ギャンブラー / ウォーレン・ベイティ
ギャンブラー
/ロバート・アルトマン
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全体の平均評価点: (5点満点)
(8)
解説・ストーリー
時代は19世紀から20世紀に変わろうとしていた。ワシントン州とカナダの国境近くにプレスビテリアン・チャーチという町があった。この町の名物はミスター・エリオットが建てた71フィートの教会と、腹黒いアイルランド人パトリック・シーハンが経営するインチキ酒場。採掘量も最低の亜鉛鉱山と今にもぶっ倒れそうな掘ったて小屋が並ぶこの町は不景気で、あぶれ者、脱落者の吹きだまりだった。そんな町に、ある日ジョン・マッケイブが流れてきた。マッケイブは三流のトランプ賭博師だが、ギャンブル好きの鉱夫たちを言葉たくみにシーハンの酒場に誘い込んでは金を巻き上げ、とうとうプレスビテリアン・チャーチに賭博場を建ててしまうのだった。鬼才ロバート・アルトマンの手による、異色のウェスタン。
時代は19世紀から20世紀に変わろうとしていた。ワシントン州とカナダの国境近くにプレスビテリアン・チャーチという町があった。この町の名物はミスター・エリオットが建てた71フィートの教会と、腹黒いアイルランド人パトリック・シーハンが経営するインチキ酒場。採掘量も最低の亜鉛鉱山と今にもぶっ倒れそうな掘ったて小屋が並ぶこの町は不景気で、あぶれ者、脱落者の吹きだまりだった。そんな町に、ある日ジョン・マッケイブが流れてきた。マッケイブは三流のトランプ賭博師だが、ギャンブル好きの鉱夫たちを言葉たくみにシーハンの酒場に誘い込んでは金を巻き上げ、とうとうプレスビテリアン・チャーチに賭博場を建ててしまうのだった。鬼才ロバート・アルトマンの手による、異色のウェスタン。
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「ギャンブラー」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
時代は19世紀から20世紀に変わろうとしていた。ワシントン州とカナダの国境近くにプレスビテリアン・チャーチという町があった。この町の名物はミスター・エリオットが建てた71フィートの教会と、腹黒いアイルランド人パトリック・シーハンが経営するインチキ酒場。採掘量も最低の亜鉛鉱山と今にもぶっ倒れそうな掘ったて小屋が並ぶこの町は不景気で、あぶれ者、脱落者の吹きだまりだった。そんな町に、ある日ジョン・マッケイブが流れてきた。マッケイブは三流のトランプ賭博師だが、ギャンブル好きの鉱夫たちを言葉たくみにシーハンの酒場に誘い込んでは金を巻き上げ、とうとうプレスビテリアン・チャーチに賭博場を建ててしまうのだった。鬼才ロバート・アルトマンの手による、異色のウェスタン。
「ギャンブラー」 の作品情報
「ギャンブラー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ギャンブラーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
121分 |
|
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/フランス語 3:ドルビーデジタル/ステレオ/英(解説)
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DLR11055 |
2006年09月29日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
0人
|
1人
|
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語
2:ドルビーデジタル/ステレオ/フランス語
3:ドルビーデジタル/ステレオ/英(解説)
ギャンブラーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
121分 |
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1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/フランス語 3:ドルビーデジタル/ステレオ/英(解説)
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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DLR11055 |
2006年09月29日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
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0人
|
1人
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1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語
2:ドルビーデジタル/ステレオ/フランス語
3:ドルビーデジタル/ステレオ/英(解説)
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ユーザーレビュー:8件
胸を衝くラスト
投稿日:2007/07/04
レビュアー:よふかし
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
ひとつには、この時期のアルトマン得意の神話暴き。
開拓初期の村にやってきた三流のギャンブラーが、売春業を起こす。ぬかるんだ土地にテントを張って、清潔とは言いがたい娼婦三人ではじめた鉱夫相手の商売は、案外とうまくいって、次第に村が大きくなるにつれ順調に業績を拡大し、やがて男は村の名士になっていく。
ウォーレン・ビーティ演じるこの主人公、少しばかり目先が利くけれど、腕っぷしも弱ければ意気地もない、映画の主人公としては情けない、しょうもないヤツだ。共同経営者となった娼婦のプレイング・マネージャーたるジュリー・クリスティに一目ぼれしても口説くことすらできない。どうやらお金を払って寝てもらっている。
こうした卑屈な主人公、開拓神話の裏面を突く物語に、70年代アルトマンの批評精神、反骨精神が感じられる(ベトナム戦争の時代だ)。
それだけなら別段珍しくない。しかし、本作はその描き方が実に独特である。ヴィルモス・ジグモンドの美しい撮影(このDVDでは再現度がちょっと低いと感じるのだが)と当時の暮しを徹底して再現した見事な美術によって綴られる物語は、本来実にシンプルなのに、説明的な描写、台詞がほとんどないため、細部が実に分かりにくい。
アルトマンはインタビューなどで、大意「観客が少しばかり目をそらしていても分かるような映画ではいけない」と語っているけれど、まさにこの『ギャンブラー』は余所見をしていると分からなくなってしまうだろう。時間の推移も軽々と、説明なく数カ月、数年を飛んでいると見え、冒頭で泥にまみれ閑散としていた村にはいつの間にか何軒も家が立ち並んでいることに、終盤の主人公と殺し屋の戦いにいたって、気づく。
ビーティ、クリスティという主人公ふたりの描写も非ドラマチックだ。ふたりにはついにきちんとした会話も、深い感情の吐露もなく、愛情も友情も成り立たなかったのである。このふたりは、それを語る術を持たない、孤独な人々であったのだ。
ラスト、吹き付ける雪の中のビーティをとらえ続ける胸を衝くカット、そしてそれを知らずアヘンに陶然とするクリスティ。男の愛は女に通じていたのだろうか? さまざまな解釈ができると思うけれども、そのとき女は男のことを考えていたと僕は思いたい。80点。
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異色のアメリカン・ニュー・シネマ?
『ギャンブラー』はイントロダクションにもある通り、「吹きだまり」と呼ぶにふさわしい、西部の新興の街を舞台としたアルトマンお得意の群衆劇なのですが、ラストシークエンスと呼ぶには長い、最後の決闘シーンで緊張感とそれと裏腹になった寂寥感とが溢れるトーンに一変する、アルトマンの中ではちょっと毛色が変わった作品と言えるでしょう。そもそもアルトマンの作品は、ドタバタの要素を多分に持ち込みながら、素早く断片的とも言えるテンポで畳み掛けるように物語が進行し、最後に「宴の後」とでも形容しうるわびしさを感じさせる形態の作品が多いと思いますし、この作品もその大きな枠組みに沿ってはいるのですが、上記ラストシークエンスの位置付けや重みと、こそから来る暗鬱なムードが他の作品とこの作品とを隔てているように思います。
このシーンは、不自然さを感じさせるほど盛んに降りしきる雪の中で、ウォーレン・ビーティ扮する流れの賭博師が街の有力者だった悪人達と街中で孤独な戦いを行うのですが、戦闘シーンであるにもかかわらずテンポはのろく、フレームやカット割りもおとなしめです。それが人によっては歯切れの悪さや、盛り上がりの無さに感じられてしまうかもしれませんが、私には敢えて言うなら「流れ者の寂寥感と儚さ」のようなものが強く感じられ大きな感動を感じました。
1971年の作品ですし、アンチ・ヒーローものと言う点からも種別として言うならアメリカン・ニュー・シネマと近いものがありますしが、ビーティーの呆気ない死に様や望みを感じさせない暗さが『明日に向かって撃て』等の有名作品と本作とを分け隔てており、事実本作はアメリカン・ニュー・シネマとして名前が挙げられることは余りないようです。でも、私自身は妙なリリシズムと、ストップモーションやらスローモーションやらの表面的な画面効果と印象的な音楽とで情緒的にムードを流してしまう作品が多いアメリカン・ニュー・シネマの中では、情緒性に欠け、救いの無さが印象に残るこの作品と『イージー・ライダー』の方がずっと好きだったりします。でも、それは「暗い」ことが理由なのではなく、これら作品がもたらしてくれるものの方が「深く」「強い」からです。
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9人の会員が気に入ったと投稿しています
まったりウェスタン
アコースティックギターに乗せたカントリー・ソングに呼応するように
まったりと物語が進行していきます
このまったりした映画のリズムに身を任せるのがよろしいようで
汗臭い男たちとあやしいポーカーに安物のウィスキー
酔っぱらって紅葉にみとれていると雪でぬかるんだ道に足をとられ転倒
熱い風呂でカラダをあたためたあとは女のマタの間でヌクヌクと
あちらの売春宿はちとドライすぎるようではありますが・・・
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詩情を感じさせるV・ジグモンドのカメラ
投稿日:2013/05/04
レビュアー:趣味は洋画
この作品の真骨頂は何といっても撮影のヴィルモス・ジグモンドのカメラでしょう。本作後の彼の手掛けた作品名は省略しますが、いづれもヒット作品ばかりです。 アメリカの開拓期の様子がよく表現され、しかも、雪の深々と降る山村の風景、川のせせらぎや、ぬかるんだ地面など、自然の風景描写も最高です。
W・ベイティ、J・クリスティの主役をはじめ、共演者たちの演技も、あえて抑えられたものになっています。そのことが映画全体の画調と微妙にマッチして、まさに詩情を感じさせます。このあたりはアルトマン監督の手腕か...
キャストの中にメイジー・ホイという中国系女優がでていますが、彼女は92年「ザ・プレイヤー」、94年「スモーク」の編集者でもあります。
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男も女も煙のなか
投稿日:2011/05/29
レビュアー:港のマリー
男は雪煙を上げて雪原を這い、女は阿片の煙のなかにまどろむ。
愛の言葉もまともに交わしはしなかった。ほんとうは心底好きだったのに、結局最後まで「料金」を払ってのベッドインだった。「ぼくはきみの途中駅、恋人にはなれない」の歌詞が沁みる。
西部開拓時代も終わるころのアメリカ北東部の鉱山の町。ギャンブラーとしても実業家としても悪党としても今ひとつ、男の意地もあまりない、情けない男の物語。
ウォーレン・ベイテイがいつもヤバイぞ、どうしようという困った顔をしているのが魅力的です。ジュリー・クリスティは海千山千の売春宿の女将という汚れ役ですね。「アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史」ではフェミニズムを象徴する役柄のように紹介されていたのですが、そんなに強い女性ではなかった。何があったか、このミラー夫人の素性は説明されませんが、心に空洞を抱えて麻薬に溺れる寂しい女です。
「俺たちに明日はない」では主人公たちは華々しく散りますが、こちらは降りしきる雪のモノトーンの世界で、寂寥感胸迫る結末となります。
私はニューシネマの野暮ったさを愛好しているのですが、アルトマンのこの映画、なんか「スカしている」という印象がありました。「粋」ならいいんですがそれとは微妙に違うんですね。小指立ててグラスを持っているような。
賭博師マッケイブ(ウォーレン・ベイテイ)の「かっこ悪さ」をかっこよく描こうとする意図が見え見えというか、わざとリズムをはずしたり、勿体ぶって小道具なんかのアップを入れたりするところなどが多少、気になりました。
しかしヴィルモス・ジグモンドの撮影は素晴らしいです。雪もそうですが、道のぬかるみや水たまりの氷、川の水の冷たさなど皮膚を通して伝わってくるかのよう。舞台になる山あいの町はいつも霧で霞んでいるようで、物語を幻想めいたものにしています。凍った水たまりの上でのアイリッシュダンスも吊り橋上での撃ち合いもよかった。
「さすらいのカウボーイ」「スケアクロウ」「ロング・グッドバイ」「ディア・ハンター」「未知との遭遇」ジグモンドのカメラが映す世界には独特の幻想的な美しさがあるように思えます。
「さよならだけが人生だ」を噛みしめたいとき、おすすめの映画です。
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ユーザーレビュー
胸を衝くラスト
投稿日
2007/07/04
レビュアー
よふかし
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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ひとつには、この時期のアルトマン得意の神話暴き。
開拓初期の村にやってきた三流のギャンブラーが、売春業を起こす。ぬかるんだ土地にテントを張って、清潔とは言いがたい娼婦三人ではじめた鉱夫相手の商売は、案外とうまくいって、次第に村が大きくなるにつれ順調に業績を拡大し、やがて男は村の名士になっていく。
ウォーレン・ビーティ演じるこの主人公、少しばかり目先が利くけれど、腕っぷしも弱ければ意気地もない、映画の主人公としては情けない、しょうもないヤツだ。共同経営者となった娼婦のプレイング・マネージャーたるジュリー・クリスティに一目ぼれしても口説くことすらできない。どうやらお金を払って寝てもらっている。
こうした卑屈な主人公、開拓神話の裏面を突く物語に、70年代アルトマンの批評精神、反骨精神が感じられる(ベトナム戦争の時代だ)。
それだけなら別段珍しくない。しかし、本作はその描き方が実に独特である。ヴィルモス・ジグモンドの美しい撮影(このDVDでは再現度がちょっと低いと感じるのだが)と当時の暮しを徹底して再現した見事な美術によって綴られる物語は、本来実にシンプルなのに、説明的な描写、台詞がほとんどないため、細部が実に分かりにくい。
アルトマンはインタビューなどで、大意「観客が少しばかり目をそらしていても分かるような映画ではいけない」と語っているけれど、まさにこの『ギャンブラー』は余所見をしていると分からなくなってしまうだろう。時間の推移も軽々と、説明なく数カ月、数年を飛んでいると見え、冒頭で泥にまみれ閑散としていた村にはいつの間にか何軒も家が立ち並んでいることに、終盤の主人公と殺し屋の戦いにいたって、気づく。
ビーティ、クリスティという主人公ふたりの描写も非ドラマチックだ。ふたりにはついにきちんとした会話も、深い感情の吐露もなく、愛情も友情も成り立たなかったのである。このふたりは、それを語る術を持たない、孤独な人々であったのだ。
ラスト、吹き付ける雪の中のビーティをとらえ続ける胸を衝くカット、そしてそれを知らずアヘンに陶然とするクリスティ。男の愛は女に通じていたのだろうか? さまざまな解釈ができると思うけれども、そのとき女は男のことを考えていたと僕は思いたい。80点。
異色のアメリカン・ニュー・シネマ?
投稿日
2006/09/29
レビュアー
parole
『ギャンブラー』はイントロダクションにもある通り、「吹きだまり」と呼ぶにふさわしい、西部の新興の街を舞台としたアルトマンお得意の群衆劇なのですが、ラストシークエンスと呼ぶには長い、最後の決闘シーンで緊張感とそれと裏腹になった寂寥感とが溢れるトーンに一変する、アルトマンの中ではちょっと毛色が変わった作品と言えるでしょう。そもそもアルトマンの作品は、ドタバタの要素を多分に持ち込みながら、素早く断片的とも言えるテンポで畳み掛けるように物語が進行し、最後に「宴の後」とでも形容しうるわびしさを感じさせる形態の作品が多いと思いますし、この作品もその大きな枠組みに沿ってはいるのですが、上記ラストシークエンスの位置付けや重みと、こそから来る暗鬱なムードが他の作品とこの作品とを隔てているように思います。
このシーンは、不自然さを感じさせるほど盛んに降りしきる雪の中で、ウォーレン・ビーティ扮する流れの賭博師が街の有力者だった悪人達と街中で孤独な戦いを行うのですが、戦闘シーンであるにもかかわらずテンポはのろく、フレームやカット割りもおとなしめです。それが人によっては歯切れの悪さや、盛り上がりの無さに感じられてしまうかもしれませんが、私には敢えて言うなら「流れ者の寂寥感と儚さ」のようなものが強く感じられ大きな感動を感じました。
1971年の作品ですし、アンチ・ヒーローものと言う点からも種別として言うならアメリカン・ニュー・シネマと近いものがありますしが、ビーティーの呆気ない死に様や望みを感じさせない暗さが『明日に向かって撃て』等の有名作品と本作とを分け隔てており、事実本作はアメリカン・ニュー・シネマとして名前が挙げられることは余りないようです。でも、私自身は妙なリリシズムと、ストップモーションやらスローモーションやらの表面的な画面効果と印象的な音楽とで情緒的にムードを流してしまう作品が多いアメリカン・ニュー・シネマの中では、情緒性に欠け、救いの無さが印象に残るこの作品と『イージー・ライダー』の方がずっと好きだったりします。でも、それは「暗い」ことが理由なのではなく、これら作品がもたらしてくれるものの方が「深く」「強い」からです。
まったりウェスタン
投稿日
2016/11/05
レビュアー
daichan
アコースティックギターに乗せたカントリー・ソングに呼応するように
まったりと物語が進行していきます
このまったりした映画のリズムに身を任せるのがよろしいようで
汗臭い男たちとあやしいポーカーに安物のウィスキー
酔っぱらって紅葉にみとれていると雪でぬかるんだ道に足をとられ転倒
熱い風呂でカラダをあたためたあとは女のマタの間でヌクヌクと
あちらの売春宿はちとドライすぎるようではありますが・・・
詩情を感じさせるV・ジグモンドのカメラ
投稿日
2013/05/04
レビュアー
趣味は洋画
この作品の真骨頂は何といっても撮影のヴィルモス・ジグモンドのカメラでしょう。本作後の彼の手掛けた作品名は省略しますが、いづれもヒット作品ばかりです。 アメリカの開拓期の様子がよく表現され、しかも、雪の深々と降る山村の風景、川のせせらぎや、ぬかるんだ地面など、自然の風景描写も最高です。
W・ベイティ、J・クリスティの主役をはじめ、共演者たちの演技も、あえて抑えられたものになっています。そのことが映画全体の画調と微妙にマッチして、まさに詩情を感じさせます。このあたりはアルトマン監督の手腕か...
キャストの中にメイジー・ホイという中国系女優がでていますが、彼女は92年「ザ・プレイヤー」、94年「スモーク」の編集者でもあります。
男も女も煙のなか
投稿日
2011/05/29
レビュアー
港のマリー
男は雪煙を上げて雪原を這い、女は阿片の煙のなかにまどろむ。
愛の言葉もまともに交わしはしなかった。ほんとうは心底好きだったのに、結局最後まで「料金」を払ってのベッドインだった。「ぼくはきみの途中駅、恋人にはなれない」の歌詞が沁みる。
西部開拓時代も終わるころのアメリカ北東部の鉱山の町。ギャンブラーとしても実業家としても悪党としても今ひとつ、男の意地もあまりない、情けない男の物語。
ウォーレン・ベイテイがいつもヤバイぞ、どうしようという困った顔をしているのが魅力的です。ジュリー・クリスティは海千山千の売春宿の女将という汚れ役ですね。「アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史」ではフェミニズムを象徴する役柄のように紹介されていたのですが、そんなに強い女性ではなかった。何があったか、このミラー夫人の素性は説明されませんが、心に空洞を抱えて麻薬に溺れる寂しい女です。
「俺たちに明日はない」では主人公たちは華々しく散りますが、こちらは降りしきる雪のモノトーンの世界で、寂寥感胸迫る結末となります。
私はニューシネマの野暮ったさを愛好しているのですが、アルトマンのこの映画、なんか「スカしている」という印象がありました。「粋」ならいいんですがそれとは微妙に違うんですね。小指立ててグラスを持っているような。
賭博師マッケイブ(ウォーレン・ベイテイ)の「かっこ悪さ」をかっこよく描こうとする意図が見え見えというか、わざとリズムをはずしたり、勿体ぶって小道具なんかのアップを入れたりするところなどが多少、気になりました。
しかしヴィルモス・ジグモンドの撮影は素晴らしいです。雪もそうですが、道のぬかるみや水たまりの氷、川の水の冷たさなど皮膚を通して伝わってくるかのよう。舞台になる山あいの町はいつも霧で霞んでいるようで、物語を幻想めいたものにしています。凍った水たまりの上でのアイリッシュダンスも吊り橋上での撃ち合いもよかった。
「さすらいのカウボーイ」「スケアクロウ」「ロング・グッドバイ」「ディア・ハンター」「未知との遭遇」ジグモンドのカメラが映す世界には独特の幻想的な美しさがあるように思えます。
「さよならだけが人生だ」を噛みしめたいとき、おすすめの映画です。
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