シグルイの画像・ジャケット写真

シグルイ / 佐々木望

シグルイ /南條範夫

平均評価点: 

予告編を検索

全体の平均評価点: (5点満点)

22

DVD

旧作

解説・ストーリー

「月刊チャンピオン」に連載中の人気コミックをアニメ化した第1巻。江戸時代。駿河大納言・徳川忠長の命により、通常は木剣で行われる御前試合が真剣で開催される。片腕の藤木源之助と盲目の伊良子清玄は宿敵同士で…。第1話と第2話を収録。R-15作品。

作品情報

製作年:

2007年

製作国:

日本

キャスト・スタッフ

監督:

浜崎博嗣

出演:

佐々木望篠原恵美加藤精三

脚本:

水上清資水上清資

原作:

南條範夫山口貴由南條範夫

音楽:

吉田潔
シグルイの画像・ジャケット写真

最新巻情報 旧作

レンタル開始日:2008年01月25日

DVD

旧作

新規ご登録はこちら

新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を

14日間無料お試し!
  • 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
    新作をレンタルする方法はこちら
  • ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
  • @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
  • A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
  • B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
  • 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
  • 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。

「シグルイ」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

「月刊チャンピオン」に連載中の人気コミックをアニメ化した第1巻。江戸時代。駿河大納言・徳川忠長の命により、通常は木剣で行われる御前試合が真剣で開催される。片腕の藤木源之助と盲目の伊良子清玄は宿敵同士で…。第1話と第2話を収録。R-15作品。

「シグルイ」 の作品情報

作品情報

製作年:

2007年

製作国:

日本

「シグルイ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

監督:

浜崎博嗣

出演:

佐々木望篠原恵美加藤精三
シグルイの画像・ジャケット写真

最新巻情報 旧作

レンタル開始日:2008年01月25日

TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!

TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!

洋画・邦画

35,500
タイトル以上

国内ドラマも一部含まれております

国内・海外ドラマ

5,400
タイトル以上

アニメ

9,200
タイトル以上

R-18

210,000
タイトル以上

CD

250,000
タイトル以上

※2022年2月 現在のタイトル数

新規ご登録はこちら

新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を

14日間無料お試し!
  • 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
    新作をレンタルする方法はこちら
  • ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
  • @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
  • A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
  • B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
  • 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
  • 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。

関連作品

関連作品

STEINS;GATE

ドーラ、にんぎょのおうこくをすくう

東京ゴッドファーザーズ

チャーミーキティ

新巨人の星

ユーザーレビュー:22件

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

この作品に関するあなたの感想や意見を書いてみませんか?

1〜 5件 / 全22件

伊良子の策略に牛股、藤木引っかかり、虎眼流終焉の時来る! ネタバレ

投稿日:2008/01/31 レビュアー:RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第十一景 月光】
賎機検校(しずはたけんぎょう)の屋敷から帰ってきた岩本虎眼、牛股、藤木。その晩、虎眼は獣のように荒れ狂いひとしきりわめき散らした後、うつぶせになって眠った。それを微動だにせず藤木は見守った。一方、牛股は虎眼のそばを離れたくはなかったが虎眼からの命令で「無双許し虎参り」という名の手法で路銀を調達するために道場を留守にしていた。この「無双許し虎参り」というのは若き日の虎眼の路銀調達法であった。道場に一人で虎眼を守りし藤木の元に濃尾道場から3人の虎眼流免許皆伝の3人、伊吹半心軒、金岡雲竜斎、根尾谷六郎兵衛が訪れた。虎眼にお目通りを願う3人に対し、藤木は手合わせを願い出て3人の腕前を確認する。そしてその藤木は自分を悩ましめた芳香のする手紙を部屋で発見するのだった。その手紙こそ、憎き伊良子清玄からの果たし状であった・・・。

【第十二景 無明逆流れ】
「無双許し虎参り」で道場を後にしていた牛股は賎機検校配下の暗殺者により暗殺されかけ、藤木も伊良子清玄からの偽の果たし状によって道場を後にしていた。中秋の十五夜の夜、道場には竜虎と恐れられた二名の弟子はいなかったのである。もちろんこれは賎機検校と伊良子清玄の策略である。この策略にまんまと牛股、藤木が乗ってしまったのである。そして同時刻、岩本道場を訪ねる男女一組がいた。伊良子清玄といくである。虎眼流が無双の名を失うときが刻一刻と近づいていた・・・。

人気劇画、人気漫画をアニメにするというのは最近増えているように思う。だが僕はこのことにあまり賛同しない。何故ならキッチリ原作通りに最後まで描ききる作品がとても少ないからだ。アニメ「MONSTER」などのようにアニメ化するならキッチリと最後まで映像化して欲しいものである。そして「シグルイ」に関しても中途半端なところで終わってしまった。中途半端というか「これからがシグルイの本当の始まり」というところで終わってしまったのである。それは虎眼流が無双の名を失うこと、つまり、岩本虎眼がこの世から抹殺されることを意味するのだ。思い出して欲しい、シグルイのオープニングを。駿府領主「徳川忠長」自刃シーンを。駿府城御前試合での『隻腕』の藤木源之助と『跛足』の伊良子清玄の対峙する姿を・・・。

何故、藤木は隻腕になったのか?何故、伊良子は跛足になったのか?これらはこのアニメ作品にて描かれていたであろうか?答えは否、全く描かれていない。これらは虎眼流が無双の名を失った後の出来事による結果である。この虎眼流が無双の名を失い、伊良子vs藤木の恐ろしいまでの戦いの軌跡がシグルイ本来の内容である。だからこのアニメ作品はプロローグに過ぎないのだ。噂ではこの第十二景までが第一部で続編の製作が決まっているらしい。もしそうであればこれほど嬉しいことはない。第二部がどこまで製作されるのか?第三部、第四部と続くのか?などの疑問は出てくるが現時点ではその答えを知ることは出来ない。

この作品の素晴らしいところはグロテスクなシーンでも実写のホラー映画などを見るような気持ち悪さがなかったことである。一応R−15指定はされているがそれほど気持ちの悪いシーンはなかったように思う。これはアニメ製作を担当したマッドハウスの経験と技術に他ならないだろう。臓物が飛び散ったり、腸がはみ出たりするシーンも多いシグルイだが不思議と気持ち悪さは感じない。それはリアルでない色合いによるものだろう。しっかり腸だとわかるのだが気持ち悪さを感じないのは色合いが実物と違うという点がその理由だろう。といってもグロテスクさがないというわけではないのだが・・。それと、原作ではさらっと流したシーンを丁寧に原作にはない演出で描いていた点も好感が持てた。今巻で言うなら「虎眼が荒れ狂いうつぶせで寝るシーン」「藤木が3人の免許皆伝と立ち会うシーン」などがそれである。いずれも原作より詳しく丁寧に描かれている。このようなアニメオリジナルシーンを追加することで作品をわかりやすくしている。そしてやはりなんといってもアニメでの限界を超えたと言われるグロテスクシーンの描写であろう。通常の地上波でのテレビアニメならばこんなシーンは到底放送できない。WOWOWだからこそ放送できたのだろう。またそのアニメ製作にチャレンジしたマッドハウスにも驚きを隠せないし感謝したいとも思う。

この第十二景のあとが本当の「シグルイ」。ここまで見てきて続きが知りたいのであれば原作を読むことをお奨めする。もちろん原作はまだ駿府城御前試合にまでは到達していない。第二部の話が本当なら待ち遠しい限りである。

このレビューは気に入りましたか? 11人の会員が気に入ったと投稿しています

残酷無惨時代劇!武士道は死狂いなり! ネタバレ

投稿日:2007/12/29 レビュアー:RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第一景 駿府城御前試合】
時は天下太平の江戸時代初期。三代将軍、家光の実弟である駿河大納言、徳川忠長により御前試合が執り行われようとしていた。しかし、通常、御前試合は真剣ではなく木剣で行うのが通例だが、忠長の命により真剣で執り行われようとしていた。これを家老である鳥居成次が陰腹を斬り真剣試合の愚かさを説いたうえで自らのはらわたを見せ付け主君を諭そうとしたが、効果なく「暗君…」の一言を残し死亡してしまう。そして御前試合が始まり2人の剣士が呼び出された。一人は隻腕の剣士、藤木源之助、もう一人は盲目かつ跛足の剣士、伊良子清玄であった。二人には少なからず何らかの因縁がありそうなのだが、試合が始まり、お互いに構え向き合うのだった・・・・。その7年前伊良子が藤木のいる虎眼流道場に道場破りとして現れた。それが2人の初めての出逢いだった・・・。

【第二景 涎小豆】
道場破りとして虎眼流にやってきた伊良子は藤木を倒し、師範である牛股権左衛門と手合わせするもその実力差は大きく、破れてしまい囚われの身となってしまう。伊良子は野心をもってこの道場にやってきた。それもあって負けを理解した伊良子はすぐに虎眼流への入門を願い出る。そして虎眼流の開祖である岩本虎眼と対面するのだが・・・。

僕はこの作品を見て原作を取り寄せた。この作品の噂はかねてから耳にしていたこともあって興味を持っていたのだ。この作品を見て原作を読まずにはいられなくなった。僕は個人的に剣豪同士の息詰まる勝負が好きだ。一瞬のうちに勝負が決まってしまう。その人の運命が決まってしまうという緊張感と切なさ、儚さが何とも言えないのだ。それは現代に於ける剣道の試合などにも見て取れる。実力者同士の勝負は本当に一瞬で決まってしまうのだ。そしてその場独特の全ての動きが止まったかのような緊張感に包まれた場の雰囲気は特別なものだ。剣道ですらそんなことを感じるのにこれが剣豪同士の真剣での斬り合いとなればそれは壮絶極まりないものになるのは明白で想像に難くない。そんなことを考えさせるような劇画なのだ。その為、残酷描写も少なくなく、この作品はアニメであるにも関わらずR−15指定である。個人的な見解だが原作よりも動きのあるアニメの方が残酷度は高いように見受けられた。原作で敢えてぼかして描いてあるところがより明確に描かれていたりして予想以上にアニメの方が残酷のように感じたのだ。さすがマッドハウスと言うべきなのだろうか?アニメらしい演出とより残酷な描写を入れ原作の雰囲気をそのままに再現している。

時代は天下太平江戸時代初期。3代将軍家光の時代の話である。戦がなくなって武士が武士らしく生きていけなくなりつつあった時代の話である。この時代の剣豪としては宮本武蔵であるとか柳生宗矩などが有名である。そんな時代に岩本虎眼が編み出した虎眼流にまつわる二人の剣士の御前試合に至るまでを描いた作品が「シグルイ」である。さて「シグルイ」とはいったい何だろう?と疑問に思ったことはないだろうか。僕は残酷な作品内容にも惹かれたがこの「シグルイ」というタイトルにも惹かれたのだ。聞いたことのない言葉だったし、一体どんな漢字で書くのか、日本語なのか、ハングル語なのか、はたまたそれともちがう国の言葉なのか、とにかく気になってしようがなかったのだ。結論から言えば「シグルイ=死狂い」なのだ。外国語ではなく立派な日本語だったのだ(^^;。

なんでも武士道を書き記した書物「葉隠」には「武士道は死狂いなり。一人の殺害を数十人して仕かぬるもの。」と書かれているらしい。ここから「シグルイ」というタイトルをつけたのだそうだ。「狂気の領域にまで己を研ぎ澄ませた武士には数十人がかりでも勝つことが出来ない」という意味だそうである。それを体現化したのが本作なのかもしれない。本格時代劇を熱望する僕としては身震いするような言葉である。日本人はつい100年ほど前まで日本刀を所持していたのだ。所持して町中を歩いていたのだ。それを考えただけでも誠に恐ろしい。日本刀の切れ味は他国の刀と比べてもとても鋭い。柔い人間の皮膚などは簡単に切れてしまう。腕の立つ剣士、武士であれば骨を切るのもたやすかろう。そのようなとても危険な武器を当たり前のように所持していたのだ。何かあって斬り合うことにでもなればどちらかが必ず傷つき、下手をすればお互いが致命傷を受ける可能性だってある。ついさっきまで笑っていた人間が次の瞬間笑ったまま死んでいることもあるのだ。それほど武士道とは崇高なものなのだ。それをこの作品は見事に具現化している。だからとても魅力的なのだ。書き足りないので続きは次巻にて書き記すことにしよう。

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

死狂い、マッドな登場人物とクール且つゴアな映像に惚れた ネタバレ

投稿日:2007/11/06 レビュアー:Tsugu

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

江戸初期を時代背景に遺恨極まる駿府城御前試合の顛末を描いた伝奇時代劇らしい。原作は駿府城を駿河城と表現してるそうで、微妙なフィクション性が気になるけど、ド素人の戯言的レビューと言う事で...。

滅多にアニメ見ないんですが、このアニメ凄いです、動きを極端に抑えた画ながら実にスタイリッシュ、登場人物それぞれが発するオーラも強烈。御前試合の主催者たる徳川忠長のキワモノ的な妖しさも堪んないけど、隻腕の藤木源之助と盲目の伊良子清玄の登場からしてミステリアスで背筋がゾクゾクしてきます。

半端無いグロテスクな描写にホラーファンを自認する俺も思わず仰け反っちゃったね。出し惜しみ皆無の出血シーンに内蔵つかみ出しなんて誰が予想できたでしょうか。耽美的なエッセンスも見え隠れ、お子ちゃま無用の大人のアニメですな。

第一話では当然、物語は決しない訳で続きが無茶苦茶気になります。俺が無知なんだけど、意味不明の肩書きついた剣客がたくさん出てきますが、何と言っても濃尾無双の達人・岩本虎眼、唯の死にぞこないと思いきや、偉大としか形容できないお姿を見せてくれます。次巻も楽しみ。

このレビューは気に入りましたか? 5人の会員が気に入ったと投稿しています

伊良子の恨みが虎眼流門下生に向けられる時がきた!犠牲者は誰だ? ネタバレ

投稿日:2007/12/29 レビュアー:RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第七景 牙】
徳川忠長が遠州の統治者となると掛川宿にはあちこちから士官を求めて浪人どもが集まり始めていた。必然的に治安も悪くなりつつあった。伊良子が仕置きを受けてから早3年が経っていた。虎眼流道場には近藤涼之介が入門していた。年は15歳。若くあれども虎眼流中目録の腕前の持ち主である。その彼が浪人の虎眼流に対する侮辱発言に怒り、浪人を一人斬ってしまい、果たし合いにまで発展するのだった。虎眼流の面々、特に牛股は涼之介に対して「でかした!」と笑顔で答える。そして果たし合いが始まろうとしていた・・・。

【第八景 蝉しぐれ】
虎眼流道場に朝一番にやってくるのは決まって藤木であった。その日もいつもと変わらず身を清めた後、道場へと向かう。しかし、道場内はいつもとは違って人の気配がした。そう、いまわしい伊良子の面影をも思い出しながら、道場破りとしてやってきた伊良子を追い詰めた場所についぞ目をやる藤木。しかし、そこに伊良子の姿は当然無かったが、昨日まで元気にしていた涼之介の生首がそこに置かれていた。その生首は顔面を下から真っ二つに切り裂かれていた。そして犯人捜しが始まるのであった・・・。

伊良子仕置き追放事件から3年が経過する。虎眼流には義理許しではあるが中目録の腕前を持つ近藤涼之介が1年半ほど前に入門していた。年端もいかぬ15歳の前髪が残っている幼い剣士である。第七景はそんな涼之介のエピソードが描かれる。ほぼ原作通りの内容であるがなかなかうまい演出だと思う。涼之介に感情移入させておいていきなり殺すのだから見ている方はしてやられたという感じになってしまう。この事件がきっかけで虎眼流は地獄を見せつけられていくのである。シグルイの新しい門が開いた瞬間である。ここからがシグルイの本当の意味でのスタートとなる。

虎眼流のそうそうたる手練れたちがいとも簡単に一人の謎の剣士に殺されていく。それも一太刀で・・・。やられ方は皆同じで身体の下、つまりは股間から頭の先までを切り裂かれるのである。体中に傷がある師範代、宗像新進八郎、目玉が大きく涼之介をこよなく愛すという男色好みの山崎九郎衛門が次々やられてしまう。謎の敵に虎眼流は追い詰められていく。虎眼流の高弟は牛股、藤木、涼之介を除けば4人、いずれもかなりの手練れであり強者である。が、その強者たちをも凌ぐ謎の暗殺者。ここまで見てきた人ならばすぐに犯人が誰だか想像がつくはずである。そう伊良子の復習が始まったのだ。仕置き追放事件の後どうしていたかはわからないが、3年の時を経て伊良子の虎眼流への復習が始まったのである。そして物語は虎眼流の窮地という形で異様な盛り上がりを見せていく・・・。

このレビューは気に入りましたか? 4人の会員が気に入ったと投稿しています

虎眼流後継者を競い合う藤木と伊良子。虎眼の愛人に手を出すのは? ネタバレ

投稿日:2007/12/29 レビュアー:RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第三景 鎌鼬(かまいたち)】
伊良子が虎眼流に入門してから一年が経とうとしていた。伊良子はその才覚によってメキメキと実力をつけ腕を上げていた。一方、伊良子に一度は敗れた藤木は伊良子に対して闘志を燃やし、伊良子に負けじと腕を磨いていた。町中でも伊良子の噂は広まっていた。特に女たちの間では美剣士として名を馳せていた。そんな時、虎眼はいつもの曖昧な時から覚醒し正気を取り戻し、娘、三重の身体が男を受け入れるまでになったことを確認し、虎眼流を伝承するであろう種を決めるため、伊良子、藤木の二人に舟木道場の舟木数馬、兵馬の双子を仕遂げさせるのだが・・。

【第四景 童歌】
町中ではやりの童歌がある。それは岩本虎眼の妾いくのことを歌った歌である。いずれもいくと関わり合いになった人間が死んでしまうことを歌った歌である。そのいくに伊良子は近づいていく。最初はいくの許嫁が亡くなった真相を話すためだけであったのだが、そのうち二人は男と女の仲になってしまう。それを牛股は制したのだが伊良子の野望はとどまることを知らず、関係を続けてしまうのだった。そんな時、岩本虎眼は虎眼流伝承の為の種を決めたのだった・・。

作品的には通常のアニメとは違ってBGMが非常に少ない。あってもとても和風で派手さは全くない。つまりはとても静かな作品であると言えよう。とても静かに物語は進んでいく。そして残酷な描写とともに少なからず女の匂いをも取り入れ、大人のアニメと言うことを嫌と言うほど思い知らされる。間違っても子供と一緒に見てはいけない(笑)。この作品は大人の本格時代劇が好きな人間向きの作品なのだ。

人と人とが真剣を持って斬り合う。これがどういうことかわかるだろうか?日本刀の切れ味は凄いものがある。その武器を使って斬り合えばただではすまない。斬り合う二人の実力に差があるなら、弱い方が一方的に切り刻まれるだろうし、実力に差がなく互角であれば、相対する二人は互いに致命傷を与え合い共倒れになる可能性は高くなる。この作品の原作である、南條範夫氏の「駿河城御前試合」によれば出場剣士11組22名のうち、敗北による死者8名、相打ちによる死者6名、射殺2名、生還6名の中で2名重傷を負ったと記されている。4人いたら1人生き残るという計算になる。それほど真剣での勝負は厳しいものとなるのだ。御前試合の結果に射殺2名となるのは何故なのかはわからないが、そもそもこの御前試合にては真剣での勝負は御法度とされていた。それを「暗君」で有名な徳川忠長が真剣勝負をさせたのである。この物語でも家老である鳥居成次が身をもって真剣勝負を阻止しようとしている。忠長は前巻冒頭にあるように自刃という名の切腹をさせられているのはその奇行によるものである。

その真剣勝負をはじめとする日本刀を使った残酷なシーンの描写が話題となった「シグルイ」ではあるが、その根底にあるもの、引きつけてやまないのはその人間ドラマである。確かに残酷なシーンが目立ち話題に取り上げられるが、作品の主人公である藤木と伊良子の二人の運命と伊良子によってその運命を狂わされた人々が巻き起こす人間ドラマはとても面白い。残酷さはその闘いにリアルさを与え、作品に登場する人々の生き抜く姿を鮮明に浮き彫りにする為のもので、作品のおもしろさを担う一要因に過ぎない。

今巻では伊良子が入門して1年が過ぎ、後継者になるであろうと思われていた藤木をも凌ぐほど実力をつけるに至った伊良子がその野望がゆえにより一層の高みを極めるべく突き進んでいく姿が描かれていく。それとは逆で伊良子に負けて以来、地味にそして地道に技を磨いてきた藤木。彼は元々寡黙な人間であるがより一層寡黙となり、秘めたる決意の元に地道に修行に励んでいく。その二人の行き着く先には地獄が待ち受けているのだが、それはまだ先の話。順風満帆な伊良子の野望は果たしてこのまま続くのだろうか?藤木、伊良子、三重の運命や如何に。

このレビューは気に入りましたか? 4人の会員が気に入ったと投稿しています

1〜 5件 / 全22件

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

ユーザーレビュー:22件

伊良子の策略に牛股、藤木引っかかり、虎眼流終焉の時来る!

投稿日

2008/01/31

レビュアー

RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第十一景 月光】
賎機検校(しずはたけんぎょう)の屋敷から帰ってきた岩本虎眼、牛股、藤木。その晩、虎眼は獣のように荒れ狂いひとしきりわめき散らした後、うつぶせになって眠った。それを微動だにせず藤木は見守った。一方、牛股は虎眼のそばを離れたくはなかったが虎眼からの命令で「無双許し虎参り」という名の手法で路銀を調達するために道場を留守にしていた。この「無双許し虎参り」というのは若き日の虎眼の路銀調達法であった。道場に一人で虎眼を守りし藤木の元に濃尾道場から3人の虎眼流免許皆伝の3人、伊吹半心軒、金岡雲竜斎、根尾谷六郎兵衛が訪れた。虎眼にお目通りを願う3人に対し、藤木は手合わせを願い出て3人の腕前を確認する。そしてその藤木は自分を悩ましめた芳香のする手紙を部屋で発見するのだった。その手紙こそ、憎き伊良子清玄からの果たし状であった・・・。

【第十二景 無明逆流れ】
「無双許し虎参り」で道場を後にしていた牛股は賎機検校配下の暗殺者により暗殺されかけ、藤木も伊良子清玄からの偽の果たし状によって道場を後にしていた。中秋の十五夜の夜、道場には竜虎と恐れられた二名の弟子はいなかったのである。もちろんこれは賎機検校と伊良子清玄の策略である。この策略にまんまと牛股、藤木が乗ってしまったのである。そして同時刻、岩本道場を訪ねる男女一組がいた。伊良子清玄といくである。虎眼流が無双の名を失うときが刻一刻と近づいていた・・・。

人気劇画、人気漫画をアニメにするというのは最近増えているように思う。だが僕はこのことにあまり賛同しない。何故ならキッチリ原作通りに最後まで描ききる作品がとても少ないからだ。アニメ「MONSTER」などのようにアニメ化するならキッチリと最後まで映像化して欲しいものである。そして「シグルイ」に関しても中途半端なところで終わってしまった。中途半端というか「これからがシグルイの本当の始まり」というところで終わってしまったのである。それは虎眼流が無双の名を失うこと、つまり、岩本虎眼がこの世から抹殺されることを意味するのだ。思い出して欲しい、シグルイのオープニングを。駿府領主「徳川忠長」自刃シーンを。駿府城御前試合での『隻腕』の藤木源之助と『跛足』の伊良子清玄の対峙する姿を・・・。

何故、藤木は隻腕になったのか?何故、伊良子は跛足になったのか?これらはこのアニメ作品にて描かれていたであろうか?答えは否、全く描かれていない。これらは虎眼流が無双の名を失った後の出来事による結果である。この虎眼流が無双の名を失い、伊良子vs藤木の恐ろしいまでの戦いの軌跡がシグルイ本来の内容である。だからこのアニメ作品はプロローグに過ぎないのだ。噂ではこの第十二景までが第一部で続編の製作が決まっているらしい。もしそうであればこれほど嬉しいことはない。第二部がどこまで製作されるのか?第三部、第四部と続くのか?などの疑問は出てくるが現時点ではその答えを知ることは出来ない。

この作品の素晴らしいところはグロテスクなシーンでも実写のホラー映画などを見るような気持ち悪さがなかったことである。一応R−15指定はされているがそれほど気持ちの悪いシーンはなかったように思う。これはアニメ製作を担当したマッドハウスの経験と技術に他ならないだろう。臓物が飛び散ったり、腸がはみ出たりするシーンも多いシグルイだが不思議と気持ち悪さは感じない。それはリアルでない色合いによるものだろう。しっかり腸だとわかるのだが気持ち悪さを感じないのは色合いが実物と違うという点がその理由だろう。といってもグロテスクさがないというわけではないのだが・・。それと、原作ではさらっと流したシーンを丁寧に原作にはない演出で描いていた点も好感が持てた。今巻で言うなら「虎眼が荒れ狂いうつぶせで寝るシーン」「藤木が3人の免許皆伝と立ち会うシーン」などがそれである。いずれも原作より詳しく丁寧に描かれている。このようなアニメオリジナルシーンを追加することで作品をわかりやすくしている。そしてやはりなんといってもアニメでの限界を超えたと言われるグロテスクシーンの描写であろう。通常の地上波でのテレビアニメならばこんなシーンは到底放送できない。WOWOWだからこそ放送できたのだろう。またそのアニメ製作にチャレンジしたマッドハウスにも驚きを隠せないし感謝したいとも思う。

この第十二景のあとが本当の「シグルイ」。ここまで見てきて続きが知りたいのであれば原作を読むことをお奨めする。もちろん原作はまだ駿府城御前試合にまでは到達していない。第二部の話が本当なら待ち遠しい限りである。

残酷無惨時代劇!武士道は死狂いなり!

投稿日

2007/12/29

レビュアー

RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第一景 駿府城御前試合】
時は天下太平の江戸時代初期。三代将軍、家光の実弟である駿河大納言、徳川忠長により御前試合が執り行われようとしていた。しかし、通常、御前試合は真剣ではなく木剣で行うのが通例だが、忠長の命により真剣で執り行われようとしていた。これを家老である鳥居成次が陰腹を斬り真剣試合の愚かさを説いたうえで自らのはらわたを見せ付け主君を諭そうとしたが、効果なく「暗君…」の一言を残し死亡してしまう。そして御前試合が始まり2人の剣士が呼び出された。一人は隻腕の剣士、藤木源之助、もう一人は盲目かつ跛足の剣士、伊良子清玄であった。二人には少なからず何らかの因縁がありそうなのだが、試合が始まり、お互いに構え向き合うのだった・・・・。その7年前伊良子が藤木のいる虎眼流道場に道場破りとして現れた。それが2人の初めての出逢いだった・・・。

【第二景 涎小豆】
道場破りとして虎眼流にやってきた伊良子は藤木を倒し、師範である牛股権左衛門と手合わせするもその実力差は大きく、破れてしまい囚われの身となってしまう。伊良子は野心をもってこの道場にやってきた。それもあって負けを理解した伊良子はすぐに虎眼流への入門を願い出る。そして虎眼流の開祖である岩本虎眼と対面するのだが・・・。

僕はこの作品を見て原作を取り寄せた。この作品の噂はかねてから耳にしていたこともあって興味を持っていたのだ。この作品を見て原作を読まずにはいられなくなった。僕は個人的に剣豪同士の息詰まる勝負が好きだ。一瞬のうちに勝負が決まってしまう。その人の運命が決まってしまうという緊張感と切なさ、儚さが何とも言えないのだ。それは現代に於ける剣道の試合などにも見て取れる。実力者同士の勝負は本当に一瞬で決まってしまうのだ。そしてその場独特の全ての動きが止まったかのような緊張感に包まれた場の雰囲気は特別なものだ。剣道ですらそんなことを感じるのにこれが剣豪同士の真剣での斬り合いとなればそれは壮絶極まりないものになるのは明白で想像に難くない。そんなことを考えさせるような劇画なのだ。その為、残酷描写も少なくなく、この作品はアニメであるにも関わらずR−15指定である。個人的な見解だが原作よりも動きのあるアニメの方が残酷度は高いように見受けられた。原作で敢えてぼかして描いてあるところがより明確に描かれていたりして予想以上にアニメの方が残酷のように感じたのだ。さすがマッドハウスと言うべきなのだろうか?アニメらしい演出とより残酷な描写を入れ原作の雰囲気をそのままに再現している。

時代は天下太平江戸時代初期。3代将軍家光の時代の話である。戦がなくなって武士が武士らしく生きていけなくなりつつあった時代の話である。この時代の剣豪としては宮本武蔵であるとか柳生宗矩などが有名である。そんな時代に岩本虎眼が編み出した虎眼流にまつわる二人の剣士の御前試合に至るまでを描いた作品が「シグルイ」である。さて「シグルイ」とはいったい何だろう?と疑問に思ったことはないだろうか。僕は残酷な作品内容にも惹かれたがこの「シグルイ」というタイトルにも惹かれたのだ。聞いたことのない言葉だったし、一体どんな漢字で書くのか、日本語なのか、ハングル語なのか、はたまたそれともちがう国の言葉なのか、とにかく気になってしようがなかったのだ。結論から言えば「シグルイ=死狂い」なのだ。外国語ではなく立派な日本語だったのだ(^^;。

なんでも武士道を書き記した書物「葉隠」には「武士道は死狂いなり。一人の殺害を数十人して仕かぬるもの。」と書かれているらしい。ここから「シグルイ」というタイトルをつけたのだそうだ。「狂気の領域にまで己を研ぎ澄ませた武士には数十人がかりでも勝つことが出来ない」という意味だそうである。それを体現化したのが本作なのかもしれない。本格時代劇を熱望する僕としては身震いするような言葉である。日本人はつい100年ほど前まで日本刀を所持していたのだ。所持して町中を歩いていたのだ。それを考えただけでも誠に恐ろしい。日本刀の切れ味は他国の刀と比べてもとても鋭い。柔い人間の皮膚などは簡単に切れてしまう。腕の立つ剣士、武士であれば骨を切るのもたやすかろう。そのようなとても危険な武器を当たり前のように所持していたのだ。何かあって斬り合うことにでもなればどちらかが必ず傷つき、下手をすればお互いが致命傷を受ける可能性だってある。ついさっきまで笑っていた人間が次の瞬間笑ったまま死んでいることもあるのだ。それほど武士道とは崇高なものなのだ。それをこの作品は見事に具現化している。だからとても魅力的なのだ。書き足りないので続きは次巻にて書き記すことにしよう。

死狂い、マッドな登場人物とクール且つゴアな映像に惚れた

投稿日

2007/11/06

レビュアー

Tsugu

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

江戸初期を時代背景に遺恨極まる駿府城御前試合の顛末を描いた伝奇時代劇らしい。原作は駿府城を駿河城と表現してるそうで、微妙なフィクション性が気になるけど、ド素人の戯言的レビューと言う事で...。

滅多にアニメ見ないんですが、このアニメ凄いです、動きを極端に抑えた画ながら実にスタイリッシュ、登場人物それぞれが発するオーラも強烈。御前試合の主催者たる徳川忠長のキワモノ的な妖しさも堪んないけど、隻腕の藤木源之助と盲目の伊良子清玄の登場からしてミステリアスで背筋がゾクゾクしてきます。

半端無いグロテスクな描写にホラーファンを自認する俺も思わず仰け反っちゃったね。出し惜しみ皆無の出血シーンに内蔵つかみ出しなんて誰が予想できたでしょうか。耽美的なエッセンスも見え隠れ、お子ちゃま無用の大人のアニメですな。

第一話では当然、物語は決しない訳で続きが無茶苦茶気になります。俺が無知なんだけど、意味不明の肩書きついた剣客がたくさん出てきますが、何と言っても濃尾無双の達人・岩本虎眼、唯の死にぞこないと思いきや、偉大としか形容できないお姿を見せてくれます。次巻も楽しみ。

伊良子の恨みが虎眼流門下生に向けられる時がきた!犠牲者は誰だ?

投稿日

2007/12/29

レビュアー

RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第七景 牙】
徳川忠長が遠州の統治者となると掛川宿にはあちこちから士官を求めて浪人どもが集まり始めていた。必然的に治安も悪くなりつつあった。伊良子が仕置きを受けてから早3年が経っていた。虎眼流道場には近藤涼之介が入門していた。年は15歳。若くあれども虎眼流中目録の腕前の持ち主である。その彼が浪人の虎眼流に対する侮辱発言に怒り、浪人を一人斬ってしまい、果たし合いにまで発展するのだった。虎眼流の面々、特に牛股は涼之介に対して「でかした!」と笑顔で答える。そして果たし合いが始まろうとしていた・・・。

【第八景 蝉しぐれ】
虎眼流道場に朝一番にやってくるのは決まって藤木であった。その日もいつもと変わらず身を清めた後、道場へと向かう。しかし、道場内はいつもとは違って人の気配がした。そう、いまわしい伊良子の面影をも思い出しながら、道場破りとしてやってきた伊良子を追い詰めた場所についぞ目をやる藤木。しかし、そこに伊良子の姿は当然無かったが、昨日まで元気にしていた涼之介の生首がそこに置かれていた。その生首は顔面を下から真っ二つに切り裂かれていた。そして犯人捜しが始まるのであった・・・。

伊良子仕置き追放事件から3年が経過する。虎眼流には義理許しではあるが中目録の腕前を持つ近藤涼之介が1年半ほど前に入門していた。年端もいかぬ15歳の前髪が残っている幼い剣士である。第七景はそんな涼之介のエピソードが描かれる。ほぼ原作通りの内容であるがなかなかうまい演出だと思う。涼之介に感情移入させておいていきなり殺すのだから見ている方はしてやられたという感じになってしまう。この事件がきっかけで虎眼流は地獄を見せつけられていくのである。シグルイの新しい門が開いた瞬間である。ここからがシグルイの本当の意味でのスタートとなる。

虎眼流のそうそうたる手練れたちがいとも簡単に一人の謎の剣士に殺されていく。それも一太刀で・・・。やられ方は皆同じで身体の下、つまりは股間から頭の先までを切り裂かれるのである。体中に傷がある師範代、宗像新進八郎、目玉が大きく涼之介をこよなく愛すという男色好みの山崎九郎衛門が次々やられてしまう。謎の敵に虎眼流は追い詰められていく。虎眼流の高弟は牛股、藤木、涼之介を除けば4人、いずれもかなりの手練れであり強者である。が、その強者たちをも凌ぐ謎の暗殺者。ここまで見てきた人ならばすぐに犯人が誰だか想像がつくはずである。そう伊良子の復習が始まったのだ。仕置き追放事件の後どうしていたかはわからないが、3年の時を経て伊良子の虎眼流への復習が始まったのである。そして物語は虎眼流の窮地という形で異様な盛り上がりを見せていく・・・。

虎眼流後継者を競い合う藤木と伊良子。虎眼の愛人に手を出すのは?

投稿日

2007/12/29

レビュアー

RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する


【第三景 鎌鼬(かまいたち)】
伊良子が虎眼流に入門してから一年が経とうとしていた。伊良子はその才覚によってメキメキと実力をつけ腕を上げていた。一方、伊良子に一度は敗れた藤木は伊良子に対して闘志を燃やし、伊良子に負けじと腕を磨いていた。町中でも伊良子の噂は広まっていた。特に女たちの間では美剣士として名を馳せていた。そんな時、虎眼はいつもの曖昧な時から覚醒し正気を取り戻し、娘、三重の身体が男を受け入れるまでになったことを確認し、虎眼流を伝承するであろう種を決めるため、伊良子、藤木の二人に舟木道場の舟木数馬、兵馬の双子を仕遂げさせるのだが・・。

【第四景 童歌】
町中ではやりの童歌がある。それは岩本虎眼の妾いくのことを歌った歌である。いずれもいくと関わり合いになった人間が死んでしまうことを歌った歌である。そのいくに伊良子は近づいていく。最初はいくの許嫁が亡くなった真相を話すためだけであったのだが、そのうち二人は男と女の仲になってしまう。それを牛股は制したのだが伊良子の野望はとどまることを知らず、関係を続けてしまうのだった。そんな時、岩本虎眼は虎眼流伝承の為の種を決めたのだった・・。

作品的には通常のアニメとは違ってBGMが非常に少ない。あってもとても和風で派手さは全くない。つまりはとても静かな作品であると言えよう。とても静かに物語は進んでいく。そして残酷な描写とともに少なからず女の匂いをも取り入れ、大人のアニメと言うことを嫌と言うほど思い知らされる。間違っても子供と一緒に見てはいけない(笑)。この作品は大人の本格時代劇が好きな人間向きの作品なのだ。

人と人とが真剣を持って斬り合う。これがどういうことかわかるだろうか?日本刀の切れ味は凄いものがある。その武器を使って斬り合えばただではすまない。斬り合う二人の実力に差があるなら、弱い方が一方的に切り刻まれるだろうし、実力に差がなく互角であれば、相対する二人は互いに致命傷を与え合い共倒れになる可能性は高くなる。この作品の原作である、南條範夫氏の「駿河城御前試合」によれば出場剣士11組22名のうち、敗北による死者8名、相打ちによる死者6名、射殺2名、生還6名の中で2名重傷を負ったと記されている。4人いたら1人生き残るという計算になる。それほど真剣での勝負は厳しいものとなるのだ。御前試合の結果に射殺2名となるのは何故なのかはわからないが、そもそもこの御前試合にては真剣での勝負は御法度とされていた。それを「暗君」で有名な徳川忠長が真剣勝負をさせたのである。この物語でも家老である鳥居成次が身をもって真剣勝負を阻止しようとしている。忠長は前巻冒頭にあるように自刃という名の切腹をさせられているのはその奇行によるものである。

その真剣勝負をはじめとする日本刀を使った残酷なシーンの描写が話題となった「シグルイ」ではあるが、その根底にあるもの、引きつけてやまないのはその人間ドラマである。確かに残酷なシーンが目立ち話題に取り上げられるが、作品の主人公である藤木と伊良子の二人の運命と伊良子によってその運命を狂わされた人々が巻き起こす人間ドラマはとても面白い。残酷さはその闘いにリアルさを与え、作品に登場する人々の生き抜く姿を鮮明に浮き彫りにする為のもので、作品のおもしろさを担う一要因に過ぎない。

今巻では伊良子が入門して1年が過ぎ、後継者になるであろうと思われていた藤木をも凌ぐほど実力をつけるに至った伊良子がその野望がゆえにより一層の高みを極めるべく突き進んでいく姿が描かれていく。それとは逆で伊良子に負けて以来、地味にそして地道に技を磨いてきた藤木。彼は元々寡黙な人間であるがより一層寡黙となり、秘めたる決意の元に地道に修行に励んでいく。その二人の行き着く先には地獄が待ち受けているのだが、それはまだ先の話。順風満帆な伊良子の野望は果たしてこのまま続くのだろうか?藤木、伊良子、三重の運命や如何に。

1〜 5件 / 全22件

新規ご登録はこちら

新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を

14日間無料お試し!
  • 無料お試し期間中『新作』はレンタル対象外です。
    新作をレンタルする方法はこちら
  • ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@ABのいずれかに該当する方に限ります。
  • @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
  • A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
  • B上記@Aのほか、当社が不定期で実施する期間限定キャンペーンにおいて、キャンペーン開始時に、当社が定める参加条件を満たした方
  • 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。(但し、上記Bの対象者に限り、新作もレンタル対象となる場合があります)
  • 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。

ご利用の流れ

ご利用の流れ

@ 会員登録

申し込みフォームへ記入

申し込みフォームへ記入したら登録完了!

A 作品をレンタル

作品をレンタル

借りたい作品をリストアップするだけ!
発送可能な商品を自宅にお届けします。

B ポストに返却

ポストに返却

商品をポストに投函すればOK!

よくあるご質問

よくあるご質問

もちろん無料お試し期間中に退会することも可能です。 また、その場合は料金は一切かかりません。

無料お試し中も、都度レンタルは、有料でご利用いただくことができます。
また、無料お試し中に解約され、何らかの理由でレンタル商品を期日までにご返却いただけなかった場合に、追加料金が発生する場合がございます。

定額プランは1つの封筒に2枚入り、お届けいたします。
届いた往復封筒でポストへご投函いただき、当社配送センターにてご返却を確認できましたら次の封筒を発送致します。繰り返しでご登録のプラン枚数までご利用いただけます。

各プランはこちら

各プランはこちら

  • 宅配レンタル 定額4プラン
    月額1,026円税込
    • DVD/CDが定額で月4枚レンタルできる!※1
    新規登録する
  • 都度課金 プラン
    無料会員 月額0円税込 ※都度レンタル時の費用は発生します
    • 月額無料で単品レンタルを楽しみたい方におすすめ!
    新規登録する

※1 無料お試し期間中の「新作」レンタルは対象外です。

シグルイ