青春群像 / フランコ・ファブリーツィ
青春群像
/フェデリコ・フェリーニ
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全体の平均評価点: (5点満点)
(4)
解説・ストーリー
思春期から青年期を迎えた5人の若者のそれぞれの心の葛藤を描く青春ドラマ。誰の胸にもある、青春の郷愁をくすぐるフェリーニの作品。 JAN:4933672235769
思春期から青年期を迎えた5人の若者のそれぞれの心の葛藤を描く青春ドラマ。誰の胸にもある、青春の郷愁をくすぐるフェリーニの作品。 JAN:4933672235769
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「青春群像」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
思春期から青年期を迎えた5人の若者のそれぞれの心の葛藤を描く青春ドラマ。誰の胸にもある、青春の郷愁をくすぐるフェリーニの作品。 JAN:4933672235769
「青春群像」 の作品情報
「青春群像」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
青春群像 デジタルリマスター版の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
102分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/イタリア語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
IVCF5288 |
2012年04月03日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
24枚
|
0人
|
0人
|
青春群像 デジタルリマスター版の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
102分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/イタリア語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
IVCF5288 |
2012年04月03日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
24枚
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ユーザーレビュー:4件
のらくら者を描いているけれど眼差しは温かい
フェリーニの初期作品です。最近、名画座で見ました。
原題は「乳離れしない仔牛」の意味があり「のらくら者」という意味らしいです。
北イタリアの港の見える小都市を舞台に、定職にもつかずのらくら者5人の若者たちを描きながら、フェリーニ自身の思春期を語っているそうです。
彼らは毎日をぐうたらに過ごし、目的なしに生きています。
その中の一人ファウストは、村一番の美人と結婚したのに彼の浮気癖は直りません。
そんなだらしのない友達でも、酔っぱらったファウストの肩を抱いて家まで連れていくような律儀なところがある青年レオポルド。
そんなのほおっとけば良いのに、多分妹がファウストに嫁いでいるから、ほおっておけないのかもしれません。随分友達思いだな〜と。
大人たちも、だらしのない青年たちを、怒ったりはしているのですが、眼差しが優しいです。
ファウストの浮気癖に嫌気をさした妻が家出をしたので、父親がファウストをベルトで殴るシーンがあります。
ベルトを取り出したシーンには、会場から笑いがおきました。30才位の息子にですよ!
息子たちは誰もまともな職に付いてないし、苦笑しながら見ていました。
この町で一体何をしてるんだろうと自問自答しながら深夜の町を歩くレオポルドが出会い、親しくなった少年は夜中の3時から駅員として働いているという、その名前がグイド。そう言えば「81/2」で出て来た監督の名がグイドでした。
レオポルドは、どうにもならないことがわかっていながらも、どうすることもできないでいることに耐えられなかったのかもしれません。
多分、一人町を去るレオポルドがフェリーニの分身であるのは間違いないと思います。
そんな青年のうしろ姿を描いていたラスト・シーンが好きです。
初期の作品なので、全体にフェリ−ニの毒があまり感じられない作品でもありますね。
このレビューは気に入りましたか?
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フェリーニの産声
投稿日:2014/04/20
レビュアー:港のマリー
が、聞こえる映画であると、特典映像の解説ボードにありました。
言われてみれば、イタリアの田舎町、定職にもつかずブラブラと日を過ごす若者たち(にしては体形も服装も表情もひどく老けているような気が)五人組をユーモアとノスタルジーいっぱいに描いたふつうの「青春もの映画」に、ふいに亀裂が走る瞬間がありました。
カーニバルの喧騒の後、引きちぎられた飾りが散乱するホールの怖いような空虚、奇怪な劇団座長がいざなう(どうも同性愛のお誘いのようです)深夜の海岸の桟橋下の暗闇、荷車で運ばれる木彫りの天使の微笑、午前三時に仕事場である駅に向かう少年の軽やかな足取り。
これらは、現実のなかに突然異空間を出現させるフェリーニ映画のイリュージョンがすでに芽吹いている表れだったのですね。
この感じは翌年54年のヒューマニズムの直球勝負、少々センチメンタルな「道」よりも後の円熟した「甘い生活」や「8 1/2」に近い気がします。かすかに、ですが「悪魔の首飾り」の怖さすらありました。
本作冒頭のミスコン会場の享楽的なシーンは田舎の「甘い生活」とも言えなくもないし、ヘリコプターで運ばれる巨大キリスト像の代わりに慎ましやかな木彫りの天使が荷車に乗せられているわけです。
一見おとなしい普通の青春映画のそぶりをして裏に異界を垣間見させる鮮烈なイメージを隠し持った映画、といえるのではないでしょうか。
解説によればあのキューブリックがベスト作品の一つに挙げているそうです。なんとなくわかります。
もっとよくわかるのが、これも解説の記述ですが、ビリー・ワイルダーが「もっとも好きなフェリーニ作品」としていることです。
笑いと人情で映画をまとめながら、ところどころ深淵が口をのぞかせている。いかにも軽やかな喜劇と痛いシリアスなドラマの両方を作った名人芸の監督に好まれそうです。
それにしても五人組の一人、ファウストの女たらしぶりには絶句してしまいます。そこも見どころの一つですね。
登場する女性がみな豊満でセクシーで彫りの深い顔立ちであるところも、既にしてフェリーニ的でした。
「道」は大好きな映画ですが、フェリーニ作品としては異色なのかと、考え込んだりしました。
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フェリーニのアマルコルドを見たときのような懐かしさ
投稿日:2017/07/17
レビュアー:スプーン
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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定職もなく、つるんで遊びまわる5人の若者たち。その中の年長者で、
女たらしのファウストが純真な妻と本気になって怒る父親の心情に触れ
て、ようやく大人になっていく姿をメインストーリーにしながら、やる
せない日々を送る数々のエピソードを重ねて、遅れてきた青年たちを描
く。
誰もが自分のことのように思えてならない若いときの一時期を、上手
に切り取って描いてくれて、ありがとうと言いたくなる映画。
ここに登場する若者たちは、もうそれほど若いとはいえない20代も
後半、いつまでもこんなことを続けていられるわけはないとわかってい
る。焦燥感を募らせながら、しかし、倦んだ生活を惰性的に送り、不思
議なほどに抜け出すことができない。
お気に入りのエピソードを、この映画がつくられた年に生まれた私は
映画少年のように数えあげたい。
どこへ行くあてもないときは、5人はそろって海岸へ行くのだろう。
そしてただ海を眺めている。それに飽きると、誰ともなく、ある男のと
ころへ行ってみようと言いだして歩き出す。
それは、後になって、ファウストが盗み出した天使の像を手押し車に
乗せて運ぶのを手伝う、知的障害者を思わせる男のところだ。
荒涼とした晩秋の海の風景を見たとき、なぜかこの男のところへ行っ
てみようと思う心情は、夜、嬉々として天使の像を砂浜に突き立てては
しゃぐ純真無垢な男の姿に対する憧憬のようなものかもしれない。
だが、そぞろ歩く彼らは、妻子持ちの男と会っているアルベルトの姉
に出くわしてしまう。アルベルトは自分のことより家族が心配でたまら
ないほどやさしく、弱い。なにせ、アルベルトは、祭り(カーニバル)
の後のけだるさに全身が包まれている朝、姉が男と駆け落ちしていく場
面に胸が張り裂けそうになる。
小遣いをせびっていた姉はいなくなった。母親を守っていくのは自分
しかいない。彼はやっと独り立ちできるかもしれない。
天使像を盗み出すファウストに付き合い、カーニバルから一夜明けて
ふらふらになったアルベルトにも気遣う、心優しいモラルドも好ましい。
なにより彼は、夜明け前の夜とも朝ともいえない間に、駅へ働きに出かけ
ていく少年と出会う。年齢差があってもなぜかわかりあえてしまうものが
二人には確かにある。
少年が、町を出ていくモラルドを見送る駅のラストシーンは、やはりこ
れでいい。前途は茫洋としていても、希望はあるのだ。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
大好きなフェリーニ作品
投稿日:2012/10/12
レビュアー:よふかし
『青春群像』は次作にあたる『道』に比べれば語られることの少ないフェリーニ作品だけれど、僕は大好きだ。80年代半ばにビデオで観てから、数回観ている。こうしてDVDで美しい映像で観られることがとても嬉しい。
イタリアの地方都市を舞台にしたモノクロの群像劇。地味と言えば地味である。ネオレアリスモ的なシンプルな映画作りは、後のファンタジックな「祝祭フェリーニ」とはちょっとイメージが違うかもしれない。けれど随所にフェリーニらしさは見て取れる。冒頭の美人コンテストが意外なほど激しい雨に襲われるスペクタクルな場面なんて、その狂騒がとても、らしい。30歳くらいには見える若者たちが、今でいうニートでろくな仕事もしないダメグループを形成している。けれど長いコートを着込んだ彼らが、横一列に腕を組んで歩く時、海岸に遊びに行ってぼんやり立っている瞬間などが、僕は好きだ。リアリズムのもう少し向こうにフェリーニの意識がいっていることが感じられる。
友人の妹を孕ませたファウストという女たらしを結構描きこむので、他の面々はいささか扱いが軽い感じは否めず、その悩みも葛藤も通り一遍と言えばその通りかもしれない。しかし奇をてらわないその描き方が、心地よいのも確かなのだ。
ニーノ・ロータの音楽もよい。フェリーニ自身の子供時代、青春時代を描く作品のラインがあって、たとえば後年の『アマルコルド』や『ローマ』はどんどん意匠を凝らしていくけれど、そのシンプルな原点とも言えるのではないだろうか。
70点。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
のらくら者を描いているけれど眼差しは温かい
投稿日
2012/10/18
レビュアー
ミルクチョコ
フェリーニの初期作品です。最近、名画座で見ました。
原題は「乳離れしない仔牛」の意味があり「のらくら者」という意味らしいです。
北イタリアの港の見える小都市を舞台に、定職にもつかずのらくら者5人の若者たちを描きながら、フェリーニ自身の思春期を語っているそうです。
彼らは毎日をぐうたらに過ごし、目的なしに生きています。
その中の一人ファウストは、村一番の美人と結婚したのに彼の浮気癖は直りません。
そんなだらしのない友達でも、酔っぱらったファウストの肩を抱いて家まで連れていくような律儀なところがある青年レオポルド。
そんなのほおっとけば良いのに、多分妹がファウストに嫁いでいるから、ほおっておけないのかもしれません。随分友達思いだな〜と。
大人たちも、だらしのない青年たちを、怒ったりはしているのですが、眼差しが優しいです。
ファウストの浮気癖に嫌気をさした妻が家出をしたので、父親がファウストをベルトで殴るシーンがあります。
ベルトを取り出したシーンには、会場から笑いがおきました。30才位の息子にですよ!
息子たちは誰もまともな職に付いてないし、苦笑しながら見ていました。
この町で一体何をしてるんだろうと自問自答しながら深夜の町を歩くレオポルドが出会い、親しくなった少年は夜中の3時から駅員として働いているという、その名前がグイド。そう言えば「81/2」で出て来た監督の名がグイドでした。
レオポルドは、どうにもならないことがわかっていながらも、どうすることもできないでいることに耐えられなかったのかもしれません。
多分、一人町を去るレオポルドがフェリーニの分身であるのは間違いないと思います。
そんな青年のうしろ姿を描いていたラスト・シーンが好きです。
初期の作品なので、全体にフェリ−ニの毒があまり感じられない作品でもありますね。
フェリーニの産声
投稿日
2014/04/20
レビュアー
港のマリー
が、聞こえる映画であると、特典映像の解説ボードにありました。
言われてみれば、イタリアの田舎町、定職にもつかずブラブラと日を過ごす若者たち(にしては体形も服装も表情もひどく老けているような気が)五人組をユーモアとノスタルジーいっぱいに描いたふつうの「青春もの映画」に、ふいに亀裂が走る瞬間がありました。
カーニバルの喧騒の後、引きちぎられた飾りが散乱するホールの怖いような空虚、奇怪な劇団座長がいざなう(どうも同性愛のお誘いのようです)深夜の海岸の桟橋下の暗闇、荷車で運ばれる木彫りの天使の微笑、午前三時に仕事場である駅に向かう少年の軽やかな足取り。
これらは、現実のなかに突然異空間を出現させるフェリーニ映画のイリュージョンがすでに芽吹いている表れだったのですね。
この感じは翌年54年のヒューマニズムの直球勝負、少々センチメンタルな「道」よりも後の円熟した「甘い生活」や「8 1/2」に近い気がします。かすかに、ですが「悪魔の首飾り」の怖さすらありました。
本作冒頭のミスコン会場の享楽的なシーンは田舎の「甘い生活」とも言えなくもないし、ヘリコプターで運ばれる巨大キリスト像の代わりに慎ましやかな木彫りの天使が荷車に乗せられているわけです。
一見おとなしい普通の青春映画のそぶりをして裏に異界を垣間見させる鮮烈なイメージを隠し持った映画、といえるのではないでしょうか。
解説によればあのキューブリックがベスト作品の一つに挙げているそうです。なんとなくわかります。
もっとよくわかるのが、これも解説の記述ですが、ビリー・ワイルダーが「もっとも好きなフェリーニ作品」としていることです。
笑いと人情で映画をまとめながら、ところどころ深淵が口をのぞかせている。いかにも軽やかな喜劇と痛いシリアスなドラマの両方を作った名人芸の監督に好まれそうです。
それにしても五人組の一人、ファウストの女たらしぶりには絶句してしまいます。そこも見どころの一つですね。
登場する女性がみな豊満でセクシーで彫りの深い顔立ちであるところも、既にしてフェリーニ的でした。
「道」は大好きな映画ですが、フェリーニ作品としては異色なのかと、考え込んだりしました。
フェリーニのアマルコルドを見たときのような懐かしさ
投稿日
2017/07/17
レビュアー
スプーン
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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定職もなく、つるんで遊びまわる5人の若者たち。その中の年長者で、
女たらしのファウストが純真な妻と本気になって怒る父親の心情に触れ
て、ようやく大人になっていく姿をメインストーリーにしながら、やる
せない日々を送る数々のエピソードを重ねて、遅れてきた青年たちを描
く。
誰もが自分のことのように思えてならない若いときの一時期を、上手
に切り取って描いてくれて、ありがとうと言いたくなる映画。
ここに登場する若者たちは、もうそれほど若いとはいえない20代も
後半、いつまでもこんなことを続けていられるわけはないとわかってい
る。焦燥感を募らせながら、しかし、倦んだ生活を惰性的に送り、不思
議なほどに抜け出すことができない。
お気に入りのエピソードを、この映画がつくられた年に生まれた私は
映画少年のように数えあげたい。
どこへ行くあてもないときは、5人はそろって海岸へ行くのだろう。
そしてただ海を眺めている。それに飽きると、誰ともなく、ある男のと
ころへ行ってみようと言いだして歩き出す。
それは、後になって、ファウストが盗み出した天使の像を手押し車に
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荒涼とした晩秋の海の風景を見たとき、なぜかこの男のところへ行っ
てみようと思う心情は、夜、嬉々として天使の像を砂浜に突き立てては
しゃぐ純真無垢な男の姿に対する憧憬のようなものかもしれない。
だが、そぞろ歩く彼らは、妻子持ちの男と会っているアルベルトの姉
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ないほどやさしく、弱い。なにせ、アルベルトは、祭り(カーニバル)
の後のけだるさに全身が包まれている朝、姉が男と駆け落ちしていく場
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小遣いをせびっていた姉はいなくなった。母親を守っていくのは自分
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ふらふらになったアルベルトにも気遣う、心優しいモラルドも好ましい。
なにより彼は、夜明け前の夜とも朝ともいえない間に、駅へ働きに出かけ
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二人には確かにある。
少年が、町を出ていくモラルドを見送る駅のラストシーンは、やはりこ
れでいい。前途は茫洋としていても、希望はあるのだ。
大好きなフェリーニ作品
投稿日
2012/10/12
レビュアー
よふかし
『青春群像』は次作にあたる『道』に比べれば語られることの少ないフェリーニ作品だけれど、僕は大好きだ。80年代半ばにビデオで観てから、数回観ている。こうしてDVDで美しい映像で観られることがとても嬉しい。
イタリアの地方都市を舞台にしたモノクロの群像劇。地味と言えば地味である。ネオレアリスモ的なシンプルな映画作りは、後のファンタジックな「祝祭フェリーニ」とはちょっとイメージが違うかもしれない。けれど随所にフェリーニらしさは見て取れる。冒頭の美人コンテストが意外なほど激しい雨に襲われるスペクタクルな場面なんて、その狂騒がとても、らしい。30歳くらいには見える若者たちが、今でいうニートでろくな仕事もしないダメグループを形成している。けれど長いコートを着込んだ彼らが、横一列に腕を組んで歩く時、海岸に遊びに行ってぼんやり立っている瞬間などが、僕は好きだ。リアリズムのもう少し向こうにフェリーニの意識がいっていることが感じられる。
友人の妹を孕ませたファウストという女たらしを結構描きこむので、他の面々はいささか扱いが軽い感じは否めず、その悩みも葛藤も通り一遍と言えばその通りかもしれない。しかし奇をてらわないその描き方が、心地よいのも確かなのだ。
ニーノ・ロータの音楽もよい。フェリーニ自身の子供時代、青春時代を描く作品のラインがあって、たとえば後年の『アマルコルド』や『ローマ』はどんどん意匠を凝らしていくけれど、そのシンプルな原点とも言えるのではないだろうか。
70点。
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