軍法会議 / ゲーリー・クーパー
軍法会議
/オットー・プレミンジャー
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(5)
解説・ストーリー
航空軍事力の重要性を唱え、のちの真珠湾攻撃を予見したとも言える、ビリー・ミッチェル大佐の物語。第一次大戦の英雄ミッチェル将軍は、その主張のために統帥権の侵害として軍法会議にかけられる。弁護側は、彼の主張が、如何に時代を先見してきたかを主張するが……。 JAN:4589609948587
航空軍事力の重要性を唱え、のちの真珠湾攻撃を予見したとも言える、ビリー・ミッチェル大佐の物語。第一次大戦の英雄ミッチェル将軍は、その主張のために統帥権の侵害として軍法会議にかけられる。弁護側は、彼の主張が、如何に時代を先見してきたかを主張するが……。 JAN:4589609948587
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「軍法会議」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
航空軍事力の重要性を唱え、のちの真珠湾攻撃を予見したとも言える、ビリー・ミッチェル大佐の物語。第一次大戦の英雄ミッチェル将軍は、その主張のために統帥権の侵害として軍法会議にかけられる。弁護側は、彼の主張が、如何に時代を先見してきたかを主張するが……。 JAN:4589609948587
「軍法会議」 の作品情報
「軍法会議」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
【販売禁止】軍法会議(スペシャル・プライス)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
102分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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DLDP058 |
2019年05月08日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
6枚
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0人
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ユーザーレビュー:5件
陸軍・海軍・空軍
「軍法会議」(1956年、米国、カラー、99分)。
ビリー・ミッチェル(1879〜1936)は、米国の元・陸軍少将。この映画は、1921年7月13日〜21日、ミッチェル指揮のもとに行われた「米陸海軍協同」の戦艦への爆撃実験の場面から始まります。見始めて、あ、これはいかん、と思いました。戦前の米軍の組織も軍服も知らない自分にとっては登場人物の交通整理ができないのです。そこで映画を止めて、下勉強をし、改めて見てみることにしました。調べて見ると、これが本当に複雑です。下記、間違っていたら、詳しい方のご助言を仰ぎたいと思っています。
現在の米軍は、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊の五軍体制です。
米軍で空軍が完全に独立するのが1947年。戦前、米陸軍は航空部航空隊として航空兵力を持っていたのです。いっぽう海軍の空母には海軍の艦上戦闘機が配備されていました。
つまり、陸軍も海軍もそれぞれ航空兵力をもっていたのです。これは、戦前の日本軍も同じと思われます。「零式艦上戦闘機」(通称「零戦」)は日本海軍・航空隊の戦闘機。「一式戦闘機」(通称「隼」)は日本陸軍・航空部隊の戦闘機。「特攻隊」と一口に言うが、鹿児島の知覧から飛び立ったのは陸軍の「隼」「陸攻」「飛燕」などに乗った若者、鹿児島の鹿屋から飛び立ったのは「零戦」に乗った若者でした。1945年3月10日の東京大空襲を行ったのは、陥落していたグアム、テニアン、サイパンの飛行場から飛び立った米陸軍航空隊のB−29。同年4月7日、九州の坊ノ岬沖海戦で戦艦大和を沈めたのは米海軍の空母から飛び立った米海軍の爆撃機「SB2C」・雷撃機「TBF」。8月6日、広島に原爆を投下したのはテニアンから飛び立った米陸軍・航空局の「B29」(「エノラ・ゲイ」)。8月9日、長崎に原爆を投下したのはテニアンから飛び立った米陸軍・航空局の「B29」(「ボックス・カー」)でした。
さて、下調べが長くなりました。「軍法会議」の冒頭場面です。最初の字幕クレジットでは(連合国側の米国は本格的戦闘に参加していない)「連合軍の勝利に終わった第一次世界大戦は早くも忘れ去られようとしていた 米陸軍と海軍は弱体化が激しく 陸軍航空部は 今やお荷物扱いだった 1921年バージニア州沿岸にて 陸海両軍の将官がとある実験を計画していた」と流れる。自ら旧式・複葉の小型水上離発機で海軍の船にミッチェル(ゲーリー・クーパー)が登場。ここで、カーキ色が陸軍、濃紺が海軍の軍服だと了解。海軍の幹部と握手をする。海軍のミッチェル准将はゲージ大将を紹介する。ゲージは部下のランスダウン少佐が実験中は飛行船で巡回すると言う。ここで、すでに旧式だ。(飛行船の危険性はドイツの「ヒンデンブルグ」号の爆発事故で明らかに。)
ここでおかしな字幕が入る。「君の海軍批判に対し私は公平な立場を貫く」という陸軍の上役「ジミー」が言う。「海軍」は当時はない。「陸軍の航空軍」(1921年当時、のちに航空隊になる)だ。この字幕の誤りが、混乱の元なのだ。
1次大戦の戦利品のドイツの戦艦へ爆撃実験を行うが、旧式の複葉機では十分な爆弾を搭載できず、事故を起こしてしまう。
ミッチェルは空軍の独立性を大事に思う。彼が飛行機乗りで、1次大戦のドイツ戦で功績を挙げたこともあるが、これからの戦争は、歩兵や戦艦の大砲より、航空機による作戦が重要になると考えた。今のオンボロ複葉機では、戦艦を沈める爆弾は積めない。しかし受け入れられず、左遷され、軍法会議にかけられ、56歳で早逝。第2次世界大戦が太平洋戦争に拡大し場合、ミッチェルの5歳年下の日本海軍の山本五十六(1884〜1943)も、対米戦の結末を決めるのは、空母対空母の航空戦であり、明治以来の大鑑巨砲主義は通じないと分かっていた。陸軍が譲らなかったから戦争は拡大し、終戦は海軍OBが図ったと言われ、「陸軍は強力犯、海軍は知能犯」とも言われる。
ミッチェルの「空軍独立論」は正しかった。「戦艦無用論」は半分正しかったが、陸軍の彼に「空母最上論」があったかどうか。たぶん無かったろう。結局、米軍は、ミッチェルの死後、戦略を大幅に軌道修正し、日本の最大脅威となり、終戦になる。
この映画のクライマックスになる後半の裁判部分は、敬愛する「趣味は洋画」さんのレビューの流れを読んで、ご鑑賞ください。ロッド・スタイガー、エリザベス・“サマンサ”・モンゴメリーですね。
ミッチェル少将を単純にオマージュできない、複雑な思いのする映画です。
政治家(政治屋)や政商、軍産複合体はいつも利権の周辺を包み込むように徘徊、網を廻らすし、彼らが軍事に触覚を伸ばすと碌なことがないのは、最近の映画でも昔の映画でも、現実世界でも同じです。
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軍上層部の闇に挑む、空の英雄
投稿日:2019/06/25
レビュアー:趣味は洋画
軍法会議(1955年・アメリカ、カラー、100分)
空の英雄と讃えられたアメリカ陸軍航空部隊のビリー・ミッチェル将軍。
航空部と飛行機に対し人一倍の愛着をもつ主人公が、軍事裁判に付されることとなった顛末を描く。
第一次大戦下、撃沈不可能と思われたドイツ戦艦を航空機で沈めたビリー・ミッチェル将軍(ゲイリー・クーパー)は、その功績にも関わらず、米下院が航空隊への支援を認めなかったため、軍の上層部に批判的な発言をする。更にミッチェルの親友であるランズダウン海軍大佐(ジャック・ロード)が、海軍の飛行船の爆発で殉死したと知り、ミッチェルは新聞記者を集め、この失態は陸軍当局の無能にあると力説する。このことが陸軍条例第96条に違反するとして告発され、既に少将から大佐に降等されていたミッチェルは、軍事裁判に付されることとなる。裁判長ガスリー将軍(チャールズ・ビックフォード)の下、ミッチェルの弁護士には友人の下院議員フランク・リード(ラルフ・ベラミー)が付いた。検察側はモアランド大佐(フレッド・クラーク)を充て、公判開始。ミッチェルは法廷で無罪を主張するが...。
大半は法廷での裁判シーンだが、なんとその法定たるや倉庫を改修した一時しのぎのような場所。
戦時下ということもあるが、裁判を秘密裏に運ぼうとする軍の思惑が垣間見れる。
冒頭のクレジット紹介で、ロッド・スタイガーの名が4番手にあった。いつどんな役柄で登場するのかと期待をもって観ていたが、一向に出てこない。おかしい、見逃していたかな...そう思いながらラスト20分を迎えたところで、満を持しての登場は、軍側(検察側)の雄弁な弁護士アラン・グリオン少佐役であった。クライマックスに登場させたのである。
出演時54歳のゲイリー・クーパーと、30歳のロッド・スタイガーの法廷でのやりとりが、本作の最大の見どころといっていい。
そして注目すべきは、エリザベス・モンゴメリーの出演である。
米TVで放送(1964〜1972)された「奥様は魔女」の主人公サマンサで有名になった女優。
本作ではランズダウン大佐の妻マーガレットを演じているが、まだ22歳で初々しい。
監督はオットー・プレミンジャーで、知る人ぞ知る53年「第十七捕虜収容所」の収容所長を演じた俳優でもある。そして、彼ほど幅広いジャンルの作品を撮った監督も珍しい。
私が観た作品では、44年「ローラ殺人事件」、54年「帰らざる河」、55年「黄金の腕」、57年「悲しみよこんにちは」、59年「或る殺人」、60年「栄光への脱出」、65年「バニー・レークは行方不明」、そして本作である。いわゆる‘初心貫徹’の頑固な監督さんだ。(良い意味で)
惜しむらくは、この映画がカラー作品ということ。
モノクロ画面で観たかった、特に軍事裁判の法廷シーンだけでも...。
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エリザベス・モンゴメリーが初々しい
1955年 アメリカ映画
「エリザベス・モンゴメリーがまだ魔女役に染まらない姿を見たい」、ただそれだけの理由で借りましたが、とても中身の濃い作品でした。
こういう好奇心がきっかけで次々と映画の幅が広がって行き、新しい発見があるのは映画ファンとしては嬉しいところです。
あらすじに関してはDISCASにある通りで、第一次世界大戦下のアメリカ空軍の大尉、愛称ビリー(本名ウィリアム・ミッチェル)をモデルとした話で、陸軍と海軍の狭間に悩みながらも、自分の信念を貫く姿を描いている。このビリー役をゲイリー・クーパーが演じていて、今で言うところの中間管理職の様な立場だろうか(この辺りのポジションはよく分からないが)。真珠湾攻撃を予見していた人物でもある。ビリーの友人である海軍に従事した艦長に出港命令が出てしまい、それはもはや自殺行為だったが逆らう事は出来ないと、命令通り出港し帰らぬ人となってしまう。この様に軍の上層部に厳しい現実を訴えるも却下され続け、我慢の限界に達したビリーは遂に新聞記者らを集めて、上層部の怠慢によって多くの失われた命があることを訴える。そのことでビリーは「軍法会議(軍の刑事裁判所)」に掛けられてしまう。帰らぬ人となった友人の夫人にエリザベス・モンゴメリーが、圧力を受けながらも未亡人としてビリーの為に力を貸す役を好演していた。1933年生まれなので、22歳くらい。「奥さまは魔女」を観ていたら彼女が他の役をどんな風に演じたか興味深かったが、とにかく初々しかった。この9年後にサマンサ役に抜擢される。
本作は戦争映画でありながら、それを背景にした法廷ドラマと言っていい。それと同時に人間ドラマでもあり、序盤のいくつかの戦闘シーンを除いては殆どが裁判シーンで話が展開して行き目が離せなくなる。
ビリーと敵対関係の検事役のロッド・スタイガーの名演も見どころ(ちょっと憎たらしい感じがよく出ている)。軍服の色合いの具合のせいなのか、カラー映画の中でもセピアカラー色が強い気がしました。
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世界の半分は空から滅ぼされる
オットープレミンゲルの作品で知らなかった物 珍品でしょうか
さて「坂の上の雲」での登場人物 秋山好古は日清戦争を前にして
日本初の近代騎馬部隊の生みの親 なのですが 今作のゲーリークーパー
は 第一次世界大戦後 その存在を重視されなかった 航空部を空軍創設
へと孤軍奮闘した ミッチェル大佐を演じる その物語です
まずこのDVDの画質に悪いのは ありとして カラーも薄らぼんやり SFX
も金かけられてない つまりプレミンジャーの魅力 その厳格な映画の画面
がゼロなのです どこかやる気がない演出 脚本の映画として見るのか
戦争は剣だ!と言われる中 これからの戦争で世界の半分は空から襲撃
で やられると まるでアベンジャズのサノスみたいな事を言い出して
そればかりでなく 1923年の時点で 真珠湾攻撃を戦略研究から導き出し
しかもそれが日本軍が実行するであろうとまで指摘する! ええ これって
実話なのだろうか?! 勿論 寄ってたかって 占い師扱いにされるw
しかしほんまのクーパーは右翼であり その軍隊物であり プレミンジャー
の社会批判的スタンスに合致するのであろうか 国防を最新の理論と実験
により 空軍を育て上げようとの内容なのだから 右寄りなのよね
そして軍部と大統領らの眼を覚ますべく 軍部批判をマスコミに上げ
法廷闘争としての軍法会議を画策する まるで一人電通 残り一時間が
法廷場面となり オットーも張り切るかと思いきや なるべく目立たない
様にしたい政府の意向で 倉庫を改造した法廷で ショボすぎ 映画の派手
な舞台にはならんのよw 米軍は沖縄ではやりたい放題 みんなわかるよね
でも 自国民にはナーバスなので 裁判闘争はどうなるだろうか な話ね
判決が出たところで 映画は唐突に終わってしまう ミッチェル大佐の
その後も なんらクレジットされない そして第二次大戦末期に 長崎広島
は その半分を空から 滅ぼされる事になるだろう オットープレミンジャ
の どこか奥歯に物の挟まった感じに作品ながら 戦争秘話としては充分
興味深い内容ですので 推薦しますじゃ
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出る杭か?嚢中の錐か?
投稿日:2019/10/22
レビュアー:さっちゃん
ビリー・ミッチェル大佐(愛称でない制式だとウィリアムですが。)の軍事法廷での裁定については、なにしろヒコー中年ですから、真珠湾への日本軍の空襲を予見したということは知っておりましたが、てっきり、その言動が軍事法廷での訴因と思い込んでおりました。映画では、法廷での反対尋問の過程で明らかになっただけということになっております。
ただ、事実は日本の空襲は必ずあるという主張はしていたようで、その他にも空軍の独立、航空機により戦艦を沈めることができるので海軍は不要になるとまで言っていたらしく、確かに鋭い洞察力はあったのでしょうが、その分、圭角があるというか他の人間は何も見えていないと思っていたのではないかと推測します。
映画では、あまりに真剣に国と軍を思うあまりの諫言という人物造形となっておりますが、そういう変更はさておき、流石にオットー・プレミンジャー監督(つっても、私、プレミンジャー作品を観るのは、これが最初だったりして)地味になりがちな法廷劇を緩急をつけて最後まで見せてくれます。
さらに、弁護を担当するリード下院議員に扮するラルフ・ベラミー、裁判長のガスリー将軍にチャールズ・ピックフォード、検察側の反対尋問を担当するギロン少佐にロッド・スタイガー(若いのと髪が多いのとで分かりませんでした。)と脇にも演技派を配置して法廷での丁々発止のやり取りを盛り上げております。主演のゲーリー・クーパーは、戦後なので老いが隠せないのがつらいところですが、それでも信念を曲げない男を好演しております。
で、法廷劇だと思ったので、飛行機については、あまり期待していなかったのですが、冒頭で、ミッチェルが自分の主張する戦艦でも航空機で沈められるということを実証するために、部下に鹵獲されたオーストリア(だっけか?)の戦艦を爆撃させる場面で複葉単発複座の爆撃機が出てきます。戦間期の航空機は、大分、苦手なのですが、色々と調べてみたところ、イギリス製のエアコーDH4ではないかと思われます。(アメリカ製の別の機体だったら御免なさいですが。)標的となる戦艦は流石にミニチュアですが、このシーンはなかなか迫力があります。
先見の明があるのはいいことなんでしょうが、あまりにも時代より進み過ぎている頭の持ち主は世間に受け入れられるのが難しいのかもしれません。おまけに言動が過激ではなおさらでしょうね。時代が緊縮財政、軍縮へ向かっていたのも不利だったのでしょう。
監督も共演者も知らないままに借りたのですが、それが良かったのか面白く観ることができました。
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ユーザーレビュー
陸軍・海軍・空軍
投稿日
2019/07/16
レビュアー
ちゅく
「軍法会議」(1956年、米国、カラー、99分)。
ビリー・ミッチェル(1879〜1936)は、米国の元・陸軍少将。この映画は、1921年7月13日〜21日、ミッチェル指揮のもとに行われた「米陸海軍協同」の戦艦への爆撃実験の場面から始まります。見始めて、あ、これはいかん、と思いました。戦前の米軍の組織も軍服も知らない自分にとっては登場人物の交通整理ができないのです。そこで映画を止めて、下勉強をし、改めて見てみることにしました。調べて見ると、これが本当に複雑です。下記、間違っていたら、詳しい方のご助言を仰ぎたいと思っています。
現在の米軍は、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊の五軍体制です。
米軍で空軍が完全に独立するのが1947年。戦前、米陸軍は航空部航空隊として航空兵力を持っていたのです。いっぽう海軍の空母には海軍の艦上戦闘機が配備されていました。
つまり、陸軍も海軍もそれぞれ航空兵力をもっていたのです。これは、戦前の日本軍も同じと思われます。「零式艦上戦闘機」(通称「零戦」)は日本海軍・航空隊の戦闘機。「一式戦闘機」(通称「隼」)は日本陸軍・航空部隊の戦闘機。「特攻隊」と一口に言うが、鹿児島の知覧から飛び立ったのは陸軍の「隼」「陸攻」「飛燕」などに乗った若者、鹿児島の鹿屋から飛び立ったのは「零戦」に乗った若者でした。1945年3月10日の東京大空襲を行ったのは、陥落していたグアム、テニアン、サイパンの飛行場から飛び立った米陸軍航空隊のB−29。同年4月7日、九州の坊ノ岬沖海戦で戦艦大和を沈めたのは米海軍の空母から飛び立った米海軍の爆撃機「SB2C」・雷撃機「TBF」。8月6日、広島に原爆を投下したのはテニアンから飛び立った米陸軍・航空局の「B29」(「エノラ・ゲイ」)。8月9日、長崎に原爆を投下したのはテニアンから飛び立った米陸軍・航空局の「B29」(「ボックス・カー」)でした。
さて、下調べが長くなりました。「軍法会議」の冒頭場面です。最初の字幕クレジットでは(連合国側の米国は本格的戦闘に参加していない)「連合軍の勝利に終わった第一次世界大戦は早くも忘れ去られようとしていた 米陸軍と海軍は弱体化が激しく 陸軍航空部は 今やお荷物扱いだった 1921年バージニア州沿岸にて 陸海両軍の将官がとある実験を計画していた」と流れる。自ら旧式・複葉の小型水上離発機で海軍の船にミッチェル(ゲーリー・クーパー)が登場。ここで、カーキ色が陸軍、濃紺が海軍の軍服だと了解。海軍の幹部と握手をする。海軍のミッチェル准将はゲージ大将を紹介する。ゲージは部下のランスダウン少佐が実験中は飛行船で巡回すると言う。ここで、すでに旧式だ。(飛行船の危険性はドイツの「ヒンデンブルグ」号の爆発事故で明らかに。)
ここでおかしな字幕が入る。「君の海軍批判に対し私は公平な立場を貫く」という陸軍の上役「ジミー」が言う。「海軍」は当時はない。「陸軍の航空軍」(1921年当時、のちに航空隊になる)だ。この字幕の誤りが、混乱の元なのだ。
1次大戦の戦利品のドイツの戦艦へ爆撃実験を行うが、旧式の複葉機では十分な爆弾を搭載できず、事故を起こしてしまう。
ミッチェルは空軍の独立性を大事に思う。彼が飛行機乗りで、1次大戦のドイツ戦で功績を挙げたこともあるが、これからの戦争は、歩兵や戦艦の大砲より、航空機による作戦が重要になると考えた。今のオンボロ複葉機では、戦艦を沈める爆弾は積めない。しかし受け入れられず、左遷され、軍法会議にかけられ、56歳で早逝。第2次世界大戦が太平洋戦争に拡大し場合、ミッチェルの5歳年下の日本海軍の山本五十六(1884〜1943)も、対米戦の結末を決めるのは、空母対空母の航空戦であり、明治以来の大鑑巨砲主義は通じないと分かっていた。陸軍が譲らなかったから戦争は拡大し、終戦は海軍OBが図ったと言われ、「陸軍は強力犯、海軍は知能犯」とも言われる。
ミッチェルの「空軍独立論」は正しかった。「戦艦無用論」は半分正しかったが、陸軍の彼に「空母最上論」があったかどうか。たぶん無かったろう。結局、米軍は、ミッチェルの死後、戦略を大幅に軌道修正し、日本の最大脅威となり、終戦になる。
この映画のクライマックスになる後半の裁判部分は、敬愛する「趣味は洋画」さんのレビューの流れを読んで、ご鑑賞ください。ロッド・スタイガー、エリザベス・“サマンサ”・モンゴメリーですね。
ミッチェル少将を単純にオマージュできない、複雑な思いのする映画です。
政治家(政治屋)や政商、軍産複合体はいつも利権の周辺を包み込むように徘徊、網を廻らすし、彼らが軍事に触覚を伸ばすと碌なことがないのは、最近の映画でも昔の映画でも、現実世界でも同じです。
軍上層部の闇に挑む、空の英雄
投稿日
2019/06/25
レビュアー
趣味は洋画
軍法会議(1955年・アメリカ、カラー、100分)
空の英雄と讃えられたアメリカ陸軍航空部隊のビリー・ミッチェル将軍。
航空部と飛行機に対し人一倍の愛着をもつ主人公が、軍事裁判に付されることとなった顛末を描く。
第一次大戦下、撃沈不可能と思われたドイツ戦艦を航空機で沈めたビリー・ミッチェル将軍(ゲイリー・クーパー)は、その功績にも関わらず、米下院が航空隊への支援を認めなかったため、軍の上層部に批判的な発言をする。更にミッチェルの親友であるランズダウン海軍大佐(ジャック・ロード)が、海軍の飛行船の爆発で殉死したと知り、ミッチェルは新聞記者を集め、この失態は陸軍当局の無能にあると力説する。このことが陸軍条例第96条に違反するとして告発され、既に少将から大佐に降等されていたミッチェルは、軍事裁判に付されることとなる。裁判長ガスリー将軍(チャールズ・ビックフォード)の下、ミッチェルの弁護士には友人の下院議員フランク・リード(ラルフ・ベラミー)が付いた。検察側はモアランド大佐(フレッド・クラーク)を充て、公判開始。ミッチェルは法廷で無罪を主張するが...。
大半は法廷での裁判シーンだが、なんとその法定たるや倉庫を改修した一時しのぎのような場所。
戦時下ということもあるが、裁判を秘密裏に運ぼうとする軍の思惑が垣間見れる。
冒頭のクレジット紹介で、ロッド・スタイガーの名が4番手にあった。いつどんな役柄で登場するのかと期待をもって観ていたが、一向に出てこない。おかしい、見逃していたかな...そう思いながらラスト20分を迎えたところで、満を持しての登場は、軍側(検察側)の雄弁な弁護士アラン・グリオン少佐役であった。クライマックスに登場させたのである。
出演時54歳のゲイリー・クーパーと、30歳のロッド・スタイガーの法廷でのやりとりが、本作の最大の見どころといっていい。
そして注目すべきは、エリザベス・モンゴメリーの出演である。
米TVで放送(1964〜1972)された「奥様は魔女」の主人公サマンサで有名になった女優。
本作ではランズダウン大佐の妻マーガレットを演じているが、まだ22歳で初々しい。
監督はオットー・プレミンジャーで、知る人ぞ知る53年「第十七捕虜収容所」の収容所長を演じた俳優でもある。そして、彼ほど幅広いジャンルの作品を撮った監督も珍しい。
私が観た作品では、44年「ローラ殺人事件」、54年「帰らざる河」、55年「黄金の腕」、57年「悲しみよこんにちは」、59年「或る殺人」、60年「栄光への脱出」、65年「バニー・レークは行方不明」、そして本作である。いわゆる‘初心貫徹’の頑固な監督さんだ。(良い意味で)
惜しむらくは、この映画がカラー作品ということ。
モノクロ画面で観たかった、特に軍事裁判の法廷シーンだけでも...。
エリザベス・モンゴメリーが初々しい
投稿日
2021/02/09
レビュアー
かつ
1955年 アメリカ映画
「エリザベス・モンゴメリーがまだ魔女役に染まらない姿を見たい」、ただそれだけの理由で借りましたが、とても中身の濃い作品でした。
こういう好奇心がきっかけで次々と映画の幅が広がって行き、新しい発見があるのは映画ファンとしては嬉しいところです。
あらすじに関してはDISCASにある通りで、第一次世界大戦下のアメリカ空軍の大尉、愛称ビリー(本名ウィリアム・ミッチェル)をモデルとした話で、陸軍と海軍の狭間に悩みながらも、自分の信念を貫く姿を描いている。このビリー役をゲイリー・クーパーが演じていて、今で言うところの中間管理職の様な立場だろうか(この辺りのポジションはよく分からないが)。真珠湾攻撃を予見していた人物でもある。ビリーの友人である海軍に従事した艦長に出港命令が出てしまい、それはもはや自殺行為だったが逆らう事は出来ないと、命令通り出港し帰らぬ人となってしまう。この様に軍の上層部に厳しい現実を訴えるも却下され続け、我慢の限界に達したビリーは遂に新聞記者らを集めて、上層部の怠慢によって多くの失われた命があることを訴える。そのことでビリーは「軍法会議(軍の刑事裁判所)」に掛けられてしまう。帰らぬ人となった友人の夫人にエリザベス・モンゴメリーが、圧力を受けながらも未亡人としてビリーの為に力を貸す役を好演していた。1933年生まれなので、22歳くらい。「奥さまは魔女」を観ていたら彼女が他の役をどんな風に演じたか興味深かったが、とにかく初々しかった。この9年後にサマンサ役に抜擢される。
本作は戦争映画でありながら、それを背景にした法廷ドラマと言っていい。それと同時に人間ドラマでもあり、序盤のいくつかの戦闘シーンを除いては殆どが裁判シーンで話が展開して行き目が離せなくなる。
ビリーと敵対関係の検事役のロッド・スタイガーの名演も見どころ(ちょっと憎たらしい感じがよく出ている)。軍服の色合いの具合のせいなのか、カラー映画の中でもセピアカラー色が強い気がしました。
世界の半分は空から滅ぼされる
投稿日
2019/05/23
レビュアー
裸足のラヴァース 2.0
オットープレミンゲルの作品で知らなかった物 珍品でしょうか
さて「坂の上の雲」での登場人物 秋山好古は日清戦争を前にして
日本初の近代騎馬部隊の生みの親 なのですが 今作のゲーリークーパー
は 第一次世界大戦後 その存在を重視されなかった 航空部を空軍創設
へと孤軍奮闘した ミッチェル大佐を演じる その物語です
まずこのDVDの画質に悪いのは ありとして カラーも薄らぼんやり SFX
も金かけられてない つまりプレミンジャーの魅力 その厳格な映画の画面
がゼロなのです どこかやる気がない演出 脚本の映画として見るのか
戦争は剣だ!と言われる中 これからの戦争で世界の半分は空から襲撃
で やられると まるでアベンジャズのサノスみたいな事を言い出して
そればかりでなく 1923年の時点で 真珠湾攻撃を戦略研究から導き出し
しかもそれが日本軍が実行するであろうとまで指摘する! ええ これって
実話なのだろうか?! 勿論 寄ってたかって 占い師扱いにされるw
しかしほんまのクーパーは右翼であり その軍隊物であり プレミンジャー
の社会批判的スタンスに合致するのであろうか 国防を最新の理論と実験
により 空軍を育て上げようとの内容なのだから 右寄りなのよね
そして軍部と大統領らの眼を覚ますべく 軍部批判をマスコミに上げ
法廷闘争としての軍法会議を画策する まるで一人電通 残り一時間が
法廷場面となり オットーも張り切るかと思いきや なるべく目立たない
様にしたい政府の意向で 倉庫を改造した法廷で ショボすぎ 映画の派手
な舞台にはならんのよw 米軍は沖縄ではやりたい放題 みんなわかるよね
でも 自国民にはナーバスなので 裁判闘争はどうなるだろうか な話ね
判決が出たところで 映画は唐突に終わってしまう ミッチェル大佐の
その後も なんらクレジットされない そして第二次大戦末期に 長崎広島
は その半分を空から 滅ぼされる事になるだろう オットープレミンジャ
の どこか奥歯に物の挟まった感じに作品ながら 戦争秘話としては充分
興味深い内容ですので 推薦しますじゃ
出る杭か?嚢中の錐か?
投稿日
2019/10/22
レビュアー
さっちゃん
ビリー・ミッチェル大佐(愛称でない制式だとウィリアムですが。)の軍事法廷での裁定については、なにしろヒコー中年ですから、真珠湾への日本軍の空襲を予見したということは知っておりましたが、てっきり、その言動が軍事法廷での訴因と思い込んでおりました。映画では、法廷での反対尋問の過程で明らかになっただけということになっております。
ただ、事実は日本の空襲は必ずあるという主張はしていたようで、その他にも空軍の独立、航空機により戦艦を沈めることができるので海軍は不要になるとまで言っていたらしく、確かに鋭い洞察力はあったのでしょうが、その分、圭角があるというか他の人間は何も見えていないと思っていたのではないかと推測します。
映画では、あまりに真剣に国と軍を思うあまりの諫言という人物造形となっておりますが、そういう変更はさておき、流石にオットー・プレミンジャー監督(つっても、私、プレミンジャー作品を観るのは、これが最初だったりして)地味になりがちな法廷劇を緩急をつけて最後まで見せてくれます。
さらに、弁護を担当するリード下院議員に扮するラルフ・ベラミー、裁判長のガスリー将軍にチャールズ・ピックフォード、検察側の反対尋問を担当するギロン少佐にロッド・スタイガー(若いのと髪が多いのとで分かりませんでした。)と脇にも演技派を配置して法廷での丁々発止のやり取りを盛り上げております。主演のゲーリー・クーパーは、戦後なので老いが隠せないのがつらいところですが、それでも信念を曲げない男を好演しております。
で、法廷劇だと思ったので、飛行機については、あまり期待していなかったのですが、冒頭で、ミッチェルが自分の主張する戦艦でも航空機で沈められるということを実証するために、部下に鹵獲されたオーストリア(だっけか?)の戦艦を爆撃させる場面で複葉単発複座の爆撃機が出てきます。戦間期の航空機は、大分、苦手なのですが、色々と調べてみたところ、イギリス製のエアコーDH4ではないかと思われます。(アメリカ製の別の機体だったら御免なさいですが。)標的となる戦艦は流石にミニチュアですが、このシーンはなかなか迫力があります。
先見の明があるのはいいことなんでしょうが、あまりにも時代より進み過ぎている頭の持ち主は世間に受け入れられるのが難しいのかもしれません。おまけに言動が過激ではなおさらでしょうね。時代が緊縮財政、軍縮へ向かっていたのも不利だったのでしょう。
監督も共演者も知らないままに借りたのですが、それが良かったのか面白く観ることができました。
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