アンフェア　ｔｈｅ　ｍｏｖｉｅ

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このテロ事件、単純な立てこもりではなく、その背後には警察内部に内通者がいて、誰が犯人で、誰と誰が繋がっているのか？など等、ヒロインと一緒に推理をしながら楽しむという趣向なのだとばかり、思っていましたが、ちょっと期待はずれの展開でした。

推理ものとしては、どうなのでしょうね？
警察の中に内通者がいるという設定ですが、本人が登場した時からすぐにバレバレです。
「誰が裏切り者なんだ〜？」とわざとらしく叫んでいたりと・・・
テロリスト対警察の心理戦の部分も、もっと丁寧に描いて欲しかったでしょうか？今ひとつ盛り上がりに欠ける内容だったような気がします。

ＳＡＴのいる中で、身を隠している雪平は、そんな息を呑むような緊迫したシーンで、ハイヒールでコツコツ・・・
雪平の靴音が響くたびに、見つかる！と観ているこっちがヒヤヒヤしてしまいました。
爆破、銃撃戦、多数の死者・・・それを揃えれば、スケールが大きくなるとでも思ったのでしょうか？
テレビゲームを見ているかのように、いとも簡単に人が死んでいくのも、この作品を軽いものにしているようで、もったいないと思ってしまいましたが・・・
敵は、大きくなり、犯罪も大掛かりになるけれど、その分、大味で、ちょっと雑になってしまった・・・

「完全犯罪」の成就を目前にした真犯人に雪平は、どう決着をつけるか？私としては、一番の見どころでしたが？？
彼女の葛藤がもう少し描かれることを期待してしまいましたが・・・アンフェア２に繋がるのでしょうか？

ドラマのアンフェア、とっても好きでした。
それでこのＭｏｖｉｅにも相当期待しちゃってました。
といっても劇場では見逃しちゃってたんでひたすらＤＶＤを待ってたわけです。うまいことレンタル開始日に借りることもできて、やったー♪と思っておりました。

が、しかし・・・と続いちゃうんですよね、このレビュー。
本当に残念なんですけどね。

多分、ドラマを見てなかった人は映画をあんまり楽しめなかったんじゃないでしょうか？先日見てきた『ＨＥＲＯ』の方はドラマを見ていなかった人もそれなりに楽しめる出来だったんですけどね。

すっごい出演者を豪華にしちゃって、話もデッカく８０億円ときたもんだ。なのに、ドラマのあの興奮を超えられない。なんかフツーのアクション映画になっちゃってて・・・

バイオテロの映画としては、『ザ・ロック』にとうてい太刀打ちできるような出来ではないし。

ま、つまんなくないけれどＤＶＤで充分って思います。
それもドラマを見てからご鑑賞くださいませ。

そうそう、江口洋介が雪平の上司役で登場してます。
で、私は今までそんなに江口洋介は好きじゃなかったんですけどね、いやぁ、出てきてすぐにノックアウトされた感じです。
うーん、かっこいい大人の男になってるぅ♪♪♪

最後はトーナメント戦みたいになってしまう話になってしまった。無理矢理ある程度の決着をつけようとするとこうなっちゃうんだよねぇ。残念。
ドラマが面白かっただけに、この映画の展開はドラマから逸脱しすぎた。
そもそも主人公の持ち味が生かされてない。これが大きい。
また、江口は基本的にへたくそだからなぁ(笑)緊迫感がない。たとえば、数メートル下のほうのコンテナで部下の捜査員が大きな声で「何もありませぇええええんー！」と声を届かせるように江口に報告したのに対して、江口は３０ｃｍぐらい先の相手に話しかけるかのような感じで返答する。このあたりなんだよな、なんていうか、アミューズメントパークがディズニーランドに勝てない理由みたいな、そういう細かいところの積み重ねが、いい映画を作るために必須なんだと思うわけです。

警察病院って、病気になったり、怪我した犯罪者が入院してる病院だと思ってました。
警察関係者とその家族を対象にしてて、民間人も受け入れてるんですね。
調べちゃいましたよ。ウィキペディアで。

走って逃げられる人も入院してるのですね。
せん妄になると突然ADLが向上するのと同じ現象かな。
（ほんとに痛かったり、動く気もなくて起き上がれもしなかったご高齢の患者さんが、
認知症が進むとベッド柵乗り越えて普通に立ってたりするんですよ）

SATって、すごく訓練を積んだ特殊精鋭部隊なんでしょう？
そんなに簡単にやられちゃっていいんですか？
いくら内通者がいるからって。
ほんとうのSATの人が観たら怒るのでは。
でも部隊の銘名、失敗だったなーと今回初めて思いました。
「サッと出動だ」って聞こえちゃうんだもん。
そうそう、SAT隊って呼べばいいんですよね。

えっ第一SAT隊が？なんだって？

うーわー
ごちゃごちゃしてきた。ついて行き辛い。

TVシリーズがすごくおもしろかった印象が強いです。
細かいところまで正確には覚えてないんですが、
毎週、毎週、「こいつが犯人か」と思うと、黒幕に操られてただけの繰り返しで
結局こいつかと思ったら、更に最終回に超どんでん返し！みたいな。

あの３ヶ月ほどかけた展開を映画として再現しようとしたのでしょうか?
だとしたら、正直無理があったかもしれません。
2時間って短いんですね。
（つまらない作品を観てるとすごく長く感じますけど）
いろいろ大変だとは思いますが。
内通者が誰かってのも、この人しかいないってくらい意外じゃないし。

でも成宮くんが自分の死期を悟り、少女の前から姿を消すのは、
何だか感動しました。
ネコのようでした。

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例の如く、テレビはほとんど見ないのでドラマは見てません。
脚本的には寄せ集めてきなつくりでアンフェア独特（受け売りです）の二転三転
の犯人像という構成。但し、この二転三転があまりにもわざとらしくテレビの粋を
超えていないのが残念。映画でこれでは通用しません。
きちんとした映画として作ったのなら面白かったかもしれないけど、それもドラマ
の映画化なので愚問なのかもしれないし。アンフェアのファンはアンフェアっぽい
ものを望んでるのでしょうし。突っ込みどころは満載というレベルではなく色々な
下調べを本当にしてるの？と問いただしたくなる有様。ザ・ロックを引き合いに出
してるレビュワーの方もいらっしゃいましたが、確かにアウトラインは似てます。
しかし出来は天地の差どころではありません。

映画ということでスケールを大きくしたのかもしれませんが、逆効果でした。
椎名桔平がもう少し悪のカリスマ性を出せれば全体が引き締まったかもしれない
が、ミスキャストでしょう。あの役所をこなせるのは佐藤浩市ぐらいではないでしょ
うか。もしくはもっと年配の人。それに寺島進が現場を仕切っているところなんて
「交渉人真下正義」を連想させちゃうしとにかく寄せ集め的なイメージが強い。

とは言っても最後の１５分ぐらいは嫌いじゃないです。
完全に次への布石をうってましたが、続きも見てみたいものです。雪村が当然の
如く悪に立ち向かうわけですよね？決定的な証拠を握った状態で。
レビューを読んでいてドラマはけっこう絶賛されているので、見てみようと思う。

映画の続編が出ても見ますね、きっと。
あれ！？ってことはなんだかんだ言っといてけっこう気に入ってるかもしれない（笑）