ブラウン・バニー

ギャロさん、この映画はかなり酷評されたということですが、それは納得。
もう何を描きたいのかよくわからん…。
テーマは愛した女を失ったことの喪失感なんだろうと思うけれど、あまりにも退屈で、30分が1時間半ぐらいに感じられました。
冒頭のバイクレースのシーンは長すぎるし、手ぶれしてて初っぱなから酔いそうになったし…。
最後にはアダルトビデオになっちゃってたよ！
クロエ・セヴィニー、そんなことやったらあかんやろ！
っていうか、それ以上にギャロよ、やり過ぎやろ！

それでもギャロはやっぱりオシャレだなぁと思う。
あの風貌で、気持ち悪い顔（すいません）なのに、やっぱりカリスマは衰えていないなと実感。
彼ならグンゼの白シャツにケミカルウォッシュのジーパン（←あえて“ジーンズ”じゃなくて“ジーパン”。笑）といういでたちでもきっとオシャレに思えるはず！

そう言えば、この映画の酷評を受けて、ギャロは「もう映画は一生撮らない」と言ったような話を聞いた気がしますが、
そんなガキんちょなこと言わなくてもね…。
『バッファロー'66』は面白かったし、面白い映画を作ってほしいものです。

好みがあると思います。評価する人がいていいと思います。一方で、評価できない、というかするまな板にも乗せられない人がいるのも、また自由なのだと思います。

バッファロー’６６のときから、「ギャロだから」見てきたわけで。そうして「ギャロだから」と思わせてしまうのも才能のひとつだと思いますが、「ギャロだから」納得しろと本人が思ってしまってはオシマイじゃないのかね。

自分自身の写り方、映像の切り取り方だけを見ても、救いようのないナルシストであることだけは明白で、そんなナルシちゃんに寄り添うことができない私にとっては、「どうぞお好きになさって」という感想だけが残った映画でした。

映像の美しさ、選曲のよさ、テーマの持つ暴力性と悲しみ、若さの暴走と脆弱さ。そういうものをこの映画から読み取れ、といわれれば読み取れます。でも、私は映画にもっと別のものを求めている。ほんと、ギャロさん、これからもお好きにどうぞ。「ヴィンセント・ギャロ」だけを売り物に映画を作り続けるのは、大きな限界があるよね、という感想のみが残る映画でした。

ツボにはまるひとが、ツボにはまるときに見るといいかもしれません。

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この映画は、『バッファロー'66』を観て、気に入って同じような作品を期待すると期待はずれになる。
なぜなら、この映画はわかりづらく、さらにハッピーエンドじゃないからだ。

生きていくと、いろんな失敗や過ちを犯す。
果たして人はそれを許すことができるのだろうか。
そんなことを考えさせてくれるギャロ的純粋なラブストーリーである。

そして、この映画は最後まで観ないと意味がない。
まったく意味がない。
途中で？とか思ったり、つまらなくなって観るのをやめた人には、ギャロの伝えたいことが１％も伝わらないだろう。
完全なイカれた自分勝手な映画になってしまう。

最初観ながら、このバドのことをなんて男なんだ？！って思ってた。
彼がどうしてこういうわけがわからない行動をとるのか理解に苦しむうちは、結構苦痛だった。
でも、彼の行動を裏付ける事実がだんだんわかってきたところから、この映画に引き込まれることになる。
個人的には濃厚なあのシーンを除いて。
（あれはAVとしか見えなかった（苦笑））

彼が失ったもの、そして失ったもののを大きさを考えると胸が痛くなる。
彼の彼女を許せない気持ち、そしてその時の自分を許せない気持ちが、今の彼の不安定な状態にさせているのだろう。
それを最後に感じた時、最初っから彼の行動をすべて思い返してみると、自然と涙が出た。
始めから観直してもいいんだろうが、なぜかそれをしたらこの映画を壊してしまいそうな気がして、自分の記憶の中の映像を思い返した。

あとからじわじわくる映画であった。
ギャロ的ラブストーリーは、あまりにも切なく、彼の心の中を覗いてしまった気がした。
でも、普通の人にはあまりオススメしません（苦笑）

予約リストの上位が軒並み三日月または半月状態で、はるか下位から送られてきたのがこれ。せっかく韓国映画に挑戦しようと思って、「オアシス」とか「子猫にお願い」を上位にしてたのに、いつになったら見れるんだろう・・・そんなこと言うのならリストにいれるなといわれそうですが、恐いものみたさですね。カンヌかどっかの映画祭で途中退場者が続出して、ビンセント・ギャロがすっかり自信喪失してしまったという代物です。
感想はほかの方がレビューに書いておられるのとほぼ同じ。クリエはなかなか出てこないし、ふたりの間に何があったのか最後までわからないので、仕方なく最後までみてしまったのですが。特典映像のトレーラーを最初からみていたら、この映画は観る必要なかったですね。

ブラウンバニーというニックネームの女の子との甘い恋路を
描いたエロ・ロードムービー・・・ではぜんぜんありません。
勘違いしないように
僕はそう思ってましたが。（ちなみにそっちのほうがおもしろいです）

エンディングの直前までは
ヴィンセント・ギャロのセルフプロモーションビデオにしか見えない。

そもそも「傷心」の表現があいまい
もともとそういう人間なのか、あるいはなんらかの理由で
傷ついているために、ナンパしまくるのかが
普通に見るだけではよくわからない。

「なにか事情があってナーバスになっている人」と
「もともとナーバスな人」ではまったく話が違う

演出段階かシナリオの構成段階でもう少し考えるべきだった。

やたら主人公のアップがあるので、
「この人はそんなにナルシスティックなの？」
と思ってしまうが、なんと本当の意図は
「主人公のナーバスさを表現する」なのだ。

それは見終わってみないとわからない
「ああ、そういう意味だったのね」と後でわかる
それじゃだめで、見ている間にわからないとせっかくのエンディングで感情の動きようが無い

演技が下手、もしくは脚本がへたなので説明に失敗している

映画を公開する前に完全な部外者に客観的に評価してもらいましょう
監督のまわりに味方しかいない状況は映画にとって不幸

確かに説明を最小限にするという技法だってあるんだけど、
なんでも使えばよいというものではない
映画全体のバランスを考えて使いましょうね