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清作の妻 / 若尾文子

清作の妻 /増村保造

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DVD

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

吉田絃二郎の小説を映画化したラブロマンス。日露戦争に揺れる日本を舞台に、夫を戦争に行かせないように恐ろしい行動をとった妻の衝撃的な愛を描く。戦争という状況の中で、愛する男のために戦う女の凄まじさと美しさを描き出している。恐ろしくも美しい、恋愛映画の傑作。

作品情報

製作年:

1965年

製作国:

日本

キャスト・スタッフ

DVD

旧作

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ジャンル :

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「清作の妻」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

吉田絃二郎の小説を映画化したラブロマンス。日露戦争に揺れる日本を舞台に、夫を戦争に行かせないように恐ろしい行動をとった妻の衝撃的な愛を描く。戦争という状況の中で、愛する男のために戦う女の凄まじさと美しさを描き出している。恐ろしくも美しい、恋愛映画の傑作。

「清作の妻」 の作品情報

作品情報

製作年:

1965年

製作国:

日本

「清作の妻」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

脚本:

新藤兼人

音楽:

山内正

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国内・海外ドラマ

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R-18

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なんとおっしゃるウサギさん、いやさParoleさん ネタバレ

投稿日:2007/08/15 レビュアー:こんちゃん

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 まだまだパロさんの役目は終わっておりませんぞ!本作とて、パロさんのレビューが無ければ、私は一生観ないままで終わったかも知れません。
 かみさんがモノクロ映画に拒否反応を示すもので、恥ずかしながら小津作品すら未見の駆け出し者です。こういう未熟者に、優れた名作(特に古い邦画やゴダール等々)を紹介し続けて頂きませんとね!

 いや、これは傑作です。激情を秘めた女を演じる若尾文子が素晴らしい!今の(というか大映倒産後、TVドラマでしか見なかった)若尾さんしか知らないので、こんな演技も出来るんだと感動です。黒川紀章の尻馬に乗って、選挙なんかに出て欲しくないですね。
 
 清作だけが頼りであり、清作を愛することによってようやく生きる意志をとりもどした女・・・
 清作が負傷してやっと帰ってきたときの歓喜・・・
 一転してたった2日の休暇でまた戦地におもむくと言われたときの地の底におとされるような絶望感・・・ 
 戦地に行けば夫は死んでしまうかもしれない、それぐらいならいっそ・・・と思いつめて清作を刺してしまう激情・・・。
 その演技にはただ息を呑むばかりです。

 そして、愛と憎しみの葛藤に苦しむ夫と、恨まれているのは承知で戻ってきた妻の再会、ふたりの情念がぶつかりあう場面は壮絶ともいうべきでしょう。
 「失楽園」や「愛の流刑地」には、全く共感も感情移入もできなかった私でも心が震えました。

 増村作品は初めてなのですが、いらないところはばっさり切ったという印象です。つまり、映画の長さに対して物語の量が多いというか、時間の流れ方が早い感じがします。これはパロさんがおっしゃる短いカット割りと多彩な編集によるものでしょうね。

 他作品のレビューにも書いてますけど、最近は妙に長い映画が多すぎます。3時間の映画なんてざらです。そこに必然があって、3時間を長いと思わせない精緻な作りのものであればかまわないのですが、そうではない作品が多いのは残念です。人間の集中力は、通常90分なのだそうです。90分でも、本作のように素晴らしい作品は充分出来るのだと言いたいですね。

 お兼の行為は、決して肯定できることでは有りませんが、ラストシーンで、清作の手を引き、夫に見守られながら、(目は見えないんですけど)一心に田を耕す姿に、辛い行く末は感じられず、(いや、実際は大変なのでしょうが)力強く爽やかな、そして穏やかな暮らしを予感させるものでした。
 情念の塊のような姿を見せ続けられ、ラストでこんなカタルシスと癒しを感じさせられるとは、全く予想外でした。

 村人達のお兼や清作に対する態度、仕打ちですが、現代ではこの作品に描かれるような貧困はなくなっていますが、自分に理解できないものへの偏見や迫害の構図は、今でも形を変えて、子供から大人まで、地域に学校にと続いているような気がします。物が満たされていても、心の飢えは強くなっているのだと思ってしまいますね。かえってそちらの方が怖いような気がします。

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至上の愛 ネタバレ

投稿日:2007/07/25 レビュアー:parole

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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私は余り器用な方ではないので、複数のことを同時にこなすのは苦手なようです。ありがたくもエイちゃんさんに「いずこに?」とお声掛けいただきましたが、もちろんどこかに失踪したわけではなく、相も変わらぬ映画漬けの毎日を送ってはいるものの、mixiで公開している日記はDISCASのレンタル作品が対象というわけではないため、その制約の無さに肩の荷を下ろしたような感覚となり、自分の趣味趣向や「課題」に沿って気ままにレビュー書きなんぞをしています。ですからレビューの本数や字数はDISCAS一本だった時よりも増えているくらいなのですが、DISCASのリストとヒットする率が以前よりも低くなっているため、DISCASへのレビュー件数も自ずと減少しているという次第なのです。

元々是非ともレビューしたい作品か、(他に誰もレビューしないので)自分がレビューした方がよいだろうという作品をそれなりに選んでレビューを書いていたのですが、どんどん名レビュアーが登場しもう自分の出番、かつてのような役割は終わったのかななどという気持ちにもなり始めています。映画的な博覧強記の権化であるラヴァ様やオタエ様を始めとして、「バカ映画」の勝王さん、名作洋画のよふかしさん、名作邦画のケチケチさん、質量共に目を見張るような快進撃を続けられているJUCEさんやコンちゃんさん。名前を上げていったら切りがないので上記の代表諸氏で筆を止めますが、まさに綺羅星のようなと言う比喩が似合うDISCASレビュー界になりつつあるように思います。

なあんてちょっとセンチな気持ちになっている今日この頃なのですが、増村保造の作品が一挙にレンタル許諾され、まだまだ自分が成すべきことがあるじゃないかと思い直してしゃしゃり出てきました。恐らくはケチケチさんが個々の作品に関して詳細なレビューを書かれるでしょうし、私自身も是非ともレビューしたい作品が少なからずあるのですが、今日においては忘れ去られた作家になりつつある増村保造を広く皆さんに知っていただくためにも、その口火として氏の代表作の一つであり、個人的にはMy Best of 増村保造だと思っている『清作の妻』を紹介させていただきます。

--------------------

増村保造の凄さは一見単純明快な物語作品のようでありながら、「粗筋」や「テーマ」などに収まることのない奥深さや荒々しさ、言い方を変えれば「芸術性」を持つことにあると思っているのですが、『清作の妻』はその「芸術性」が最も高い純度で実現された作品だと思います。「芸術性」などと言っても、例えば大島渚や吉田喜重、あるいは一時期の篠田正浩のように誰が観てもそう感じるような異端性や先端性を感じさせるものではなく、ごく一般的な物語作品として愉しめるものなのですが、その表面的な平坦さ(と思われかねないような様相)が意匠的な斬新さを遙かに超えた「新しさ」を感じさせてくれます。

『清作の妻』はフレームの美学の集積のような映画であると同時に、短いカット割りと多彩な編集、カットによりまさしく息を付かせぬようなスピードで画面が展開し続けます。「至上の愛」とでも言うべき若尾文子扮する主人公の「純愛」は、彼女が成した行為の凄まじさや、彼女の恵まれない生い立ち、境遇と相俟って観る者の心を強く締め付けるのですが、こうした物語的あるいは状況の悲劇性を一つのショットで提示する様には神々しささえ感じてしまいます。物語や主題と、それを提示(具現化)している個々のショットが決して切り離すことができないことをまざまざと知らしめてくれる傑作と言えるでしょう。

純愛を貫く女性を主人公としたメロドラマですから間口も非常に広く、誰にでも抵抗無く受け入れられる作品だと思います。増村保造の入門作と言うよりはある種の頂点に位置する作品だとは思いますが、最良の作品から入るのもまたよろしいのではないでしょうか?

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若尾最高

投稿日:2009/11/06 レビュアー:シゲアン

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究極のエゴ。 ネタバレ

投稿日:2008/04/30 レビュアー:mickie

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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見終わって、心にずしんとくる映画です。

貧しさゆえに初老のお金持ちの妾になり、その後肉親とも死に別れ、もともと追われるようにして出奔した村に舞い戻った主人公は村八分にされます。
そんな中、唯一彼女に優しく接してくれたのが村一番の模範青年。

初めて得られた理解と愛情を示してくれる彼を失って、またひとりになるのなんて耐えられない。
それならいっそ、彼を戦場に行かせない方法を…。
もしそれで自分が殺されてもかまわない。
死ぬのは怖くない。でも彼が死んでひとり残されるのはイヤだ。

なぜ彼女が自殺をしないのかというと、彼が生きている限りは自分も生きてこの世にいたいから。
おそらく彼が死んだなら、彼女も後を追うのでしょうが、そんなことよりなぜわざわざ死にに行くのかが、主人公にはどうしてもわからない。
夫にわかってもらえないじれったさも含めて、残酷にも愛するひとの両目を五寸釘で刺して、失明をさせてしまったのかもしれません。

主人公に子供ができていたらまた違ったのでしょうが、不幸にも流産を繰り返す彼女には、彼とは他に心の支えになる存在を得ることができません。

血の涙を流して、夫を戦場に送り、そして失った女。
その手に凶器を握って自ら夫を傷つけ、そして手近に置いた女。

どちらがよくてどちらが悪いということはいえません…。
ですが、主人公は愛のもとに究極のエゴを実現した女であることは確かです。

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言葉もない

投稿日:2017/07/09 レビュアー:なんの因果

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ユーザーレビュー:14件

なんとおっしゃるウサギさん、いやさParoleさん

投稿日

2007/08/15

レビュアー

こんちゃん

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 まだまだパロさんの役目は終わっておりませんぞ!本作とて、パロさんのレビューが無ければ、私は一生観ないままで終わったかも知れません。
 かみさんがモノクロ映画に拒否反応を示すもので、恥ずかしながら小津作品すら未見の駆け出し者です。こういう未熟者に、優れた名作(特に古い邦画やゴダール等々)を紹介し続けて頂きませんとね!

 いや、これは傑作です。激情を秘めた女を演じる若尾文子が素晴らしい!今の(というか大映倒産後、TVドラマでしか見なかった)若尾さんしか知らないので、こんな演技も出来るんだと感動です。黒川紀章の尻馬に乗って、選挙なんかに出て欲しくないですね。
 
 清作だけが頼りであり、清作を愛することによってようやく生きる意志をとりもどした女・・・
 清作が負傷してやっと帰ってきたときの歓喜・・・
 一転してたった2日の休暇でまた戦地におもむくと言われたときの地の底におとされるような絶望感・・・ 
 戦地に行けば夫は死んでしまうかもしれない、それぐらいならいっそ・・・と思いつめて清作を刺してしまう激情・・・。
 その演技にはただ息を呑むばかりです。

 そして、愛と憎しみの葛藤に苦しむ夫と、恨まれているのは承知で戻ってきた妻の再会、ふたりの情念がぶつかりあう場面は壮絶ともいうべきでしょう。
 「失楽園」や「愛の流刑地」には、全く共感も感情移入もできなかった私でも心が震えました。

 増村作品は初めてなのですが、いらないところはばっさり切ったという印象です。つまり、映画の長さに対して物語の量が多いというか、時間の流れ方が早い感じがします。これはパロさんがおっしゃる短いカット割りと多彩な編集によるものでしょうね。

 他作品のレビューにも書いてますけど、最近は妙に長い映画が多すぎます。3時間の映画なんてざらです。そこに必然があって、3時間を長いと思わせない精緻な作りのものであればかまわないのですが、そうではない作品が多いのは残念です。人間の集中力は、通常90分なのだそうです。90分でも、本作のように素晴らしい作品は充分出来るのだと言いたいですね。

 お兼の行為は、決して肯定できることでは有りませんが、ラストシーンで、清作の手を引き、夫に見守られながら、(目は見えないんですけど)一心に田を耕す姿に、辛い行く末は感じられず、(いや、実際は大変なのでしょうが)力強く爽やかな、そして穏やかな暮らしを予感させるものでした。
 情念の塊のような姿を見せ続けられ、ラストでこんなカタルシスと癒しを感じさせられるとは、全く予想外でした。

 村人達のお兼や清作に対する態度、仕打ちですが、現代ではこの作品に描かれるような貧困はなくなっていますが、自分に理解できないものへの偏見や迫害の構図は、今でも形を変えて、子供から大人まで、地域に学校にと続いているような気がします。物が満たされていても、心の飢えは強くなっているのだと思ってしまいますね。かえってそちらの方が怖いような気がします。

至上の愛

投稿日

2007/07/25

レビュアー

parole

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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私は余り器用な方ではないので、複数のことを同時にこなすのは苦手なようです。ありがたくもエイちゃんさんに「いずこに?」とお声掛けいただきましたが、もちろんどこかに失踪したわけではなく、相も変わらぬ映画漬けの毎日を送ってはいるものの、mixiで公開している日記はDISCASのレンタル作品が対象というわけではないため、その制約の無さに肩の荷を下ろしたような感覚となり、自分の趣味趣向や「課題」に沿って気ままにレビュー書きなんぞをしています。ですからレビューの本数や字数はDISCAS一本だった時よりも増えているくらいなのですが、DISCASのリストとヒットする率が以前よりも低くなっているため、DISCASへのレビュー件数も自ずと減少しているという次第なのです。

元々是非ともレビューしたい作品か、(他に誰もレビューしないので)自分がレビューした方がよいだろうという作品をそれなりに選んでレビューを書いていたのですが、どんどん名レビュアーが登場しもう自分の出番、かつてのような役割は終わったのかななどという気持ちにもなり始めています。映画的な博覧強記の権化であるラヴァ様やオタエ様を始めとして、「バカ映画」の勝王さん、名作洋画のよふかしさん、名作邦画のケチケチさん、質量共に目を見張るような快進撃を続けられているJUCEさんやコンちゃんさん。名前を上げていったら切りがないので上記の代表諸氏で筆を止めますが、まさに綺羅星のようなと言う比喩が似合うDISCASレビュー界になりつつあるように思います。

なあんてちょっとセンチな気持ちになっている今日この頃なのですが、増村保造の作品が一挙にレンタル許諾され、まだまだ自分が成すべきことがあるじゃないかと思い直してしゃしゃり出てきました。恐らくはケチケチさんが個々の作品に関して詳細なレビューを書かれるでしょうし、私自身も是非ともレビューしたい作品が少なからずあるのですが、今日においては忘れ去られた作家になりつつある増村保造を広く皆さんに知っていただくためにも、その口火として氏の代表作の一つであり、個人的にはMy Best of 増村保造だと思っている『清作の妻』を紹介させていただきます。

--------------------

増村保造の凄さは一見単純明快な物語作品のようでありながら、「粗筋」や「テーマ」などに収まることのない奥深さや荒々しさ、言い方を変えれば「芸術性」を持つことにあると思っているのですが、『清作の妻』はその「芸術性」が最も高い純度で実現された作品だと思います。「芸術性」などと言っても、例えば大島渚や吉田喜重、あるいは一時期の篠田正浩のように誰が観てもそう感じるような異端性や先端性を感じさせるものではなく、ごく一般的な物語作品として愉しめるものなのですが、その表面的な平坦さ(と思われかねないような様相)が意匠的な斬新さを遙かに超えた「新しさ」を感じさせてくれます。

『清作の妻』はフレームの美学の集積のような映画であると同時に、短いカット割りと多彩な編集、カットによりまさしく息を付かせぬようなスピードで画面が展開し続けます。「至上の愛」とでも言うべき若尾文子扮する主人公の「純愛」は、彼女が成した行為の凄まじさや、彼女の恵まれない生い立ち、境遇と相俟って観る者の心を強く締め付けるのですが、こうした物語的あるいは状況の悲劇性を一つのショットで提示する様には神々しささえ感じてしまいます。物語や主題と、それを提示(具現化)している個々のショットが決して切り離すことができないことをまざまざと知らしめてくれる傑作と言えるでしょう。

純愛を貫く女性を主人公としたメロドラマですから間口も非常に広く、誰にでも抵抗無く受け入れられる作品だと思います。増村保造の入門作と言うよりはある種の頂点に位置する作品だとは思いますが、最良の作品から入るのもまたよろしいのではないでしょうか?

若尾最高

投稿日

2009/11/06

レビュアー

シゲアン

究極のエゴ。

投稿日

2008/04/30

レビュアー

mickie

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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見終わって、心にずしんとくる映画です。

貧しさゆえに初老のお金持ちの妾になり、その後肉親とも死に別れ、もともと追われるようにして出奔した村に舞い戻った主人公は村八分にされます。
そんな中、唯一彼女に優しく接してくれたのが村一番の模範青年。

初めて得られた理解と愛情を示してくれる彼を失って、またひとりになるのなんて耐えられない。
それならいっそ、彼を戦場に行かせない方法を…。
もしそれで自分が殺されてもかまわない。
死ぬのは怖くない。でも彼が死んでひとり残されるのはイヤだ。

なぜ彼女が自殺をしないのかというと、彼が生きている限りは自分も生きてこの世にいたいから。
おそらく彼が死んだなら、彼女も後を追うのでしょうが、そんなことよりなぜわざわざ死にに行くのかが、主人公にはどうしてもわからない。
夫にわかってもらえないじれったさも含めて、残酷にも愛するひとの両目を五寸釘で刺して、失明をさせてしまったのかもしれません。

主人公に子供ができていたらまた違ったのでしょうが、不幸にも流産を繰り返す彼女には、彼とは他に心の支えになる存在を得ることができません。

血の涙を流して、夫を戦場に送り、そして失った女。
その手に凶器を握って自ら夫を傷つけ、そして手近に置いた女。

どちらがよくてどちらが悪いということはいえません…。
ですが、主人公は愛のもとに究極のエゴを実現した女であることは確かです。

言葉もない

投稿日

2017/07/09

レビュアー

なんの因果

1〜 5件 / 全14件

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