ｔｈｅ　ＥＹＥ２【アイ２】

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うーむ・・・私は前作がとてもツボで怖かったので、本作はビミョーだ。
前半は霊が「見えてはいけないものが見える」怖い存在として描かれるが、
話が進むにつれ、気持ち悪いけど怖くはなくなってしまう。

（以下ネタバレ）
この映画では、転生が新生児への乗り移りとして描かれる。
だから、冒頭で自身の妊娠に気付かないまま自殺を図る主人公の周りに集まっていた霊は、転生のチャンスほしさに、むしろ彼女を助けて出産の時までストーカーになっていたのだろう。
仏教において「生まれ変わり」は自然の摂理としてとらえられるものだと思うが、
霊とはいえ妊婦の股間に頭突っ込むオッサンの姿を「転生」というのは
どうしようもなく絵的に不快だ。
「私の赤ちゃんには触れさせない！」と言って執拗に死産させようとする？ヒロインの行動も分からないが、
生まれてきたかわいいベイビーが、自分に恨みを持った恋敵にあんな風に乗り移られたと知っていて、なおかつこだわりなく愛せるものだろうか？
霊は転生することで全て忘れてキレイになれると言っていたが
母親はことあるごとに乗り移った霊のことを思い出すんじゃなかろうか？

妊婦さんは観ちゃダメ。

　ほかのレビュアーさんもおっしゃってますが、この内容でなぜに『The Eye 2』？？？なのですが、原題でいうと『見鬼２』で、“霊が見える”とかそういうふうに受け止めれば、まあ納得はできます。
　前作では角膜を移植されたアンジェリカ・リーが、霊が見えるようになってしまいましたが、本作ではスー・チー。彼女は自分が妊娠していることを知らず自殺を図ったことで霊が見えるようになってしまいます。というか、思いっきりつきまとわれてしまいます。そこには、ただ見えるからというだけではない、因果があるのですが、それはこれから観ようという方もおられるかと思いますので、ご覧になって確かめてくださいということにしておきます。
　個人的な感想を言うと、まずまず面白かったです。霊の出現のしかたも、けっして目新しくはないのですが、なかなか不気味で厭な感じがよく出ています。また、美人のスー・チーがけっこうな汚れ（人間がということではない）を演じていて、これも一部の方には一見の価値アリかも知れません。ともかく、１作目とはまず別ものと割り切るのが本作を観るためには必要だと思います。
　ただ、ちょっと怖がりの妊婦さんは、とりあえず観ないほうが無難ではないかと。

暗い映画でした・・・。
ストーリーが暗いのでせめて華のある女優さん、いなかったの？！
というのが感想です。

ある場面では「出た！幽霊っ！」って思ったら生きている人でした・・・エキストラでもない役なのに・・・。そうかと思えば幽霊は極端で、あまり怖くなく感じたし。

しかも、とにかく何度も何度も脅かそうとしているのが見え見えで個人的にはもの凄く興醒めしてしまいました。

１のレビューで「やっぱりホラーはアジアだな」と書きましたが、言葉が言葉だけにやかましいし、俳優はきれいじゃないし、見ていても有り得ないでしょ、というような場面もあってそれはそれは残念な結果に終わってしまいました・・・。

ん〜ん・・・１はお気に入りで何度も見てますが、この２はもう二度と見ません。３を予約してあるので、もう少し先になりますが見る予定なんだけど・・・。あ〜あ。もっといい俳優使ってよう・・・。

私の中ではストーリーの次に大事なのはキャストです。

　スー・チーが汗まみれで何度もゲロ吐いたり鼻から液体だしたり、下血に破水と体中から粘液を出しまくるのですが、スー・チーだからちっとも汚く思えないのが凄いです。汚い場面もきちんとこなすのはさすがに三級片出身、とか言うといつまでも三級片出身者として差別しているみたいで嫌ですが、見事だと思いました。すっぴん気味のスー・チーはほとんど笑顔を見せないで苦悩の表情ばかりなのにとてもきれいです。
　そんなスー・チー好きにはお勧めの映画なのですが、映画自体はあんまり怖くありません。「アイ」の１作目がとても怖かったのは、タイ映画を見慣れていなかったので、映画自体に異文化を覗くような一種の違和感を感じて、それが怖さにもつながっていたのでした。
　しかし２作目のこの作品は、撮り方も非常にこなれているというか、巧くなったのかヘタになったのかは分かりませんがフツーの撮り方になって、主演もよく知っているスー・チーなので、「見慣れないもの」という感じがまったく無くなってしまいました。
　それはこちらの都合なので、映画自体とは関係ないようにも思えますが、とっても関係あるようにも感じます。２作目でも、ホテルの中で僧侶がお祓いする場面があるんですけど、そこはいかにも異文化を見てしまったようで、怖いんです。「見てしまった」という感覚があって。その後にいろいろ登場する幽霊は、なんだか人間みたいに見えてしまって。ストーリー的にも理屈がつきすぎてしまったように思います。
　幽霊が幽霊にちゃんと見えるというのは、とても難しいんだなと改めて思います。悪い映画ではありません。怖くはないですが、まずまずの面白さ。
　妊娠中の人及び妊娠予定の人は見ない方がいいと思います。妊婦にとってはとってもイヤな描写がたくさんありますので。

傑作「ＥＹＥ」の２作目ということで期待して観たけど、続編というよりアナザーストーリーというところか。主人公はアンジェリカ・リーからスー・チーに交代、見えざるものが見えるようになるきっかけも１作目とは異なる。

スー・チーは汚れ役も厭わず力のこもった演技とは思うけど、もともとスタイルの良さが売りの彼女、本作では顔アップで苦悶の表情を見せる場面が多く、しかも役柄上仕方ないとはいえ、後半は自慢のプロポーションも全く生かせない状況はちょっと残念だったかも。

また、前作と比較すると血の量やイタそうな場面が増えたのもホラー苦手な私としては多少のマイナス要因。前作よりさらにＪホラーに近づいた感もある中で、それでもＪホラーとは一線を画すと感じさせる要因は、日本とタイの宗教的なバックボーンの違いか。

国民の９５％が仏教徒というタイ。しかも日本に伝わった大乗仏教ではなく、厳しい戒律と修行を基本とする保守派の仏教が生活の中に根付いている国の雰囲気が、そこかしこに感じられる。

決して出来は悪くないと思うものの、文句なしの傑作だった１作目と比較すれば微妙な印象の本作…しかし、ここぞという「見せ場」の盛り上げ方には磨きがかかった感もある。どーんどーんときてゾゾゾゾゾゾと続く、逃げたくても逃げられない、目を離したくても離せない、数分間のシーンは必見。