226 / 萩原健一
全体の平均評価点: (5点満点)
(18)
解説・ストーリー
昭和史に残る大事件を、萩原健一ほか豪華キャスト共演で綴ったドラマ。昭和11年2月26日に皇道派の青年将校が決起し、当時の元老や重臣らを襲った二・二六事件の背後に隠された、知られざる悲劇を綴る。
昭和史に残る大事件を、萩原健一ほか豪華キャスト共演で綴ったドラマ。昭和11年2月26日に皇道派の青年将校が決起し、当時の元老や重臣らを襲った二・二六事件の背後に隠された、知られざる悲劇を綴る。
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「226」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
昭和史に残る大事件を、萩原健一ほか豪華キャスト共演で綴ったドラマ。昭和11年2月26日に皇道派の青年将校が決起し、当時の元老や重臣らを襲った二・二六事件の背後に隠された、知られざる悲劇を綴る。
「226」 の作品情報
「226」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
226の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
114分 |
|
1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DB9309 |
2009年02月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
4枚
|
0人
|
1人
|
226の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
114分 |
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1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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DB9309 |
2009年02月25日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:18件
クーデターを起こした側からの視点で描く2・26事件!
投稿日:2009/05/05
レビュアー:RUSH
2・26事件と聞けば即、「クーデター事件」と頭に浮かびます。この事件のことはこの事件が起こる4年ほど前に発生した5・15事件と同様に歴史の教科書に我が国で起こったクーデター事件と載っているはずです。クーデター事件とだけ記憶に残っていてどれだけの被害、影響を与えたのかなど一番大事なことは一切知らないでいました。しかし、この作品を見て初めて悲しい事件であったのだと云うことがわかり目から鱗が落ちたような衝撃を覚えた記憶が蘇ってきました。
この作品は僕の中では映画「二百三高地」の次に好きな戦争映画です。もう長い間DVD化されるのを心待ちにしていたのです。ビデオでは何度も見たことがあるのですが、いくら探してもDVDが見つからなかったのでずっと待っていたのです。「二百三高地」も「226」もいずれも教科書には出てくる「日露戦争」「2・26事件」という戦争や事件が元ネタですがその詳細はやっぱり活字で読むのと動画で見るのとではその理解力が全く違ってきます。動画の方が遙かに説得力に富んでいます。映画の内容が史実に沿っているかどうかという問題はありますが概ねどちらの作品も史実に近いのではないかと考えています。
この作品を見る前にできれば2・26事件の前に起こった出来事や事件、社会情勢を頭に入れておくとこの作品を見たときにより深く理解できると思います。血盟団事件、5・15事件、相沢事件などです。それらの事件の根底には当時陸軍の中で勢力争いもしくは覇権争いをしていた皇道派と統制派の2つの派閥争いが影を落としていたのです。この2・26事件は国家社会主義者、北一輝の「日本改造法案大綱」に影響を受け、「昭和維新」を目指した皇道派の青年将校らが起こしたクーデター事件なのです。しかし、悲しいかなこの事件がきっかけで統制派が台頭し、ファシズムに繋がっていきます。東京裁判でA級戦犯とされた東條英機も統制派でした。その皇道派の青年将校ら、野中四郎(萩原健一)、磯部浅一(竹中直人)、安藤輝三(三浦友和)、香田清貞(勝野洋)、栗原安秀(佐野史郎)、中橋基明(うじきつよし)、丹生誠忠(宅麻伸)、坂井直(加藤雅也)、村中孝次(隆大介)を中心に岡田啓介内閣総理大臣、鈴木貫太郎侍従長、斎藤実内大臣、高橋是清大蔵大臣、渡辺錠太郎陸軍教育総監、牧野伸顕前内大臣を襲撃し斎藤、渡辺、高橋の3人を殺害(それ以外の警備に当たっていた人が何人か殺害されている)し、警視庁や朝日新聞などを占拠した事件が俗に言う2・26事件なのです。
この作品のどこに驚いたかと云えばそれはクーデターを起こした側、つまり皇道派の青年将校達の視点で最初から最後まで描かれているところでした。青年将校側から描くことによって事件をどのように蹶起(けっき)し、どのようにして誰が誰を襲撃し、誰がやられ誰が助かったか、そしてどのようにして追い詰められ収束をみたのかが一目瞭然となるところに僕は大きな驚きを感じました。通常の戦争映画だと事件を抑える側や上層部の視点で描かれることが多いのですがこの作品はその逆の視点から描かれているのです。これによってただのクーデター事件とだけしか認識していなかった2・26事件を僕は詳しく知ることができたのです。もちろん映画なので何故5人を襲撃したのか等の説明不足な点もありますが大まかな事件の顛末はこの作品でしっかりと知ることができます。
青年将校達が蹶起したはいいが、予想外に天皇陛下から逆賊と認定され動揺する将校やその将校についてきた兵士達の苦悩がこの作品の見所ですが、そんな中で僕は安藤輝三役を演じた三浦友和の演技が今でも印象に残っています。実はこの作品で僕は三浦友和と言う役者の素晴らしさを初めて感じ取りました。彼の演技は本当によかったです。強行派の安藤氏を勢いだけでないしっかりとした演技で安藤氏がどのような思いで蹶起したのかが強烈に伝わってきました。青年将校の中心となっていた野中四郎役を演じた萩原健一を完全にくっていました。僕はこの作品で三浦友和という役者の見方が完全にいい方向に変わってしまいました。逆に磯部浅一役を演じた竹中直人はミスキャストのような気がしました。野中氏と双璧をなした人物ですから竹中直人には少し荷が重すぎたのではないでしょうか。ギャ〜ギャ〜騒いでいるだけのような気がして一生懸命さは伝わってきましたが少しウザかったです。キャストは非常に豪華絢爛です。それも見所となっています。
この事件の中心となった青年将校の殆どは銃殺刑となり、野中氏と河野寿大尉(本木雅弘)のみ自決で決着したこの事件ですが、それぞれの将校の家族への思いもそこそこ描かれ悲しい事件であったことがより鮮明となっていて好感が持てる作品です。
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「 造反有理 」の 空回り
DISCASさんが、『226』をもう一枚「近日リリース」としていたので、2月26日に投降し1日は掲載されましたが、削除されてしまい、そのもう一枚もしばらくすると表記されなくなりました。
ですので、こちらのほうに再度投降します。
(ネタバレあり)
情念の映画監督・五社英雄なので、もっと泥臭い、暑苦しいまでの情念劇と思っていたら、意外に事柄を淡々と追うようなストレートでシンプルな展開。
情念の脚本家・笠原和夫のシナリオは、『二百三高地』では権力者たちと庶民の双方に焦点を当てた多重奏の構成でしたが、本作ではほとんどが決起した青年将校側に焦点がしぼられ、権力者側や一般大衆の描写は必要最小限にされています。
いや、青年将校たちの思いはとても熱いのですが、まわりのそっけないまでの描写のなさが、外部との温度差をよく表していて、彼らの空間的な閉塞性、思いの自己完結ぶりを際立たせているのです。
時間の描写もほとんどが事件についてであり、前段階の三月事件、十月事件、五・一五事件、陸軍士官学校事件、相沢事件などの前段階、事後の政府の対応や軍法会議や、妻や家族のその後などは大幅に省略されています。
これは「忠臣蔵」に例えて言うなら、討ち入り直前から切腹までだけを描き、前段階の吉良との確執、松の廊下の刃傷沙汰、事後の道行き、幕府の処分をカットしているようなものであり、大胆な省略と考えられ、時間的にも彼らの行為が閉じられているという描写ですね。
製作は奥山和由。 プロデュースと見事な美術は西岡善信。
美しい音楽は坂本龍一 ? かと思ったら、千住明でした
完全ネタばれになりますが、
キャストのクレジット表記を役柄の軽重・俳優の格に関係なく、全キャスト50音順で対等にしているのが、歴史を描く映画として好感が持てます。 それにしても豪華なキャストです。
青年将校の配役で言うと、反逆のイメージのある萩原健一やエキセントリックなところのある竹中直人や佐野史郎らと、本来端正で温厚なキャラの三浦友和、加藤雅也、本木雅弘らが配置され、前者が言葉の上での激しさが目立つのに対して、後者が行動においてむしろ強く激しく動くところに、人間描写の巧みさがあります。
特に決起に対して最も慎重であったが、もっとも頑なに闘う安藤を演じた三浦友和がすばらしい。
川谷拓三は相変わらずいいし、目立たないが三上寛とかもいい。
三遊亭小遊三の上等兵の切実な一庶民の訴えはとても印象深い。
女優も青年将校たちの妻たちはいずれも美しく、哀切を際立たせるが、
襲撃される側の妻たち、高峰三枝子、久我美子、八千草薫らは一瞬の登場シーンにもかかわらず、さすがというべき品格と存在感を作品に与えています。
もう一度書きますが、それにしても豪華なキャストです。
革命は恋にも似て、情熱は高揚をもたらし、思いを遂げようとした青年将校たちは、しかし彼らが崇めた当の昭和天皇の逆鱗に触れ、鎮圧された後、五・一五事件や相沢事件のように裁判闘争をする目論見も絶たれて、軍事法廷は非公開・控訴なし・弁護人なしの暗黒裁判となって処刑されました。
この事件は軍部に利用されて軍国主義体制への決定的な転換点になり、彼らの大義名分とは逆に、国家と天皇と国民を苦悩の時代に誘うことになります。
政敵の東条英機ら極東軍事裁判で絞首刑となったA級戦犯7人を殉国七士として祀られ、あるいは靖国神社に合祀されても、青年将校たちが親族を除けばその霊を悼まれることはほとんどない。
澤地久枝さんが「妻たちの2.26事件」に書いたように、戦前は逆賊であり語ることもタブー、戦後は天皇親政を実現しようとする者の位置するところはなくなり、「歴史の上では2.26事件が解放された日は1日もない」こととなりました。
彼ら青年将校たちが行った暴挙には共感はしませんが、その無念、憤怒と痛恨は想像に難くありません。
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
これはクーデターではない。
投稿日:2013/07/28
レビュアー:さっちゃん
日本史の教科書にも軍国主義の動きの一つ事例として載っている2・26事件を決行した青年将校たちの視点で描いた作品ですが、よくクーデターと言われるようなものではなかったことが分かります。というのは、クーデターであれば、まず押さえるべきマスコミ、政権中枢を押さえておらず、彼らが「君側の奸」と呼ぶ元老や大臣を襲った後は、天皇に自分たちの真情を伝えて理解してもらえると思っていたからです。天皇の周りにいる悪人を排除すれば、たちまち天皇親政による理想国家が誕生するという、ある意味子供のようなメンタリティで実行したテロだとしか私には思えません。多分、彼ら青年将校は反乱だとは考えていなかったのではないでしょうか。
この映画では事件の推移は分かりやすく描かれているのですが、尺の問題もあり、陸軍内部での皇道派と統制派との確執や青年将校たちの精神的支柱であった北一輝の存在などがはしょられているため、彼らが暴発するに至った背景がイマイチ分かりにくいのが難点かもしれません。視点が青年将校側であるため感情移入をさそうのに彼らの家庭の映像を終盤近くに挿入していますが、その将校たちが(悪人だと考えていたとはいえ)元老たちを家族の目の前で惨殺しているのですから、どうもそんな気にはなれないのが正直なところです。むしろ、鎮圧の作戦参謀であった石原莞爾(満州事変の主役の一人です)を誰か癖のある俳優さんに演じてもらい、国家権力に抗った青年将校側の青臭さを強調した脚本にしてみたらと思いました。どうかするとシリアスなドラマというよりファースになってしまいそうですが。
最期にいつもの”趣味の時間”とまいりましょう。昭和10年代の陸軍の軍装もきちんと考証してあると思います。武器の方は兵の主要装備である38式歩兵銃、11年式軽機関銃、92式重機関銃(まさか38式ではないと思いますので)の造形や装填の様子、発砲シーンなどよく再現されていたと思います。特に着脱式の弾倉でなく、歩兵銃の5発入りの挿弾子(クリップ)を重ねてホッパー式の固定弾倉に装填するのが描かれたのは日本映画としては戦前はともかく戦後では見たことがありません。拳銃は戦争映画でおなじみの14年式ではなく将校たちがブローニングM1910を、要人警護の警察官が26年式リボルバーと思われるものを(画面が暗くてよく分からないのです。)使用しておりました。酷いのが鎮圧側の戦車で、何を基に改造したのかよく分かりませんが、車体はそこそこ、らしく出来ていますが、肝心の砲塔が妙に縦に細長く主砲も20ミリ機関砲かと思える細いもので、どうもいただけない出来であります。これなら映画会で取り上げた『馬鹿が戦車でやってくる』の改造戦車の方がよっぽどよく出来ていました。
まぁ、全体としてネガティヴなレヴューになってしまいましたが、真面目に作られているのは判るのですが、情緒的に流れているのが気になったのです。
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「 造反有理 」 の 空回り
(ネタバレあり)
情念の映画監督・五社英雄なので、もっと泥臭い、暑苦しいまでの情念劇と思っていたら、意外に事柄を淡々と追うようなストレートでシンプルな展開。
情念の脚本家・笠原和夫のシナリオは、『二百三高地』では権力者たちと庶民の双方に焦点を当てた多重奏の構成でしたが、本作ではほとんどが決起した青年将校側に焦点がしぼられ、権力者側や一般大衆の描写は必要最小限にされています。
いや、青年将校たちの思いはとても熱いのですが、まわりのそっけないまでの描写のなさが、外部との温度差をよく表していて、彼らの空間的な閉塞性、思いの自己完結ぶりを際立たせているのです。
時間の描写もほとんどが事件についてであり、前段階の三月事件、十月事件、五・一五事件、陸軍士官学校事件、相沢事件などの前段階、事後の政府の対応や軍法会議や、妻や家族のその後などは大幅に省略されています。
これは「忠臣蔵」に例えて言うなら、討ち入り直前から切腹までだけを描き、前段階の吉良との確執、松の廊下の刃傷沙汰、事後の道行き、幕府の処分をカットしているようなものであり、大胆な省略と考えられ、時間的にも彼らの行為が閉じられているという描写ですね。
製作は奥山和由。 プロデュースと見事な美術は西岡善信。
美しい音楽は坂本龍一 ? かと思ったら、千住明でした
完全ネタばれになりますが、
キャストのクレジット表記を役柄の軽重・俳優の格に関係なく、全キャスト50音順で対等にしているのが、歴史を描く映画として好感が持てます。 それにしても豪華なキャストです。
青年将校の配役で言うと、反逆のイメージのある萩原健一やエキセントリックなところのある竹中直人や佐野史郎らと、本来端正で温厚なキャラの三浦友和、加藤雅也、本木雅弘らが配置され、前者が言葉の上での激しさが目立つのに対して、後者が行動においてむしろ強く激しく動くところに、人間描写の巧みさがあります。
特に決起に対して最も慎重であったが、もっとも頑なに闘う安藤を演じた三浦友和がすばらしい。
川谷拓三は相変わらずいいし、目立たないが三上寛とかもいい。
三遊亭小遊三の上等兵の切実な一庶民の訴えはとても印象深い。
女優も青年将校たちの妻たちはいずれも美しく、哀切を際立たせるが、
襲撃される側の妻たち、高峰三枝子、久我美子、八千草薫らは一瞬の登場シーンにもかかわらず、さすがというべき品格と存在感を作品に与えています。
もう一度書きますが、それにしても豪華なキャストです。
革命は恋にも似て、情熱は高揚をもたらし、思いを遂げようとした青年将校たちは、しかし彼らが崇めた当の昭和天皇の逆鱗に触れ、鎮圧された後、五・一五事件や相沢事件のように裁判闘争をする目論見も絶たれて、軍事法廷は非公開・控訴なし・弁護人なしの暗黒裁判となって処刑されました。
この事件は軍部に利用されて軍国主義体制への決定的な転換点になり、彼らの大義名分とは逆に、国家と天皇と国民を苦悩の時代に誘うことになります。
政敵の東条英機ら極東軍事裁判で絞首刑となったA級戦犯7人を殉国七士として祀られ、あるいは靖国神社に合祀されても、青年将校たちが親族を除けばその霊を悼まれることはほとんどない。
澤地久枝さんが「妻たちの2.26事件」に書いたように、戦前は逆賊であり語ることもタブー、戦後は天皇親政を実現しようとする者の位置するところはなくなり、「歴史の上では2.26事件が解放された日は1日もない」こととなりました。
彼ら青年将校たちが行った暴挙には共感はしませんが、その無念、憤怒と痛恨は想像に難くありません。
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・・・・・
226事件てすげ〜
俺もこの激動の時代の中に生きてみたかった
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ユーザーレビュー
クーデターを起こした側からの視点で描く2・26事件!
投稿日
2009/05/05
レビュアー
RUSH
2・26事件と聞けば即、「クーデター事件」と頭に浮かびます。この事件のことはこの事件が起こる4年ほど前に発生した5・15事件と同様に歴史の教科書に我が国で起こったクーデター事件と載っているはずです。クーデター事件とだけ記憶に残っていてどれだけの被害、影響を与えたのかなど一番大事なことは一切知らないでいました。しかし、この作品を見て初めて悲しい事件であったのだと云うことがわかり目から鱗が落ちたような衝撃を覚えた記憶が蘇ってきました。
この作品は僕の中では映画「二百三高地」の次に好きな戦争映画です。もう長い間DVD化されるのを心待ちにしていたのです。ビデオでは何度も見たことがあるのですが、いくら探してもDVDが見つからなかったのでずっと待っていたのです。「二百三高地」も「226」もいずれも教科書には出てくる「日露戦争」「2・26事件」という戦争や事件が元ネタですがその詳細はやっぱり活字で読むのと動画で見るのとではその理解力が全く違ってきます。動画の方が遙かに説得力に富んでいます。映画の内容が史実に沿っているかどうかという問題はありますが概ねどちらの作品も史実に近いのではないかと考えています。
この作品を見る前にできれば2・26事件の前に起こった出来事や事件、社会情勢を頭に入れておくとこの作品を見たときにより深く理解できると思います。血盟団事件、5・15事件、相沢事件などです。それらの事件の根底には当時陸軍の中で勢力争いもしくは覇権争いをしていた皇道派と統制派の2つの派閥争いが影を落としていたのです。この2・26事件は国家社会主義者、北一輝の「日本改造法案大綱」に影響を受け、「昭和維新」を目指した皇道派の青年将校らが起こしたクーデター事件なのです。しかし、悲しいかなこの事件がきっかけで統制派が台頭し、ファシズムに繋がっていきます。東京裁判でA級戦犯とされた東條英機も統制派でした。その皇道派の青年将校ら、野中四郎(萩原健一)、磯部浅一(竹中直人)、安藤輝三(三浦友和)、香田清貞(勝野洋)、栗原安秀(佐野史郎)、中橋基明(うじきつよし)、丹生誠忠(宅麻伸)、坂井直(加藤雅也)、村中孝次(隆大介)を中心に岡田啓介内閣総理大臣、鈴木貫太郎侍従長、斎藤実内大臣、高橋是清大蔵大臣、渡辺錠太郎陸軍教育総監、牧野伸顕前内大臣を襲撃し斎藤、渡辺、高橋の3人を殺害(それ以外の警備に当たっていた人が何人か殺害されている)し、警視庁や朝日新聞などを占拠した事件が俗に言う2・26事件なのです。
この作品のどこに驚いたかと云えばそれはクーデターを起こした側、つまり皇道派の青年将校達の視点で最初から最後まで描かれているところでした。青年将校側から描くことによって事件をどのように蹶起(けっき)し、どのようにして誰が誰を襲撃し、誰がやられ誰が助かったか、そしてどのようにして追い詰められ収束をみたのかが一目瞭然となるところに僕は大きな驚きを感じました。通常の戦争映画だと事件を抑える側や上層部の視点で描かれることが多いのですがこの作品はその逆の視点から描かれているのです。これによってただのクーデター事件とだけしか認識していなかった2・26事件を僕は詳しく知ることができたのです。もちろん映画なので何故5人を襲撃したのか等の説明不足な点もありますが大まかな事件の顛末はこの作品でしっかりと知ることができます。
青年将校達が蹶起したはいいが、予想外に天皇陛下から逆賊と認定され動揺する将校やその将校についてきた兵士達の苦悩がこの作品の見所ですが、そんな中で僕は安藤輝三役を演じた三浦友和の演技が今でも印象に残っています。実はこの作品で僕は三浦友和と言う役者の素晴らしさを初めて感じ取りました。彼の演技は本当によかったです。強行派の安藤氏を勢いだけでないしっかりとした演技で安藤氏がどのような思いで蹶起したのかが強烈に伝わってきました。青年将校の中心となっていた野中四郎役を演じた萩原健一を完全にくっていました。僕はこの作品で三浦友和という役者の見方が完全にいい方向に変わってしまいました。逆に磯部浅一役を演じた竹中直人はミスキャストのような気がしました。野中氏と双璧をなした人物ですから竹中直人には少し荷が重すぎたのではないでしょうか。ギャ〜ギャ〜騒いでいるだけのような気がして一生懸命さは伝わってきましたが少しウザかったです。キャストは非常に豪華絢爛です。それも見所となっています。
この事件の中心となった青年将校の殆どは銃殺刑となり、野中氏と河野寿大尉(本木雅弘)のみ自決で決着したこの事件ですが、それぞれの将校の家族への思いもそこそこ描かれ悲しい事件であったことがより鮮明となっていて好感が持てる作品です。
「 造反有理 」の 空回り
投稿日
2012/02/28
レビュアー
ロキュータス
DISCASさんが、『226』をもう一枚「近日リリース」としていたので、2月26日に投降し1日は掲載されましたが、削除されてしまい、そのもう一枚もしばらくすると表記されなくなりました。
ですので、こちらのほうに再度投降します。
(ネタバレあり)
情念の映画監督・五社英雄なので、もっと泥臭い、暑苦しいまでの情念劇と思っていたら、意外に事柄を淡々と追うようなストレートでシンプルな展開。
情念の脚本家・笠原和夫のシナリオは、『二百三高地』では権力者たちと庶民の双方に焦点を当てた多重奏の構成でしたが、本作ではほとんどが決起した青年将校側に焦点がしぼられ、権力者側や一般大衆の描写は必要最小限にされています。
いや、青年将校たちの思いはとても熱いのですが、まわりのそっけないまでの描写のなさが、外部との温度差をよく表していて、彼らの空間的な閉塞性、思いの自己完結ぶりを際立たせているのです。
時間の描写もほとんどが事件についてであり、前段階の三月事件、十月事件、五・一五事件、陸軍士官学校事件、相沢事件などの前段階、事後の政府の対応や軍法会議や、妻や家族のその後などは大幅に省略されています。
これは「忠臣蔵」に例えて言うなら、討ち入り直前から切腹までだけを描き、前段階の吉良との確執、松の廊下の刃傷沙汰、事後の道行き、幕府の処分をカットしているようなものであり、大胆な省略と考えられ、時間的にも彼らの行為が閉じられているという描写ですね。
製作は奥山和由。 プロデュースと見事な美術は西岡善信。
美しい音楽は坂本龍一 ? かと思ったら、千住明でした
完全ネタばれになりますが、
キャストのクレジット表記を役柄の軽重・俳優の格に関係なく、全キャスト50音順で対等にしているのが、歴史を描く映画として好感が持てます。 それにしても豪華なキャストです。
青年将校の配役で言うと、反逆のイメージのある萩原健一やエキセントリックなところのある竹中直人や佐野史郎らと、本来端正で温厚なキャラの三浦友和、加藤雅也、本木雅弘らが配置され、前者が言葉の上での激しさが目立つのに対して、後者が行動においてむしろ強く激しく動くところに、人間描写の巧みさがあります。
特に決起に対して最も慎重であったが、もっとも頑なに闘う安藤を演じた三浦友和がすばらしい。
川谷拓三は相変わらずいいし、目立たないが三上寛とかもいい。
三遊亭小遊三の上等兵の切実な一庶民の訴えはとても印象深い。
女優も青年将校たちの妻たちはいずれも美しく、哀切を際立たせるが、
襲撃される側の妻たち、高峰三枝子、久我美子、八千草薫らは一瞬の登場シーンにもかかわらず、さすがというべき品格と存在感を作品に与えています。
もう一度書きますが、それにしても豪華なキャストです。
革命は恋にも似て、情熱は高揚をもたらし、思いを遂げようとした青年将校たちは、しかし彼らが崇めた当の昭和天皇の逆鱗に触れ、鎮圧された後、五・一五事件や相沢事件のように裁判闘争をする目論見も絶たれて、軍事法廷は非公開・控訴なし・弁護人なしの暗黒裁判となって処刑されました。
この事件は軍部に利用されて軍国主義体制への決定的な転換点になり、彼らの大義名分とは逆に、国家と天皇と国民を苦悩の時代に誘うことになります。
政敵の東条英機ら極東軍事裁判で絞首刑となったA級戦犯7人を殉国七士として祀られ、あるいは靖国神社に合祀されても、青年将校たちが親族を除けばその霊を悼まれることはほとんどない。
澤地久枝さんが「妻たちの2.26事件」に書いたように、戦前は逆賊であり語ることもタブー、戦後は天皇親政を実現しようとする者の位置するところはなくなり、「歴史の上では2.26事件が解放された日は1日もない」こととなりました。
彼ら青年将校たちが行った暴挙には共感はしませんが、その無念、憤怒と痛恨は想像に難くありません。
これはクーデターではない。
投稿日
2013/07/28
レビュアー
さっちゃん
日本史の教科書にも軍国主義の動きの一つ事例として載っている2・26事件を決行した青年将校たちの視点で描いた作品ですが、よくクーデターと言われるようなものではなかったことが分かります。というのは、クーデターであれば、まず押さえるべきマスコミ、政権中枢を押さえておらず、彼らが「君側の奸」と呼ぶ元老や大臣を襲った後は、天皇に自分たちの真情を伝えて理解してもらえると思っていたからです。天皇の周りにいる悪人を排除すれば、たちまち天皇親政による理想国家が誕生するという、ある意味子供のようなメンタリティで実行したテロだとしか私には思えません。多分、彼ら青年将校は反乱だとは考えていなかったのではないでしょうか。
この映画では事件の推移は分かりやすく描かれているのですが、尺の問題もあり、陸軍内部での皇道派と統制派との確執や青年将校たちの精神的支柱であった北一輝の存在などがはしょられているため、彼らが暴発するに至った背景がイマイチ分かりにくいのが難点かもしれません。視点が青年将校側であるため感情移入をさそうのに彼らの家庭の映像を終盤近くに挿入していますが、その将校たちが(悪人だと考えていたとはいえ)元老たちを家族の目の前で惨殺しているのですから、どうもそんな気にはなれないのが正直なところです。むしろ、鎮圧の作戦参謀であった石原莞爾(満州事変の主役の一人です)を誰か癖のある俳優さんに演じてもらい、国家権力に抗った青年将校側の青臭さを強調した脚本にしてみたらと思いました。どうかするとシリアスなドラマというよりファースになってしまいそうですが。
最期にいつもの”趣味の時間”とまいりましょう。昭和10年代の陸軍の軍装もきちんと考証してあると思います。武器の方は兵の主要装備である38式歩兵銃、11年式軽機関銃、92式重機関銃(まさか38式ではないと思いますので)の造形や装填の様子、発砲シーンなどよく再現されていたと思います。特に着脱式の弾倉でなく、歩兵銃の5発入りの挿弾子(クリップ)を重ねてホッパー式の固定弾倉に装填するのが描かれたのは日本映画としては戦前はともかく戦後では見たことがありません。拳銃は戦争映画でおなじみの14年式ではなく将校たちがブローニングM1910を、要人警護の警察官が26年式リボルバーと思われるものを(画面が暗くてよく分からないのです。)使用しておりました。酷いのが鎮圧側の戦車で、何を基に改造したのかよく分かりませんが、車体はそこそこ、らしく出来ていますが、肝心の砲塔が妙に縦に細長く主砲も20ミリ機関砲かと思える細いもので、どうもいただけない出来であります。これなら映画会で取り上げた『馬鹿が戦車でやってくる』の改造戦車の方がよっぽどよく出来ていました。
まぁ、全体としてネガティヴなレヴューになってしまいましたが、真面目に作られているのは判るのですが、情緒的に流れているのが気になったのです。
「 造反有理 」 の 空回り
投稿日
2012/02/26
レビュアー
ロキュータス
(ネタバレあり)
情念の映画監督・五社英雄なので、もっと泥臭い、暑苦しいまでの情念劇と思っていたら、意外に事柄を淡々と追うようなストレートでシンプルな展開。
情念の脚本家・笠原和夫のシナリオは、『二百三高地』では権力者たちと庶民の双方に焦点を当てた多重奏の構成でしたが、本作ではほとんどが決起した青年将校側に焦点がしぼられ、権力者側や一般大衆の描写は必要最小限にされています。
いや、青年将校たちの思いはとても熱いのですが、まわりのそっけないまでの描写のなさが、外部との温度差をよく表していて、彼らの空間的な閉塞性、思いの自己完結ぶりを際立たせているのです。
時間の描写もほとんどが事件についてであり、前段階の三月事件、十月事件、五・一五事件、陸軍士官学校事件、相沢事件などの前段階、事後の政府の対応や軍法会議や、妻や家族のその後などは大幅に省略されています。
これは「忠臣蔵」に例えて言うなら、討ち入り直前から切腹までだけを描き、前段階の吉良との確執、松の廊下の刃傷沙汰、事後の道行き、幕府の処分をカットしているようなものであり、大胆な省略と考えられ、時間的にも彼らの行為が閉じられているという描写ですね。
製作は奥山和由。 プロデュースと見事な美術は西岡善信。
美しい音楽は坂本龍一 ? かと思ったら、千住明でした
完全ネタばれになりますが、
キャストのクレジット表記を役柄の軽重・俳優の格に関係なく、全キャスト50音順で対等にしているのが、歴史を描く映画として好感が持てます。 それにしても豪華なキャストです。
青年将校の配役で言うと、反逆のイメージのある萩原健一やエキセントリックなところのある竹中直人や佐野史郎らと、本来端正で温厚なキャラの三浦友和、加藤雅也、本木雅弘らが配置され、前者が言葉の上での激しさが目立つのに対して、後者が行動においてむしろ強く激しく動くところに、人間描写の巧みさがあります。
特に決起に対して最も慎重であったが、もっとも頑なに闘う安藤を演じた三浦友和がすばらしい。
川谷拓三は相変わらずいいし、目立たないが三上寛とかもいい。
三遊亭小遊三の上等兵の切実な一庶民の訴えはとても印象深い。
女優も青年将校たちの妻たちはいずれも美しく、哀切を際立たせるが、
襲撃される側の妻たち、高峰三枝子、久我美子、八千草薫らは一瞬の登場シーンにもかかわらず、さすがというべき品格と存在感を作品に与えています。
もう一度書きますが、それにしても豪華なキャストです。
革命は恋にも似て、情熱は高揚をもたらし、思いを遂げようとした青年将校たちは、しかし彼らが崇めた当の昭和天皇の逆鱗に触れ、鎮圧された後、五・一五事件や相沢事件のように裁判闘争をする目論見も絶たれて、軍事法廷は非公開・控訴なし・弁護人なしの暗黒裁判となって処刑されました。
この事件は軍部に利用されて軍国主義体制への決定的な転換点になり、彼らの大義名分とは逆に、国家と天皇と国民を苦悩の時代に誘うことになります。
政敵の東条英機ら極東軍事裁判で絞首刑となったA級戦犯7人を殉国七士として祀られ、あるいは靖国神社に合祀されても、青年将校たちが親族を除けばその霊を悼まれることはほとんどない。
澤地久枝さんが「妻たちの2.26事件」に書いたように、戦前は逆賊であり語ることもタブー、戦後は天皇親政を実現しようとする者の位置するところはなくなり、「歴史の上では2.26事件が解放された日は1日もない」こととなりました。
彼ら青年将校たちが行った暴挙には共感はしませんが、その無念、憤怒と痛恨は想像に難くありません。
・・・・・
投稿日
2009/09/14
レビュアー
エロエロ大魔神
226事件てすげ〜
俺もこの激動の時代の中に生きてみたかった
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