ザ・テロリスト　少女戦士マッリ

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　公開時は『マッリの種』という邦題でした。
　劇場予告で何となく印象に残ってたのですが、ＤＶＤがまさかこんなタイトルになっていると知らず、ある日見つけてつい予約リストに入れてしまいました。
　原題を見れば、ＤＶＤタイトルを一概に「センス悪い」と非難できませんが、皆さんがおっしゃるとおり、『マッリの種』の方が内容的にも合っていると思いました。

　生まれたときから何の疑問もなく、戦うことを使命として生きてきたマッリは、何の躊躇いもなく自爆テロに志願します。
　しかし任務を遂行するに際し、短い人生で初めて触れる、人間の温かみ。
　道案内をする少年ロータスはまるで弟のように彼女に懐きます。そして農場の主人はまるで父親のように彼女を可愛がり、彼女に「種」の話をするのです。
「いちばん不幸なのは、芽を出すこともなく生涯を終える種だ」
　彼女の心の中に小さく何かが芽生えます。

　本当に彼女のお腹の中には命が宿っていたのか？それはわからないけど、私個人的にはたぶん勘違いだったのではないかと思います。
　でも、ほんのひとときの間、瀕死の兵士と心を通わせた記憶。あれがもしかしたら“恋”というものだったのかも、そして妊娠したのかも、と彼女は思ったのではないでしょうか。今まで恋をしたことはおろか、妊娠の仕方もきっと知らなかったのではないかと思うのです。
　小品ながら、しっかりとまっすぐに生きる喜びを伝えてくれる佳作です。

映像が綺麗ですが、それ以外特筆すべき点がまったくない。インド映画だからって許せないほどの幼稚さ。心境の変化が云々の問題ではない。5分〜10分で表現できる事を延々とやっている。お金の無駄、時間の無駄。

公開時のタイトルの方が、シックリきますね。
各国で自爆テロが盛んですが、こういった、少年・少女がテロの教育を受けて、真実を知らぬまま死んでゆくのですね。

最後のシーンが観客が、どう捉えるのか？判れるところでしょうね。

この邦題で、B級量産アクションのひとつだろうと思ったら、かなり違った。「お色気女コマンドーもの」を期待する向きにはおすすめできない。生と死の間でゆれるマッリの心をインドの美しい映像とともに、静かに描いている。トレイラーを見ると、劇場公開時の邦題が「マッリの種」だったように、文芸的な切り口で宣伝することも可能な映画なのだ。（多分それであまり興行が成功せずこういう展開にはったのだと思うが…）演出が微妙に稚拙だったり、シンセのBGMがうるさかったり、という欠点はあるものの、私は見てよかったと思う。ラスト10分前のシーンではぼろぼろ泣いてしまった。

マッリ役のものすごい「目ぢから」に一見の価値あり。そこに目をつけたハリウッドに「スター・ウォーズ」ナブーの女王役に抜擢されたそうだ。

これもインドから帰国してすぐ観た作品。

ほんと公開時のタイトル「マッリの種」のほうがいいよね。
なんでこんな、コマンドーやランボーを想起するような下手なタイトルをつけるのでしょうか？

最後の心情の変化にはちょっと無理があったけど・・・
あれじゃ仲間に制裁されるんじゃないの・・・（笑

収穫は主役のアイーシャー・ダルカールの眼！
その眼がとても美しい・・・そして強い！