鮫肌男と桃尻女

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

浅野君としえちゃん目当てで劇場まで行った。ところが、あれ！？こんなとこにB&Bだよ！とか、こんなとこに行方不明で世間を騒然とさせた人がいるじゃない！とか、金八で妊娠事件起こした生徒がこんなとこに！とか、やたらと脇に出てくるひとが気になってしょうがなかった。

しえちゃんは当時オリーブのモデルとして活躍していて、黒目がちのかわいい子だなーっておもっていたところ、この映画に出るってことで見に行ったら、ギリギリの格好で、洋八に汚されそうになっていて、やだああああ！と思った。洋八だぞ。洋八に、あんな格好させられていたぶられるなんて。
しえちゃんも、このお話が来たとき、母親に一応説明したら、すごく嫌がられたと語っていた。そりゃそうだよー。血がつながっていないわたしだっていやだもん。洋八だぞ。しかも、日に焼けて、よりいかがわしくなっているんだぞ。
そんなしえちゃんも、今や漫才師の奥さん。このときは思いもよらなかったなあ。そうやって見返すと、また一興。

寺島さんも渋い。ほとんど知らない俳優さんだったけど、この頃から見る映画見る映画で、印象的な役をしていて、自然と覚えた。

で、どうしてもふれずにおけない無視せずには通りすぎることのできないのが、我集院さん。爆笑。なんなんだ彼は。何を放っているんだっていうくらいにアピールしまくっている。物まねタレント時代のままの歌唱力、いや、より磨きがかかったかな、
その歌唱力でもって、ぐいぐい我集院ワールドの彼方へといざなってくれる。後で浅野君がインタビューで、あのドナドナは、あの時我集院さん、突然勝手に歌いだしたんだよねーって爆笑していて、石井監督のアイデアじゃないのかって驚いた。はあ。そういうセンスなんだろうな。あの顔だし。郷のものまねやってるより、ずっといいよ（笑）。
あれが、たぶん、石井監督自身も気に入ったのか、のちのち、茶の味でも我集院さんにはじけさせている。奇特な方だ。茶の味では、その我集院さんの使われ方について賛否あるけど、わたしは当然、賛！だ。これは、趣味の違いだから、否の方については、じゃあ、見てくださらなくて結構です、だよね。

とにかく、どんどんお話は転がっていくし、絵的にもたのしいし、浅野君はかっこいいし、しえちゃんはかわいいし、不気味なテンションの周辺人物もおもしろいし、今日は楽しみたいんだよってときに見たい映画。

浅野忠信さんの演技が好きです。この映画でも他の映画でも。
なんていうか、観ていて気負いがないというか、すごく自然体で、なんでもない人のようでどこかミステリアスで、いい人そうなのにどこか不穏な空気が出ている・・・・人が真似しようとしても真似できない、決して突飛だったりとんがった感じではないけど、「個性的」な役者さんだと思います。
不思議な魅力に満ちた人です。

で。

本作。観てて無性に原作が読みたくなりました。
石井克人さんが、望月峰太郎さんの世界観をうまく実写にしている感が満ち満ちていました。
個性的な登場人物がたくさん出ていて、楽しい玩具箱のような映画でした。
特に、我集院達也さんはすごいですね。役柄と見事にマッチしていて圧倒的な存在感を放ってました。島田洋八さんも不気味さ満点で、小日向しえさんもどこかモロい感じがよい感じでした。

面白かったです。

あれ？
浅野忠信以外は評判よくないですねぇ。
私は気楽にみれて面白かったです。
とくに郵便局強盗のお金の要求の仕方とか。

組のお金1億を持ち逃げした鮫肌（浅野忠信）は、2年前、郵便局で人質となったトシコ（小日向しえ）に助けられ、一緒に逃亡することになる。
追うのは、会長の息子みつる（鶴見辰吾）。
またまた鶴見辰吾ヘンな役をやってくれてます。
「臭うよー　シャンプー。リンス。生理中の女」
出演していることを知っていなければ、どこに出てた?というくらいビックリなスタイルとわがままで動物的なイカレ男を。

対する鮫肌は、朝目覚めたときすっごくやさしく微笑んでくれてたり、たとえ夢の話でもじっくりと聞いてくれたり、イイ人として描かれています。

カッコイイ浅野忠信を見たい人はもちろんですが、殺し屋我修院達也とイカレ男鶴見辰吾を私はおすすめします。是非かるーい気持ちで見てみてください。

浅野忠信を評して云うと私の場合はオードソックスですがこんな
表現になる。
何をやっても絵になるし、一見するとひゅるんとしたしょうゆ顔
（知らない人もいるでしょうが。。。）なのに忘れ難い印象なのだ。
ＤＩＳＣＡＳで見たい作品がなくなったら是非彼の未見の作品を
全て見てみたいと考えている。

そんな中途半端な知識しかない私が選ぶ彼のベストバウトは

１位　ＳＵＲＶＩＶＥ　ＳＴＹＬＥ　５＋
２位　鮫肌男と桃尻女
３位　ヴィタール

＊１位と２位はダントツぶっちぎりです。

我修院達也と浅野忠信。
この二人のかもし出す空気感は映画史上最高ですね。
話の内容は忘れても
名台詞『好き』のシーンは頭から離れません。