哀愁の花びら

「ワイルド・パーティー」の冒頭で、「これは哀愁の花びらの続編ではありません」なんて出るもんだから、気になって鑑賞。
意外と真面目なんですね、こちらは。
3人の女性のハリウッドでのお話。
まずアン（バーバラ・パーキンス）が美しい。装いも素敵。
歌手のニーリーは、売れた途端、天狗になりドラッグに溺れ、そして誰も周りにいなくなる・・・。
そして、ジェニファー（シャロン・テート）。
売れっ子の歌手と結婚したものの、彼が難病を発症。彼のためにポルノ映画に・・・。
そんなジェニファーをニーリーはバカにします。が、この3人の中で一番純粋だったのはジェニファー。
私はこういう女性は好きですね。

面白いのか面白くないのかよく分からない映画でしたが、ラストはまさに哀愁。
花びらが散っていきました。

あのパティ・デュークにあのシャロン・テートというビッグネームの顔合わせ（バーバラ・パーキンスは知りませんでした）に惹かれてレンタルしましたが、ストーリーは散漫だし登場人物の行動も首尾一貫していないので、どうにも感情移入ができない（引き込まれない）映画です。死や病気を安易に取り扱ってるのも気に入らないし・・・
とボロクソに書いてる割には後味は悪くないんですね、これが（笑）まあ一度お試しください。ただし40才以上限定かと（再笑）

いきなりですが、「シャロン・テイト事件」をご存じの方がどれほどいらっしゃるか．．．
鬼才ロマン・ポランスキー監督と出会い、彼の傑作である６７年「吸血鬼」によって、たちまち大スターの座を勝ち得るシャロン・テイト。　しかし、同時にまたあの戦慄的な事件に遭遇することにもなる。　１９６９年８月、‘ブルジョワどもは殺せ’と叫ぶ狂った教祖、チャールズ・マンソン一派のヒッピーによるポランスキー邸襲撃により、彼女は惨殺される。　この時ポランスキー監督の子供を身ごもっており、「シャロン・テイト事件」として世界を震撼させたのです。　艶やかに開きかけた大輪の美しい花は、無残にも手折られて散りました。　本作出演から２年後の出来事で、ときに２６歳でした。　人の運命は、誰と出会うかによって大きく変わります．．．
その彼女、本作ではジェニファーというグラマー女優に扮し、不治の病で入院した夫の医療費を稼ぐため、パリでピンク映画に出たりしますが、帰国後、彼女自身も病気となり、女優の生命線であるバストを切り取る手術を受けます。そして、その後を悲観して自殺する悲しい運命の女優を演じています。　加えて芸能プロダクションに秘書として入社するアン（バーバラ・パーキンス）、新人女優から大スターへと駆け上がるニーリー（パティ・デューク）。　３人の数奇な運命が、芸能界の内幕を通して描かれます。　そして最後は三者三様の悲しい結末を迎えるのです。
スーザン・ヘイワードが大スターのヘレン役で出演、さすがの‘貫禄’です。　また、若かりしリチャード・ドレイファスも出ています。　大御所トラヴィーラの衣装も綺麗です。

おそらく「ワイルド・パーティ」がなければ語られることのない映画でしょう。女性3人がメイン、ショービズの世界に入ることは一応共通点ですが、正直かなり陳腐な内容で、昼メロにしてもちょっとつらい感じです。

とにかくシャロン・テートはきれいですがえらい大根。そのせいか「私には才能がないから体で売るしかないのよ」的なセリフの生々しさに、ストーリーに全く関係なくぐっと来ます。

とはいえ、酒を飲みながら仲間とツッコミながら観ると楽しめるかもしれません。中盤以降の不幸の連続、老女優とのヅラ便所バトルなど、ニヤニヤしながら観るのがこの作品との正しい向き合い方のように思えます。


マンソン・ファミリーの件は敢えてここでは触れません。

作品は古いのですが、最近のサクセスストーリーに
慣れてしまっていて非常に新鮮な印象を受けました。

世の中自分の思い通りには行かないと
身にしみました。
そして何が起こるかもわからないと言う事も。

岐路に差し掛かった時、簡単に事を決めず
この作品を思い出したいと思います。
そして、「謙虚な気持ち」を忘れたくないです。