パワープレイ / デビッド・ヘミングス
パワープレイ
/マーティン・バーグ
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解説・ストーリー
大臣誘拐事件を機に、テロリスト一掃命令を下す大統領。だが、怪しき者は逮捕せよ、という秘密警察長官の方針は、次々と無関係の犠牲者を出していた。知人の娘を殺された陸軍大佐は、戦術に長けた教授や同志と共にクーデターを計画、始めは拒んでいた戦車隊長も加わり、遂に決行の日がやって来た……。 JAN:4988113833530
大臣誘拐事件を機に、テロリスト一掃命令を下す大統領。だが、怪しき者は逮捕せよ、という秘密警察長官の方針は、次々と無関係の犠牲者を出していた。知人の娘を殺された陸軍大佐は、戦術に長けた教授や同志と共にクーデターを計画、始めは拒んでいた戦車隊長も加わり、遂に決行の日がやって来た……。 JAN:4988113833530
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「パワープレイ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
大臣誘拐事件を機に、テロリスト一掃命令を下す大統領。だが、怪しき者は逮捕せよ、という秘密警察長官の方針は、次々と無関係の犠牲者を出していた。知人の娘を殺された陸軍大佐は、戦術に長けた教授や同志と共にクーデターを計画、始めは拒んでいた戦車隊長も加わり、遂に決行の日がやって来た……。 JAN:4988113833530
「パワープレイ」 の作品情報
「パワープレイ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
パワープレイの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
102分 |
|
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
PDSV300411 |
2015年04月28日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
8枚
|
0人
|
0人
|
パワープレイの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
102分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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PDSV300411 |
2015年04月28日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:4件
予想外の展開に驚愕するクーデター劇
投稿日:2015/05/12
レビュアー:カプチーノ
1970年代後半頃の架空のヨーロッパにある国で起こったクーデターを描いた硬派なドラマ。
軍事勢力あるいは民間人による政権交代劇が歴史に多く残っていますが、本作でのクーデターの顛末を見ると、
クーデターというものは、あらゆる側面から分析しないと、その国の人民にとって、
そのクーデターがよかったものなのかどうかということがわからないなあと、考えさせられる見ごたえのある映画でした。
娯楽作品の面白さをもちながら、娯楽映画特有の理想的な結末ではなく、
現実的で、辛らつな幕切れに、唖然とし、考えさせられる映画でした。
(以下ネタバレしています)
ピーター・オトウールが「将軍たちの夜」を思わせる一癖も二癖もある自己中心的な軍部の上官の役柄で、
ここではそれに加え狡猾さも備えた冷酷非情な恐るべき人物になっていて、
この人物が、練りに練った計画で有力者を巧みに巻き込み、最後には実権を握ってしまう。この結末には驚きました。
現実では、このような人物が、実態を知らない大衆を先導してしまうのでしょうか。恐ろしい。
最高権力を手にし、人民を巧妙に支配する演説を行うオトウールの姿の恐ろしさ。
反対に、腐敗撲滅を願って立ち上がった大佐が腐敗者とともに処刑されるラストが痛切でした。
これが現実的なのか。いや、却ってこの不条理な展開が映画的なのか。観終わった後で、考えさせられる作品でした。
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情報戦と心理戦
投稿日:2016/02/11
レビュアー:趣味は洋画
最初の「入り」から前半は、なにか釈然とせず、筋立ても意味不明のまま流れていた感がしないでもない。ところが中盤にさしかかり、ピーター・オトゥールが登場するあたりから一気に流れは急変、俄然、映画の面白さが彷彿するのである。
ヨーロッパの某小国。退役間近のナリマン大佐(デヴィッド・ヘミングス)と親交の深い少女ドナ(アルバータ・ワトソン)が、テロリストメンバーの一員として当局に逮捕された。
これはその国の経済大臣がテロリストによって誘拐・虐殺された為、大統領指示の下、秘密警察署長ブレア(ドナルド・プレゼンス)が事件解明のために行なったテロリスト狩によるものだった。
ドナの両親の依頼により、当局からドナ釈放の確約を取り付けたナリマンだったが、無残にもドナはブレアの手によって拷問の末に殺害される。
業を煮やしたナリマンは、陸軍大学のルーソー教授(バリー・モース)の働きかけもあって、意を同じくするカサイ大佐(ジョン・グラニック)らと共にクーデターを決起する。
ナリマンらは腕利きの戦車隊長であるゼラー大佐(ピーター・オトゥール)を仲間に引き入れる。
だが、ゼラーはルーソー教授の若妻(マーセラ・セイント・アマント)と通じていた...
まず、秘密警察とクーデター派との心理戦がサスペンスに満ちている。(D・プレゼンスはこういった役柄が実によく似合う俳優)
情報戦のなかでは‘裏切り者’も登場し、敵か味方かわからない展開で目が離せない。
そして戦車隊が登場してからの戦闘シーンは、戦争映画のスペクタクル場面にも匹敵する。
さらに、ラストには驚愕の‘どんでん返し’が待っている。
ここまでリアリティ溢れる映画を監督したのは、マーティン・バークという当時26歳の無名監督。
(脚本も兼ねている) 80年「ラスト・カーチェイス」というB級作があるが、以降はもっぱらTV映画に専念、02年「シルヴェスター・スタローンのボディ・ガード」(未見)という作品があるくらいで、あまり知られていない。
P・オトゥールの登場が遅い分、前半はD・ヘミングスの独壇場で、まるで‘我、主演’といわんばかり。(彼はアラン・ドロンと共に製作にも名を連ねている/アラン・ドロンは勿論出ていないが)
そしてバリー・モースの出演も嬉しい。
63年〜米TV「逃亡者」の、あのジェラード鬼警部役で有名になった俳優だ。
クーデターを扱った映画はほかにも多々あるが、そのジャンルの中においては、まちがいなく一級のエンタテイメントである。
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
権力の魔力と闇
投稿日:2018/03/31
レビュアー:さっちゃん
TSUTAYAさんに4月のお題を頼みに寄ったら、棚にありまして『ダラスの熱い日』と見比べて(どっちもポリティカルフィクションなので)未見の本作を借りてみました。
舞台はヨーロッパの架空の小国、独裁的で腐敗した政権の下で治安が悪化しているようで、閣僚が反政府組織に誘拐され殺害されたのをきっかけに秘密警察の強権的な市民の拘束と拷問が日常化していきます。
退役間近の陸軍大佐であるナリマン(デイヴィッド・ヘミングス)がテロリストとして逮捕された知人の娘ドナを救おうとしますが、彼女は拷問を受けた後で射殺されます。当初、政治には首をつっこまないようにしていたナリマンも、この事態にルソー教授(バリー・モース)の誘いを受けてクーデター計画を開始します。
映画は、ナリマンたちが仲間を集め蜂起を目指す動きと手段を択ばず反政府組織を壊滅しようとする秘密警察長官ブレアー(ドナルド・プレゼンス)との動きとを並行して、クライマックスのクーデターまでをドキュメンタリータッチで描いております。
まぁ、あのラストは予測できた方も多いんじゃないかと思いますが、リアルな権力奪取の方法と権謀術数の世界を描いて、ある意味救いのないラストになっておりました。
で、イギリスとカナダ合作ということで俳優陣も割と渋め、実際に存在していそうな方ばかりで迫真性のある物語にぴったりの配役でした。まず、主役のデイヴィッド・ヘミングスについては印象に乏しい。逆に言うと映画のタッチに合っていると言えないこともありません。
次に彼を陰謀に誘う大学教授ルソーに扮したバリー・モースは我々の世代だとテレビドラマ『逃亡者』の執拗なジェラード警部の印象が強いと思います。本作では国家に対する反逆という大それた陰謀を企む学者というまた違った人間像を見せてくれます。
そして、彼らに疑いを持ち、見張る秘密警察長官に名優ドナルド・プレゼンス。『大脱走』、『ミクロの決死圏』、『悪魔の植物人間』、『鷲は舞い降りた』など活躍を挙げていけばキリのない名脇役です。
最後にクーデター計画の帰趨を握る戦車隊隊長ゼラー大佐に『アラビアのロレンス』で知らない人はいないと思う名優ピーター・オトゥール。なんとなくデモーニッシュな雰囲気のある人物で、ラスト直前の演説は国家権力というものの怖さを感じます。
さて、物語自体は皆さまそれぞれが楽しんでいただくとして、本作も私の守備範囲である軍事と密接に関連しておりますので、予想通り”趣味の時間”とまいりましょう。
まず、大きな装備、車両と航空機から紹介していきます。イギリスとカナダということで戦車は英国製の戦後第一世代のセンチュリオンであります。ただ、よく見ると2種類の主砲が見て取れます。まず、演習などで使用しているセンチュリオンが砲口が小さいので多分20ポンド砲ではないかと思います。ラストの大統領宮殿を制圧するシーンでは105mm砲になっているので、20ポンド装備の車両は実際にカナダあたりで訓練に使用されていたのかもしれません。
そして歩兵を運ぶAPC(装甲兵員輸送車)は、どうも英国製のFV432とアメリカ製のM113の両方が使われているか、あるいはM113のみかと思われます。この2種類の車体は車体の形状が似通っているので見分けがつきにくいのですが、後部から兵員が下りるときにランプドアを使うシーンがあります。FV432であれば観音開きのドアになっておりますのでM113が使われたのではと推測しました。
航空機は大して出てきませんが、クーデター側の陸軍部隊が空軍基地を制圧するシーンで武装したロッキードT33練習機が飛び立つ寸前でロケットランチャーで破壊されます。それと前後して政府側も空軍基地を抑えようと空挺部隊をロッキードC130ハーキュリーズ輸送機で送り込んできます。これはクーデター側が滑走路に車両を進入させ着陸できなくて引き返しております。
で、小火器の類ですが、冒頭の大臣誘拐のシーンでは反政府グループはS&WのM76サブマシンガンで武装しております。面白いことに同じ銃がクライマックスのクーデター部隊の手にも握られております。序盤の陸軍兵士の映像ではサブマシンガンは英国製のスターリングが映っておりますが、これは実際に陸軍の装備で映画撮影用には使えなかったためアメリカから調達したのかもしれません。
ライフルは英軍制式のL1A1ですが、これは元々、ベルギー製FALライフルのライセンス生産ですから映画撮影用としても調達は容易だったと考えれれます。
なかなか見ごたえのある作品です。ポリティカル・フィクションに興味のある方、私のような軍事マニアなどにお薦めです。
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ピーターオトゥールが出ると作品に風格が出る。
つい先日までネット通販のみで5000円位で販売していて観たくて買おうかどうしようか迷っていた本作がここに来て1000円代で販売され、尚且つレンタルで観れたのは金が浮いて助かった。ある程度評判の良さは聞いていたので安心して観ていられる期待通りの出来だった。同じクーデターを扱ったフランケンハイマーの「五月の七日間」より分かり易く娯楽的に作られていて全編緊張感があっていい。やはり本作に重みを与えたのはピーターオトゥールの存在である。彼は以前にも「将軍たちの夜」で狂気に病んだ将軍を演じて抜群だったので、本作では仲々登場せず序盤はクーデター後続参加者の一人に過ぎず、このまま終わる訳はないなと思っていたら案の定最後はクセ者だったというのは観ていて予測通りだった弱点はあるがデビットヘミングス、ドナルドプレゼンスの好演もあって緊迫感のある見応えのある作品となった。
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ユーザーレビュー
予想外の展開に驚愕するクーデター劇
投稿日
2015/05/12
レビュアー
カプチーノ
1970年代後半頃の架空のヨーロッパにある国で起こったクーデターを描いた硬派なドラマ。
軍事勢力あるいは民間人による政権交代劇が歴史に多く残っていますが、本作でのクーデターの顛末を見ると、
クーデターというものは、あらゆる側面から分析しないと、その国の人民にとって、
そのクーデターがよかったものなのかどうかということがわからないなあと、考えさせられる見ごたえのある映画でした。
娯楽作品の面白さをもちながら、娯楽映画特有の理想的な結末ではなく、
現実的で、辛らつな幕切れに、唖然とし、考えさせられる映画でした。
(以下ネタバレしています)
ピーター・オトウールが「将軍たちの夜」を思わせる一癖も二癖もある自己中心的な軍部の上官の役柄で、
ここではそれに加え狡猾さも備えた冷酷非情な恐るべき人物になっていて、
この人物が、練りに練った計画で有力者を巧みに巻き込み、最後には実権を握ってしまう。この結末には驚きました。
現実では、このような人物が、実態を知らない大衆を先導してしまうのでしょうか。恐ろしい。
最高権力を手にし、人民を巧妙に支配する演説を行うオトウールの姿の恐ろしさ。
反対に、腐敗撲滅を願って立ち上がった大佐が腐敗者とともに処刑されるラストが痛切でした。
これが現実的なのか。いや、却ってこの不条理な展開が映画的なのか。観終わった後で、考えさせられる作品でした。
情報戦と心理戦
投稿日
2016/02/11
レビュアー
趣味は洋画
最初の「入り」から前半は、なにか釈然とせず、筋立ても意味不明のまま流れていた感がしないでもない。ところが中盤にさしかかり、ピーター・オトゥールが登場するあたりから一気に流れは急変、俄然、映画の面白さが彷彿するのである。
ヨーロッパの某小国。退役間近のナリマン大佐(デヴィッド・ヘミングス)と親交の深い少女ドナ(アルバータ・ワトソン)が、テロリストメンバーの一員として当局に逮捕された。
これはその国の経済大臣がテロリストによって誘拐・虐殺された為、大統領指示の下、秘密警察署長ブレア(ドナルド・プレゼンス)が事件解明のために行なったテロリスト狩によるものだった。
ドナの両親の依頼により、当局からドナ釈放の確約を取り付けたナリマンだったが、無残にもドナはブレアの手によって拷問の末に殺害される。
業を煮やしたナリマンは、陸軍大学のルーソー教授(バリー・モース)の働きかけもあって、意を同じくするカサイ大佐(ジョン・グラニック)らと共にクーデターを決起する。
ナリマンらは腕利きの戦車隊長であるゼラー大佐(ピーター・オトゥール)を仲間に引き入れる。
だが、ゼラーはルーソー教授の若妻(マーセラ・セイント・アマント)と通じていた...
まず、秘密警察とクーデター派との心理戦がサスペンスに満ちている。(D・プレゼンスはこういった役柄が実によく似合う俳優)
情報戦のなかでは‘裏切り者’も登場し、敵か味方かわからない展開で目が離せない。
そして戦車隊が登場してからの戦闘シーンは、戦争映画のスペクタクル場面にも匹敵する。
さらに、ラストには驚愕の‘どんでん返し’が待っている。
ここまでリアリティ溢れる映画を監督したのは、マーティン・バークという当時26歳の無名監督。
(脚本も兼ねている) 80年「ラスト・カーチェイス」というB級作があるが、以降はもっぱらTV映画に専念、02年「シルヴェスター・スタローンのボディ・ガード」(未見)という作品があるくらいで、あまり知られていない。
P・オトゥールの登場が遅い分、前半はD・ヘミングスの独壇場で、まるで‘我、主演’といわんばかり。(彼はアラン・ドロンと共に製作にも名を連ねている/アラン・ドロンは勿論出ていないが)
そしてバリー・モースの出演も嬉しい。
63年〜米TV「逃亡者」の、あのジェラード鬼警部役で有名になった俳優だ。
クーデターを扱った映画はほかにも多々あるが、そのジャンルの中においては、まちがいなく一級のエンタテイメントである。
権力の魔力と闇
投稿日
2018/03/31
レビュアー
さっちゃん
TSUTAYAさんに4月のお題を頼みに寄ったら、棚にありまして『ダラスの熱い日』と見比べて(どっちもポリティカルフィクションなので)未見の本作を借りてみました。
舞台はヨーロッパの架空の小国、独裁的で腐敗した政権の下で治安が悪化しているようで、閣僚が反政府組織に誘拐され殺害されたのをきっかけに秘密警察の強権的な市民の拘束と拷問が日常化していきます。
退役間近の陸軍大佐であるナリマン(デイヴィッド・ヘミングス)がテロリストとして逮捕された知人の娘ドナを救おうとしますが、彼女は拷問を受けた後で射殺されます。当初、政治には首をつっこまないようにしていたナリマンも、この事態にルソー教授(バリー・モース)の誘いを受けてクーデター計画を開始します。
映画は、ナリマンたちが仲間を集め蜂起を目指す動きと手段を択ばず反政府組織を壊滅しようとする秘密警察長官ブレアー(ドナルド・プレゼンス)との動きとを並行して、クライマックスのクーデターまでをドキュメンタリータッチで描いております。
まぁ、あのラストは予測できた方も多いんじゃないかと思いますが、リアルな権力奪取の方法と権謀術数の世界を描いて、ある意味救いのないラストになっておりました。
で、イギリスとカナダ合作ということで俳優陣も割と渋め、実際に存在していそうな方ばかりで迫真性のある物語にぴったりの配役でした。まず、主役のデイヴィッド・ヘミングスについては印象に乏しい。逆に言うと映画のタッチに合っていると言えないこともありません。
次に彼を陰謀に誘う大学教授ルソーに扮したバリー・モースは我々の世代だとテレビドラマ『逃亡者』の執拗なジェラード警部の印象が強いと思います。本作では国家に対する反逆という大それた陰謀を企む学者というまた違った人間像を見せてくれます。
そして、彼らに疑いを持ち、見張る秘密警察長官に名優ドナルド・プレゼンス。『大脱走』、『ミクロの決死圏』、『悪魔の植物人間』、『鷲は舞い降りた』など活躍を挙げていけばキリのない名脇役です。
最後にクーデター計画の帰趨を握る戦車隊隊長ゼラー大佐に『アラビアのロレンス』で知らない人はいないと思う名優ピーター・オトゥール。なんとなくデモーニッシュな雰囲気のある人物で、ラスト直前の演説は国家権力というものの怖さを感じます。
さて、物語自体は皆さまそれぞれが楽しんでいただくとして、本作も私の守備範囲である軍事と密接に関連しておりますので、予想通り”趣味の時間”とまいりましょう。
まず、大きな装備、車両と航空機から紹介していきます。イギリスとカナダということで戦車は英国製の戦後第一世代のセンチュリオンであります。ただ、よく見ると2種類の主砲が見て取れます。まず、演習などで使用しているセンチュリオンが砲口が小さいので多分20ポンド砲ではないかと思います。ラストの大統領宮殿を制圧するシーンでは105mm砲になっているので、20ポンド装備の車両は実際にカナダあたりで訓練に使用されていたのかもしれません。
そして歩兵を運ぶAPC(装甲兵員輸送車)は、どうも英国製のFV432とアメリカ製のM113の両方が使われているか、あるいはM113のみかと思われます。この2種類の車体は車体の形状が似通っているので見分けがつきにくいのですが、後部から兵員が下りるときにランプドアを使うシーンがあります。FV432であれば観音開きのドアになっておりますのでM113が使われたのではと推測しました。
航空機は大して出てきませんが、クーデター側の陸軍部隊が空軍基地を制圧するシーンで武装したロッキードT33練習機が飛び立つ寸前でロケットランチャーで破壊されます。それと前後して政府側も空軍基地を抑えようと空挺部隊をロッキードC130ハーキュリーズ輸送機で送り込んできます。これはクーデター側が滑走路に車両を進入させ着陸できなくて引き返しております。
で、小火器の類ですが、冒頭の大臣誘拐のシーンでは反政府グループはS&WのM76サブマシンガンで武装しております。面白いことに同じ銃がクライマックスのクーデター部隊の手にも握られております。序盤の陸軍兵士の映像ではサブマシンガンは英国製のスターリングが映っておりますが、これは実際に陸軍の装備で映画撮影用には使えなかったためアメリカから調達したのかもしれません。
ライフルは英軍制式のL1A1ですが、これは元々、ベルギー製FALライフルのライセンス生産ですから映画撮影用としても調達は容易だったと考えれれます。
なかなか見ごたえのある作品です。ポリティカル・フィクションに興味のある方、私のような軍事マニアなどにお薦めです。
ピーターオトゥールが出ると作品に風格が出る。
投稿日
2015/05/17
レビュアー
CCR
つい先日までネット通販のみで5000円位で販売していて観たくて買おうかどうしようか迷っていた本作がここに来て1000円代で販売され、尚且つレンタルで観れたのは金が浮いて助かった。ある程度評判の良さは聞いていたので安心して観ていられる期待通りの出来だった。同じクーデターを扱ったフランケンハイマーの「五月の七日間」より分かり易く娯楽的に作られていて全編緊張感があっていい。やはり本作に重みを与えたのはピーターオトゥールの存在である。彼は以前にも「将軍たちの夜」で狂気に病んだ将軍を演じて抜群だったので、本作では仲々登場せず序盤はクーデター後続参加者の一人に過ぎず、このまま終わる訳はないなと思っていたら案の定最後はクセ者だったというのは観ていて予測通りだった弱点はあるがデビットヘミングス、ドナルドプレゼンスの好演もあって緊迫感のある見応えのある作品となった。
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