完全なる飼育　香港情夜

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完全なる飼育のシリーズがたくさん出ているけれど、ほとんどはエロとエゴを押し出しているものが多い。
でもこの作品はすこし違う。
言葉の違いや文化の違いはあるけれど、二人に共通する孤独。
それが変わった形ではあるけれど、少しずつ埋められていく経過がなんだかほほえましい。
小説版も結構よかった。　その後の二人についてもすこし買いてあり、ハッピーエンドになっている。
女性でも見られます。　おすすめ。

「完全なる飼育」の３作品目。
たまたまテレビでやってた、大昔に。
監禁男は香港の寂れた家に暮らす、冴えない男。
監禁されるのは、修学旅行で香港を訪れた女子高生。

言葉が通じなくても“ストックホルム症候群”になるってことか。
このシリーズ、もう見ない。

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主人公・愛のア・ボウに対する気持ちは精神医学用語でいう「ストックホルム症候群」に似ているような気もしたけれど、少し違うかなと思いました。
逃亡を図った時に犯されてしまっていたら、彼女はボウに対して好意は抱かなかったでしょう。
そして監禁されていたけれど、ボウは彼女を抱きしめて眠るだけで、命の危険を感じることはなかった事も要因だと思います。

言葉が通じない事もあり会話はほとんどありませんが、その中でも二人の気持ちが少しずつ近づいていくのが分かりました。
繁華街ではぐれてしまい、再会出来た二人はその後結ばれるのですがいやらしくなく、むしろ美しく感じました。
そこには愛があったからだと思います。

ボウは罪を犯したから、その償いをするのは当然なのですが、二人が引き離されるところはちょっと辛かったですね。

愛は結局一人でボウの家に戻り、彼の帰りを待つことを選んだのですが、帰国してしまったら二度とここに来れない事を知っていたのでしょうね。
この後の二人がどうなったのか、知りたくなる終わり方でした。

これじゃないようなきがしたんだよね、私がみたかった完全なる飼育
香港？ってなったけどめんどくさくていいやっておもったんだよね。
竹中直人は、でてるけど教師役だし、香港の言葉しゃべってるしヒロインのコはしらない人だし、これは、かりなおすしかない！
でもまぁまぁよかったですよ、タブン。

『完全なる飼育』の数あるシークエンスのひとつにして、唯一の傑作ともいえるべき名作。
それが中国で撮影され、中国人が監督したことからも、邦画のクオリティの低さが伺える。

監禁した人と監禁された人とが恋に落ちるなどという、ほとんど男の一方的なファンタジーにしかなさそうな設定が、めずらしくこの映画では自然に描かれている。

注目すべきはヒロインの女子高生の性格。
とても内向的な子で、無口な監禁犯と相性がいいのだ。

普通、人間とは、いろいろなしがらみの中で生きているものである。
友達や家族との付き合いとか、毎週見ているテレビ番組とか、好きなアーチストの新作とか、積み重ねている習慣とか人生の目標とか。
しかしこの女の子は、どこで何をやっていても自分の居場所じゃないような気がしていて、同じ年頃の女子高生が日々の退屈を埋めている俗な楽しみよりも、例えば木に引っかかって打ち捨てられていた凧を救って遊んであげるとか、好きな人のことを思い浮かべてニヤニヤしながらひとり掃除しているとか、そういうことが好きな子なのだ。

どこにも居場所がなかった子が、誘拐されることで受けた刺激、そこに続く心地よい退屈、波長が合って、流されることの充実感を知ってゆく。
そんな心理が、中国の殺風景な風景と素朴なエロスとともに描かれてゆく。

よくある監禁ものというジャンルに、ここまで人間性がしっかり書き込まれた例はわりと少ないんじゃないかと思う。
それでいて、美少女監禁ものお約束のエロスはちゃんと最高水準の美しさ、なまめかしさで備わっている。
演じるヒロインの伊藤かながまたいいのだ。

素晴らしい映画です。