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石の微笑 / ブノワ・マジメル

石の微笑 /クロード・シャブロル

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DVD

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

「いとこ同志」「主婦マリーがしたこと」の名匠クロード・シャブロル監督が、女流ミステリー作家ルース・レンデルの同名小説を映画化した官能のラブ・サスペンス。主演は「ピアニスト」のブノワ・マジメル、共演にジョニー・アリディとナタリー・バイの娘ローラ・スメット。母と2人の妹と暮らす25歳のナイーヴな青年フィリップ。そんな彼は、妹の結婚式で美しい女性センタと出会う。やがてセンタの方から情熱的にアプローチしてきて、2人は激しく燃え上がる。すっかりセンタの虜になってしまったフィリップだったが、謎の多い彼女の不可解な言動に次第に振り回されるようになっていく。

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「石の微笑」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

「いとこ同志」「主婦マリーがしたこと」の名匠クロード・シャブロル監督が、女流ミステリー作家ルース・レンデルの同名小説を映画化した官能のラブ・サスペンス。主演は「ピアニスト」のブノワ・マジメル、共演にジョニー・アリディとナタリー・バイの娘ローラ・スメット。母と2人の妹と暮らす25歳のナイーヴな青年フィリップ。そんな彼は、妹の結婚式で美しい女性センタと出会う。やがてセンタの方から情熱的にアプローチしてきて、2人は激しく燃え上がる。すっかりセンタの虜になってしまったフィリップだったが、謎の多い彼女の不可解な言動に次第に振り回されるようになっていく。

「石の微笑」 の作品情報

作品情報

製作年:

2004年

製作国:

フランス/ドイツ

原題:

LA DEMOISELLE D‘HONNEUR/THE BRIDESMAID/D

「石の微笑」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!

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洋画・邦画

35,500
タイトル以上

国内ドラマも一部含まれております

国内・海外ドラマ

5,400
タイトル以上

アニメ

9,200
タイトル以上

R-18

210,000
タイトル以上

CD

250,000
タイトル以上

※2022年2月 現在のタイトル数

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過程のない女 ネタバレ

投稿日:2008/09/10 レビュアー:裸足のラヴァース

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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真面目サイドのマジメル君が好演する こちらは見た後もじわじわと来る シャブロルの佳作です いや現在混迷しながらも特にアメリカ映画など エネルギッシュな展開の映画界にあって 余裕綽綽として 映画の本来あるべき姿を敢然と示した小さなこの作品は 非常な価値あるものだと思います

ヌーヴェルバーグの頃は ブルジョワの家庭悲劇をスキャンダリズムを介して ちょっとスノッブに描く それ自体をプチブル的とゴダールなどに批判されたりして 近年の「ボヴァリー婦人」なども あまり冴えないのですが この作品は起死回生の快作です ごく市井の家庭でTVを見ているシーンからして 快調で皮肉で意地の悪さが良く出ていますが そんな家庭の平凡な青年が人生を狂わしてしまいます 主演の女性は よふかしさんの言われるように 最初冴えないんですが どんどん映画の中で妖しい魅力を発揮しだして これも映画の計算できないマジックですよ なんとジョニー・アリディの娘 ゴダールのある作品の共演がきっかけで 出来ちゃった娘なのかしら アリディにそっくりな お目目ですね 言われてみれば いいですよこの女優は

内容は 突き放した非情さで決して 後味などよくないのですが これがシャブロールですが 映画製作自体は なんだか一家総出みたいで 楽しく撮られているようです シャブロルの意外な健在ぶりは 映画の内容とは関係なく 何だか映画から勇気を再びあたえられるような気がするんですよ お勧めします 誰にでもではないですけど 

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15pts/100pts ネタバレ

投稿日:2008/11/03 レビュアー:ヴィル

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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まず、女優がいまいち、魅力的じゃないのが、
低評価の一番の理由かな・・・(笑)

後半は、悪くないんだけど、、、
はじめのメイクが悪いのか、、、
印象が悪すぎて・・・

あと、本筋のストーリーですが、
象徴的に、石の彫像を描いているのでしょうけど、
その象徴的な扱いが、いまいちよく分からない。

ヨーロッパ映画では、こういう描き方はありがちで、
そういうのが好きな人にはいいんでしょう。
私も、そういうのは、嫌いというわけではないのですが、
もう少し、わかりやすい具体性がある感じが
欲しいですね。

この映画の中心のテーマは、
センタの愛の形なんでしょうから、それを描くのが一番だと思う。

それだけを取ると、結構、いいテーマで、
彼女が言う、
”木を植えること、詩を書くこと
 同性と寝ること、人を殺すこと”
を愛の形とすることは、一見突飛だけど、
彼女にとって、自己完結したちゃんとした理由があるんではないか。

そういうのを、ちゃんと具体的に描く形の脚本の方が、
面白かったと思う。

正直、見ていて、かなり退屈だったが、
内容だけを抽出して考えると、
もっといいやり方があったはずと感じた作品ではあった。

このレビューは気に入りましたか? 10人の会員が気に入ったと投稿しています

冷たい肌ざわり ネタバレ

投稿日:2008/09/06 レビュアー:よふかし

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 愉しみました。
 近年のクロード・シャブロル作品は(もちろんかつての輝きを期待してはいないものの、なんだかなーと思うことも結構あったのですが、この前の『嘘の心』も面白かったし、この作品はもっといいと思います。たとえば同じフランス製ミステリー・サスペンスの近作『そして、デブノーの森へ』なんかに比べると、作り手の地力の違いを感じさせられます。
 コリンスキーさんはその容貌に難点ありとされているセンタ役のローラ・スメットですが、僕はとても魅力的だと思いました(もともと母親のナタリー・バイが好きということもあるかもしれません)。たしかにセンタが花嫁の付添人として登場してきたときには、その表情の硬さ、手作りドレスが似合わないこともあってまさに醜女という感じです。
 ところが映画が進むにつれて、彼女はどんどん変わっていきます。ある種の不思議ちゃんというかサイコな人なのですが、フィリップ(ブノワ・マジメル好演)と接することによって、石像のような硬い表情が時折和らぐようになるあたりになると、とても可愛く見えました。くるくると動く眼の演技もなかなか素晴らしい。
 モデル体型ではありませんが、ヌードも実に美しく撮られています。サスペンスものらしくブルーを基調とした冷たい映像で統一されていますが、エメットの肌もふくよかなのに、あたたかさを感じさせません。どこまでも石のように冷たそうです(だからそんなにエロくないです)。カメラがいいなあと思ったら、結構売れっ子の人だったんですね。
 ルース・レンデルの原作は読んでいないので想像ですが、おそらくかなりサラリとした脚色になっているのではないでしょうか。ラストなど拍子ぬけと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。でも、最後まで答えを求めるセンタ、逡巡しながらも口を開くフィリップのやり取りですぱっと切って、見事な幕切れだと思いました。
 シャブロルの演出も悠然として落ち着いていて、かつての傑作『二重の鍵』のようにあからさまな言及はないと思いましたが、随所にヒッチ・タッチが感じられます。普通の一家に次第に不安なものが押し寄せてくる感じが、とても素晴らしいと思います。こういう手触りは、やはりシャブロルならではと言っていいかもしれません。フィリップの母親をはじめとして、ホームレスの男性やフィリップの上司、母親の恋人他、端役にいたるまで役者がとてもいい感じです。また舞台となる家やアパートなども素敵です。
 隅々までスッキリするという映画ではありませんし、お話の面白さをおもに求める人向きではありませんが、70点。

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愛を証明するための4つの条件 ネタバレ

投稿日:2009/05/12 レビュアー:みみ

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 愛に盲目となった男が、女の暗示にかかり大変な事を仕出かしてゆく話?と思いきや、このブノワ・マジメル演じるフィリップは意外にもまともです。
 情事に夢中になり仕事がちょっと疎かにはなりますが、センタの異常な発言の数々にもめげず(?)終始、常人らしさを忘れません。結局そんな常人ゆえの“冗談”が仇となり、取り返しのつかない破目に陥ってしまうのですが。

 彼女を取り巻くエキセントリックな事柄や発言の数々。異常なシグナルはいくつも発せられていたはずなのに、彼は悉くそれらをやり過ごしました。彼にとってはそれらさえも彼女の魅力の一部だったことでしょう。
 極めつけはやはり「4つの条件」。完全に危険注意報だったのに彼はここでもそれに気づかなかった。4つ目の「人を殺す」も異常ですが、何といっても3つ目が異常さを際立てていると思います。

 センタを演じたローラ・スメットはさすが(!)ブノワ・マジメルもタジタジのただならぬオーラを振り撒いてますね。ちょっとアジアンの混血かとも見紛うようなエキゾチックな印象が、この役にピッタリでした。
 クロード・シャブロル作品の鑑賞は久々でしたが、こういう日常に潜む狂気というか、常人が陥る罠というか、ゾクっと背筋が凍るようなスリラーっぷりは健在ですね。愉しませていただきました。

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時間と象徴の芸術 ネタバレ

投稿日:2008/12/20 レビュアー:港のマリー

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 が、映画であるなどと、気取りたくなった作品。とくに「芸術映画」ではないのだが、映画という表現形式の魅力に感じ入ったしだい。
 わたしの尊敬するレビュアーさんが映画の本質を「フレーム」と「回転」だと、教えてくださったが、それを映画の本質の「外延」的定義だとすると、「内包」的定義は「時間」の流れの表現と映像の「象徴」化ではないかと、この映画を見て思った。(外延と内包の論理学的用法の不正確さにはこの際目を瞑ってください。感覚的な比喩です。)

 ブノワ・マジメルの一家、夫に先立たれた母と彼女を支える優しい長男ブノワ、結婚を控えたまじめな長女、素行に問題のあるティーンエージャーの次女。フランス版サブプライムローンで買ったような家に住み、20ユーロ貸してとかどうとかの慎ましい暮らしぶり、公民館の集会室のような場所での質素というより寒々しい長女の結婚式、あまり景気のよくなさそうな地方都市で気苦労の多い仕事に疲弊するブノワの鬱屈。そうした小市民の何の変哲もない日常を時間の流れに即して淡々と描いていく映画の前半、異常なものは何もない。少なくてもそう見える。時間は平穏にさらさらと流れる。問題の石の彫像をブノワが偏愛していることは示されるが、まだ日常は破られていない。

 それが突然「運命の女」ローラ・スメットの出現で、この時間の流れが断ち切られる。暗い地下室に招き入れられ自宅へは朝帰り、海岸で夜を明かし乞われるままに砂浜で交わり、日中は心ここに在らずの状態。まるでお露の死霊に取り憑かれた新三郎だ。ブノワは時間の大きな裂け目に落ちてしまったかのようである。日常の平穏な時間があるきっかけで異常な世界の異常な時間に様変わりしてしまう。恐ろしく不気味なはずの変転を、あっさりと自然に描く、その身構えない姿勢がほんとうに見事。時間のなめらかなギアチェンジ。観客もごく自然に異常な世界に招かれる。同時に異常は日常のすぐ裏側にひそんでいることを知って戦慄する。流麗なカットのつなぎが「法も道徳も通用しない」ごつごつとした異形の非日常を、逆にあぶり出す不思議さ。それもこれも映画が時間を表現する形式であるゆえだと思う。

 そして象徴の用い方の奥深さ。石像だけではなくローラ・スメット自身も、生きている女というより何かの(狂気、背徳、悪、破滅に誘う愛)象徴として舞い降り妖しく燃えている。最初は松任谷由美みたいに見えた彼女、映画の進行とともに美しいというのは違うが、強烈な存在感を放つ。もしかしたら彼女はブノワの見る幻覚で実在の人間ではないのではないか、映画はいつのまにかブノワの悪夢の世界を描いているのではないかと、錯覚しそうになった。
 だから殺人の顛末がよけいに怖い。血に染まったベネチアングラスの破片を見せられたブノワの動揺と恐怖がわがことのように伝わった。悪夢にうなされて目覚めたら、それが現実に起こったことだったと知った時の背筋の凍る恐怖と絶望が、静かな画面に染み渡っている。

 結末を知ったうえで再度見ると、あれもこれもここへ至る伏線、暗示であり、画面に映るあらゆるものが意味ありげに迫ってくるのを感じる。 象徴の森、「暗くてそして深遠で/夜のように、輝きのように広大な統一の中/遠くて溶けあう長い響きのように/香りと色と音とが応え合う」という言葉を捧げたくなるフランス映画。

 

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過程のない女

投稿日

2008/09/10

レビュアー

裸足のラヴァース

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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真面目サイドのマジメル君が好演する こちらは見た後もじわじわと来る シャブロルの佳作です いや現在混迷しながらも特にアメリカ映画など エネルギッシュな展開の映画界にあって 余裕綽綽として 映画の本来あるべき姿を敢然と示した小さなこの作品は 非常な価値あるものだと思います

ヌーヴェルバーグの頃は ブルジョワの家庭悲劇をスキャンダリズムを介して ちょっとスノッブに描く それ自体をプチブル的とゴダールなどに批判されたりして 近年の「ボヴァリー婦人」なども あまり冴えないのですが この作品は起死回生の快作です ごく市井の家庭でTVを見ているシーンからして 快調で皮肉で意地の悪さが良く出ていますが そんな家庭の平凡な青年が人生を狂わしてしまいます 主演の女性は よふかしさんの言われるように 最初冴えないんですが どんどん映画の中で妖しい魅力を発揮しだして これも映画の計算できないマジックですよ なんとジョニー・アリディの娘 ゴダールのある作品の共演がきっかけで 出来ちゃった娘なのかしら アリディにそっくりな お目目ですね 言われてみれば いいですよこの女優は

内容は 突き放した非情さで決して 後味などよくないのですが これがシャブロールですが 映画製作自体は なんだか一家総出みたいで 楽しく撮られているようです シャブロルの意外な健在ぶりは 映画の内容とは関係なく 何だか映画から勇気を再びあたえられるような気がするんですよ お勧めします 誰にでもではないですけど 

15pts/100pts

投稿日

2008/11/03

レビュアー

ヴィル

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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まず、女優がいまいち、魅力的じゃないのが、
低評価の一番の理由かな・・・(笑)

後半は、悪くないんだけど、、、
はじめのメイクが悪いのか、、、
印象が悪すぎて・・・

あと、本筋のストーリーですが、
象徴的に、石の彫像を描いているのでしょうけど、
その象徴的な扱いが、いまいちよく分からない。

ヨーロッパ映画では、こういう描き方はありがちで、
そういうのが好きな人にはいいんでしょう。
私も、そういうのは、嫌いというわけではないのですが、
もう少し、わかりやすい具体性がある感じが
欲しいですね。

この映画の中心のテーマは、
センタの愛の形なんでしょうから、それを描くのが一番だと思う。

それだけを取ると、結構、いいテーマで、
彼女が言う、
”木を植えること、詩を書くこと
 同性と寝ること、人を殺すこと”
を愛の形とすることは、一見突飛だけど、
彼女にとって、自己完結したちゃんとした理由があるんではないか。

そういうのを、ちゃんと具体的に描く形の脚本の方が、
面白かったと思う。

正直、見ていて、かなり退屈だったが、
内容だけを抽出して考えると、
もっといいやり方があったはずと感じた作品ではあった。

冷たい肌ざわり

投稿日

2008/09/06

レビュアー

よふかし

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 愉しみました。
 近年のクロード・シャブロル作品は(もちろんかつての輝きを期待してはいないものの、なんだかなーと思うことも結構あったのですが、この前の『嘘の心』も面白かったし、この作品はもっといいと思います。たとえば同じフランス製ミステリー・サスペンスの近作『そして、デブノーの森へ』なんかに比べると、作り手の地力の違いを感じさせられます。
 コリンスキーさんはその容貌に難点ありとされているセンタ役のローラ・スメットですが、僕はとても魅力的だと思いました(もともと母親のナタリー・バイが好きということもあるかもしれません)。たしかにセンタが花嫁の付添人として登場してきたときには、その表情の硬さ、手作りドレスが似合わないこともあってまさに醜女という感じです。
 ところが映画が進むにつれて、彼女はどんどん変わっていきます。ある種の不思議ちゃんというかサイコな人なのですが、フィリップ(ブノワ・マジメル好演)と接することによって、石像のような硬い表情が時折和らぐようになるあたりになると、とても可愛く見えました。くるくると動く眼の演技もなかなか素晴らしい。
 モデル体型ではありませんが、ヌードも実に美しく撮られています。サスペンスものらしくブルーを基調とした冷たい映像で統一されていますが、エメットの肌もふくよかなのに、あたたかさを感じさせません。どこまでも石のように冷たそうです(だからそんなにエロくないです)。カメラがいいなあと思ったら、結構売れっ子の人だったんですね。
 ルース・レンデルの原作は読んでいないので想像ですが、おそらくかなりサラリとした脚色になっているのではないでしょうか。ラストなど拍子ぬけと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。でも、最後まで答えを求めるセンタ、逡巡しながらも口を開くフィリップのやり取りですぱっと切って、見事な幕切れだと思いました。
 シャブロルの演出も悠然として落ち着いていて、かつての傑作『二重の鍵』のようにあからさまな言及はないと思いましたが、随所にヒッチ・タッチが感じられます。普通の一家に次第に不安なものが押し寄せてくる感じが、とても素晴らしいと思います。こういう手触りは、やはりシャブロルならではと言っていいかもしれません。フィリップの母親をはじめとして、ホームレスの男性やフィリップの上司、母親の恋人他、端役にいたるまで役者がとてもいい感じです。また舞台となる家やアパートなども素敵です。
 隅々までスッキリするという映画ではありませんし、お話の面白さをおもに求める人向きではありませんが、70点。

愛を証明するための4つの条件

投稿日

2009/05/12

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みみ

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 愛に盲目となった男が、女の暗示にかかり大変な事を仕出かしてゆく話?と思いきや、このブノワ・マジメル演じるフィリップは意外にもまともです。
 情事に夢中になり仕事がちょっと疎かにはなりますが、センタの異常な発言の数々にもめげず(?)終始、常人らしさを忘れません。結局そんな常人ゆえの“冗談”が仇となり、取り返しのつかない破目に陥ってしまうのですが。

 彼女を取り巻くエキセントリックな事柄や発言の数々。異常なシグナルはいくつも発せられていたはずなのに、彼は悉くそれらをやり過ごしました。彼にとってはそれらさえも彼女の魅力の一部だったことでしょう。
 極めつけはやはり「4つの条件」。完全に危険注意報だったのに彼はここでもそれに気づかなかった。4つ目の「人を殺す」も異常ですが、何といっても3つ目が異常さを際立てていると思います。

 センタを演じたローラ・スメットはさすが(!)ブノワ・マジメルもタジタジのただならぬオーラを振り撒いてますね。ちょっとアジアンの混血かとも見紛うようなエキゾチックな印象が、この役にピッタリでした。
 クロード・シャブロル作品の鑑賞は久々でしたが、こういう日常に潜む狂気というか、常人が陥る罠というか、ゾクっと背筋が凍るようなスリラーっぷりは健在ですね。愉しませていただきました。

時間と象徴の芸術

投稿日

2008/12/20

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 が、映画であるなどと、気取りたくなった作品。とくに「芸術映画」ではないのだが、映画という表現形式の魅力に感じ入ったしだい。
 わたしの尊敬するレビュアーさんが映画の本質を「フレーム」と「回転」だと、教えてくださったが、それを映画の本質の「外延」的定義だとすると、「内包」的定義は「時間」の流れの表現と映像の「象徴」化ではないかと、この映画を見て思った。(外延と内包の論理学的用法の不正確さにはこの際目を瞑ってください。感覚的な比喩です。)

 ブノワ・マジメルの一家、夫に先立たれた母と彼女を支える優しい長男ブノワ、結婚を控えたまじめな長女、素行に問題のあるティーンエージャーの次女。フランス版サブプライムローンで買ったような家に住み、20ユーロ貸してとかどうとかの慎ましい暮らしぶり、公民館の集会室のような場所での質素というより寒々しい長女の結婚式、あまり景気のよくなさそうな地方都市で気苦労の多い仕事に疲弊するブノワの鬱屈。そうした小市民の何の変哲もない日常を時間の流れに即して淡々と描いていく映画の前半、異常なものは何もない。少なくてもそう見える。時間は平穏にさらさらと流れる。問題の石の彫像をブノワが偏愛していることは示されるが、まだ日常は破られていない。

 それが突然「運命の女」ローラ・スメットの出現で、この時間の流れが断ち切られる。暗い地下室に招き入れられ自宅へは朝帰り、海岸で夜を明かし乞われるままに砂浜で交わり、日中は心ここに在らずの状態。まるでお露の死霊に取り憑かれた新三郎だ。ブノワは時間の大きな裂け目に落ちてしまったかのようである。日常の平穏な時間があるきっかけで異常な世界の異常な時間に様変わりしてしまう。恐ろしく不気味なはずの変転を、あっさりと自然に描く、その身構えない姿勢がほんとうに見事。時間のなめらかなギアチェンジ。観客もごく自然に異常な世界に招かれる。同時に異常は日常のすぐ裏側にひそんでいることを知って戦慄する。流麗なカットのつなぎが「法も道徳も通用しない」ごつごつとした異形の非日常を、逆にあぶり出す不思議さ。それもこれも映画が時間を表現する形式であるゆえだと思う。

 そして象徴の用い方の奥深さ。石像だけではなくローラ・スメット自身も、生きている女というより何かの(狂気、背徳、悪、破滅に誘う愛)象徴として舞い降り妖しく燃えている。最初は松任谷由美みたいに見えた彼女、映画の進行とともに美しいというのは違うが、強烈な存在感を放つ。もしかしたら彼女はブノワの見る幻覚で実在の人間ではないのではないか、映画はいつのまにかブノワの悪夢の世界を描いているのではないかと、錯覚しそうになった。
 だから殺人の顛末がよけいに怖い。血に染まったベネチアングラスの破片を見せられたブノワの動揺と恐怖がわがことのように伝わった。悪夢にうなされて目覚めたら、それが現実に起こったことだったと知った時の背筋の凍る恐怖と絶望が、静かな画面に染み渡っている。

 結末を知ったうえで再度見ると、あれもこれもここへ至る伏線、暗示であり、画面に映るあらゆるものが意味ありげに迫ってくるのを感じる。 象徴の森、「暗くてそして深遠で/夜のように、輝きのように広大な統一の中/遠くて溶けあう長い響きのように/香りと色と音とが応え合う」という言葉を捧げたくなるフランス映画。

 

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石の微笑