岸和田少年愚連隊　中華街のロミオとジュリエット

　カオルちゃんシリーズの最新作ですが、これは出来としては今ひとつです。今までのシリーズのお約束にあまりにも乗っかりすぎというか、新しい魅力がほとんどありません。
　最大の見所は船木誠勝演じる中華街番長。完全にブルース・リーをコピーしています。船木自身はブルース・リーの大ファンで、リーになりたくて体を鍛えてプロレスラーになったほどですから、ちょっとした動きまでほとんど完璧にリーになりきっています。
　「ドラゴンへの道」でチャック・ノリスと闘う前にリーが見せた準備運動（体の柔かさが際立っておりました）や、軽快なステップを、船木もちゃんと見せてくれます。クンフー好きにはたまらない場面でした。
　そこが新しいだけで、あとはいつも通りの展開。まあシリーズものなのでいつも通りでいいんですけど、ちょっと飽きてきます。今回はイサミちゃんもあんまり活躍しませんし、四国の番長・四万十にももうちょっと頑張って欲しかったです。
　中華街の対立する２家族の物語は実に予定調和ですが、吉本新喜劇感覚で見ればそれも悪くはありませんでした。なんだかんだいっても、結局面白かったです。また新作が見たいです。今度はちょっと新しい展開にして欲しいですけどね。

何故か関西では正月になると「岸和田少年〜」シリーズが放映される。かつて「トラック野郎」シリーズが放映されてた名残なのだろうか！？どちらも低俗でくだらないのだがＢ物（Ｂ級作品）っぽくて好きだ。
ここまでこのシリーズ続いてるのは、それなりの人気とスポンサーのおかげなのだろう。

1960年代の岸和田での設定。
伝説の番長“村山カオル”１６歳を竹内力さんが怪演！下品極まりない役を演じきってるとこが凄いです。

ジャケットを見ると、カオル　ＶＳ　パンダ　のように見えますが違います。少し残念。
『中華街のロミオとジュリエット』と副題付けてますが、今の時代にロミオとジュリエットです！すばらしい！Ｂ物好きにはたまらないと思います。ナイスセンス！ＧＪ！この昭和の臭いがたまらなく好きです！

番長武者修行の為に全国を行脚してるカオル。
ある日、立ち寄ったのが神戸中華街。そこでは2つの家系の派閥が・・・しかし悲しいかな互いの家系の男女が恋をしてしまう・・・。そこへ厄介になるカオルであった。

今回のカオルは今までと一味違います。武者修行の成果があったのか？番長の資質が芽生えてきたのか？いつもなら鬼のようなカオルなんですが、２人の男女の仲を取り持ったり、四国総番“四万十剛”が体調不良で倒れると病院に連れて行ったりと『番長の役目として』と言って助けたりします。なかなかカッコ良いです！
このような成長が見れるとは。

話的には想像される通りだと思います。
ハッキリ言って低俗でくだらないです。この手の物が苦手な方は御遠慮下さい。好きな方だけどうぞ！
ただ、私はこのくだらない昭和の香りが好きです。

「ロシアより〜〜〜」が最高に笑えたので、次はどうか？と見てみたら、やっぱり最高笑える！
この番長、必要最小限しかセリフがなく、
他は「う〜〜〜〜っ」、
「あっん？」、「あーーーーーーっ」って、クビを振りながら、涎を垂らしながら言ってるだけ。
お人よしな性格だから、旅先で出会った人情模様に巻き込まれて、助けてあげてって。

キャラ設定がムチャクチャ。
なのに、岸和田シリーズらしく、最後は心温まる。

これを見ると、金融伝の力さん、見られなくなるかもよ。
吹き出しちゃうから。

ずっと見ようって思ってたんだけど、今回やっと見れました！
力さんカワイイし、かっこいいし、サイコーでした！！！

暴れっぷりまずまず。会話ができてるのでキレ具合はいまいちか。バカバカしさが良いので疲れた時にいいんでは。