アナトミー

医学をテーマにしているところや、ストーリーに斬新さが無く堅実なストーリー展開が実にドイツ的。
前半は新感覚ホラーかと期待させるのですが、ラストにつれて典型的なお話になってしまいます。人体標本など独創的なセットや美術品が素晴らしく、見応えがありますが・・・。

唯一ストーリー的な部分で良かったところは主人公の女性の成長を描いたところでしょうか。

しかし昨今の日本の医療現場で起こる様々な不祥事を見ていると、一般の人々との意識のズレが感じられ、あながちこの映画の設定も荒唐無稽なことでは無いのではないかと思ってしまいます。

ジャンルではホラーに分類されていますが、ホラーではなくサイコ系サスペンスといった趣でしょう。

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大学研究所にある解剖学の教室で医学の基礎を学ぶ。将来、患者の治療に役立てるため知識を習得する場所。

生きている人間を解剖する場面。自分が死んで行く様を見ても声すら出ぬラットには、お祈りモードしか残されておらず。
思ってもみなかった場面遭遇により鬼畜への期待が大きく膨らむ。この先に一体どんなムゴいホラーが待っているのかぁ！ 変態の国ドイツらしいナチズムをふんだんに見せてくれるのかぁっ！

犯罪組織の秘密結社があると睨み探りを入れる女子大生が、ヤ〜メりゃぁ良いのに深く首を突っ込んだせいで命を狙われるハメに。で？んな事より私は解剖のシーンが早く見たいんですが・・ 恐ろしい生体解剖の実態を本作で暴いたつもりなんでしょう・・ 昔はこんな実験が間違いなくあったはず・・ 生きてるのに・・生きてるのに・・生きてるのに・・イヤ〜ァ！！！

で？天空に輝いていた私の希望の解剖星座はどこに消えたっすかぁ？ええ？スターダストだったぁ？ いっその事、生々しい解剖をふんだんに見せてスプラッターホラーにすれば良かったのに・・

設定がひっっじょ〜に良かっただけに、非常に本当にマジで誠に大変惜しい・・
まあ、サスペンスとして十分合格でした。

ストーリー展開としては特に驚くこともなく、安心して（？）最後まで観ることができました。
もうちょっとストーリーに起伏とかひねりがあってもいいかなぁ…と思ったのが正直な感想。
しかしながら、AAA！という秘密結社が生きたままの人体実験をし、標本を残すという設定は、「ホンマにこういうのあるんちゃうか…」って思わせられるような内容でした。

しかしこの映画の一番の見所だと思われるのは、生きたまま解剖される人達（！）と、
人体模型（っていうか標本という設定ですが）。
スプラッタみたいに血が飛び散るわけじゃないけれど、これ以上にスプラッタなものはないんじゃないか…と思いました。
エグい、グロい…と思いながらも観ずにはいられないんですよね〜。
このエググロ感が“怖いモノ見たさ”という心理に刺激を与えたがゆえに、この映画の続編まで作られたんだと思いました。

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ツタヤ店頭のワゴンセールで購入、手元にあるジャケ写は生皮を剥がされた頭部だけがデザインされているので、医大を舞台にしたオカルトものかと思っていたら、秘密結社絡みのサスペンスもので必要に応じて死体や解剖シーンが出てくるだけなので、誰でも楽しめ意外に真面目に撮られた作品。

しかし、余りにも普通過ぎて幾つか不満が残る
まず、秘密結社はオカルト思考ではなく、単に自身の探究心のみで実験体を調達し生体実験を繰り返している、その要素と大学の無機質で実用主義に造られた建物の雰囲気が秀逸なのに、余り生かされておらずカメラワークが同じ視点ばかりで貧相である
そして何故か後半になるにつれ、秘密結社の目的が暴かれていき、どの様な結末になるのかと期待していると
いつの間にかスラシャーものになり、追いかけっこの末お決まりのラストへ
せっかくドイツという舞台を用意したのに生かされず、メイソンの名前まで出しておきながら、最後は学生達のいざこざの末仲間割れし殺害、みたいな結局秘密結社というより、学生達の暴挙で片付けている様で尻すぼみである。

火サスの劇場版みたいな作品で、少しはグロシーンもあるがそれ程気にする程でもないので、レンタル候補の消化作業時にでも借りてみてはいかがだろうか。

序盤、男子学生が女子学生を驚かすために
死体を使ってイタズラをするシーン、
ほんとに倫理学を勉強し直した方がいいと思ったけど、
パウラが、普通の女の子なら悲鳴を上げて近寄らないようなことが起こっても
冷静に論理的に思考し、果敢に突っ込んでいく性格だってことを
表現してるのでしょうか。

そうか、ドイツって気を失った人間の足を持ってひきずってても
バーの店員は不審にも思わない国か。

学生が次々といなくなってもあまり気にされないのは
脱落者が多い学校だからか。
でも荷物とか残ってるだろう。
学校全体が組織員ってわけでもないだろうし。

で、鑑賞後に気づいたんですが、ホラーだったんですね。
ホラーなら納得。それくらいのことどうでもいいです。
血液が凝固する薬剤が、
生理食塩水せいぜい１０ｍｌ程度で中和されちゃうのも
それでいいです。

でも、秘密結社の正体も危機感もまあまあくらいで、
びっくりしたりハラハラドキドキがほとんどなかったので、
ホラーならせめて、生きたまま解剖するシーンを増やしてくれれば
楽しめたかもしれません。

完成後の標本もよかったけど、作るシーンが観たかったです。