ブラッドシンプル／ザ・スリラー

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本作の元はは1984年に、Joel Coen（監督兼共同脚本）とEthan Coen（製作兼共同脚本）の兄弟が作り出した、やや硬派なスリラーで、2人のデビュー作。これを自らの手で再編集してリメイクしたのが本作。オリジナル脚本は既に古臭い部分も有って、ストーリーも今では在り来たりなのだが、それでも観客を手繰り寄せる魅力は失ってないのは流石で、ある意味シンプル・イズ・ベストとも言える。この兄弟の映画は独特の肌触りが有って、正直人に勧め難い点が無きにしも非ず。そんな中では本作は「入門編」とも言える定石をしっかりと押さえてるので大丈夫と思います。彼らの作品は何と言っても「脚本」の素晴らしさが突出してると思う。今回は誤解が誤解を生んで積み重ねられる悲劇だが、冒頭が「かったるい」のを我慢すれば、気の効いたスパイシーな(いろんな意味で)ラストが待っています。「ネタバレ」と言えどもラストについては詳細を伏せたいと思いますが、この兄弟の映画を見てると、ロサンゼルスの映画学校とかで基本中の基本として教える脚本のセオリーを忠実に踏襲し、それを手堅く撮った事が良く分かる。そして兄弟のテーゼとも言える「人間の愚かさ」が作品から滲み出てくる・・・もちろんブラック・ユーモアで。サスペンス映画の良さとは、低予算でも面白いものが出来るのが「よさ」だが、本作はその典型的な例と思う。そして本作は映像の中から、今では死語になった「ハードボイルド」の香りすらする、と言えば褒め過ぎか？。そして個性豊かと言うよりクセの強すぎる役者の演技に気を取られてると、提示された伏線をアッサリ見逃してしまうかも、その伏線がまるでプラモデルの様に最後に一つになる・・・但し後味は微妙だが(いい意味で)。脚本ばかり褒めてますが、演出の妙も中々。多くを語らない登場人物に変わり、映像で物語を語っている事は見て直ぐ分かる。フレームの構成も見事で、それは映画では見慣れている筈の「拳銃」(ラストでは弾数にも注目！)一つで緊張感を演出してる事でも明白と思う。私には監督から「映画は、こう見てくれ！」と言われてる気がしてならない・・・そんな作品です。まあ綺麗に出来てる点が逆にお気に召さない方も居るかもしれませんが、百聞は一見にしかず。かも、しれませんよ。

本作がマッチした方は、このコンビの代表作「ミラーズ・クロッシング」「バートン・フィンク」「ファーゴ」もお薦めです。私の好きなDavid Lynch監督と同じ様に中毒性がありますのでご注意を(笑)。

近所のレンタルビデオ店閉店セールの在庫処分の山から、コーエン兄弟の名前に惹かれて１５０円で買って来ましたが（８４年版になるのかな？）展開がぬるくて、最初の１５分位で止めてしまっていましたが、ここのレビューに来てみたら、みなさんがかなりお気に入りで「へー、それからが面白いのか」と再びチャレンジ。コーエン兄弟の作品は結構観ていると思ったけれど、もう少しで人生の損失をするところだった。ここのみなさんに感謝感謝！

こちら（観客）では何が起きたか、犯人は誰か、全部知っているのに、向こうでは誰も知らない。疑惑、恐怖が次々と思わぬストーリーにつながり、今度はこちらがストーリーの行き着く先が見えない。ラスト２０分はとばして最後を観たい衝動を抑えるのが大変でした。
８週間の撮影の編集に１年もかけたというだけあって、力まない洗練さが伝わる。９９年版も観てみよう。

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とにかく古い。
コーエン兄弟のデビュー作だとか。

予備知識のないまま邦題に惹かれてスポット。
「ザ・スリラー」ってなによ！
サスペンスでしょう。恐くない！！
なんかワケわかんないし。わたしだけかなあ？
コーエン兄弟ファンにはたまんないのかなあ。
でもレビューの少なさでそうでもないのかあ。

三角関係。主人公アビ−は本当にレイを愛していたのか？
冒頭ではまだ雇い主の妻の家出を手伝ったに過ぎないレイ。
夫、マーティーから逃れたい思いと恐怖が、自分に思いを寄せるレイを巻き込んでしまい三角関係へと発展していく。

妻を信じられないマーティー。私立探偵に浮気調査を依頼。
この探偵が悪かった。話がややこしくなった元凶。

誰がマーティーを殺したのか・・・
愛するがゆえ、愛人レイは妻アビーがやったと思い込み後始末を。
男は切ないねえ。アビーは愛人レイがやったと思った途端、レイを拒否。愛してるんとちゃうんかい！

終盤、自分たちを追いつめた者がマーティーと思い込むアビ−。
最後まで私立探偵の存在を知らずに死んでいくレイ。一番かわいそう。
何のために後始末をしたのか。
そしてラスト。弾が出たんですねえ。マーティーが生き埋めになった時出なかったから・・・そういえば誰？かが弾を確認してた時全部入っていませんでしたね。まるでロシアンルーレットみたい。

なんか後味の悪い作品でした。
単純なオバサンには退屈。３日もかけてやっと観賞。
お暇でしたらどうぞ。高尚なサスペンスでしょうか。

そうそう１つ。
疑心暗鬼の中、愛人レイが彼女の前から消え去ろうとして、家の中の荷物を箱詰めにしている場面。この箱　「月桂冠」の箱でした。

コーエン兄弟のデビュー作。今でこそコーエン兄弟の映画は映画通の間では大絶賛を浴びているが、そのコーエン兄弟の原点とも言える作品。

痛い殺人鬼と逃げ惑う被害者。ファーゴのあの独特の追いつ追われつ殺すシーンの原点はこれかと思える作品。最近よくあるサスペンスやホラー映画のように鮮血や暴力的な行為で恐怖を駆り立てるのではなく、シンプルに人間が殺人を犯すときの恐怖をうまく表現している。ほんとの殺人鬼に追われたらこんな風なんだろうなあと思わせる。とても怖い。

コーエン兄弟の作品が好きな方はぜひ一度見て欲しい作品。
私もファーゴからコーエン兄弟の作品が好きになったので、ずっと処女作の「ブラッドシンプル」を見たいと思っていたが、なかなかこの作品を置いてあるビデオ屋がなく、とてももどかしい思いをしていたが、このディレクターズカット版が映画館で上映されるとなった時は、ガッツポーズをしてよろこんだ。

２０年前の作品とは思えないとてもいい作品。カット割りや編集、音響を新しいものにして、現在でも十分に満足できる映像に作り直していた。
コーエン兄弟の作品を見るたびに、映画はお金をかけるだけじゃない、脚本と作りこみ度が一番映画の面白さを決める要素の一つだなあと再認識します。

まず、タイトル、「ブラッドシンプル/ザ・スリラー 」とありますが、ホラーではありません。

れっきとした「サスペンス」ですね。

リニューアルされるだけあって、古い作品ですが、ストーリーが面白い。
ストーリーだけでも十分楽しめます。良く出来てる。

これはネタバレ無しでお楽しみ下さい。

推理サスペンス好きにお勧め！

あまり先読みせず、純粋に鑑賞する方がいいかも。

　　　　　　　§*￣ー￣)　ンフ。