コンドル / ケイリー・グラント
コンドル
/ハワード・ホークス
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(6)
解説・ストーリー
数々の名作を生み出した巨照・ホークスが、K・グラント、J・アーサーなど、豪華キャスティングの下に、パイロットたちの友情と恋の駆け引きを描いた作品。
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「コンドル」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
数々の名作を生み出した巨照・ホークスが、K・グラント、J・アーサーなど、豪華キャスティングの下に、パイロットたちの友情と恋の駆け引きを描いた作品。
「コンドル」 の作品情報
「コンドル」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
コンドルの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
120分 |
日・英 |
英:モノラル |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
RDD12588 |
2003年12月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
3枚
|
0人
|
0人
|
コンドルの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
120分 |
日・英 |
英:モノラル |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
RDD12588 |
2003年12月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
3枚
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0人
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ユーザーレビュー:6件
男の映画
投稿日:2006/09/15
レビュアー:よふかし
最近他の人のレビューを読んで憂鬱になることが増えた。ヌーヴェル・ヴァーグに意味はなかったくらいなら、(笑)で済ませられるが、すぐに糞だのゴミだのはどうだろう。せっかく面白い視点がありそうなのだから、もっときちんと説明してほしい。それとも、これは人のふり見て・・・ということなのだろうか。
『コンドル』は傑作である。中米の港に寄港した船から下りてきたジーン・アーサーが、ナンパしてきたパイロットに連れられて魔界のような酒場に入り込んでいく冒頭から、この映画はいつも僕をつかんで離さない。
ことに、おぼつかない所作でピアノをいじるケーリー・グラントに代わって、ジーン・アーサーが悠然と鍵盤に向かうシーンの素晴らしさには感動してしまう。
途中、別撮の紗をかけたクロースアップが挿入されて(この映画にはこういう緩いインサートカットがいくつかあって惜しい)、興を削いでしまうのだが、それでも大好きなシーンだ。
ホークスの映画、ことにこの『コンドル』が男の映画だなといつも感じるのは、女性の存在が無視されているというわけではなく、ある種のハードボイルドや、マイケル・マンの映画にあるような自己陶酔とは無縁だからだ。
本作の男たちは実に自分勝手だ。女たちの心配をよそに、危険な空へ嬉々として飛び立ち、実際に命を失う。なのに一方で、心から女性に認められたくて、自分のことをわかってほしがっている。ホークスが描く男たちは、下品でも無頼でもなく、実はとても甘ちゃんで繊細だと思う。そういうところが、実に男らしい映画だなあと思える。
『コンドル』はもうちょっとヒロインのジーン・アーサーが意思が強くてグラントと五分に渡り合える役柄ならよかったのだけれど(結局初々しいリタ・ヘイワースに食われてしまった)、実に面白くハラハラドキドキ、お勧めの作品。特撮に文句をつけてはいけないよおの95点。
このレビューは気に入りましたか?
15人の会員が気に入ったと投稿しています
見事な脚本と演出
投稿日:2021/04/15
レビュアー:趣味は洋画
コンドル(1939年・アメリカ、モノクロ、121分)
さまざまな「人間模様」を描いた傑作で、その見事な脚本と演出に魅了されます。
南米の高地にそびえる絶壁すれすれを飛行する航空シーンには、思わず目がウロコになり胸が高鳴ります。
南米エクアドルのバランカという小さな港。ニューヨークのショーガール、ボニー(ジーン・アーサー)は南米巡業を終えての帰途、船が数時間停留中に上陸した。この港町には定期郵便の小空港があり、運行するバランカ航空と空港の責任者はジェフ・カーター(ケイリー・グラント)。空路はアンデスの連山を越えるため、濃霧や厚い雲に見舞われる。操縦士のジョー(ノア・ビアリー・Jr)は飛行中に急に発生した濃霧に遭い、ジェフの制止を聞かず強硬着陸した為、命を落とす。ボニーは航空会社の人間の生きざまに触れるとともに、ジェフに心惹かれて滞在を延期した。ジョーの後任パイロットとして赴任したバット(リチャード・バーセルメス)は、かつて同乗機関士を見捨てて見殺しにし一人助かった悪名高い男。
ジェフを敬愛する操縦士のキッド(トーマス・ミッチェル)は、その機関士の兄だった。そしてバットが連れてきた妻ジュディ(リタ・ヘイワース)は、かつてのジェフの恋人だった...。
ケイリー・グラントがなんとも横柄な態度のボス役で、あまりの身勝手さに怒り心頭のボニー(ジーン・アーサー)。事故で命を落とした部下の操縦士について ‘腕の問題だ’ とうそぶいたり、やたら命令口調で嫌悪感を覚える。しかし徐々にボスの振る舞いに不思議な魅力を感じはじめ、帰路の船便をやり過ごすボニー。ベテラン操縦士のキッドが ‘ここで今別れるほうが賢明だよ’ と忠告するも、笑顔で頷いて行動は別。やはりボス、ジェフ・カーターという男は、空港、航空機、気象を知り尽くし、そして人を動かす知見に優れた人物として描かれています。女性に対する接し方だけが不器用な男。
ケイリー・グラントは出演時35歳ですが、ジーン・アーサーは39歳、つまり53年「シェーン」でジョーイ少年の母親を演じたときは53歳だったことになります。元々、遅咲きの女優でしたが、主人公を積極的に盛り立てる爽やかな女性像を演じた作品が多かったように思います。
トーマス・ミッチェルがいい役を得て存在感を発揮しています。
冒頭に「人間模様」と書きましたが、その典型的な人物が、彼が演じたキッドというベテラン・パイロットです。主人公のジェフを慕う忠実な部下で、ジェフの行動に一喜一憂するボニーにも優しく接する男。
年老いてきて、ジェフから視力検査をさせられるシーンは実にユーモラスな面もみせてくれました。
そんな彼がバットという操縦士に会ったときにみせる表情は、怒りに固まった鬼の形相。
映画全体そ側面から支える重要な役どころで、「駅馬車」、「風と共に去りぬ」に並ぶ好演です。
リタ・ヘイワースがなかなか登場せず、中盤に差し掛かったあたりで、‘謎のパイロット’ の妻役で姿を現します。その瞬間、画面が華やいだような雰囲気ですが、彼女はまだこのとき21歳だったのですね。
それにしては落ち着いた雰囲気で、ベテランのジーン・アーサーと対峙します。
他の共演陣ではシグ・ルーマンが、酒場の主人兼・雑貨屋の主人兼・航空会社の共同経営者としていい味を出しています。彼は「ニノチカ」で、ロシアのお笑い使節3人組のひとり、イラノフを演じた人物。
本作は、監督のハワード・ホークスのオリジナル・ストーリーを基に、ジュールス・ファースマンが脚色していますが、ファースマンは30年「モロッコ」、32年「上海特急」などを手掛けた脚本家です。ハワード・ホークスの作品では、44年「脱出」、46年「三つ数えろ」、59年「リオ・ブラボー」等の作品の脚本を手掛けており、面白さは実証済みですね。
雷雨のなか離陸するなど様々な航空シーンをはじめ、ジーン・アーサーの弾くピアノ(上手い)に合わせて、ケイリー・グラントが ♪ ‘ピーナ〜〜〜〜ッツ!’ と歌い出す場面、トイズ・マッコイのフライトジャケット姿の操縦士、コインの表裏で運命を決める場面など、見どころが満載です。
飽きることがなく、あっという間の2時間の至福を楽しんで下さい。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
男の世界
1939年作品(アメリカ/白黒/121分)ハワード・ホークス監督。
ケーリー・グラント、ジーン・アーサーを主役に、トーマス・ミッチェル、リタ・ヘイワースなどのキャストで、パイロットたちの友情と
恋の駆け引きを描いた作品です。
題名の「コンドル」は飛行中にコンドルが激突した事により、
墜落事故が起こる事から付けられました邦題です。
古い作品です。お世辞にも画質がいいとは言えませんが、
面白かったです。
どこがどう面白いか?上手く言えませんが、
ケーリー・グラントの演じる主人公パイロットの男っぽさですね。
今では考えられないほど言動が乱暴です。
「女は男の全てを知りたがる。男は隠しておきたい事が沢山あるのだ」
名言ですね。
リタ・ヘイワースの頭にバケツの水を二杯もかけるシーンには
ビッリ仰天しました。
この映画のヒロインのジーン・アーサーが「あなたを束縛しない事を誓うわ。指図もしない」と言うあたりは、結婚生活の極意を聞くようでした。
ケーリー・グラントはパイロット兼マネージャー(ボスと呼ばれている)
ですが、命知らずで使っているパイロットの危険も顧みないけれど、
その飛行機の小ささには驚きましたね。
舞台は南米エクアドルの港町なのですが、離陸、着陸の度に、滑走路から水飛沫が飛び散る様子は、水陸両用なのかと一瞬思ったほどです。
パイロットたちの命知らずの冒険心を見ると、近々リリースされる
「バリー・シール/アメリカをはめた男」トム・クルーズ主演。
バリー・シールの曲芸のような操縦テクニックもアメリカ人パイロットの【伝統】なのかと頷きました。
ヒッチコック作品で見るケーリー・グラントとはひと味違う
ハワード・ホークス監督作品でした。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
内容たっぷりの2時間を
ケイリー・グラントといえば軽妙な演技がつきものですが、この映画では軽口をたたきながらも、人の死にしょっちゅう直面せざるを得ない、飛行機会社の社長を演じて、いつもよりぐっと深みを出しています。
物語は空撮や特撮による飛行機の冒険あり、男の友情話あり、そしてロマンスありと盛りだくさん。最後がちょっとあっけないかもしれませんが、2時間をたっぷりとハラハラドキドキさせてくれる名作です。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
「約束するわ、あなたのしたい事を決して邪魔しないって」
ハワード・ホークス全作踏破中。飛行機ものなのかと思ったが、映画の主軸は男女のロマンスで、そっちの部分の方が面白い。というか、ハワード・ホークス自身もパイロットだったそうだけど、飛行機の物語を作るほど航空界のドラマに知悉しているわけではなく、ケーリー・グラントが航空会社の経営者らしく描いていないしパイロットたちのエピソードは薄っぺらい。
主人公が航空輸送という危ない仕事をしている所謂男っぽい人間だと説明する為に背景設定されているだけで、「パイロット=危険=男の世界」という図式は陳腐で安直だ。
だから飛行機ものとしてはクリシェ。そこはかなりどうでも良い。それよりも女性が絡んで来る部分が面白いのである。
冒頭、ジーン・アーサーが船で登場する場面はとっても素晴らしい。ここは船で来なくてはならない。自動車でやってきてはこの映画は成立しないのである。そして「カサブランカ(1942)」のラストシーンの逆だ。あっちは男の世界から女が去って行くが、こちらは男の世界に女がやってくるのである。雰囲気は最高だ。もうここでクライマックスが来てしまっている。
で、なんだか理由がよく分からないが、ジーン・アーサーがケーリー・グラントの身辺にまとわりつき、しばらくしてから今度はリタ・ヘイワースが飛行機でやってくる。ケーリー・グラントが飛ばしている飛行機のプロットはもうどうでも良い。要するに一見マッチョの男にタイプの違う美女がまとわりついてきて何だかどっちの女とも昔、清く美しい関係にあったらしい、という男子の夢物語が描かれるのである。誰だってこの男(パイロット=かっこいいの図式+美女のともだち×2)に自分を投影するだろう。これがこの映画の本体だ。
この男女物語の佳境はグラントが自分の部屋に入るとジーン・アーサーが勝手に風呂に入っているあたりから始まる。グラントが「なんでお前が俺の部屋の風呂に入ってるんだ!」と怒ってみせると(本当は嬉しい筈だが)ジーン・アーサーは「だって私の部屋にはシャワーしかないから」と字幕に書いてあるが実は「それに洗面台でお湯につかる訳に行かないし」と言っている。ここはコメディなのである。この字幕じゃ気がつかないだろうけれど。ハワード・ホークスって、私はコメディ作品のほうが圧倒的に好きで、コメディのセンスは一流の人だと思う。ケーリー・グラントも同様で、この二人が組んだらどうしてもコメディが出てくる筈なのである。続けてジーン・アーサーがコーヒーをグラントに飲ませようとするシーンはそれまでの映画のトーンから一変して、グラントのわざとらしい演技はラブコメの領域に入っている。過去に二人の間になにがあったのか知らないが、ジーン・アーサーが「約束するわ、あなたのしたい事を決して邪魔しないって」とかなんとか全世界の男性が聞きたい女性の科白ナンバーワンを放つとグラントは喜んじゃって、なんとジーン・アーサーをお姫様だっこするのである!!
この映画が映像にしたかったのはこの部分に尽きるな。と思う。男のまことに勝手な夢物語を描いてみせたかったのである。そうゆう風に観れば、無邪気な面白い映画だ。美人が二人も出てるし、リタ・ヘイワースは若くて初々しくて可愛いし、飛行機の事なんてどうでも良い。楽しければ合格!そういう映画である。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
男の映画
投稿日
2006/09/15
レビュアー
よふかし
最近他の人のレビューを読んで憂鬱になることが増えた。ヌーヴェル・ヴァーグに意味はなかったくらいなら、(笑)で済ませられるが、すぐに糞だのゴミだのはどうだろう。せっかく面白い視点がありそうなのだから、もっときちんと説明してほしい。それとも、これは人のふり見て・・・ということなのだろうか。
『コンドル』は傑作である。中米の港に寄港した船から下りてきたジーン・アーサーが、ナンパしてきたパイロットに連れられて魔界のような酒場に入り込んでいく冒頭から、この映画はいつも僕をつかんで離さない。
ことに、おぼつかない所作でピアノをいじるケーリー・グラントに代わって、ジーン・アーサーが悠然と鍵盤に向かうシーンの素晴らしさには感動してしまう。
途中、別撮の紗をかけたクロースアップが挿入されて(この映画にはこういう緩いインサートカットがいくつかあって惜しい)、興を削いでしまうのだが、それでも大好きなシーンだ。
ホークスの映画、ことにこの『コンドル』が男の映画だなといつも感じるのは、女性の存在が無視されているというわけではなく、ある種のハードボイルドや、マイケル・マンの映画にあるような自己陶酔とは無縁だからだ。
本作の男たちは実に自分勝手だ。女たちの心配をよそに、危険な空へ嬉々として飛び立ち、実際に命を失う。なのに一方で、心から女性に認められたくて、自分のことをわかってほしがっている。ホークスが描く男たちは、下品でも無頼でもなく、実はとても甘ちゃんで繊細だと思う。そういうところが、実に男らしい映画だなあと思える。
『コンドル』はもうちょっとヒロインのジーン・アーサーが意思が強くてグラントと五分に渡り合える役柄ならよかったのだけれど(結局初々しいリタ・ヘイワースに食われてしまった)、実に面白くハラハラドキドキ、お勧めの作品。特撮に文句をつけてはいけないよおの95点。
見事な脚本と演出
投稿日
2021/04/15
レビュアー
趣味は洋画
コンドル(1939年・アメリカ、モノクロ、121分)
さまざまな「人間模様」を描いた傑作で、その見事な脚本と演出に魅了されます。
南米の高地にそびえる絶壁すれすれを飛行する航空シーンには、思わず目がウロコになり胸が高鳴ります。
南米エクアドルのバランカという小さな港。ニューヨークのショーガール、ボニー(ジーン・アーサー)は南米巡業を終えての帰途、船が数時間停留中に上陸した。この港町には定期郵便の小空港があり、運行するバランカ航空と空港の責任者はジェフ・カーター(ケイリー・グラント)。空路はアンデスの連山を越えるため、濃霧や厚い雲に見舞われる。操縦士のジョー(ノア・ビアリー・Jr)は飛行中に急に発生した濃霧に遭い、ジェフの制止を聞かず強硬着陸した為、命を落とす。ボニーは航空会社の人間の生きざまに触れるとともに、ジェフに心惹かれて滞在を延期した。ジョーの後任パイロットとして赴任したバット(リチャード・バーセルメス)は、かつて同乗機関士を見捨てて見殺しにし一人助かった悪名高い男。
ジェフを敬愛する操縦士のキッド(トーマス・ミッチェル)は、その機関士の兄だった。そしてバットが連れてきた妻ジュディ(リタ・ヘイワース)は、かつてのジェフの恋人だった...。
ケイリー・グラントがなんとも横柄な態度のボス役で、あまりの身勝手さに怒り心頭のボニー(ジーン・アーサー)。事故で命を落とした部下の操縦士について ‘腕の問題だ’ とうそぶいたり、やたら命令口調で嫌悪感を覚える。しかし徐々にボスの振る舞いに不思議な魅力を感じはじめ、帰路の船便をやり過ごすボニー。ベテラン操縦士のキッドが ‘ここで今別れるほうが賢明だよ’ と忠告するも、笑顔で頷いて行動は別。やはりボス、ジェフ・カーターという男は、空港、航空機、気象を知り尽くし、そして人を動かす知見に優れた人物として描かれています。女性に対する接し方だけが不器用な男。
ケイリー・グラントは出演時35歳ですが、ジーン・アーサーは39歳、つまり53年「シェーン」でジョーイ少年の母親を演じたときは53歳だったことになります。元々、遅咲きの女優でしたが、主人公を積極的に盛り立てる爽やかな女性像を演じた作品が多かったように思います。
トーマス・ミッチェルがいい役を得て存在感を発揮しています。
冒頭に「人間模様」と書きましたが、その典型的な人物が、彼が演じたキッドというベテラン・パイロットです。主人公のジェフを慕う忠実な部下で、ジェフの行動に一喜一憂するボニーにも優しく接する男。
年老いてきて、ジェフから視力検査をさせられるシーンは実にユーモラスな面もみせてくれました。
そんな彼がバットという操縦士に会ったときにみせる表情は、怒りに固まった鬼の形相。
映画全体そ側面から支える重要な役どころで、「駅馬車」、「風と共に去りぬ」に並ぶ好演です。
リタ・ヘイワースがなかなか登場せず、中盤に差し掛かったあたりで、‘謎のパイロット’ の妻役で姿を現します。その瞬間、画面が華やいだような雰囲気ですが、彼女はまだこのとき21歳だったのですね。
それにしては落ち着いた雰囲気で、ベテランのジーン・アーサーと対峙します。
他の共演陣ではシグ・ルーマンが、酒場の主人兼・雑貨屋の主人兼・航空会社の共同経営者としていい味を出しています。彼は「ニノチカ」で、ロシアのお笑い使節3人組のひとり、イラノフを演じた人物。
本作は、監督のハワード・ホークスのオリジナル・ストーリーを基に、ジュールス・ファースマンが脚色していますが、ファースマンは30年「モロッコ」、32年「上海特急」などを手掛けた脚本家です。ハワード・ホークスの作品では、44年「脱出」、46年「三つ数えろ」、59年「リオ・ブラボー」等の作品の脚本を手掛けており、面白さは実証済みですね。
雷雨のなか離陸するなど様々な航空シーンをはじめ、ジーン・アーサーの弾くピアノ(上手い)に合わせて、ケイリー・グラントが ♪ ‘ピーナ〜〜〜〜ッツ!’ と歌い出す場面、トイズ・マッコイのフライトジャケット姿の操縦士、コインの表裏で運命を決める場面など、見どころが満載です。
飽きることがなく、あっという間の2時間の至福を楽しんで下さい。
男の世界
投稿日
2018/02/08
レビュアー
カマンベール
1939年作品(アメリカ/白黒/121分)ハワード・ホークス監督。
ケーリー・グラント、ジーン・アーサーを主役に、トーマス・ミッチェル、リタ・ヘイワースなどのキャストで、パイロットたちの友情と
恋の駆け引きを描いた作品です。
題名の「コンドル」は飛行中にコンドルが激突した事により、
墜落事故が起こる事から付けられました邦題です。
古い作品です。お世辞にも画質がいいとは言えませんが、
面白かったです。
どこがどう面白いか?上手く言えませんが、
ケーリー・グラントの演じる主人公パイロットの男っぽさですね。
今では考えられないほど言動が乱暴です。
「女は男の全てを知りたがる。男は隠しておきたい事が沢山あるのだ」
名言ですね。
リタ・ヘイワースの頭にバケツの水を二杯もかけるシーンには
ビッリ仰天しました。
この映画のヒロインのジーン・アーサーが「あなたを束縛しない事を誓うわ。指図もしない」と言うあたりは、結婚生活の極意を聞くようでした。
ケーリー・グラントはパイロット兼マネージャー(ボスと呼ばれている)
ですが、命知らずで使っているパイロットの危険も顧みないけれど、
その飛行機の小ささには驚きましたね。
舞台は南米エクアドルの港町なのですが、離陸、着陸の度に、滑走路から水飛沫が飛び散る様子は、水陸両用なのかと一瞬思ったほどです。
パイロットたちの命知らずの冒険心を見ると、近々リリースされる
「バリー・シール/アメリカをはめた男」トム・クルーズ主演。
バリー・シールの曲芸のような操縦テクニックもアメリカ人パイロットの【伝統】なのかと頷きました。
ヒッチコック作品で見るケーリー・グラントとはひと味違う
ハワード・ホークス監督作品でした。
内容たっぷりの2時間を
投稿日
2004/06/12
レビュアー
レビュアー名未設定
ケイリー・グラントといえば軽妙な演技がつきものですが、この映画では軽口をたたきながらも、人の死にしょっちゅう直面せざるを得ない、飛行機会社の社長を演じて、いつもよりぐっと深みを出しています。
物語は空撮や特撮による飛行機の冒険あり、男の友情話あり、そしてロマンスありと盛りだくさん。最後がちょっとあっけないかもしれませんが、2時間をたっぷりとハラハラドキドキさせてくれる名作です。
「約束するわ、あなたのしたい事を決して邪魔しないって」
投稿日
2010/03/11
レビュアー
bokensdorf
ハワード・ホークス全作踏破中。飛行機ものなのかと思ったが、映画の主軸は男女のロマンスで、そっちの部分の方が面白い。というか、ハワード・ホークス自身もパイロットだったそうだけど、飛行機の物語を作るほど航空界のドラマに知悉しているわけではなく、ケーリー・グラントが航空会社の経営者らしく描いていないしパイロットたちのエピソードは薄っぺらい。
主人公が航空輸送という危ない仕事をしている所謂男っぽい人間だと説明する為に背景設定されているだけで、「パイロット=危険=男の世界」という図式は陳腐で安直だ。
だから飛行機ものとしてはクリシェ。そこはかなりどうでも良い。それよりも女性が絡んで来る部分が面白いのである。
冒頭、ジーン・アーサーが船で登場する場面はとっても素晴らしい。ここは船で来なくてはならない。自動車でやってきてはこの映画は成立しないのである。そして「カサブランカ(1942)」のラストシーンの逆だ。あっちは男の世界から女が去って行くが、こちらは男の世界に女がやってくるのである。雰囲気は最高だ。もうここでクライマックスが来てしまっている。
で、なんだか理由がよく分からないが、ジーン・アーサーがケーリー・グラントの身辺にまとわりつき、しばらくしてから今度はリタ・ヘイワースが飛行機でやってくる。ケーリー・グラントが飛ばしている飛行機のプロットはもうどうでも良い。要するに一見マッチョの男にタイプの違う美女がまとわりついてきて何だかどっちの女とも昔、清く美しい関係にあったらしい、という男子の夢物語が描かれるのである。誰だってこの男(パイロット=かっこいいの図式+美女のともだち×2)に自分を投影するだろう。これがこの映画の本体だ。
この男女物語の佳境はグラントが自分の部屋に入るとジーン・アーサーが勝手に風呂に入っているあたりから始まる。グラントが「なんでお前が俺の部屋の風呂に入ってるんだ!」と怒ってみせると(本当は嬉しい筈だが)ジーン・アーサーは「だって私の部屋にはシャワーしかないから」と字幕に書いてあるが実は「それに洗面台でお湯につかる訳に行かないし」と言っている。ここはコメディなのである。この字幕じゃ気がつかないだろうけれど。ハワード・ホークスって、私はコメディ作品のほうが圧倒的に好きで、コメディのセンスは一流の人だと思う。ケーリー・グラントも同様で、この二人が組んだらどうしてもコメディが出てくる筈なのである。続けてジーン・アーサーがコーヒーをグラントに飲ませようとするシーンはそれまでの映画のトーンから一変して、グラントのわざとらしい演技はラブコメの領域に入っている。過去に二人の間になにがあったのか知らないが、ジーン・アーサーが「約束するわ、あなたのしたい事を決して邪魔しないって」とかなんとか全世界の男性が聞きたい女性の科白ナンバーワンを放つとグラントは喜んじゃって、なんとジーン・アーサーをお姫様だっこするのである!!
この映画が映像にしたかったのはこの部分に尽きるな。と思う。男のまことに勝手な夢物語を描いてみせたかったのである。そうゆう風に観れば、無邪気な面白い映画だ。美人が二人も出てるし、リタ・ヘイワースは若くて初々しくて可愛いし、飛行機の事なんてどうでも良い。楽しければ合格!そういう映画である。
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