コントラクト

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猛暑の中「ＨＵＮＴ」「ラスト・ホラー・ムービー」「リリス」と立て続けに憤慨モノ(駄作も大概に・・・レビューの価値無し)に遭遇し、目眩を覚える今日この頃(笑)。
皆さんも暑い中、お身体には御自愛下さい。

原題「BLOOD RED」は、ストーリーの核心に触れる部分なのでコメントは控えるが、邦題の「コントラクト」も悪くない。最初にトランプを連想したのはご愛嬌(笑)、作品の本筋を考えれば納得。
本作の特長はヴィジュアルが中々にスタイリッシュで、そのカット割を含む見せ方も斬新とは言わないまでも良く出来てる。多少ハリウッドを意識したアトモスフィアを感じるが、作風にマッチしてるので嫌味な感じも無い。
スリラーを見慣れた方なら、映像を見て真の狙いを看破する方も多いだろうが、本作はジャンルを語るとネタバレに成るので、差し控えたい。

脚本の着想は、何処かの映画で見た様な(笑)、褒められた独創性は薄いが、物語の魅せ方が意外と上手い為に、最後まで見続ける事は出来る。多少スペイン語が鼻に付くセクションが無いでは無いが欠点には至らない。
なぜ連続殺人を犯しても捕まらないのか？、なぜ突然に殺人鬼に変貌したのか？、その訳は？と謎は尽きないが、何処かの総理大臣と違って「説明責任」は為してるので、良い。
スリラーを標榜する以上は、得心の行く脚本が不可欠だが、本作は反則ギリギリとは言え結末は一応納得出来る。

まあリリース元がアルバトロスなので、過分な期待は可哀想(笑)。不満を挙げると主人公の動機付けは着眼点も含めて良好だが、もう少しメリハリの有る役者の方が楽しめたと思う。幾ら売れてないと言っても、ベテラン俳優にあの扱いは有り得ない。もう少し若い(50際位)な俳優なら、リアリティも増したと思う。
なんて語れるアルバトロス作品なんて、それこそ中々無い(笑)。

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前半は落ちぶれた老俳優が受ける業界での酷い仕打ちに始まり、唐突に殺人を犯し始めるスリラー映画の展開なんですが、後半はガラリとジャンルが変わり観る者を唖然とさせるかもしれません（￣ー＋￣）

老俳優が何故に無意識に殺人を引き起こすのか？
レフィカルの正体は？
が見どころなんですが、主人公がレフィカルから譲り受けたある意味深な小道具で推測出来てしまいます。
先読みせず話を追いかけることのみに専念すれば、後半に意外と言うか興醒めすると言うか、壮大な種明かしが待ってますｗ

少々癖のある作品ですが、スパニッシュホラー独特の雰囲気は薄めで逆に味気無く感じましたが、本作の様な某ジャンル系は私の好みなので、普通に楽しく最後まで観賞出来ました。
アルバにしては上出来の部類じゃないでしょうか。

観終わってから日本版予告編を観て驚きました。
観どころも全部入っちゃってるし、
肝心の二人の正体もネタバレしちゃってるじゃないですか。
オリジナルのほうは、さすがに字幕出ないし、
スペイン語もわからないので判断できませんが、
日本版ほどじゃないと思います。

老俳優がある日を境に連続殺人鬼となる。

特別な技とか派手なアクションとかがあるわけでもなく、
映像的にはあまりグロくないのですが、
その老俳優の、直情的でありながらどこか淡々とした雰囲気。
ためらいも迷いもなく、喜びや悦楽もない。
まるでルーティンワークであるかのように凶行を重ねていく様子に、
いつしか引き込まれてしまいます。

影絵という、レトロな演出あり、
裏腹に最後のほうの弾丸が心臓にめり込んで貫通する描写は新しい。
いろいろと工夫している感じを受けました。

そして、明かされるレフィカルとパブロの正体。
私が観たことのあるホラーではこれは初めてかもしれないけど、
特に目新しくはない気がするのは、
他のジャンルでもキリスト教要素をよく見かけるせいでしょうか。

ソレならふたりとも簡単には死なないだろうと考えると、
なんとなくこんな感じだろうくらいには予想できてしまったラスト。
せめて、捻りか説明がほしかった気もしますが
ホラーなんだからこれでいいとも思えます。

落ちぶれた老俳優の復讐サスペンス・スリラーかと思ってたら後半からオカルトミステリーになり、なんでもありスリラー映画になってしまった。オチも？？？
前半の独特なシナリオ展開に引き込まれ、アルバトロスにしてはけっこういいのではと期待したんですが・・・
前半が良かっただけにもったいないです。もう少しオチの説明があれば納得できたのですが。
それにしてもスペイン語ってとても早口ですね。

シナリオやオチが？？？でもダリオ監督みたいに美学と勢いで押し通すぐらいのパワーがあったら名作になったかも。

主人公が落ちぶれた元スター俳優という演劇や映画に関係する人たちが登場する為か、作風がどことなくハリウッド映画を彷彿とさせる。スペイン映画はそれほど見てないが、いつも見るアメリカのＢ級映画の匂いがした（笑）。これは個人的な感覚による感想なので人によってはまた違った感想をもつことだろう。この作品に興味を持ったのはその予告編のできの良さとそのシチュエーションによるものだった。落ちぶれた元スターの老俳優があるときある男と契約を交わし、人が変わったように殺人を繰り返していく、彼を殺人に駆り立てるのは何か？何のために殺人を繰り返すのか？誰かに操られているのか？等々数々の疑問が湧いて出てきてそれがこの作品への期待感にもなり見てみることにしたのである。

思いのほか良かったのは主役の老俳優である。名前は知らないがその演技はなかなか良かった。プライドの高い落ちぶれた老俳優を見事に演じていたと思う。これは全く予想していなかったのでとても嬉しかった。それ以外にもこの作品に登場する俳優さんたちはなかなかの演技者である。本当にハリウッドのＡ級作品に出てもおかしくない（ちょっと持ち上げすぎかなぁ〜？（＾＾；）ぐらい落ち着いた演技でとても好感が持てた。主役だけでなく脇役の演技も良いのでこの主人公のその後がとても気になると共に、彼と契約を交わした男レフィカルの狙い、目的も知りたくなったって最後まで見てしまったというのが正直な感想だ。

殺人描写はすでに予告編で全て描かれている（笑）。なので恐がりの人は一度予告編を見てから見るかどうか判断した方が良いと思う（＾＾；。ただ、それほど強烈な殺人描写は含まれていないと個人的には考えている。うまくぼかしているのだ。グロい死体が出ることもあるが、こと、殺人描写に関してはたいしたことはない。たぶん予算がなかったのだろう（笑）。影絵を使ったり、古典的な殺人描写を取り入れ工夫している点は評価してあげたい。この作品は殺人描写より俳優陣の演技を楽しむ作品かもしれない。というのも僕にはクライマックスが良くわかっていないのだ、いや、理解できなかったと言うべきか・・・。主人公である契約を交わしたパブロと契約を交わそうと持ちかけたレフィカル・・・・主人公パブロが殺人に走る動機は理解できるのだが、レフィカルの考えていたテヴネ作戦がどういったものだったかが理解できなかったのだ。テヴネというのは主人公の名前だ。パブロ・テヴネが主人公の名前。彼が実はとんでもない人物であることが物語の終盤にわかるのだが、それでもレフィカルのテヴネ作戦の全貌が僕には理解できなかった。それほどラストシーンは意味不明なものと僕の目には映った。誰かわかった人がいるならば教えて欲しい。