丑三つの村 / 古尾谷雅人
全体の平均評価点: (5点満点)
(21)
解説・ストーリー
病気のため兵役から外されてしまい、皆から後ろ指を指されてしまう寒村の若者。彼は村人の容赦ない仕打ちにも耐え続けていたが、ある夜、狂気の一線をついに越えてしまう。様々な武器を手にした若者は村人を片っ端から血祭りに上げていくのであった……。1938年に実際に起きた事件(横溝正史「八つ墓村」のモデルとしても知られる)を元に、村人30人を虐殺した青年の狂気を描いた問題作。
病気のため兵役から外されてしまい、皆から後ろ指を指されてしまう寒村の若者。彼は村人の容赦ない仕打ちにも耐え続けていたが、ある夜、狂気の一線をついに越えてしまう。様々な武器を手にした若者は村人を片っ端から血祭りに上げていくのであった……。1938年に実際に起きた事件(横溝正史「八つ墓村」のモデルとしても知られる)を元に、村人30人を虐殺した青年の狂気を描いた問題作。
もっと見る▼
新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を
14日間無料お試し!※
- 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
新作をレンタルする方法はこちら
- ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
- @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
- A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
- B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
- 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
- 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。
「丑三つの村」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
病気のため兵役から外されてしまい、皆から後ろ指を指されてしまう寒村の若者。彼は村人の容赦ない仕打ちにも耐え続けていたが、ある夜、狂気の一線をついに越えてしまう。様々な武器を手にした若者は村人を片っ端から血祭りに上げていくのであった……。1938年に実際に起きた事件(横溝正史「八つ墓村」のモデルとしても知られる)を元に、村人30人を虐殺した青年の狂気を描いた問題作。
「丑三つの村」 の作品情報
「丑三つの村」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
丑三つの村の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
106分 |
|
日:モノラル |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DB9310 |
2009年02月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
7枚
|
0人
|
0人
|
丑三つの村の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
106分 |
|
日:モノラル |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DB9310 |
2009年02月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
7枚
|
0人
|
0人
|
TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!
洋画・邦画
約35,500
タイトル以上
国内ドラマも一部含まれております
※2022年2月 現在のタイトル数
新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を
14日間無料お試し!※
- 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
新作をレンタルする方法はこちら
- ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
- @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
- A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
- B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
- 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
- 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。
ユーザーレビュー:21件
絶望を打破せんとする“狂気の沙汰”
この映画は、『八つ墓村』のモチーフとして知られている「津山事件(津山三十人殺し)」(1938年)を題材としたノンフィクション小説の映画化だ。私はこの映画を公開時に劇場で観ている。事件に非常に興味をもっていたからだが、その私も内容の残虐性と暗さから二度は観たくないと思っていた。今回の再見は、作品のテーマについてもう一度確認したいという思いからだ。
この作品は、現実に起こった事件を再現することだけに主眼が置かれているわけではない。
むしろ、事件を取り上げることによって、事件の背景となった村の古い忌まわしい因習や、いわゆる“村八分”といった集団によって行われる地域社会での差別を表出させることが狙いだと、私は考えている。
私がもっともショックを受けたは、村の与太者が村の男たちによって極秘裏にリンチされ殺されるシーンだ。作品では、これを目撃した主人公が「自分も殺られるのではないか」と不安を抱いたことが事件の動機のひとつになっている。
この、村落内における処刑(私刑)はまったくの虚構というわけではない。厳然とした警察組織が整っていなかった時代、村落では治安維持のための一定の刑事処分自治が認められていたのであり、昭和期になってもこうした暗殺はあったと私は考える。映画『楢山節考』(1983年)では、村内で盗みを繰り返す一家が村の寄合により一家根絶やしにされるというシーンがある。一家は、夜村の男たちによって捕らえられ、大きく掘った穴に女子どもも含めた全員が生き埋めにされるという凄惨きわまる映像だ。
こうしたことを映像化するのはある種の勇気がいると思うが、それも現実の事件を題材にしてということなら比較的容易となる。
もう一つ、妖艶な女優たちによってポルノチックに描かれた「夜這い」についても言及しよう。
これは戦後の一時期まで各地の農漁村に見られた習俗ということで、詳細については事典類の叙述を読んでいただきたいが、この映画では享楽的な部分を強調して描いている。まあ、性行為なのだから当然なのだが、私は実は別の側面もあったのではないかと考えている。
現在でも不妊は切実な問題だ。医療技術が進んだ今では、体外受精などいくつかの医療対策が受けられるが、原因が特定できない昔では「子が出来ない」ことは大問題だった。「家」制度の下では跡継ぎがいないことは、ただ一家の問題にとどまらず、集団で生産活動を行い共同生活を送る村全体の問題でもあったのだ。その対策として、どうしても子の出来ない夫婦が他の人と交換をして受胎を確かめる−ということは自然に思いつくことだ。私は、「夜這い」というものが習俗化した基にはこうした子孫存続の問題があったのだと思う。
この事件が起こったのは日中戦争の最中。はじめて観た時には、「こんなこと今では決して起こらないだろう」と思っていたが、現在のわれわれが似たような事件を目にしてしまった。2008年の「秋葉原通り魔事件」である。
もちろん、事件の背景や形態には大きな違いがある。しかし、アキバ事件の容疑者と津山事件の犯人の心理には共通の闇があったと考えられる。絶望の淵に沈んだ人間が、狂気の所業でそこからの脱出を図ろうともがき苦しんだ姿を、私たちは容易に想像できるのである。
絶望の極に達した人間がそれをどう打破しようとするのか、「私だけは決してそんなことはしない」とは、誰も言い切れないのである。未来のことはわからないのだから。
このレビューは気に入りましたか?
21人の会員が気に入ったと投稿しています
『警視庁特別調査課マーダーファイル』の制作者さん、手本にしたら!
AVメーカー”シャイ企画”が一般作業界に参入した記念作。
『警視庁特別調査課 マーダーファイル 津山30人殺しを追え!』
あの清水宏次朗さんを所長に据えシリーズ化を目論んだ作品なのですが、脱18禁というネライが足かせになり
’05年よりレンタル開始されているにもかかわらず、今日まで累計評価件数13件という寂しい状況となっています。
こちらは、日活ロマンポルノのノウハウをしっかり活かし、モチーフとなった津山事件の凄惨さもあり、しっかり18禁指定となった作品です。
田中美佐子さん、五月みどりさん、池波志乃さんのヌードがしっかり堪能でき、
更にコメットさんでお馴染みの大場久美子さんの”映画の世界にお嫁にいきます”宣言後の勇姿も確認できます。
まさに、エロ大好き人間にはたまらない作品です。
有名女優のヌードが鑑賞できる作品として好評な作品ですが、それだけにとどまらないのが本作。
一番の功労者は古尾谷雅人さんでしょう。
迫力では角川映画『八つ墓村』の山崎努さんにはかないませんが、儚げな狂気をしっかり感じ取りました。
戦前の時代背景、山村独特の陰湿さ、事件に至るいきさつ等、あっさりとした描写となっていますが、
古尾谷雅人さんを中心に俳優陣の演技で残虐さ陰湿さがしっかり伝わってきます。
その分、打ちひしがれます。
理由があっての大量殺人であることに間違いありませんが、殺人が許される理由ではありません。
エロだけの問題ではなく、間違いなく18禁です。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
..・ヾ(。><)シ これ実話が元です。。。
投稿日:2010/06/02
レビュアー:まーらん
角川映画の「八つ墓村」のモチーフとしても有名な「津山30人殺し」事件を元に製作された作品です。
私がこの作品の存在を知ったのは公開直前の深夜番組ででした。
(山本晋也監督が出演してた例の番組です)
ただ、公開当時の私は高校生。当然、映倫により成人指定された今作品をリアルタイムで見る事はできず、実際に全編を見たのは二十代前半でした。
今回、とある雑誌で紹介されていた記事を読んでの再見です。
初めて今作品を見た時の当時に受けた衝撃は今も鮮明に残ってます。
圧倒的な暴力、「村八分」という言葉そのままの陰湿な閉鎖社会、古い時代、半ば公然と認識されてた「夜這い」という因習。
それらタブーを強烈にぶつけられたような演出は見る者に「確固たる倫理観」を必要とします。
まだ若い古尾谷雅人が、天才ともてはやされながら病気により、戦場にも行けず、閉鎖社会での偏見、陰湿な「村八分」という扱いにより精神のバランスを崩していく主人公を熱演しております。
特に、犯行当日の丑三つ時に目を覚ましてから、最後までの演技は素晴らしいの一言です。
今回の評価
キャスト:★★★☆☆
演出:★★★☆☆
脚本:★★☆☆☆
尺:★★★★☆
映像:★★★☆☆
総合:★★★☆☆
今では絶対に見る事はできない田中美佐子の「濡れ場・フルヌード」が拝める「お宝映画」として度々その手の雑誌を賑わす今作品ですが、内容はハードな物ですのでそんな「気楽」に見ると言いようのない「疲労感」にグッタリです。
しかし、その田中美佐子の「若くて弾けるような体」と対照的な「肉感的で、熟れ切った、正に肉体と呼ぶにふさわしい肢体」の五月みどりと池波志乃の艶戯は凄まじいまでの「艶」と「淫」を感じさせ「匂い」がしそうです。
この「コントラスト」は必見です。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
一人の男の挫折とこの男に対する差別や裏切りが惨劇を生んだ
投稿日:2009/09/23
レビュアー:RUSH
この作品は1938年(昭和13年)に岡山県の山深い部落で実際に起こった惨劇「津山三十人殺し」がベースとなっている。この「津山三十人殺し」事件は横溝正史氏の「八つ墓村」の冒頭部で描かれる田治見要蔵が引き起こす「村人32人殺し」のモデルとなった事件として有名であり、知っている人も多いだろう。この事件の起こる2年ほど前には有名な「阿部定事件」が発生している。この時代何か猟奇的事件が発生する社会的要素が充満していた時代なのだろうか?この事件の頃は日中戦争の真っ最中で日本軍が徐州を占領しており、その数日後にこの事件が起こっているのだが、何かしらの因果関係があるのだろうか?。
八つ墓村での村人32人殺しが実はそれに似た事件を元にしていると知ったのはいつだっただろうか?映画「八つ墓村(1977年)」を見てその惨劇のインパクトに閉口し恐怖すら感じてしまい、子供だった僕は夜トイレに行けなくなったほど信じられない恐怖そのものだった。それが実話をモデルにしていると知ったときの衝撃は今でも覚えている。正直ショックだった。人間そこまで出来るのかという背筋が凍るような恐怖を感じたものだ。戦争ならいざ知らず、日常生活に於いて30人もの人を1時間半という時間をかけて殺すというのは恐怖以外の何者でもないし、人間に出来る所行とは思えないのだが、実際にこの事件は起きているのだから人間という生き物というのは恐ろしいものだということを改めて思い知らされてしまう。
一人の男が信じられないような事件を起こす背景には何があったのか?この作品はそれを描いている。もちろん脚色している部分、エンターテイメントとしての演出はもちろんあるものの、その根底にあるのは実際に起こった事件の内容だ。劇中でもそうだが、実際の犯人、都井睦雄(睦夫という説もある)が何故この様な凶行に及んでしまったのか?そこには社会的時代背景と一人の男の挫折と彼に対する村民からの差別があった。事件が発生した部落は非常に小さな村。だから誰が何をしたなんていう話は広まるまでに時間はかからない。都井睦雄はとても賢い村では優秀な学生として有名だった。都井睦雄の夢は兵隊となって戦うことや学校の先生になることだったようで、特に兵隊になってお国のために戦うのが男の使命というぐらいまで思っていたらしい。そんな彼は小さな頃から体が弱く、肋膜炎という病気にかかり、家に引きこもりがちとなり、小さな頃から同年代の人との付き合いはさほどなかったらしい。彼は村の子供達に自分の作った小説やお話を子供達に聞かせ、人気を博していた。そんな彼を変えてしまうきっかけとなったのが徴兵検査である。当時は日中戦争の真っ最中で徴兵検査は当たり前だったし、何より都井睦雄自身が兵隊になりたいという意志を持っていたのでこの検査を受けたのだ。だがそれが悲劇の始まりだった。彼はここで肺結核と診断され徴兵検査不合格という不名誉な結果を突きつけられてしまう。これは彼を挫折させるには十分な効果を持っていた。それに加え、それを知った村人から村八分という差別を受け、その村人からの差別が彼を凶行へと追い詰めていく。
それだけではない。この村だけではない、当時当たり前だった「夜這い」という風習も彼に悪影響を及ぼしている。彼は徴兵検査前、村の複数の女性と関係を持っていた。体が弱く引きこもっている彼は女におぼれていたのだろう。それが徴兵検査後、関係を持っていた女性にことごとく裏切られ差別と共に相手にされなくなってしまうのだ。結局彼は村で完全に孤立した。彼の味方は祖母だけだったが、彼はその祖母まで毒殺しようとする。未遂に終わるがそれがきっかけで持っていた銃や匕首(あいくち)、日本刀を全部取り押さえられることになり、村人に恐怖と警戒心を益々植え付けることとなった。その後もう一度武器を集め、恨みのある結婚して村を出た女性2人が戻ってくる日を選び凶行に及んだのである。
この作品でもそれらが描かれているが、村人の主人公への差別と関係のあった女性が主人公に対して行った差別や裏切りをもう少し深く描いて欲しかったところではあるが、事件の概要を知るにはもってこいの作品だと思う。特に女性関係はもっとドロドロとしたものだったに違いないと思うので深く掘り下げて欲しかったと思う。実際の事件では田中美佐子が演じた唯一の主人公の味方であった女性というものはいなかったようだがそんな人間関係をもっと掘り下げて欲しかった。ラブシーンは監督がロマンポルノの監督だっただけあってロマンポルノそのものなのだが、そういうシーンを削ってでも人間関係をもう少し少し掘り下げて欲しかった作品である。
尚、作品には描かれなかったが事件前後に実際の犯人は遺書を残しておりその内容も判明しているらしい。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
津山三十人殺しの今のところ決定版
投稿日:2024/02/24
レビュアー:ぅぅぅとの
これでも規制入っているそうです。規制無しは観たいですが、それでも狂いっぷりは充分です。
シーン上ではそんなにハブられてないのに…。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
絶望を打破せんとする“狂気の沙汰”
投稿日
2011/01/17
レビュアー
哲郎
この映画は、『八つ墓村』のモチーフとして知られている「津山事件(津山三十人殺し)」(1938年)を題材としたノンフィクション小説の映画化だ。私はこの映画を公開時に劇場で観ている。事件に非常に興味をもっていたからだが、その私も内容の残虐性と暗さから二度は観たくないと思っていた。今回の再見は、作品のテーマについてもう一度確認したいという思いからだ。
この作品は、現実に起こった事件を再現することだけに主眼が置かれているわけではない。
むしろ、事件を取り上げることによって、事件の背景となった村の古い忌まわしい因習や、いわゆる“村八分”といった集団によって行われる地域社会での差別を表出させることが狙いだと、私は考えている。
私がもっともショックを受けたは、村の与太者が村の男たちによって極秘裏にリンチされ殺されるシーンだ。作品では、これを目撃した主人公が「自分も殺られるのではないか」と不安を抱いたことが事件の動機のひとつになっている。
この、村落内における処刑(私刑)はまったくの虚構というわけではない。厳然とした警察組織が整っていなかった時代、村落では治安維持のための一定の刑事処分自治が認められていたのであり、昭和期になってもこうした暗殺はあったと私は考える。映画『楢山節考』(1983年)では、村内で盗みを繰り返す一家が村の寄合により一家根絶やしにされるというシーンがある。一家は、夜村の男たちによって捕らえられ、大きく掘った穴に女子どもも含めた全員が生き埋めにされるという凄惨きわまる映像だ。
こうしたことを映像化するのはある種の勇気がいると思うが、それも現実の事件を題材にしてということなら比較的容易となる。
もう一つ、妖艶な女優たちによってポルノチックに描かれた「夜這い」についても言及しよう。
これは戦後の一時期まで各地の農漁村に見られた習俗ということで、詳細については事典類の叙述を読んでいただきたいが、この映画では享楽的な部分を強調して描いている。まあ、性行為なのだから当然なのだが、私は実は別の側面もあったのではないかと考えている。
現在でも不妊は切実な問題だ。医療技術が進んだ今では、体外受精などいくつかの医療対策が受けられるが、原因が特定できない昔では「子が出来ない」ことは大問題だった。「家」制度の下では跡継ぎがいないことは、ただ一家の問題にとどまらず、集団で生産活動を行い共同生活を送る村全体の問題でもあったのだ。その対策として、どうしても子の出来ない夫婦が他の人と交換をして受胎を確かめる−ということは自然に思いつくことだ。私は、「夜這い」というものが習俗化した基にはこうした子孫存続の問題があったのだと思う。
この事件が起こったのは日中戦争の最中。はじめて観た時には、「こんなこと今では決して起こらないだろう」と思っていたが、現在のわれわれが似たような事件を目にしてしまった。2008年の「秋葉原通り魔事件」である。
もちろん、事件の背景や形態には大きな違いがある。しかし、アキバ事件の容疑者と津山事件の犯人の心理には共通の闇があったと考えられる。絶望の淵に沈んだ人間が、狂気の所業でそこからの脱出を図ろうともがき苦しんだ姿を、私たちは容易に想像できるのである。
絶望の極に達した人間がそれをどう打破しようとするのか、「私だけは決してそんなことはしない」とは、誰も言い切れないのである。未来のことはわからないのだから。
『警視庁特別調査課マーダーファイル』の制作者さん、手本にしたら!
投稿日
2013/02/26
レビュアー
伝衛門
AVメーカー”シャイ企画”が一般作業界に参入した記念作。
『警視庁特別調査課 マーダーファイル 津山30人殺しを追え!』
あの清水宏次朗さんを所長に据えシリーズ化を目論んだ作品なのですが、脱18禁というネライが足かせになり
’05年よりレンタル開始されているにもかかわらず、今日まで累計評価件数13件という寂しい状況となっています。
こちらは、日活ロマンポルノのノウハウをしっかり活かし、モチーフとなった津山事件の凄惨さもあり、しっかり18禁指定となった作品です。
田中美佐子さん、五月みどりさん、池波志乃さんのヌードがしっかり堪能でき、
更にコメットさんでお馴染みの大場久美子さんの”映画の世界にお嫁にいきます”宣言後の勇姿も確認できます。
まさに、エロ大好き人間にはたまらない作品です。
有名女優のヌードが鑑賞できる作品として好評な作品ですが、それだけにとどまらないのが本作。
一番の功労者は古尾谷雅人さんでしょう。
迫力では角川映画『八つ墓村』の山崎努さんにはかないませんが、儚げな狂気をしっかり感じ取りました。
戦前の時代背景、山村独特の陰湿さ、事件に至るいきさつ等、あっさりとした描写となっていますが、
古尾谷雅人さんを中心に俳優陣の演技で残虐さ陰湿さがしっかり伝わってきます。
その分、打ちひしがれます。
理由があっての大量殺人であることに間違いありませんが、殺人が許される理由ではありません。
エロだけの問題ではなく、間違いなく18禁です。
..・ヾ(。><)シ これ実話が元です。。。
投稿日
2010/06/02
レビュアー
まーらん
角川映画の「八つ墓村」のモチーフとしても有名な「津山30人殺し」事件を元に製作された作品です。
私がこの作品の存在を知ったのは公開直前の深夜番組ででした。
(山本晋也監督が出演してた例の番組です)
ただ、公開当時の私は高校生。当然、映倫により成人指定された今作品をリアルタイムで見る事はできず、実際に全編を見たのは二十代前半でした。
今回、とある雑誌で紹介されていた記事を読んでの再見です。
初めて今作品を見た時の当時に受けた衝撃は今も鮮明に残ってます。
圧倒的な暴力、「村八分」という言葉そのままの陰湿な閉鎖社会、古い時代、半ば公然と認識されてた「夜這い」という因習。
それらタブーを強烈にぶつけられたような演出は見る者に「確固たる倫理観」を必要とします。
まだ若い古尾谷雅人が、天才ともてはやされながら病気により、戦場にも行けず、閉鎖社会での偏見、陰湿な「村八分」という扱いにより精神のバランスを崩していく主人公を熱演しております。
特に、犯行当日の丑三つ時に目を覚ましてから、最後までの演技は素晴らしいの一言です。
今回の評価
キャスト:★★★☆☆
演出:★★★☆☆
脚本:★★☆☆☆
尺:★★★★☆
映像:★★★☆☆
総合:★★★☆☆
今では絶対に見る事はできない田中美佐子の「濡れ場・フルヌード」が拝める「お宝映画」として度々その手の雑誌を賑わす今作品ですが、内容はハードな物ですのでそんな「気楽」に見ると言いようのない「疲労感」にグッタリです。
しかし、その田中美佐子の「若くて弾けるような体」と対照的な「肉感的で、熟れ切った、正に肉体と呼ぶにふさわしい肢体」の五月みどりと池波志乃の艶戯は凄まじいまでの「艶」と「淫」を感じさせ「匂い」がしそうです。
この「コントラスト」は必見です。
一人の男の挫折とこの男に対する差別や裏切りが惨劇を生んだ
投稿日
2009/09/23
レビュアー
RUSH
この作品は1938年(昭和13年)に岡山県の山深い部落で実際に起こった惨劇「津山三十人殺し」がベースとなっている。この「津山三十人殺し」事件は横溝正史氏の「八つ墓村」の冒頭部で描かれる田治見要蔵が引き起こす「村人32人殺し」のモデルとなった事件として有名であり、知っている人も多いだろう。この事件の起こる2年ほど前には有名な「阿部定事件」が発生している。この時代何か猟奇的事件が発生する社会的要素が充満していた時代なのだろうか?この事件の頃は日中戦争の真っ最中で日本軍が徐州を占領しており、その数日後にこの事件が起こっているのだが、何かしらの因果関係があるのだろうか?。
八つ墓村での村人32人殺しが実はそれに似た事件を元にしていると知ったのはいつだっただろうか?映画「八つ墓村(1977年)」を見てその惨劇のインパクトに閉口し恐怖すら感じてしまい、子供だった僕は夜トイレに行けなくなったほど信じられない恐怖そのものだった。それが実話をモデルにしていると知ったときの衝撃は今でも覚えている。正直ショックだった。人間そこまで出来るのかという背筋が凍るような恐怖を感じたものだ。戦争ならいざ知らず、日常生活に於いて30人もの人を1時間半という時間をかけて殺すというのは恐怖以外の何者でもないし、人間に出来る所行とは思えないのだが、実際にこの事件は起きているのだから人間という生き物というのは恐ろしいものだということを改めて思い知らされてしまう。
一人の男が信じられないような事件を起こす背景には何があったのか?この作品はそれを描いている。もちろん脚色している部分、エンターテイメントとしての演出はもちろんあるものの、その根底にあるのは実際に起こった事件の内容だ。劇中でもそうだが、実際の犯人、都井睦雄(睦夫という説もある)が何故この様な凶行に及んでしまったのか?そこには社会的時代背景と一人の男の挫折と彼に対する村民からの差別があった。事件が発生した部落は非常に小さな村。だから誰が何をしたなんていう話は広まるまでに時間はかからない。都井睦雄はとても賢い村では優秀な学生として有名だった。都井睦雄の夢は兵隊となって戦うことや学校の先生になることだったようで、特に兵隊になってお国のために戦うのが男の使命というぐらいまで思っていたらしい。そんな彼は小さな頃から体が弱く、肋膜炎という病気にかかり、家に引きこもりがちとなり、小さな頃から同年代の人との付き合いはさほどなかったらしい。彼は村の子供達に自分の作った小説やお話を子供達に聞かせ、人気を博していた。そんな彼を変えてしまうきっかけとなったのが徴兵検査である。当時は日中戦争の真っ最中で徴兵検査は当たり前だったし、何より都井睦雄自身が兵隊になりたいという意志を持っていたのでこの検査を受けたのだ。だがそれが悲劇の始まりだった。彼はここで肺結核と診断され徴兵検査不合格という不名誉な結果を突きつけられてしまう。これは彼を挫折させるには十分な効果を持っていた。それに加え、それを知った村人から村八分という差別を受け、その村人からの差別が彼を凶行へと追い詰めていく。
それだけではない。この村だけではない、当時当たり前だった「夜這い」という風習も彼に悪影響を及ぼしている。彼は徴兵検査前、村の複数の女性と関係を持っていた。体が弱く引きこもっている彼は女におぼれていたのだろう。それが徴兵検査後、関係を持っていた女性にことごとく裏切られ差別と共に相手にされなくなってしまうのだ。結局彼は村で完全に孤立した。彼の味方は祖母だけだったが、彼はその祖母まで毒殺しようとする。未遂に終わるがそれがきっかけで持っていた銃や匕首(あいくち)、日本刀を全部取り押さえられることになり、村人に恐怖と警戒心を益々植え付けることとなった。その後もう一度武器を集め、恨みのある結婚して村を出た女性2人が戻ってくる日を選び凶行に及んだのである。
この作品でもそれらが描かれているが、村人の主人公への差別と関係のあった女性が主人公に対して行った差別や裏切りをもう少し深く描いて欲しかったところではあるが、事件の概要を知るにはもってこいの作品だと思う。特に女性関係はもっとドロドロとしたものだったに違いないと思うので深く掘り下げて欲しかったと思う。実際の事件では田中美佐子が演じた唯一の主人公の味方であった女性というものはいなかったようだがそんな人間関係をもっと掘り下げて欲しかった。ラブシーンは監督がロマンポルノの監督だっただけあってロマンポルノそのものなのだが、そういうシーンを削ってでも人間関係をもう少し少し掘り下げて欲しかった作品である。
尚、作品には描かれなかったが事件前後に実際の犯人は遺書を残しておりその内容も判明しているらしい。
津山三十人殺しの今のところ決定版
投稿日
2024/02/24
レビュアー
ぅぅぅとの
これでも規制入っているそうです。規制無しは観たいですが、それでも狂いっぷりは充分です。
シーン上ではそんなにハブられてないのに…。
新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を
14日間無料お試し!※
- 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
新作をレンタルする方法はこちら
- ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
- @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
- A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
- B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
- 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
- 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。
ご利用の流れ
@ 会員登録
申し込みフォームへ記入したら登録完了!
A 作品をレンタル
借りたい作品をリストアップするだけ!
発送可能な商品を自宅にお届けします。
B ポストに返却
商品をポストに投函すればOK!
各プランはこちら
※1 無料お試し期間中の「新作」レンタルは対象外です。
丑三つの村