今のままでいて

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　ナスターシャ・キンスキーの出世作で、『テス』と同じころの作品。当時、イングリット・バーグマンの再来とか、バーグマンをちょっと下品にした感じ、と言われていた。たしかに、ちょっと前歯の隙間が空いていて、口元の緩い気配が品がないと言えばないけれど、その分バーグマンのような近寄りがたさはない。『今のままでいて』は、そういう彼女の手が届きそうな身近さが魅力だ（マストロヤンニの冴えない感じも割りと身近だし）。
『テス』は抑制した立ち居振る舞いの中から、どうしようもなく官能が浮いてしまうという感じだったけど、『今のままでいて』は奔放だけれど内面には純粋なところがあるという現代女性を自然体で演じている。よりイヤらしいのはポランスキー。本作の監督のラトゥアーダの撮るキンスキーは、可愛くて、美しいけれど、健康的で、たくさん出てくる裸にもイヤらしさはそれほどない。
　２０歳くらいの女性と４、５０歳くらいの男性の恋愛劇というと、すぐに「ありえなーい！」と拒否感を持つ人がいて驚かされるのだが、実際の世間にはよくあることだ。事実僕の身近にもそういう二人はいて、はばかることなく普通で真剣な恋愛関係を続けている（もちろん、もともとありえないことを楽しむのも映画だから、別にありえなくったっていいのだが）。
　キンスキーは昔付き合っていた女性の子ども、自分の娘かもしれないという疑惑がマストロヤンニを悩ませるのだが……いわゆる近親姦の重い感じがこの映画にはほとんどしない。それは事実があいまいなせいでもあるけれど、右往左往するマストロヤンニのコミカルな持ち味のためでもあり、演出の狙いであるとも思う。たとえばマストロヤンニのもうひとりの（というか同居している）娘をめぐるエピソードや、キンスキーの育ての親の描写も効いていて、近親姦にまつわるどろどろした部分より、映画は「どこかで間違ってしまった人生」に関心を持っていることを強く感じさせるからだ。
　特にひねりのない展開に見えて、ややロマンチックすぎるラストの別れにきちんと悲しみを滲ませることができたのは、そんな作品の狙いと演出の力あってこそと思えた。６５点。

　舞台は、フィレンツェ、ローマ、マドリードという由緒ある古都やその近郊で、とても美しい。エンリオ・モリコーネの、哀愁を漂わせたテーマ曲も、情感たっぷりで美しい。ナスターシャ・キンスキーをはじめとする主演女優たちは皆美人揃い、それぞれにとても魅力的。マルチェロ・マストロヤンニが、キンスキー演じる自分の娘のような年齢の10代の女子学生フランチェスカに恋をして翻弄される、優柔不断な初老の造園設計家ジュリオを演じている。

　ジュリオは、妖精のようでもあり小悪魔のようでもある、若く美しいフランチェスカの奔放な魅力に抗い難く惹かれ、彼女と深い関係になってしまう。ところが、旧友から、フランチェスカは20年近く前に別れたジュリオのかつての恋人フォスカの娘で、彼女の実の父親はジュリオかもしれないと聞かされる。事実を確かめようにも、フォスカはすでに死去している。フランチェスカを諦めきれないジュリオは、近親相姦を怖れて思い悩み、何とか真実を知りたいと奔走する。決断できないまま、ジュリオの恋への逡巡が長々と繰り返し描かれていて、いい加減、物語に飽きてくる。

　女性たちの魅力を楽しめる人でなければ、退屈な映画かもしれない。一方、女性たちは、固定観念に囚われることなく自由で、自分の意志がはっきりしている。ジュリオの妻は、若い女性に恋をしている情けない夫を最終的に容認し、それでも離婚しないのはまだあなたを愛しているからだとあっさり言う。彼の娘イラリアもそんな父親を非難したりはしない。18歳のイラリアは未婚で妊娠してしまい、マドリードまで恋人に会いに行くのだが、彼に対し未練はなく、「彼には失望した、自分だけの子どもとして出産する」と決意する。

　実の父親を知らないフランチェスカは、父親のような年齢の男性に憧れているけれど、こんな恋が長続きしないことも分かっている。ふたりの時間がどんなに楽しく幸せでも、別れの選択は自分自身でする。未練たっぷりなジュリオとは対照的だ。男性に執着せず依存しない女性たちの印象は悪くないが、男性の視点で女性の美しさを鑑賞するような映画で、評価は辛口です。

ずっと未見だとばかり思っていたのを リマスターで見ると ちゃんと
見ていた映画で どこで思い出したかと言えば マストロヤンニが
ナスターシャのルームメイトに こちょこちょくすぐられて大喜びのとこ
また 彼が小話の落ちを忘れて白けちゃうとこ そして ナスターシャに
小便を飲まされてしまうとこw

あのナスターシャキンスキーのチョー可愛らしくて美しいとこを まるで
覚えてなくて こんな馬鹿げたとこでしか映画の記憶がないとは我ながら
飽きれるんだけど 映画の記憶っちゃあ そんなものではないかにゃ

ナスターシャの老衰の様にして恋を終わらせる その恋愛観のラストも
ほんとは忘れ難いはずだよね 良い映画だよ

ナスターシャ・キンスキーほんとうに美しい。例えば「裏窓」のグレース・ケリー、「初恋の来た道」のチャン・ツィイーなどと共に稀な美しさをもった女優だと思います。しかもヌードが綺麗です。３人共に”神が創った顔”と言って良いでしょう。内容はどうでもよく女優の美しさを見るだけでも価値のある映画だと思います。

ナスターシャ・キンスキーの様々な表情、そして美しい裸体。
要するに、Ｎ・キンスキーの魅力を堪能するだけの作品でしたね。
だから、スキスキ・キンスキーって人以外は、とろい展開に耐えられなくて、早送りしてしまうかも…。
マストロヤンニの渋さも、あまり生かされていないしな〜。
他に、見所といったら、イタリアの美しい庭園かな。
それと、女性達のファッションも、まあ見所と言えばも見所かな。