赤ちゃんはトップレディがお好き

リクエストしていたＤＶＤ入れてくれてありがとうございます！
この名作がなんで無いんだろうとがっかりしていましたが、早速リクエストにお答えしてくださり感謝感激です！

制作年度は１９８７年。　私にとって１９８７年なんてついこの間のことなのに、計算すると、なんと２１年前か！
てことはあの赤ちゃんもすでに２１歳か２２歳ぐらいになっているってことですね。
うわー、時代を感じますねえ。
当時日本は“男女雇用機械均等法(本当はもっと長い言い方がある）”なんて法律が出来たばかりで、そんな法律も実際のところ企業内ではたてまえばかりだった。まだまだ女は結婚して子供を作ることが一番幸せと思われていた時代ですから、ダイアン・キートン演じるキャリアウーマンは私にとって憧れの存在でした。
その彼女が突然預かることになった赤ちゃんを、最初はてこずりながらも次第に愛情が芽生え子育てに奮闘するという、なんてことはないありきたりのお話。　
当然ながら子育てとキャリアは両立させることは難しく、解雇されてしまう彼女。　でも逆境に負けず、田舎に引っ越してリンゴ（たしかそうだったと思う）でベビーフードを作り、これが一大ブームになってお金持ちに。当然のことながら彼女を見守るやさしい男性も出てくるわけで。ラストの赤ちゃんを抱く彼女のやさしい眼差しがとても印象的でした。
”幸せのレシピ”とか”プリティヘレン”あたりのストーリーとダブりますが、こちらが突然他人の子供のシングルマザーとなって悪戦苦闘するというお話の本家本元ですから。
それでも今見たら、やっぱりレトロを感じさせるのかしらん？

1986年にフランス映画「赤ちゃんに乾杯」がヒットしたためか、翌87年のアメリカ映画はそのハリウッド・リメイク「スリー・メン&ベイビー」や「赤ちゃん泥棒」そして本作品とちょっとしたベビー・ブームでした。
とはいえ単にブームに乗ったという以上に、キャリア・ウーマンと赤ちゃんという取り合わせは新鮮でしたし、面白い作品でした。

脚本はナンシー・マイヤーズ(メイヤーズという日本語表記も)、1949年ペンシルバニア州生まれ。　
本作品の前にすでに子持ちで、製作後に妊娠していますから、自身の体験が反映されているかもしれません。
本作品の監督であるチャールズ・シャイア(他に「トランザム7000」の脚本)は当時夫であり、その後も長年の仕事上のパートナーでした。　

彼女自身の大学の同窓生で友人のゴールディ・ホーン主演「プライベート・ベンジャミン」を夫婦で製作・脚本担当しています。
マイヤーズの他の製作・監督作品に「ハート・オブ・ウーマン」(2000)、「恋愛適齢期」(2003)(脚本も)、「ホリデイ」(2006) )(脚本も)があります。

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ダイアン・キートンが、子どもを持ち、仕事をする女性を
等身大で演じています。ファッションは多少古いけど、
彼女が悩むテーマは、今も女性の共通の悩みです。

ちなみに、「ヒゲとボイン」とは、
男には長くてつらい二つの道が〜♪、ユニコーンの歌です。

女におぼれると、仕事がおろそかになり出世に遅れる。しかし、仕事優先にしすぎて、いい女をほっておくと、既に出世してしまったヒゲ野郎にかっさらわれてしまうという・・・難しいものです。

女性にも、これはあります。
女性には、「仕事と子ども」は、ヒゲとボインになります。
わたしは「ハイヒールとぺったんこ靴」に言い換えることが
できる気がします。
まあ、「仕事と子ども」、「ハイヒールとぺったんこ靴」を
両立している人は、世の中にたくさんいますが、やはり両方を極めると言うのは、生半可なものではありません。
家族にも、会社にもそれなりに犠牲をしいるものです。

さて、ダイアン・キートン演じるワイアットは、いったいどうしたか・・・それをどう感じるかで、この映画はおもしろいです。

ストーリーもとてもいいです。

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ナンシー・マイヤーズ全作踏破中。

「ハート・オブ・ウーマン(2000)」を先に観ているんだけど、こちらはその13年前の映画。主人公が勤めている会社がおんなじだ。（Sloane Curtis Advertising＝広告代理店）同じ環境のキャリアウーマンを13年たっても描きたかったということはナンシー・マイヤーズにとって長いテーマなんだなと気がつく。果たしてあの傑作の前編やいかに。

ナンシー・マイヤーズの可愛い所は女性の社会的な立場をもっと自由にしたいという願望をストレートに表現しているのに彼女自身がまったく所謂フェミニストでは無い所にある。「女だって男と同等なのよ」「同じ事できるのよ」「対等よ」「バカじゃないの」とは全然言わないのである。この主人公（ダイアン・キートン）も都落ちして田舎で「男がいないと淋しい」と泣きべそをかく。あくまでナンシー・マイヤーズと言う人は男がいないと女は淋しいとはっきり言う人なのである。それははっきり言って可愛い。バカにしている訳ではない。タイマン張ってやろうじゃないの、と挑んでくる女性はごめんだなのですけど彼女はそれとは違うという事なんです。

1987年という時代を反映している。怒り肩のスーツを女性が着ている時代だった。なんか、バブルの思い出と重なって遠い懐かしい気持ちがする。で、結論としては「キャリアを登り詰める事が本当に生き甲斐なのか」「自分の本当に好きな事をするのが本当の幸せなのよ」という、片意地張った女性の肩をやさしく揉んでくれる事になるわけである。当時はそれを言いたい時代だったのだろう。しかも「大都会の暮らしを捨てて好きな男のそばに行く」というおまけつき。フェミニストの反感を買っただろうと心配になるが私はこの考え方は応援します。

でも、少しだけこの映画の弱さを突きたくなるのは、その素晴らしい主張に小さな自信の無さがにじみ出ているところを感じるから。というのは、主人公に最後にビジネス界の成功を与えている点にある。それを成し遂げたからこそ拒否する資格がある、みたいな感じがするの。コンプレックスの裏返し。「東大を批判するには東大卒でなければ資格が無い」みたいな。あの部分は本当は無くてもいいんだけど、つまり本当に好きな事をして暮らすならそれだけで幸せでビジネスで大成功する事が幸せの条件にはならないんだけど、やっぱりさせたかった。ちょっと弱腰だと思う。でもそれも女性の監督の可愛さだからオッケー。バカにしているわけではありません。可愛い＝バカではないですから♪

ナンシー・マイヤーズ、好きです。

＊ 仕事一筋の女性が、突然、赤ちゃんを育てるハメに！？
…という、何とも楽しそうなストーリー♪

　主人公の赤ちゃんに対する接し方が面白かったです♪
　赤ちゃんを荷物のように抱えたり…、オムツ１つに四苦八苦……
　赤ちゃんという存在をどう扱っていいか解らない彼女に好感が持てました。

　そして，何といっても、赤ちゃん役？がとってもラブリー♪
　ナイスタイミングでナイスな表情をくれる、なかなかの役者ぶりでした（そんだけ，撮影に時間をかけたのかな？）。

　ちょっと古い映画ではありますが、なかなかに楽しめるサクセスストーリーでした♪
　ありえないサクセスストーリーではなく、悩んで頑張ったからこそのサクセス…みたいな……、とても共感できた主人公の生き方でした♪♪