デッド・サイレンス

　普段私は映画を採点方式で評価しないのですが、もしこの作品に点数を付けるならば採点を減点方式で行うかそれとも優れた部分に点を加えるのかで大きく点数が分かれそうです。減点方式ならば90点、加点方式なら45点といった感じでしょうか。
　
　全体に良く纏まっていてソツが無いつくりなのですが、ＤＶＤやテレビなど現代では数多くの作品を目にする機会が多いため、少々の破綻は気にせずになにか他の作品よりも突き抜けたものが無いとなかなか昨今では認められません。特にホラーやＳＦではその傾向が顕著です。この作品は非常に手堅く古典的なモチーフをこれまた正統にしあげているのですが、なんだかとってもこじんまりとした印象になっています。

　セットや美術もかなり力が入っていて豪勢でした。ＶＦＸもなかなかの仕上がりです。まあ残念なのはそれらが怖さに上手く結びついていないところです。ただアイデアとしては無音状態はいいですね。そこをもっと有効に使って欲しかったと思います。

　『SAW』が大好きで、その監督・脚本コンビの作品だからと期待したかたにとってはハズレだったかもしれませんね。私はシリーズが進むにつれスプラッター描写に頼り始めた『SAW』シリーズより、こけおどしをやめて物語として恐怖を演出しようとした心意気でこの作品の方を評価したいともいます。・・・正直言うとあまり怖くはなかったですが。




　「ガムテープでも口に貼っておけばいいのに」なんてツッコミは決してなさらないようにお願いします。




　全くの余談ですがＡ級とＢ級の定義についてですが、本来の意味としてはＡ級は予算の大きないわゆる大作、それにたいして予算の少ないものがＢ級という意味です。また、もともとはハリウッドのＡ地区、Ｂ地区で作られていた作られた場所を区分していた（Ａ地区が大手で資金豊富）という話もあります。Ａ、Ｂというのは作品の質とは別次元の話です。興味のある方は蓮實重彦氏の『ハリウッド映画史講義』をお読み下さい。
　当然お金をふんだんに使ったＡ級作品に良い作品が出やすいのは当然（最近はそうでもないですが）で、Ｂ級は予算がない分それなりの工夫やアイデアが必要です。ただそうしたアイデアや工夫が実を結んだ作品には人気がありカルトな作品となるものが多いのです。

一言で言うと非常に不憫な映画です。
殆どの方は「SAW」繋がりで本作に辿り着いたと思うんですが、両作品はテイストもジャンルも全然違います。
「SAW」のような斬新なスリラーを本作に求めると肩透かしを食らいます。

本作は非常に良く出来た古典的な正統派オカルトホラーです。
舞台、小道具、仕掛け、音楽等全て丁寧に準備されて手抜き感は感じさせません。
後半までは主人公が真相を追うサスペンスモードですが、終始漂う独特の違和感。
良いですねーこの雰囲気♪
オチもホラーファンを喜ばしてくれる気の効いたオチで満足でした!

まぁ、怖さと言う点ではそれ程でもないんですが、十分見応えはあります。
ホラーファンとしてはジェームズ・ワン＆リー・ワネルコンビにもっと正統派ホラーを作ってもらいたい。

ちなみに「SAW」はパート４で観るのを止めましたが。

今更、観てしまいました。
これは良作だと思います。

腹話術の人形が実にリアルで不気味！それに加えてゴーストまで・・・ホラー、サスペンスファンにはたまりません。

そして、なんと言ってもラストの衝撃！！
「そうきたか！！」ん〜してやられた感じ。

まだ観てない方、ネタバレを見ずに、是非御覧下さい。

ジャケ写の『ＳＡＷの次はこれだ！』が大変残念。
結構いい作品なのに、
その売り文句が却って作品を貶めている気がします。
これ考えた人、センスない。と思います。
【同じ監督・脚本コンビ】ってだけで、
内容を大して観もしないでつけたんでしょうか。

それにしても、人形って怖いです。
そう見えるように作ってあるんだろうけど、それでも、怖い。
こう考える時点で、術中に嵌ってしまっているわけですが。

人形、ヒトガタ、怖い。苦手です。現実的には私には無理です。
隣にこの人形いたら絶対眠れない。
よく自分のベッドに寝かせられるなー
私はこんな人形、部屋の隅にも置いておけないです。

だからこそ、観たくなってしまう、のは、
怖いもの見たさってヤツですね。
口は笑ってるのに、目が笑ってない。それが怖い。
ホラー好きとしましては、ココにあったら嫌だけど、
映像で観るのは、やっぱりいいです。

殺されてた妻の顔もいいです。

久しぶりに、「怖さ」を楽しめた作品でした。

ストーリーは、シンプルと言ってもいいくらいでしょうか。
どんでん返しもそうビックリするほどのものではないと思いますが、
一捻りって感じでいいと思いましたし、
とにかく、映像で楽しませてくれました。

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♪メアリー・ショーンにご用心。　
　子のない彼女は人形が好き。
　夢で彼女に会っても----　叫んじゃだめよ♪

　＞もし彼女に出会ってしまったら、身を守る方法は
　　一つだけしかないのよ。
　＞どうするの？
　＞お黙りなさい。

こんな都市伝説がささやかれる、古典的要素たっぷりのホラー？です。
ここからネタばれです。未見の方は後ほどおこしやす。


「なんやこれ、人形もんか？チャッキーみたいなお笑いホラーちゃうやろなあ。怒るで！」

「おいおい、誰かわからへんのに、開けるか？普通開けへんやろ。これ、アメリカか？ほなよけい開けへんやろ。ドカーン！！なん　てなったらどないすんねん」

「なんや、いっこく堂かぁ。こんな人形誰やわからん奴に送られてきて、この夫婦、気持ちわるないんか。ありえへん！うちやったらすぐに燃やしたるわ」

「そんなん余計怖いやん。人形やで。半分燃えかけた姿で出てきたらどないすんねん」とおかん。

「あ、あ、あほなことゆうな！そんなん映画の中だけやん」

「あんたの人形、ぎょうさんあるで。捨て!　ゆうてもみんなまだ押入れにあるやん。いらんかったら捨てぇや」とおかん。

「・・・・黙って映画観とけ。わからんようになる！！」

「ほら、きもい人形そばに置くからやん。それにしてもエグイ殺され方やなぁ」

「曰くありげな豪邸登場。若い後妻か、何かあるなっ！みえみえやん」

「都市伝説か・・・それにしてもきもい子守唄やな。
　こんなん聞かされたら余計夢みるわ」

「なんやねん、この刑事。髭ばっかそって。家でそってこい！」

「そやけどこいつ、なんで夜ばっかし動くねん。昼にせいや。朝になってからでええやん。なんで雨で雷やねん。めったにないぞ、雷」

「そりゃ、明るいとこやったら怖いないやん。かんにんしたりいや」とおかん。

「なるほどな。惨殺の原因はこれか。ちょっとなぁ、これじゃなぁ。」

「へぇ〜、そうきたか。おかしいと思っててん。復讐やのにおとんはなんで生きとんねん、っていつ突っ込もうか思っててん。なるほどな」

本編鑑賞後、特典映像を、その後に突っ込み娘にインタビュー。

「で、今回はどないやった？」とおかん。

「せやな、まあ、昼間に観たということで、怖さ半減やな」
そりゃ、あんたにとっては好都合やわな。

「チャッキーとちごて、そこそこやな。おもしろかったんちゃう」

「ただなぁ、復讐やろ、ちょっとなんや理不尽やん。最初に仕掛けたんは婆さんの方やん。自業自得やのに。なんで復讐やねん。それが通るんやったら復讐しに化けて出るんやったら男の子の方やん。それにあの舌！なんやねん！幽霊やったら幽霊らしく！やっ。あれやったらただの化けもんやん。興ざめやな。」おかんも思た。

「そや、可哀そうやったなぁ、あの門番、ちらっと出ただけやん。他、全部カットやん。時間かけてデスマスクやったんやろに。」

「後妻の状況と意味、ようわからんかったけど、特典観てわかるってのもなあ。なんか、惜しい、かな」

インタビュー終了後、やたらとコメディーや、お笑いを観たがっていた娘。こりゃ、想像以上に来てますよ。

おかんとしては、ひたひたとざらつくような質感。古典的な匂いのする画質。結構好きです。楽しめましたよ。

でも、やっぱり人形は苦手かな。怖い！
毎年押入れの奥にしまってある「ひな人形」これ、箱を開けるのドキドキするんよ。顔、変わってたらどうしよう、とかね。
あかん、今年は一人で開けられへん。けど、出さへんかったら・・・
娘二人とも、行かず後家？行けず後家やん！
どないひょ！((+_+))