六番目の幸福

バーグマンが見たかったのでレンタルしました。時代の雰囲気とか懐かしかったのでそれはそれでよかったですが、結構退屈な映画でした。

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カサブランカで絶世の美人だったイングリッドバークマンの主演
作。カサブランカから１０年以上後の作品で　さすがの美人もオバサンになってます。内容は日本に侵略される中国奥地でキリスト教の伝道をする女性の話。
固い内容だが私の知り合いが今ニュージランドで伝道をしているという話なので私はイメージが重なり思わず見入ってしまいました。中国サイドの視点から見ているので日本軍は全くの悪者で描かれています。でも中国の普通の民衆から見れば当然のことで
日本はなんと言う悪いことをしてきたのか反省させられます。
固いですが見ごたえのある映画です。

ウェスト・ミーツ・イースト作品レビュー　その9

( ネタばれあり)

イングリッド・バーグマンは長身の知的な美女で、正・善・美のイメージを体現し、スクリーンに現れる女神だと思います。
出演作の『カサブランカ』や『誰が為に鐘は鳴る』は抑圧される側のヒロインであり、私生活でもロバート・キャパと恋におち、イタリアン・リアリズムのロベルト・ロッセリーニとは夫と子を捨ててハリウッドから一時追放されても惹かれてその元に走ったほどで、リベラルな志向を持つ人なんでしょう。
ただ、やりたい役柄がジャンヌ・ダルクで、実際演じたが、逆に「立派なヒロインの立派な話」は、大衆には退屈で失敗に終わってしまった。

本作出演は『追想』でのハリウッド・カムバックの後で、伝道のために１９３０年の中国に渡ったグラディス・アイルウォードという実在の女性を演じたが、学歴のない労働者階級出身の小柄な女性である本人よりも立派でゴージャスすぎるきらいは否めない。

イギリスでメイドをしても、中国の貧しい田舎の村で農夫と同じチャイナ服を着ても、まあ見栄えが良すぎて、どうしても掃き溜めに鶴になってしまう。
とは言え、あの知的な笑顔で美しいただずまいをみると、なんとも魅力的でリアリティはなくても受け入れてしまいますね。( 笑い　)

監督はマーク・ロブソン。　ヒューマニズムただよう古きハリウッドの端正な演出。
中国人の主要な役柄を演じるのはいずれも白人で、ロマンスの相手でドイツと中国のハーフを演じるのはリン・ナンはクルト・ユルゲンス。　県の長官を演じるのはこれが遺作となるロバート・ドーナット( 和田夏十のペンネーム由来の名優)
ヒロインが中国語を話していくのではなく、いつのまにか相手の中国人が英語で話をするなどアジアの異文化描写の違和感を覚えるけれど、ハリウッド映画のお約束なので致し方ない、良かれと思っているということで了承して受け入れるしかないでしょう。

撮影は『　アラビアのロレンス　』などで知られるフレディ・ヤング。
スケール感のある空間描写と美しさはさすがと思います。　

ヒューマニズムあふれる作品で心地よい作品ではありますが、彼女が中国で気づきあげた世界を破壊するのは日本軍の侵攻。

映画を観た後調べると、改めて　映画と事実は違うな( 野暮なのですが、つづきで少し触れます　)と思いますが、映画は映画、歴史は歴史ですね。
映画は映画として、これをきっかけにグラディス・アイルウォードという人、彼女に何をした人で、日本が当時の中国で何をしたかを知ることは、立場を越えて有意義なのは間違いありません。

　イングリッド・バーグマンと言えば「カサブランカ」(1942)、「ガス燈」(1944)、「汚名」(1946)などの「不機嫌な美女」のイメージが先行してしまうので、オープニングから「理想と夢に燃えたひたむきな女性」グラディス・エイルウォードを演じるバーグマンに驚いてしまう。確かに「誰がために鐘は鳴る」(1943)、「ジャンヌ・ダルク」(1948)のような主演作もあるから、「夢と理想」パターンの作品は他にもありこの人の女優としての幅の広さは理解できるのだが、金持ちの家に住み込むメード姿のバーグマンを見ることになろうとは思わなかった。

　映画は中国伝道団の事務所を訪ねるグラディス（バーグマン）が汽車でロンドンに到着する駅のシーンからスタート。オープニング・クレジットの背景にグラディスがロンドンの名所を歩くシーンが次々と映し出されるのであるが、彼女がふと立ち止まって（大きな目的があってロンドンに来たのだけれど、とりあえずロンドンも初めてだから）あたりを振り返って眺めるシーンなどを見ると、私はここでこの映画をすっかり気に入ってしまうのだった。

　その後の展開も心暖まるもので、グラディスが中国行きの切符を「積立」で買いたいなどという規定外を認める旅行代理店の店主マーフィン氏（リチャード・ワティス）、最初は厳しいメード長のトンプソン女史（ノエル・フッド）、雇い主のフランシス・ジャミソン卿（ロナルド・スクワイア）まで中国に旅立つグラディスを３人並んで駅で見送るシーンなど大変心優しいシーンで、どんどん物語に引き込まれていく。

　いよいよ中国に到着してからが本番だが、ここからはあまり詳しく書いてしまっては見る人の興味をそいでしまうからこのくらいにしておくが、要するにこの映画は脇役まで含めて登場人物たちの描写がとても丁寧なのである。グラディスの人生に大きな影響を与えて行くリン・ナン大尉（クルト・ユルゲンス、とても格好良いが彫りが深過ぎて中国人とドイツ人の混血には見えないのが難点）、マンダリン県長（ロバート・ドーナット、彼の遺作、セリフにえらく説得力があり、後の別れの挨拶のシーンは特に素晴らしい）、脇役ながら女性宣教師の先輩であるローソン夫人（エイサン・セイラー）、料理人で執事のヤン（ピーター・チョン）、誰もが個性的でとても印象的である。そして何よりも主人公グラディスの懸命な姿が一番感動的である（1940年代のイングリッド・バーグマンのイメージからは大きくかけ離れた頑張り屋キャラクターであるが、ハリウッドから追放状態だった彼女が復帰して２年後の作品だったことを考えると、本作はイメージ挽回のいいチャンスだっただろう）。やがて大きな時代のうねりの中で、物語は大河ドラマの様相を呈し、さらに大きな感動を与えてくれるのは、やはり実話をベースにした強みである。

　ハリウッド映画の描く２０世紀初頭の中国、中国人、当時の町の様子、時々語られる中国語は正確であろうか？　ハリウッドの描く日本や日本人に顔をしかめることが多いことを思えば、おそらく中国についても同じであろう。「大地」(1937)もそうであるが、結局は主役級はすべて欧米人が演じ（本作は主人公が実際英国人だったわけだから当たり前だが）、中国人は脇役ばかり。気が付けばいつの間にか中国人同士もすべて英語で会話している。しかし、本作も「大地」も中国のダイナミックな歴史を背景に作られているから、やがてそんな抵抗感も薄れて作品に没入してしまうのである。昔のハリウッド映画が成せるこの矛盾については、やがて中国人の役は中国人や中国系の人が演じ、中国語で語られるべきところは正しい中国語が使われる同様のドラマがいつの日にか製作されるのを待つことにしたい。

　シネマスコープのカラー作品として作られた本作は、さらに今回デジタル処理を施され、まるで最近撮影されたような鮮明な画面である。クライマックスは大きく盛り上がるのでどうぞお楽しみに！

DVD予約登録に入れておいたのを忘れていたら、送られてきた作品です。

退屈でした。
あーあー退屈。
パール・バックでしたっけ？多分、彼女の話を基にして作られた話だと思われましたが、退屈極まりない。

それにしても実際の映像が長くて＆しかも退屈となると、もう見終えるのに「意地」しかありませんでした。