愛の選択

前にも見て、こういう闘病ラブストーリーは
泣くに決まっててずるい！！とわかってるのに
やっぱりまた見ちゃいました。

教養はないけれど魅力的な女の子が
大金持ちの男の人と・・・って
なんだかプリティ・ウーマン第2弾っぽい設定ですが
ジュリア・ロバーツはこういう役が似合います。
この時期のジュリア・ロバーツの美しさは格別ですね。

でも、それ以上にこの作品ではヴィクター役の
キャンベル・スコットの演技が光っていますね。

また何年か経ったら見て、また泣くんだろうなぁ・・・

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

恥ずかしながらジュリア・ロバーツのファンです。何故恥ずかしいのかというと、このヒトの演ずる役どころというのは殆どが「いかにも」現代の女の子たちにウケそうな典型的ヒロインばかりで、出てくるだけでお話の展開が読めてしまうので「いかにも」クロウト受けしない女優だからです。別にクロウトを気取るつもりは無いのですが、「いかにも」というのはやはり恥ずかしい。
しかし気に入ってしまったものは仕方が無いのでして、彼女の出演作品は全て観たつもりでいたのですが、何故かこの作品だけ見逃していました。そしてこれを観て何故自分が彼女のファンなのか解った気がしました。とにかく笑顔が良い。あの小さな顔の中の大きな目と大きな鼻と大きな口が一斉に動いて、正に「破顔一笑」するのですが、これが「いかにも」人の良さそうな、そして心から楽しくて笑っていると信じられそうな笑い方をする。全然タイプは違いますが笑い方ではオードリー・ヘプバーンと共通するものがあると思います。
この作品について一言コメントすれば、正に「いかにも」というストーリーで、金持ちでハンサムで優しいけれど死病を抱えた恋人と海辺のバンガローで束の間の愛に燃える、という顔が赤くなりそうなベタベタなお話なのですが、この作品のジュリアは私のような中年男から見ても大変魅力的で美しく、最後まで退屈せず、それどころか途中でジュリアの笑顔にグッと来たりして、これはかなり掘り出し物でした。恋人役のスコット・キャンベルも悪くないですし、やはり監督（ジョエル・シューマカー）に力があるのでしょうね。

「この人とずっと一緒にいたいな」って思いますよね。

　　　”今の”この人と、って。

ドラマを見ていると「私が好きなのはそんなあなたじゃない」とか「あたたは変わった」みたいな台詞が良く出て来るけど、本当は相手が変わった訳ではなくてもともと相手の持っている部分なのに見えていなかっただけ、って言うことが多い。

この映画は相手が変わって行くことがわかっていて自分はそれでも愛する者の傍にいることを選ぶかどうか、と言うお話。

私は映画を見ようとする時、ストーリーの次にキャストで考えるし、見た後もその部分で感想が出来上がります。
手法とか技法と言うことはわからないし、あの人うまかった、この部分に感動した、って。

何度もこの映画を見ていますが、今までとは違って感じている私がいました。
今までと同じでジュリア・ロバーツもキャンベル・スコットも良かったし、音楽も良かった、ヒラリーの決断に感動した、でも・・・。
何かを見落としていた気がしました。

「感覚の再現」。

気になる人がいるとします。
私はその人のことをもっと知りたくなる。
この人どう言う仕事しているのかな、家族は？どんな映画が好きなんだろう、とか色々。

実は今日、あるレビュアーの方のレビューを半日かけて読みました。
仕事をしていれば毎日映画（ＤＶＤ）を見ることは出来ないけど、『ＤＩＳＣＡＳ』のレビューを見るのは日課のようになっていて、毎回気になっている方がいるんですね。

どういう人なんだろう、って。

その方のレビュー・タイトルが好きだし、感想が”お菓子”で表現（お気に入りレビューです）されていたり、狙っているのではないと思うけど「ププッ！」って笑わされたりしてます。良くその作品や他の作品で出て来る台詞を引用されているのも「あっ、あの台詞だ」とか、ね。
一見映画との関係が？なレビューも読んで行けば「ああ、わかる」って。

「感覚の再現」なんでしょうね。

もっと色々あるんですけど、この辺で話を映画に戻します。

この映画の元になっているのは主人公の病気なので、実際に同じ立場になったことはない・・・でも、話のところどころで「ああ、わかる」って感じる部分が誰にでも必ずあると思うんです。
そう言う映画です。


まとまりのないレビューになちゃったなぁ。

・・・どんな映画もそうですが、レビューでも「感覚の再現」を感じさせてくれる方がいらっしゃること、嬉しく思っています。

こういう話を見ると　いつも考えてしまう。
消え入りそうな生涯に　たった一人の愛も手にいれないって残酷。
でも　死んでいくと分っていてその人を愛するっていうのも残酷。
反則ワザだな。と思いつつ泣けてしまう。

ジュリア・ロバーツが本当に美しい。

23歳の若さと生きの良さに溢れたジュリア・ロバーツも、
とても良かった。
白血病で日々、やせ衰えて行くキャンベラ・スコットも、
萎れて行く様子がリアルでした。

でも、キャンベラ・スコットの心酔する画家クリムト・・・の作品、
特に有名な「接吻」に囚われました。

こんな煌びやかで、官能的で、金箔を纏って抱き合う男女。
それは余命残り少ない青年ビクター(キャンベラ・スコット)の
願望を現していました。
「接吻」には永遠の愛そしてエロスそして退廃が描かれていました。

難病物の映画なのに、ジュリア・ロバーツの若さと生命力は、
画面をはみ出す程だったのが皮肉です。
こんなに光り輝く健康な恋人って、病人には似合わなかったです。
ジュリア・ロバーツが髪をマヨネーズでブリーチするシーンとか、
口髭や脚のむだ毛処理するユーモラスは場面が印象的で、
余り泣けなかったですね。
クリムトを識った貴重な作品でした。