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ツォツィ / プレスリー・チュエニヤハエ

ツォツィ /ギャヴィン・フッド

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95

DVD

映画賞受賞作品

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

 2006年のアカデミー外国語映画賞に輝いた衝撃のドラマ。南アフリカのスラム街で暴力と犯罪にまみれた無軌道な人生を送る一人の黒人青年が、生まれたばかりの赤ん坊と出会ったことで初めて人間的な感情に目覚めていく姿を、南アフリカの過酷な現状と共に力強く描き出していく。監督は本作が長編3作目の南アフリカ期待の新鋭ギャヴィン・フッド。南アフリカ、ヨハネスブルクに、不良を意味する“ツォツィ”を名乗る一人の青年がいた。ある日、彼は奪ったBMWの後部座席に生後数ヵ月の赤ん坊を発見、一度は捨て去ろうとしたものの、思い直してその赤ん坊を連れ帰るのだったが…。

作品情報

製作年:

2005年

製作国:

イギリス/南アフリカ

原題:

TSOTSI

受賞記録:

2005年 アカデミー賞 外国語映画賞

DVD

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ジャンル :

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「ツォツィ」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

 2006年のアカデミー外国語映画賞に輝いた衝撃のドラマ。南アフリカのスラム街で暴力と犯罪にまみれた無軌道な人生を送る一人の黒人青年が、生まれたばかりの赤ん坊と出会ったことで初めて人間的な感情に目覚めていく姿を、南アフリカの過酷な現状と共に力強く描き出していく。監督は本作が長編3作目の南アフリカ期待の新鋭ギャヴィン・フッド。南アフリカ、ヨハネスブルクに、不良を意味する“ツォツィ”を名乗る一人の青年がいた。ある日、彼は奪ったBMWの後部座席に生後数ヵ月の赤ん坊を発見、一度は捨て去ろうとしたものの、思い直してその赤ん坊を連れ帰るのだったが…。

「ツォツィ」 の作品情報

作品情報

製作年:

2005年

製作国:

イギリス/南アフリカ

原題:

TSOTSI

受賞記録:

2005年 アカデミー賞 外国語映画賞

「ツォツィ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!

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洋画・邦画

35,500
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国内ドラマも一部含まれております

国内・海外ドラマ

5,400
タイトル以上

アニメ

9,200
タイトル以上

R-18

210,000
タイトル以上

CD

250,000
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※2022年2月 現在のタイトル数

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1〜 5件 / 全95件

アフリカン・ムービーの真打! ネタバレ

投稿日:2007/08/27 レビュアー:masamune

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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最近、アフリカをモチーフにした映画が熱い。私のレビューでも「ホテル・ルワンダ」「ダーウィンの悪夢」「ナイロビの蜂」「ブロッド・ダイヤモンド」「ルワンダの涙」と多種多彩。その中で最もお薦めしたい作品と言えば之だ!。意外にも、アフリカ映画として初のアカデミー賞外国語映画賞に輝いた本作、Oscarの眼力は間違い。
因みにタイトルの「TSOTSI」とは、スラングでギャング=不良を意味する。

物語は、アパルトヘイトの爪跡が色濃く残る、南アフリカのヨハネスブルグの旧黒人居住区が舞台。主人公は寝たきりの母親とD.Vの父親の下で育つが、家出をし名も捨て「ツォツィ」を名乗る・・・辛い生い立ちから目を背けると共に未来も捨てた。教養が品疎とか言うレベルを超えた、「人」としての在り方へ踏み込んだ描写が鮮烈。
日本も自由競争の名の下に「格差社会」が厳然と存在する。更に多層構造として「地域格差」や「医療格差」も内在する。就労した賃金が派遣や請負の名の下に正当に支払われない労働構造は明らかに異常だ。私は幾つもの映画で、アフリカの格差の酷さを見たが、程度は違えど先進国、日本も同じだと痛烈に感じる。

原作者Athol Fugardは世界的な劇作家として有名で、本作は彼が書いた唯一の小説。原作はアパルトヘイトの弾圧がピークだった「60年代」が舞台。この設定を惜しげも無く「現代」へ変更したGavin Hood監督のセンスは素晴らしい。この事で本作はリアリティを持って、見る私達の心を鷲掴みにした。
人種差別の底辺に有る「格差社会」が、歴史と共に何層にも積み重なり、新たな貧困や無秩序な社会を形成する・・・最も大事なテーマをブレずに描く点も秀逸。
本作を強くお薦めする理由は「純粋さ」に有る。数多のアフリカを題材にした映画の中で、本作は最もピュアに、そしてストレートに彼の地の心情を包み隠さず描き切った。それはハリウッドが陥りがちな娯楽性を排除し、偏りがちな脚本をバッサリ捨て、実にシンプルに作り上げてる。
これは素晴らしい原作が要因とも言えるが、監督を初めとして制作陣が「本当のアフリカ」を知り尽くしてるからこそ、佳作が撮れたと実感出来る・・・其処には威風堂々とした貫禄さえ漂う。

本作は本来「人」が成長する過程で得られる「温もり」を、とても純粋な視点で描く。一つの出来事を契機に変わって行く主人公を待ち受ける現実も深くて重い。「ある人」と出会う事で彼が下したラストの決断を見て、私は涙が止まらない・・・。
もしハリウッドが手掛けてたら、このラストは別な描き方をしただろう。私は本作の全う過ぎる此方の方が正解だと思う。格差社会が米国の様に染み付いて無い、アフリカの社会を上手く現してると思うし、見る側もそう有って欲しいと願う。「生きる事の根源的な意味」を率直に問うてるからだ、と。
本作でツォツィが感じた「一筋の希望の灯かり」を点し続ける意味でも、是非多くの人に見て欲しい傑作だ。

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あれ?俺、なんで泣いてるんだろう・・・? ネタバレ

投稿日:2007/10/11 レビュアー:こんちゃん

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 masamuneさんがおっしゃっているように、ストレートでピュアで、ストイックな作品です。
 スラム街出身の不良が、小さな命との関わりから生きる意味を見いだす、「不良少年更正物語」と言ってしまうと、なんだか陳腐な感じですが、そんな単純な話ではないのです。単純な話では無いのですが、あざとさやひねりも、無駄なシーンも一切無しにストレートに突きつけてくるこの作り方は、ある意味衝撃的でした。だからこそ、95分という短い作品の中に、これだけの物語を盛り込めたのでしょう。

 ギャビン・フッド監督は言います。
「南アフリカが問題を抱える中でも未来に希望を抱いているように、どんな人生にも救済とセカンドチャンスがあることを描きたかった」と。
 この監督がただものではないと感じたのが、ツォツィが夕暮れの空き地で、かつて自分が住んでいた土管を眺める場面。ビジュアルのセンスの良さと、このたった一つの場面でツォツィの生い立ちの背景を理解させる説得力。まっとうに生きたいと願うツォツィの思いが伝わる素晴らしいシーンであります。

 主人公ツォツィには、自身も南アフリカのスラム街出身で、過酷な生い立ちを持ち、
「演じるのではなく彼の旅を生きた」
と、圧倒的な存在感でツォツィを演じたプレスリー・チュエニヤハエ。こいつはすごいです。映画は初出演だそうですが、心の葛藤、移ろいをわずかな表情や目の動きと輝きで演じきっているのは賞賛物です。若い頃のデンゼル・ワシントンよりもうまいかもしれません。
 シングル・マザーのミリアムを演じたテリー・ペートも良いです。なんというか、高貴な雰囲気すら感じさせる女性、絶対的な母というものを感じさせてくれます。

 原作は、「差別する側」の白人でありながらもアパルトヘイトに対して声を上げつづけた気骨の劇作家アソル・フガード。小説はこれ1作しか書いていないんですよね。
 躍動感と野生味に溢れたアップテンポのZORAのBGMも効果的に画面を締めてくれます。

 エンディングで、全く不意に涙がこぼれて呆然としてしまいました。この「今後を観客にゆだねる」エンディングは、製作陣が本作で何を訴えたかったのかを真剣に議論した末でのエンディングだということ。素晴らしいです。特典映像として、別エンディングが2種類用意されています。ひとつは原作通りのエンディング。これは、ストーリーが断ち切られるようで、小説としては良いのでしょうが、ちょっとつらいです。もうひとつのエンディングも、その後を考えると暗澹たる気持ちになってしまいそうで、この公開版のエンディングがベストであろうと思います。

 私の想像する「その後」は・・・
 ツォツィは逮捕されますが、赤ん坊に実害がなかったこととジョン夫妻が擁護することによって、執行猶予に。ジョン夫妻が後見人として引き取り、ベビーシッターとして雇いながら教育を受けさせる。ツォツィ(もうツォツィではなく、デビッドか・・)は成長してネルソン・マンデラのような政治家として、南アフリカを近代国家へと導いていくことになる・・・・というものですが・・・そんなにうまくはいかないか・・・?
 赤ん坊を父親の手に返すときのツォツィの涙は、南アフリカの希望のしずくなのだと思いたいのです。

 映倫からR−15の指定を受けたそうですが、何で?と思いますよね。たしかに残虐なシーンもありますけど、TVの方がよっぽど酷い場面を流しています。世界のこういう現状を中学生を含めた少年たちにこそ見て、感じて欲しいと思うのですが。

 「ルワンダの涙」も、是非観て欲しいと思う作品でしたが、これはそれ以上。見終わったときに、妙に暖かい気持ちになれるという点で、更にお勧めです。是非観て下さい。

 

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秀作中の秀作。

投稿日:2007/08/27 レビュアー:MonPetit

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不良の心を照らす 小さな光 ネタバレ

投稿日:2007/10/08 レビュアー:ミルクチョコ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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最近、多く見かけるようになったアフリカを題材とした映画。
この作品も、南アフリカを舞台とした映画ですが、他の作品と一線を画するのは、監督、スタッフ、キャストの全てが、南アフリカの出身者だということです。

南アフリカ、ヨハネスブルクのスラム街で育ったツォツィ(不良という意味)は、仲間と共に犯罪に明け暮れる日々を送っていた。
そんなある日、彼が奪った車の中に、赤ん坊を発見した彼は、捨てることができずに、世話を始める。

ツォツィも、最初は何の表情もなく、目は何処を見ているのかも分からない。感情をまるでどこかに、置き忘れてきたかのように・・・
人を殺しても、その足でバーに行き、ビールを飲む・・・

そんなツォツィも無邪気な子供の頃があったのでしょう。
彼は、貧しい家庭に生まれ、母親は、多分HIVだと思うのですが、死の床にいた。母親が、ツォツィを呼び寄せ、手を握ろうとした時、父親が「移るから離れろ」と怒鳴る。
怯えるツォツィの横には、犬が寄り添うようにいた。
犬が吠えた瞬間、父親は犬を蹴り倒し、犬は足が立たなくなってしまう・・・恐怖のあまり、ツォツィは、家を飛び出し、土管をねぐらに、犯罪の日々を送ることになったのでしょう。

そして、赤ちゃんの存在が彼の心を少しずつ変えていく・・・
オシメを取り替えたり、コンデンスミルクを与えたりと。
赤ちゃんを育てている女の人の家に押し入り、お乳を与えろと脅す。やがて、女性の優しい赤ちゃんの接し方に、少しずつ昔の事を思い出す彼。ツォツィは、赤ちゃんに自分を、若い女性に自分の母親を重ねて見ていたのでしょう。
愛に飢え、愛をとっくに忘れていた彼が、再び、愛を見つけた時、彼の人間らしい感情が戻って来たのでしょうか?
この女性の下を離れる時、彼は聞きます。「赤ちゃんを返したら、またこの家に来てもいいか?」と。
最初のきっかけは、赤ちゃんだったけれども、この若い女性の温かい母親のような存在が彼の心を開くきっかけとなったのだと。
ツォツィが、父親に赤ちゃんを返したときの涙は、温かく本物であったであろうと・・・

彼は、いつの日か、この女性の元に戻るでしょう。ツォツィとしてではなく、本当の名前デビッドとして・・・

このレビューは気に入りましたか? 16人の会員が気に入ったと投稿しています

初々しさと力強さ

投稿日:2007/10/22 レビュアー:港のマリー

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1〜 5件 / 全95件

ユーザーレビュー

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ユーザーレビュー:95件

アフリカン・ムービーの真打!

投稿日

2007/08/27

レビュアー

masamune

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最近、アフリカをモチーフにした映画が熱い。私のレビューでも「ホテル・ルワンダ」「ダーウィンの悪夢」「ナイロビの蜂」「ブロッド・ダイヤモンド」「ルワンダの涙」と多種多彩。その中で最もお薦めしたい作品と言えば之だ!。意外にも、アフリカ映画として初のアカデミー賞外国語映画賞に輝いた本作、Oscarの眼力は間違い。
因みにタイトルの「TSOTSI」とは、スラングでギャング=不良を意味する。

物語は、アパルトヘイトの爪跡が色濃く残る、南アフリカのヨハネスブルグの旧黒人居住区が舞台。主人公は寝たきりの母親とD.Vの父親の下で育つが、家出をし名も捨て「ツォツィ」を名乗る・・・辛い生い立ちから目を背けると共に未来も捨てた。教養が品疎とか言うレベルを超えた、「人」としての在り方へ踏み込んだ描写が鮮烈。
日本も自由競争の名の下に「格差社会」が厳然と存在する。更に多層構造として「地域格差」や「医療格差」も内在する。就労した賃金が派遣や請負の名の下に正当に支払われない労働構造は明らかに異常だ。私は幾つもの映画で、アフリカの格差の酷さを見たが、程度は違えど先進国、日本も同じだと痛烈に感じる。

原作者Athol Fugardは世界的な劇作家として有名で、本作は彼が書いた唯一の小説。原作はアパルトヘイトの弾圧がピークだった「60年代」が舞台。この設定を惜しげも無く「現代」へ変更したGavin Hood監督のセンスは素晴らしい。この事で本作はリアリティを持って、見る私達の心を鷲掴みにした。
人種差別の底辺に有る「格差社会」が、歴史と共に何層にも積み重なり、新たな貧困や無秩序な社会を形成する・・・最も大事なテーマをブレずに描く点も秀逸。
本作を強くお薦めする理由は「純粋さ」に有る。数多のアフリカを題材にした映画の中で、本作は最もピュアに、そしてストレートに彼の地の心情を包み隠さず描き切った。それはハリウッドが陥りがちな娯楽性を排除し、偏りがちな脚本をバッサリ捨て、実にシンプルに作り上げてる。
これは素晴らしい原作が要因とも言えるが、監督を初めとして制作陣が「本当のアフリカ」を知り尽くしてるからこそ、佳作が撮れたと実感出来る・・・其処には威風堂々とした貫禄さえ漂う。

本作は本来「人」が成長する過程で得られる「温もり」を、とても純粋な視点で描く。一つの出来事を契機に変わって行く主人公を待ち受ける現実も深くて重い。「ある人」と出会う事で彼が下したラストの決断を見て、私は涙が止まらない・・・。
もしハリウッドが手掛けてたら、このラストは別な描き方をしただろう。私は本作の全う過ぎる此方の方が正解だと思う。格差社会が米国の様に染み付いて無い、アフリカの社会を上手く現してると思うし、見る側もそう有って欲しいと願う。「生きる事の根源的な意味」を率直に問うてるからだ、と。
本作でツォツィが感じた「一筋の希望の灯かり」を点し続ける意味でも、是非多くの人に見て欲しい傑作だ。

あれ?俺、なんで泣いてるんだろう・・・?

投稿日

2007/10/11

レビュアー

こんちゃん

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 masamuneさんがおっしゃっているように、ストレートでピュアで、ストイックな作品です。
 スラム街出身の不良が、小さな命との関わりから生きる意味を見いだす、「不良少年更正物語」と言ってしまうと、なんだか陳腐な感じですが、そんな単純な話ではないのです。単純な話では無いのですが、あざとさやひねりも、無駄なシーンも一切無しにストレートに突きつけてくるこの作り方は、ある意味衝撃的でした。だからこそ、95分という短い作品の中に、これだけの物語を盛り込めたのでしょう。

 ギャビン・フッド監督は言います。
「南アフリカが問題を抱える中でも未来に希望を抱いているように、どんな人生にも救済とセカンドチャンスがあることを描きたかった」と。
 この監督がただものではないと感じたのが、ツォツィが夕暮れの空き地で、かつて自分が住んでいた土管を眺める場面。ビジュアルのセンスの良さと、このたった一つの場面でツォツィの生い立ちの背景を理解させる説得力。まっとうに生きたいと願うツォツィの思いが伝わる素晴らしいシーンであります。

 主人公ツォツィには、自身も南アフリカのスラム街出身で、過酷な生い立ちを持ち、
「演じるのではなく彼の旅を生きた」
と、圧倒的な存在感でツォツィを演じたプレスリー・チュエニヤハエ。こいつはすごいです。映画は初出演だそうですが、心の葛藤、移ろいをわずかな表情や目の動きと輝きで演じきっているのは賞賛物です。若い頃のデンゼル・ワシントンよりもうまいかもしれません。
 シングル・マザーのミリアムを演じたテリー・ペートも良いです。なんというか、高貴な雰囲気すら感じさせる女性、絶対的な母というものを感じさせてくれます。

 原作は、「差別する側」の白人でありながらもアパルトヘイトに対して声を上げつづけた気骨の劇作家アソル・フガード。小説はこれ1作しか書いていないんですよね。
 躍動感と野生味に溢れたアップテンポのZORAのBGMも効果的に画面を締めてくれます。

 エンディングで、全く不意に涙がこぼれて呆然としてしまいました。この「今後を観客にゆだねる」エンディングは、製作陣が本作で何を訴えたかったのかを真剣に議論した末でのエンディングだということ。素晴らしいです。特典映像として、別エンディングが2種類用意されています。ひとつは原作通りのエンディング。これは、ストーリーが断ち切られるようで、小説としては良いのでしょうが、ちょっとつらいです。もうひとつのエンディングも、その後を考えると暗澹たる気持ちになってしまいそうで、この公開版のエンディングがベストであろうと思います。

 私の想像する「その後」は・・・
 ツォツィは逮捕されますが、赤ん坊に実害がなかったこととジョン夫妻が擁護することによって、執行猶予に。ジョン夫妻が後見人として引き取り、ベビーシッターとして雇いながら教育を受けさせる。ツォツィ(もうツォツィではなく、デビッドか・・)は成長してネルソン・マンデラのような政治家として、南アフリカを近代国家へと導いていくことになる・・・・というものですが・・・そんなにうまくはいかないか・・・?
 赤ん坊を父親の手に返すときのツォツィの涙は、南アフリカの希望のしずくなのだと思いたいのです。

 映倫からR−15の指定を受けたそうですが、何で?と思いますよね。たしかに残虐なシーンもありますけど、TVの方がよっぽど酷い場面を流しています。世界のこういう現状を中学生を含めた少年たちにこそ見て、感じて欲しいと思うのですが。

 「ルワンダの涙」も、是非観て欲しいと思う作品でしたが、これはそれ以上。見終わったときに、妙に暖かい気持ちになれるという点で、更にお勧めです。是非観て下さい。

 

秀作中の秀作。

投稿日

2007/08/27

レビュアー

MonPetit

不良の心を照らす 小さな光

投稿日

2007/10/08

レビュアー

ミルクチョコ

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最近、多く見かけるようになったアフリカを題材とした映画。
この作品も、南アフリカを舞台とした映画ですが、他の作品と一線を画するのは、監督、スタッフ、キャストの全てが、南アフリカの出身者だということです。

南アフリカ、ヨハネスブルクのスラム街で育ったツォツィ(不良という意味)は、仲間と共に犯罪に明け暮れる日々を送っていた。
そんなある日、彼が奪った車の中に、赤ん坊を発見した彼は、捨てることができずに、世話を始める。

ツォツィも、最初は何の表情もなく、目は何処を見ているのかも分からない。感情をまるでどこかに、置き忘れてきたかのように・・・
人を殺しても、その足でバーに行き、ビールを飲む・・・

そんなツォツィも無邪気な子供の頃があったのでしょう。
彼は、貧しい家庭に生まれ、母親は、多分HIVだと思うのですが、死の床にいた。母親が、ツォツィを呼び寄せ、手を握ろうとした時、父親が「移るから離れろ」と怒鳴る。
怯えるツォツィの横には、犬が寄り添うようにいた。
犬が吠えた瞬間、父親は犬を蹴り倒し、犬は足が立たなくなってしまう・・・恐怖のあまり、ツォツィは、家を飛び出し、土管をねぐらに、犯罪の日々を送ることになったのでしょう。

そして、赤ちゃんの存在が彼の心を少しずつ変えていく・・・
オシメを取り替えたり、コンデンスミルクを与えたりと。
赤ちゃんを育てている女の人の家に押し入り、お乳を与えろと脅す。やがて、女性の優しい赤ちゃんの接し方に、少しずつ昔の事を思い出す彼。ツォツィは、赤ちゃんに自分を、若い女性に自分の母親を重ねて見ていたのでしょう。
愛に飢え、愛をとっくに忘れていた彼が、再び、愛を見つけた時、彼の人間らしい感情が戻って来たのでしょうか?
この女性の下を離れる時、彼は聞きます。「赤ちゃんを返したら、またこの家に来てもいいか?」と。
最初のきっかけは、赤ちゃんだったけれども、この若い女性の温かい母親のような存在が彼の心を開くきっかけとなったのだと。
ツォツィが、父親に赤ちゃんを返したときの涙は、温かく本物であったであろうと・・・

彼は、いつの日か、この女性の元に戻るでしょう。ツォツィとしてではなく、本当の名前デビッドとして・・・

初々しさと力強さ

投稿日

2007/10/22

レビュアー

港のマリー

1〜 5件 / 全95件

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