クレイジー・ママ

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『羊たちの沈黙』でのちにすっかり有名になるジョナサン・デミが、かのロジャー・コーマンの下で撮った初期作。このページには1990年と表記されていますが、1975年作品です。
　1920-30年代のアメリカでボニー＆クライドのように名を馳せた「バーカー一家」は、母親ケイトと四人の息子などからなる非道なギャング・ファミリー。コーマンはこの素材が気に入ったのか、彼らをモデルに何本もの映画を作っているようです。
　最初がコーマン自身の監督作である『血まみれギャングママ』（1970）。もっとも史実に近いものらしく、近親相姦や息子のシンナー中毒なども含めて破滅的な一家の行状をリアルに描いて、暗澹たる印象を残す犯罪映画の秀作です。終盤に向かって壊れてゆくママを見事に演じたシェリー・ウィンタースをはじめ、ブルース・ダーン、デ・ニーロなどの安っぽい存在感がとても素晴らしい作品です。
　次いでスティーヴ・カーヴァーの傑作『ビッグ・バッド・ママ』（1974）。B級でありながら、スタイリッシュなピカレスク・ロマンの香りすら漂う逸品と言えば褒めすぎでしょうか。これはDISCASにもありますので、そちらをご参照。監督を替えた『２』についてはコメント欄でそのうち書きたいと思っています。
　そして三作目がこの『クレイジー・ママ』というわけです。前の二作がタイプは違うとはいえ、優劣付けがたい傑作であるのに比べると、一段、いや二段ほど落ちてしまうのはやむを得ないところでしょう。同じことをしても仕方ないので、本作は1950年代に時代を移し、人情コメディに舵を切りました。残念ながら、それが成功したとはあまり思えません。ロックンロールやバイクレースの幸福な時代に、バーカー一家のような刹那的なギャングは合っていないんですね。
　ファミリーは祖母・母・妊娠中の娘の三代の女性を軸にして、彼女らには犯罪に走るそれなりの理由があり、前二作のようにどこか狂っているわけでもありません。比べると感情移入しやすく、まともに見えてしまいます。孤独な老女や寄ってきた男たちと疑似家族を作っていき、やがてそれは偽装誘拐計画の破綻とともに当然のように壊れていきます。その寂寥感は、コーマン的というより同時代のニューシネマに影響を強く受けていると思うのですが、そこにやや無理なハッピーエンドをつけているとことがデミらしさなのかもしれません。まとまりはよく後味も悪くはないのですが、凡庸というほかないと思われました。これを見ると、『羊たち…』の成功はフロックで、カーヴァーほどの才能はないのは確かだろうと思われます。『怒りの山河』など数本は面白かったのですけれども。特典映像でコーマンがデミの『シャレード』リメイクを褒めていてびっくり、35点。

ロジャーコーマン妻 ナンシーがメインのプロヂュース
古い映画なので画質はさすがに悪いよ スタンダードでカラー
フィクスの画面で ジョナサンデミ ばっちりショットを決めるね
最初からデミは上手いんだなあ 撮影のセカンドにタクフジモトが
いる

お話は地元銀行資本に土地を強奪された ママと娘達が自分達の
土地を再領土化する為 戦争機械と化して大暴れ 造反有理で痛快也
森崎東に即 通じるのだが おばあちゃんも警官も死ぬ 非情の逃避行
しかし まあサービス満点で面白いよ カーチェイス クラッシュは
地味な「ラストラン」の上を行ってます

あれ よふかしさん 35点は無いでしょう さっさと出て来なさい

20分までは我慢してたけど、見ていられなくなって（注；いつもなら「観て」と書くところだが…）
停止した。音楽と映像はいいのだが、というか、かろうじて及第点なんだが、おばはん達の描き方が趣味に合わんかった。
機会があれば再見しますが…