イギリスから来た男

おう　ピーター元気じゃん　映画撮ってよ　イーストウッドとならんで　いるべき人でしょ　あんた！

テレンス　何とかマンションもよかった　絶好調！

ジョー・ダレッサンドロって　誰？さんどろ　ウォーホルのとこの　チョコボール向井　うわあ　しょぼくなったな　頑張って

ピーターの発言　６０年代は　６６年から６７年はじめが　ポイントだ！　う〜ん言ってくれる　

そうなんだ　ゴダールの「中国女」が６７年　グレートフル・デッドもすでにＬＰ出してるから　６８年より重要かもって問題意識　おれにあんだよな
この短い時期は探求されるべきだな　勉強んなった

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渋いです。「アウト・オブ・サイト」のクール感に「トラフィック」の哀愁を足した感じですか。

ライミーの会話シーンで主に多用される煩雑なカットに好き嫌いが分かれそうな、いかにもソダーバーグといった作品で、何気ない会話に鑑賞者の集中力を保たせ、他愛もないセリフにその人の人生観を感じさせる手法が単純なストーリーに深みを与えています。それにより主人公はともかく、チンピラや、すぐにやられるボディーガードにも人生って有るのねと気付かされるのです。

それに乗っかるのがテレンス・スタンプとピーター・フォンダで、一本義で細かいことを考えずに堂々と正面から殴り込む悪党と、派手好きで臆病な寂しがり屋の小悪党との絡みを実に自然体に演じていて、そのお抹茶のようなまったりとした渋さにはクラクラさせられます。
脇役もまた生活感を上手く感じさせ、それは餓えたハイエナどもが餌に群がるように集まってくるさまを思い浮かべさせ、当然のような末路を迎えるのには納得感があります。さらに、ラストにまた一抹の余韻を加えるお土産が付いてくるので、ごちそうさまの満腹感に浸れます。

さっぱりした素材に、こってりまったりの味付けをした、ソダーバーグ風煮込みうどんといった味わいの好きな方にはお勧めです。

全編これ、フラッシュバックとフラッシュフォワードの贅を尽くしたスタイリッシュな演出には、通を喜ばせる仕掛けがたくさんあるのだけれど、ストーリーが単純すぎて、おもしろみ欠ける。よかったのは、主役のテレンス・スタンプ。60歳の「おじいちゃん」には違いないのだけれど、渋くてスマートで、かっこいい。こんなに颯爽としてしかも哀しみと威厳を感じさせる老人って、実に素敵だ。

　ピーター・フォンダはいつ見ても「イージーライダー」に見えてしまうのはなぜだろう。科白や演出でも、「イージーライダー」を彷彿させるようにしてあるのだけれどね。

　ピーター・フォンダの邸宅にあるプールがとてもよかった。崖に向かって張り出していて、先端には手すりもないという危険なしろもの。酔っ払ってるときに近づいたら落ちてしまうじゃないか、と、飲兵衛なら心配になるような恐怖をそそる、背面冷や汗効果があった。この邸宅といい、別荘といい、景色が美しい。

　テレンス・スタンプのイギリス英語（妙な表現だな(^_^;)）が耳に付いて、イギリス人っていうのは、アメリカ人にとって異邦人なんだと思わせるものがあった。

　ところで、一つ気になることが。TVの画面にジョージ・クルーニーが映るんだけれど、こういうカメオ出演にはギャラが払われているのだろうか…？？

　日本で撮ったらベタベタのやくざ映画になりそうな話が、渋くておしゃれになるところは監督の腕の冴えといえようか。わたしは悪くないと思ったけれど、好みがはっきりわかれそうだし、少々退屈なので、あまりお奨めはできない。

ソダーバーグ監督の一番の印象は、「フル・フロンタル」を観たときのインタビュー映像で、「少ない予算の映画も作ってみたいなと思ったのさ」と余裕かましたコメントを聞いたとき。
当時、ちょうどオーシャンズの撮影を終えたばかりだったのだと思うけど、そうか。ちょっとひねった視点から地味だけど個性的な絵を撮る人だと思っていたけれど、いつのまにかそんなことがいえる巨匠になっちゃったんだねえ、と。
なんともいえぬ感覚になったのを覚えています。

どの映画を観ても、不思議な個性を残す人。
一環しないストーリー、細切れになる映像、散漫なキャラクター設定。でもさあ、結果的にはなんとなく全体がソダーバーグ調にまとまって、強烈ではないけれど、忘れがたい味を残す人。

そんなソダーバーグが、テレンス・スタンプとピーター・フォンだで撮った映画があったのか！？　ってなことで、改めてみてみましたですよ「イギリスから来た男」。
なんたって、ジャケット写真がいいかんね。
でもって、主役はテレンス・スタンプじゃし。



観終わった感想はふたつ。

・テレンス・スタンプのプロモーションビデオ？
・やっぱりソダーバーグ節は話の内容がようわからん。


テレンス・スタンプで１本撮りたい！　と思ったのかもしれないなあ。相手役がピーター・フォンダというところもツボ。映画にあこがれて監督になった男の子が、「あああ、あの二人でとってみたいんだよおおお！」という思いで映像を積み重ねたんじゃないのかなあ、と。そんな気持ちになりました。

スタンプ、かっこいいです。
筋書きはこの際どうでもよくて、かっこいい男をかっこよく撮ったという意味で、星３つ。
ただし、ピーター・フォンダ登場シーンで流れる登場音楽は？？　これはギャグ？　というぐらい楽しめました。

ピーター・フォンダって、いいかげんイージーライダーのイメージはやめればいいのにって思うけど、ずっとずっとあんな感じなんですねえ。びっくりー！　

テレンス・スタンプ、ピーター・フォンダの渋さが光る。
内容はシンプルだがソダーバーグ監督の演出が見事に冴え渡り、見事な出来。