勇者たちの戦場

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元兵士達の実体験を基に、戦場を体験したアメリカ人兵士たちが、帰還後平和な日常に馴染めず、心を病んでいく姿を描いた群像劇。

無事に帰還したのに、帰還してから自分との本当の戦いが始まるところが辛いですね。
死と向き合い、勇敢に戦い、心身共に傷を負って帰った勇者が、反戦という名のもとに、世間から冷たい目で見らるとしたなら、それはもう耐えられないことでしょう。
しかも、その負った傷とたった一人で、向き合っていかなくてはならない、という現実。

イラクでの過酷な体験がトラウマとなってしまった人たちは、その後何もなかったかのように、元の人生を送りなさいと言う方が過酷だと思います。
しかし、代償がこれでは割り切れませんね。
アメリカが抱える戦争のもう一つの真実。
静かながら反戦を訴えた映画だと思います。

戦争シーンがメインではなくて戦場から帰ってきたアメリカ兵の物語がメイン。
戦争という激烈な体験をして帰ってきた彼らは平和な現実になじめない。
現実感が無い。
酒に溺れるもの、暴走して犯罪を起こしてしまう者、様々な彼らの様子にやっぱり戦争って色々な意味で大変な事だと思う。
生死を共にする仲間がいる戦場に戻るしかない者もいる。

イラク側から見ると米軍兵士は戦場から帰れば平和な母国が待っているが、戦場となっているイラク人には戦争が終わるまで平和は無い。
アメリカは色んな戦争に参加しているが、本土が戦場になったことはない。

ベトナム戦争も泥沼化して長引いてしまったが、イラク戦争がなんのためなのか、わかっている人がいるんだろうか？
ビンラディンは捕まらず、フセインは核兵器を持っていなかった。
石油のためという話しも良く聞くが、これだけ金かけて採算合うのか？いまいちしっくりこない。
ここまで泥沼化してしまうと、やられたからやるというお互いの復讐になってしまっている感じがする。

色んなことを考えてしまう映画だった。

帰還兵士の苦悩を描いた、外傷後ストレス障害（posttraumatic stress disorder；PTSD）の話です。
もうＰＴＳＤの映画は何度も描かれているし、お約束通りの展開。俳優の演技も微妙で、違和感を感じる。舞台俳優のような演技で感情移入が出来ない。サミュエルだけは良かったですが。
特に可もなく不可もなく・・・地味な映画。
ジャケに騙される映画です。勇者たち？勇者？邦題も変だ。

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戦争なんて行った事ないし、日本でも戦争を経験していない私としては、この映画がどこまで帰還兵の苦悩を描ききれているのかもわかりませんが、考えさせられました。
日常の小さな問題でも、トラウマは残ってしまうのに、あんな体験をして、普通の世界に戻ってきても、アジャストできないよね。

私なんかアメリカから帰国して1年くらいは、自分の国なのに全然なじめなくて、本当につらかった。
このお話は、そんなことの数百倍も、数千倍もつらいんだろうな、と思いました。

役者がみんな巧くて、心の痛み、やるせなさが伝わってきます。
特に、 Jessica Bielは、鍛え抜かれた肉体で、ミリタリー役がぴったりです。
小さな子供もいるシングルマザーなのに、右手が途中からなくなってしまうなんて、想像を絶するつらさだと思います。
でも、子供がいるから、まだ生きる気力もわくのかな。

Samuel L. Jackson演じる医師なんか、悲惨です。
家族も大変。
奥さん美人です。わけのわからない苛立ちがあるんだろうなあ。

苛立ちの矛先と、戦争中に犯してしまった過ち、そんな混沌のなかで苦悩するジャマールを５０centが演じてます。
なんかピッタリ（笑）

当たり前のことだけど、戦争はつらい。
今も、続いているということを忘れちゃいけないのに、平和ボケの私であります。
それでも、何が出来るわけでも、何をしようとしているわけもなく。
時々こういう映画をみて思い出すしかないのです。

少しずつでも立ち直ったり、結論が出たり、それぞれの人生があります。
重いテーマですが、機会があれば是非どうぞ。

イラク駐留から帰ってきた人々の姿を描いた作品。
親友を亡くした若者、片腕を失くしたシングル・マザー、数々の遺体・傷病者を診てきた医者。
映画はそれぞれが負った精神の傷とそれを克服しようと葛藤する姿、周囲の人々との衝突、そして触れ合いを描いています。
日本に入ってきたイラク戦争の情報から考えられる枠内のことながら、戦争の当事国が制作したこともあり、フィクションとはいえ現実味を帯びたやるせなさ、むなしさが伝わってきます。
映画は娯楽であるということが基本ですが、こういった娯楽と対極にある作品、それも社会的な要素の強い作品は作られるべきで、観るべきでもあるのでしょうが、鑑賞後にいろいろ考えたときに、前向きになれる作品と、落ち込んでしまう作品があります。
これは、後者で、観なければよかったと思ったというのが正直な気持ちです。
前者の例としては、最近公開されたロバート・レッドフォード監督の「大いなる陰謀」があります。