私にも妻がいたらいいのに

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「妻がいれば、リンゴの皮剥いてくれるし、背中も掻いてもらえるよ」

「それじゃまるでドレイじゃない」

「違うよ、ドレイとは一緒に寝ないもの」

（…どれが誰のセリフかということで、聞こえ方は変わるもの）


ある銀行の課長代理キム・ボンス。実直で勤勉な彼だが、恋愛には縁が無い。しかしそんな彼を秘かに想う女性は、すぐ近くに居た…。
おそろしいまでに予定調和で、昭和風ストーリーだが、今の時代に観ると、逆にドラマチックに感じたりするのが面白い。

内藤剛志チョイ似のソル・ギョングと、中嶋朋子似のチョン・ドヨン、夏川結衣ほんのチョイ似のチン・ヒギョン、それぞれが突出せず、ごく平凡な市民を演じていて、悪くない。終始、ひっつめ髪に洒落っ気の無いメガネのチョン・ドヨンは、ベタ過ぎるほどに冴えない女性を演じている。「髪を下ろして、眼鏡を外したら、実は驚くほどに美人だった」という禁じ手を使わなかったのは良かった。韓国の女優さんは、どうも綺麗過ぎて、逆に親しみを持てなかったりするので。
誰もが激しい感情を見せることなく、ドラマ的生活感を見せてくれて安心して観られる。シャレっぽく見せようとするジャズは、ほんの少し鳴り過ぎかも。


さて、私には妻は居ないが、もし居てくれたなら何をしてもらうだろう？　朝も自分で起きるし、家事はまあ自分の分は自分でやれるし、最近は一緒に寝ない夫婦だって多いしね。
んーとんーと…　ぬ、ぬくもりを与えてもらう？　逆に始終、怒られまくるなんてことになったりして。
「絶対的な味方でいて欲しい」くらいか。でもこれも、夫婦に限ったことじゃないし。…理屈で考えてしまうと、案外「いたらいいのに」とは思わないものなのかも。

逆に今時の女性なら「私には夫なんか要らないから、子供だけいたらいいのに」ってなっちゃうのだろうか。

ああ、ロマンが無い。

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平凡なラブストーリー。

自分を想っている、平凡な彼女に気づかず、
波瀾のある人生を生きるというか、無謀？な彼女に、
惹かれる主人公。

ま、男としては、ありそうな展開ではあるね（笑）

でも、この平凡な彼女、結構、
うまく、メガネでごまかしてるけど、美人だよね（笑）

ま、設定を生かしたその点は、いいと思う。

でも、監視カメラに話しかける人が多いのは、
なんか、変。。。

韓国では結構いるのかなぁ。
日本じゃ、全くみかけないよね。。。
文化の違いなのかなぁ。

ビデオレーター的な展開は、
ちょっと、古い感じがするけど、６年前の映画ってことであれば、
それはそれで、ＯＫだね。

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カメレオン俳優と異名があるソル・ギョングと、片やどんな役でもピッタリはまり、出る作品で次々と賞を受けるチョン・ドヨン。
そんな演技派二人の共演で、適齢期と俗に言われる時期を少し過ぎた普通の男女が、二人で居ることの幸せを掴むまでのお話。
取り立てて珍しくもないストーリーですが、そこは安定した演技を見せてくれる御両人、二人が近づくまでの機微が何とも言えず微笑ましく心温まる仕上がりになっていて収録時間１０６分、とても楽しめました。
雨、マジック、監視カメラ、ビデオテープ、色んなシチュエーションやアイテムが登場し、物語のアクセントになっています。
ボンスが途中で寄り道する相手に「朱蒙」のヨミウル役チン・ヒギョンが出ています。
彼女、ファッションモデル出身らしく現代劇でも素敵に映る女性で、ボンスが惹かれるのも然もありなんと思わせます。
紆余曲折の果てにお互いの存在を確認し合った二人
過去をウォンジュに打ちあけようとして、思いとどまるボンス
そうなのです。
正直に全部話してしまうことが善いことではないのです。
嘘をついてあげるのも相手を思い遣るということなのですよね。

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　お洒落っぽく創っていましたが、チョン・ドヨンさんの他の作品から「清純そうなのに、よくやるよ」というイメージがあったため、男に対する想いを小出しにしてるのがしらじらしく感じました。

男のほうも、妻を切望しているほどモテないヤツでもなく、前の恋人とはどうなったのか等考えると、結構不誠実でやり手かと・・

したがってこの二人が、小粋なムードを装っていても、すぐに肉欲に突っ走るのは目に見えているわけで、どうせならそこまで映像にしてほしかったですね。

　ソル・ギョングが普通のサラリーマンをやっていることに違和感を持ちながら見始めましたが、冴えないおっさん役、かなりはまっていて、素直に楽しめました。チョン・ドヨンも、こんな役もやっていたのね、という感じで、可愛くて消極的な女性の役、とても魅力的に演じています。
　ストーリー自体に起伏はあまりなく、小さな変化のある日常を映し出してゆくのみですが、ちょっとした心の動き（とても共感しやすかったりします）が何とも言えず自然な感じで、二人の距離が縮まってゆくのを微笑ましく見守っていました。大きな感動とか、強い印象があるわけではないのですが、自分の立場を忘れて、物語の中の二人に「これからも頑張ってね」と声をかけたくなるような作品です。