田園交響楽 / ミシェル・モルガン
田園交響楽
/ジャン・ドラノワ
平均評価点:
予告編を検索
全体の平均評価点: (5点満点)
(5)
解説・ストーリー
アンドレ・ジイドの同名小説を映画化。身寄りのなくなった盲目の少女・ジェルトリュートは、神父に引き取られ美しく成長した。やがて神父とその息子が彼女に恋心を抱くようになる。しかし手術によって目が見えるようになり、すべてを知った彼女は…。
アンドレ・ジイドの同名小説を映画化。身寄りのなくなった盲目の少女・ジェルトリュートは、神父に引き取られ美しく成長した。やがて神父とその息子が彼女に恋心を抱くようになる。しかし手術によって目が見えるようになり、すべてを知った彼女は…。
もっと見る▼
新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を
14日間無料お試し!※
- 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
新作をレンタルする方法はこちら
- ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
- @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
- A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
- B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
- 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
- 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。
「田園交響楽」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
アンドレ・ジイドの同名小説を映画化。身寄りのなくなった盲目の少女・ジェルトリュートは、神父に引き取られ美しく成長した。やがて神父とその息子が彼女に恋心を抱くようになる。しかし手術によって目が見えるようになり、すべてを知った彼女は…。
「田園交響楽」 の作品情報
「田園交響楽」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
田園交響楽の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
108分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
JVD3111 |
2007年05月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
0人
|
0人
|
田園交響楽の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
108分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
JVD3111 |
2007年05月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
0人
|
0人
|
TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!
洋画・邦画
約35,500
タイトル以上
国内ドラマも一部含まれております
※2022年2月 現在のタイトル数
新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を
14日間無料お試し!※
- 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
新作をレンタルする方法はこちら
- ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
- @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
- A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
- B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
- 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
- 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。
ユーザーレビュー:5件
牧師が引き取った盲目の野生児は、美しい女性に成長し…
牧師ジャンは、目が見えず言葉も話せない孤児の少女を引き取り教育する。
ジャンにジェルトリュードという名を与えられた少女は、美しい女性に成長した。
ジャンの妻アメリーは、二人の睦まじさに嫉妬を抱かずにはいられなかった。
そんなある日、ジャンの長男で音楽家のジャックが帰省する。
彼は婚約者ピエットがいるにもかかわらず、ジェルトリュードに心を奪われた…
アンドレ・ジッド原作「田園交響楽」を映画化。
執筆時、プロテスタントからカトリックへの改宗に揺れていたジッドの心境を反映した作品らしく、
登場人物のカトリックへの改宗が印象的に描かれる作品である。
本作では、改宗に関する描写はカットし、登場人物の設定を変え、
男女の愛憎に重点を置いた作品となっている。
ジャンとジャックに愛されるジェルトリュードへの嫉妬に苦しむアメリーとピエット。
恋愛感情を宗教的慈悲の感情だと偽るジャンが吐くラスト・シーンの台詞。
きわどいシーンなど一切ないが、登場人物の生々しい感情が伝わってきた。
ジェルトリュードは極貧の老婆の親族で、野生児のように育った盲目の少女だった。
彼女とジャンが出会ったきっかけは、老婆の死だ。
ジャンは老婆の遺骸に短い祈りを済ませた後、食器を叩いてジェルトリュードを誘い出す。
犬のように食事をする蓬髪のジェルトリュード…
ジャンは老婆の遺骸を覆った毛布を引き剥がして彼女を包み、家に連れ帰る。
宗教的義務感からの行動で、これはまあ立派なことなんだろう。奥さんは大変だろうが。
しかし、不潔な野生児は、妖艶な美女(ミシェル・モルガン)に成長する!
ジャンは教育と称して彼女と二人きりの時間を過ごす。
さらに、ジェルトリュードは「奥様は苦しんでいます」と彼の愛を自覚している。
もう精神的不倫…
まあ、堕落したジャンのウハウハな生活は、長男ジャックの登場によって
かき乱されるわけなのだが、ほんと、このおっさんは牧師のくせに罪深いわー…
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
まさに芸術
投稿日:2008/09/27
レビュアー:スーさん
映画には2種類ある。オープニングからして期待される映画と、外れの予感が漂う映画。
これは前者だ。画面や登場人物が美しい。減点みたいなところがない。人間の内面の醜いところや卑しいところまでも美しい。調度品も普通の田舎なのだが、ありふれているのになんか美学がある。さすがヨーロッパの映画。
300本近く洋画を見てきたが、これが芸術作品としてはベスト1だ。映画の背景になった田舎の村に、実際行ってみたい。(セットじゃないよな?)
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
神よ、心の眼を与えて下さい
投稿日:2022/12/31
レビュアー:趣味は洋画
田園交響楽(1946年・フランス、モノクロ、108分)
今年の観納めはジャン・ドラノワ監督の「田園交響楽」。 *「2022・オールタイム年間ベスト20」付き。
フランスの片田舎の美しい雪景色と、若き盲目の女性に魅せられる牧師とその家族たちの憎悪と悲哀、実に奥行きを感じる名作です。
本作は音楽映画ではありませんが、人々の「心の眼」の交わりは、まさにシンフォニーと言えるでしょう。
フランスの雪深い山村。牧師のジャン・マルタンズ(ピエール・ブランシャール)は、村の老婆が亡くなって孤児となった盲目の少女を引き取り、家族の一員として育てることにした。少女はジェルトリュードと名付けられ、やがて美しい娘(ミシェル・モルガン)に成長した。だが、ジャンの妻アメリー(リーヌ・ノロ)は、夫がジェルトリュードに対する愛情には、牧師としての愛以上のものを感じて嫉妬する。やがてジャン夫婦の長男ジャック(ジャン・ドザイー)が久しぶりに故郷に帰ってきた。ジャックの幼馴染ピエット(アンドレ・クレマン)は、いずれ婚約することを信じている彼を喜んで出迎えた。ところがジャックは、盲目のジェルトリュードの清純な美しさに惹かれてしまう。息子ジャックの気持ちを察したジャンは、すぐさま ‘盲目の女性との結婚は許さない’ と警告する。父の気持ちが理解できないジャックだったが、反対できず、ピエットと婚約する。やがてピエットはジャックの心がジェルトリュードにあるのを察知し、自分達の結婚前に、ジェルトリュードは開眼手術をして現実を見てほしいと願うようになる。一方、ジャンもジェルトリュードを独占しようとする自らの欲望で、自責の念にかられた。そしてある日、ジェルトリュードは手術に成功し、新たな世界を見ることになるのだが...。
盲目ながら、ジェルトリュードは聡明で知的な女性です。
ジャン牧師は彼女のことを、何でも分かる、そして適応力があると言い、「ジェルトリュードの記録」に綴っていきます。
成人したジェルトリュードが ‘笑い方を教えて’ と牧師に教えを乞うシーンは、彼女の成長ぶりが感じられました。
そしてジャックとワルツを踊るシーンで、初めて彼女が笑います。
ジェルトリュードを演じたミシェル・モルガンの透明感ある表情が素敵です。
反面、常に毅然として、神々しいまでの気品は「氷の仮面」と揶揄された特異なキャラクター。
これは彼女の出演した「曳き船」(41年)、「落ちた偶像」(48年)、「名誉と栄光のためでなく」(66年)などでも同様に評してきた文言です。本作の演技で、ミシェルは第1回「カンヌ映画祭」で主演女優賞を受賞しました。
一方、ジャン神父を演じたピエール・ブランシャールは、知る人ぞ知るフランスの性格俳優。
日本での公開作品が少ないのが残念ですが、本作では神父ながら異常とも思える欲望の闇を巧みに表現しています。
彼のセリフの中で ‘障がい者へ献身と愛を捧げられるのは私しかいない’ という言葉がありますが、思い違いも甚だしい!
ジェルトリュードを独占したいがための欲望以外の何ものでもありません。
そう思うのは勝手ですが、彼の妻(アメリー)の立場はどうなるのか...、「神に見放された神父」と思わざるをえません。
共演陣はジャン・ドザイー、リーヌ・ノロら、演技派が顔を揃えています。
ピエットを演じたアンドレ・クレマンは大人しそうな女優サンですが、結核を患って35歳で早世しているのが残念です。
監督は「殺人鬼に罠をかけろ」(58年)、「メグレ警視 サン・フィアクル殺人事件」(59年)のジャン・ドラノワ、原作はアンドレ・ジイド(ジッド)の同名小説です。
音楽はジョルジュ・オーリック、撮影はアルマン・ティラールと、それぞれフランスの大御所が名を連ねています。
最後に、「2022・オールタイム年間ベスト20」をコメント欄に記したいと思います。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
説教壇という不可視の座
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
最後に牧師が放つ一言目に耳を疑った。そして次の言葉と手振り(これら原作にはない台詞と動作)がこの映画の本質<視ることと視られることの絶対的な違い>を物語っているように思えた。解釈いかんで、この名作は大傑作になりうる。互いの琴線をつま弾きながら「盲人もし盲人を導かば・・・」と鏡像の如く共に穴へと導かれる運命に戦慄せざるを得ない。
物語のはじめは聖職者の慈悲心であった。身寄りも教育もなく野生児のような盲目の少女と出会い、牧師は良心の命ずるまま家へ連れ帰る。
ジェルトリュードと名付けた少女に、実の我が子に与えるよりも熱心な教育の時間を割き、所帯の苦労も妻の迷惑も顧みず、盲目の魂を導くことはキリスト者としての義務と聖句で自らを正当化する。
誰よりも自分を慕い、日ごと美しく成長していくジェルトリュードに養護者の域をこえ、聖職者の立場を踏み外し、いつしか、女として彼女を視ていた。
ジェルトリュードが手術により光を得たとき、写った世界とは・・・。手術後、はじめて手を握り合う人物、場面は重要である。それは彼女が暗闇の中で思い描いていた理想だった。映画では惜しくも省かれているが、それはプロテスタンティズム(=牧師)ではなくカトリシズム(=ジャック)だった。故に彼女の最後の選択が深遠な意味を持つというもの。
ジャン・ドラノワは鏡像の物語を企図したのかも知れない。
「鏡・・・無くても済む、要るのは愚か者だけだ」牧師のこの台詞が幕を閉じる瞬間、鮮やかに蘇ってくる。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
衝撃のラスト
投稿日:2008/12/03
レビュアー:にゃんこ
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
正直観る前は退屈するかと思っていたけど、意外とテンポよく、原作の宗教色を上手に省いていて面白く観られた。
そして、牧師のラストの一言。。。
私には衝撃だった。
「望郷」でペペルモコの情婦を演じたリーヌ・ノロが牧師の妻役で出演していたのにびっくり。またしても愛する人に愛されない女性の役でした。。。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
牧師が引き取った盲目の野生児は、美しい女性に成長し…
投稿日
2020/11/15
レビュアー
コタロウ(!)
牧師ジャンは、目が見えず言葉も話せない孤児の少女を引き取り教育する。
ジャンにジェルトリュードという名を与えられた少女は、美しい女性に成長した。
ジャンの妻アメリーは、二人の睦まじさに嫉妬を抱かずにはいられなかった。
そんなある日、ジャンの長男で音楽家のジャックが帰省する。
彼は婚約者ピエットがいるにもかかわらず、ジェルトリュードに心を奪われた…
アンドレ・ジッド原作「田園交響楽」を映画化。
執筆時、プロテスタントからカトリックへの改宗に揺れていたジッドの心境を反映した作品らしく、
登場人物のカトリックへの改宗が印象的に描かれる作品である。
本作では、改宗に関する描写はカットし、登場人物の設定を変え、
男女の愛憎に重点を置いた作品となっている。
ジャンとジャックに愛されるジェルトリュードへの嫉妬に苦しむアメリーとピエット。
恋愛感情を宗教的慈悲の感情だと偽るジャンが吐くラスト・シーンの台詞。
きわどいシーンなど一切ないが、登場人物の生々しい感情が伝わってきた。
ジェルトリュードは極貧の老婆の親族で、野生児のように育った盲目の少女だった。
彼女とジャンが出会ったきっかけは、老婆の死だ。
ジャンは老婆の遺骸に短い祈りを済ませた後、食器を叩いてジェルトリュードを誘い出す。
犬のように食事をする蓬髪のジェルトリュード…
ジャンは老婆の遺骸を覆った毛布を引き剥がして彼女を包み、家に連れ帰る。
宗教的義務感からの行動で、これはまあ立派なことなんだろう。奥さんは大変だろうが。
しかし、不潔な野生児は、妖艶な美女(ミシェル・モルガン)に成長する!
ジャンは教育と称して彼女と二人きりの時間を過ごす。
さらに、ジェルトリュードは「奥様は苦しんでいます」と彼の愛を自覚している。
もう精神的不倫…
まあ、堕落したジャンのウハウハな生活は、長男ジャックの登場によって
かき乱されるわけなのだが、ほんと、このおっさんは牧師のくせに罪深いわー…
まさに芸術
投稿日
2008/09/27
レビュアー
スーさん
映画には2種類ある。オープニングからして期待される映画と、外れの予感が漂う映画。
これは前者だ。画面や登場人物が美しい。減点みたいなところがない。人間の内面の醜いところや卑しいところまでも美しい。調度品も普通の田舎なのだが、ありふれているのになんか美学がある。さすがヨーロッパの映画。
300本近く洋画を見てきたが、これが芸術作品としてはベスト1だ。映画の背景になった田舎の村に、実際行ってみたい。(セットじゃないよな?)
神よ、心の眼を与えて下さい
投稿日
2022/12/31
レビュアー
趣味は洋画
田園交響楽(1946年・フランス、モノクロ、108分)
今年の観納めはジャン・ドラノワ監督の「田園交響楽」。 *「2022・オールタイム年間ベスト20」付き。
フランスの片田舎の美しい雪景色と、若き盲目の女性に魅せられる牧師とその家族たちの憎悪と悲哀、実に奥行きを感じる名作です。
本作は音楽映画ではありませんが、人々の「心の眼」の交わりは、まさにシンフォニーと言えるでしょう。
フランスの雪深い山村。牧師のジャン・マルタンズ(ピエール・ブランシャール)は、村の老婆が亡くなって孤児となった盲目の少女を引き取り、家族の一員として育てることにした。少女はジェルトリュードと名付けられ、やがて美しい娘(ミシェル・モルガン)に成長した。だが、ジャンの妻アメリー(リーヌ・ノロ)は、夫がジェルトリュードに対する愛情には、牧師としての愛以上のものを感じて嫉妬する。やがてジャン夫婦の長男ジャック(ジャン・ドザイー)が久しぶりに故郷に帰ってきた。ジャックの幼馴染ピエット(アンドレ・クレマン)は、いずれ婚約することを信じている彼を喜んで出迎えた。ところがジャックは、盲目のジェルトリュードの清純な美しさに惹かれてしまう。息子ジャックの気持ちを察したジャンは、すぐさま ‘盲目の女性との結婚は許さない’ と警告する。父の気持ちが理解できないジャックだったが、反対できず、ピエットと婚約する。やがてピエットはジャックの心がジェルトリュードにあるのを察知し、自分達の結婚前に、ジェルトリュードは開眼手術をして現実を見てほしいと願うようになる。一方、ジャンもジェルトリュードを独占しようとする自らの欲望で、自責の念にかられた。そしてある日、ジェルトリュードは手術に成功し、新たな世界を見ることになるのだが...。
盲目ながら、ジェルトリュードは聡明で知的な女性です。
ジャン牧師は彼女のことを、何でも分かる、そして適応力があると言い、「ジェルトリュードの記録」に綴っていきます。
成人したジェルトリュードが ‘笑い方を教えて’ と牧師に教えを乞うシーンは、彼女の成長ぶりが感じられました。
そしてジャックとワルツを踊るシーンで、初めて彼女が笑います。
ジェルトリュードを演じたミシェル・モルガンの透明感ある表情が素敵です。
反面、常に毅然として、神々しいまでの気品は「氷の仮面」と揶揄された特異なキャラクター。
これは彼女の出演した「曳き船」(41年)、「落ちた偶像」(48年)、「名誉と栄光のためでなく」(66年)などでも同様に評してきた文言です。本作の演技で、ミシェルは第1回「カンヌ映画祭」で主演女優賞を受賞しました。
一方、ジャン神父を演じたピエール・ブランシャールは、知る人ぞ知るフランスの性格俳優。
日本での公開作品が少ないのが残念ですが、本作では神父ながら異常とも思える欲望の闇を巧みに表現しています。
彼のセリフの中で ‘障がい者へ献身と愛を捧げられるのは私しかいない’ という言葉がありますが、思い違いも甚だしい!
ジェルトリュードを独占したいがための欲望以外の何ものでもありません。
そう思うのは勝手ですが、彼の妻(アメリー)の立場はどうなるのか...、「神に見放された神父」と思わざるをえません。
共演陣はジャン・ドザイー、リーヌ・ノロら、演技派が顔を揃えています。
ピエットを演じたアンドレ・クレマンは大人しそうな女優サンですが、結核を患って35歳で早世しているのが残念です。
監督は「殺人鬼に罠をかけろ」(58年)、「メグレ警視 サン・フィアクル殺人事件」(59年)のジャン・ドラノワ、原作はアンドレ・ジイド(ジッド)の同名小説です。
音楽はジョルジュ・オーリック、撮影はアルマン・ティラールと、それぞれフランスの大御所が名を連ねています。
最後に、「2022・オールタイム年間ベスト20」をコメント欄に記したいと思います。
説教壇という不可視の座
投稿日
2011/01/29
レビュアー
コリンスキー
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
最後に牧師が放つ一言目に耳を疑った。そして次の言葉と手振り(これら原作にはない台詞と動作)がこの映画の本質<視ることと視られることの絶対的な違い>を物語っているように思えた。解釈いかんで、この名作は大傑作になりうる。互いの琴線をつま弾きながら「盲人もし盲人を導かば・・・」と鏡像の如く共に穴へと導かれる運命に戦慄せざるを得ない。
物語のはじめは聖職者の慈悲心であった。身寄りも教育もなく野生児のような盲目の少女と出会い、牧師は良心の命ずるまま家へ連れ帰る。
ジェルトリュードと名付けた少女に、実の我が子に与えるよりも熱心な教育の時間を割き、所帯の苦労も妻の迷惑も顧みず、盲目の魂を導くことはキリスト者としての義務と聖句で自らを正当化する。
誰よりも自分を慕い、日ごと美しく成長していくジェルトリュードに養護者の域をこえ、聖職者の立場を踏み外し、いつしか、女として彼女を視ていた。
ジェルトリュードが手術により光を得たとき、写った世界とは・・・。手術後、はじめて手を握り合う人物、場面は重要である。それは彼女が暗闇の中で思い描いていた理想だった。映画では惜しくも省かれているが、それはプロテスタンティズム(=牧師)ではなくカトリシズム(=ジャック)だった。故に彼女の最後の選択が深遠な意味を持つというもの。
ジャン・ドラノワは鏡像の物語を企図したのかも知れない。
「鏡・・・無くても済む、要るのは愚か者だけだ」牧師のこの台詞が幕を閉じる瞬間、鮮やかに蘇ってくる。
衝撃のラスト
投稿日
2008/12/03
レビュアー
にゃんこ
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
正直観る前は退屈するかと思っていたけど、意外とテンポよく、原作の宗教色を上手に省いていて面白く観られた。
そして、牧師のラストの一言。。。
私には衝撃だった。
「望郷」でペペルモコの情婦を演じたリーヌ・ノロが牧師の妻役で出演していたのにびっくり。またしても愛する人に愛されない女性の役でした。。。
新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を
14日間無料お試し!※
- 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
新作をレンタルする方法はこちら
- ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
- @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
- A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
- B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
- 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
- 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。
ご利用の流れ
@ 会員登録
申し込みフォームへ記入したら登録完了!
A 作品をレンタル
借りたい作品をリストアップするだけ!
発送可能な商品を自宅にお届けします。
B ポストに返却
商品をポストに投函すればOK!
各プランはこちら
※1 無料お試し期間中の「新作」レンタルは対象外です。
田園交響楽