Ｓｏｎｇｃａｔｃｈｅｒ　歌追い人

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　『オペラ座の怪人』のエミー・ロッサムはじめ、そうそうたる、のど自慢の方々が素晴らしいバラッドを聞かせてくれます。山びとたちの洗練されていないけど心を打つ、魂の歌。
　歌は素晴らしいです。ただ、どうしても「浅い」印象を拭えないのはなぜだろう？
　同じように、生活に根づいた音楽を扱うという意味では、スペインのフラメンコや沖縄民謡などを題材に、いろいろな映画が作られていますが、本当に魂に叫びかけるような歌って、聴いている最中に、なぜだか身震いがして涙がこみあげてきたりするんですよね。つまり、この映画にはそれが感じられなかったというか。。。
　ラストも個人的にはあまり好きじゃないです。「この山の歌を録音して、町の人たちに売るのよ！みんな買うわ！」なんて、結局金儲けじゃん、みたいな感じでちょっとガッカリしちゃいました。。

久しぶりに骨組みのしっかりしたアメリカ映画を見た気分。楢山節考を見たばかりのせいか、ついアメリカ版楢山節考的でもあるとも思えたりして。それはともかく迷わずオススメ

映像を見ていて、「大草原の小さな家」と「ドクター・クイン」を思い出しました。時代設定はほぼ同じ頃でしょうか。

古き良き時代が過ぎ去ろうとしている20世紀初頭、
男社会で偏見と戦い、疲れ果てた音楽教師リリーの情熱を
呼び覚ましたのは、アパラチア山村の村人たちが代々語り継いできた素朴なバラッド(古い民謡)。
このバラッドがまた一風変わっていて、彼らの生活そのものを
歌で表現しているのです。
女の子が歌う恋の歌から、豪快なばあちゃんが歌う物騒な人殺しの歌(!)まで、それは多彩。
町の人間たちから無知で無学で粗野な蛮人と蔑まれてきた貧しい村人たちが、見知らぬ都会の音楽教師によって、初めて自分たちの伝統文化に目覚め、誇りを取り戻していく様子に心洗われます。
リリーと村人が打ち解けてくるにしたがって増える歌の数、
陽気で楽しいアパラチアン・ジッグのダンスパーティーが
どこか懐かしい雰囲気でした。

淡々とした静かな物語ですが、スコットランド・アイルランドの歌や音楽に興味のある人は、きっと気に入ると思います。

※映画「オペラ座の怪人」のヒロインを演じたエミー・ロッサムが歌の上手な明るい村娘役で出ています。
素朴な歌詞もよく似合い、聞き惚れてしまいました。

「オペラ座の怪人」のクリスティーヌ役を見事に演じきったエミー・ロッサムのデビュー作であり、「歌追い人」というタイトルからもまた音楽がストーリーの中心で、エミーの美しい歌声も披露されてました。エミーのファンは必見です！！主人公のリリーが山奥で暮らす人々の歌を集めていくんだけど、その歌の歌詞が強烈で、でもなんか心に響いてきて印象的でした。人間の生き様が感動的な作品でした。

”コーラス”を観て気に入った方は、この映画の雰囲気も好きだと思います。

昔から代々受け継がれてきた土地を守り、閉鎖的に生きている村で暮らす人々。
そんな人々の生活に密着して受け継がれてきたバラッド(民謡)。

音楽学者リリー(主人公)にとって、もともとイギリスのバラッド(民謡)だったものが、なぜこんなアメリカの田舎の更に山奥で歌われているのか・・・開拓された街では、何一つ残っていないのに。。。
しかも、生活に根付いたその地域の特性もでていて、興味が増すばかり。

山で暮らす人々にとって当たり前の暮らしが、主人公を通して私自身の目にもとても新鮮で、楽しく観る事ができました。

また”オペラ座の怪人”で主人公を演じたエミー・ロッサムも、初々しく可愛らしい孤児の役で、好演してますよ。