ワンダ。
勘違いおバカのアメリカン嫉妬男、ジョージ。
熱帯魚好き動物愛護の言語障害男、オットー。
恋におちる気弱なイギリス弁護士、アーチー。

濃すぎるキャラたちが宝石を盗んでから108分間飽きずにゲラゲラ観れました。
脇の下確認OK…、キャンキャン犬の受難…、全裸踊りであそこを隠すのに…、鼻にポテトフライを突っ込んで…、熱帯魚を…、潰されたのに…。
エンドロール直前の４人のその後も笑えます。見逃さないように！

どう考えても優しくない奴らを優しく笑ってあげましょう！

アカデミー賞でケビン・クラインのキレ演技が助演男。英国アカデミー賞でもジョン・クリーズが主演（？）男、マイクル・ペリンが助演男を受賞しています。

特にＣＧに依存しなくてもコメディは成立する。
各キャラクターも濃く、外国人の登場人物名が覚えられない人にも
勧められる映画。

ジェイミー・リー・カーチス は「ごつい」とあらためて思った。
演技は一級品。「スクリーミング・クイーン」でない目を堪能できる。
そして、他国言語フェチという設定はいいアイディア。

評価星3.5。