監査法人

キャストもいいし、ＮＨＫドラマは面白くて結構好きです。
さすがに、ドラマでフィクションだから現実離れした部分やデフォルメされているかもしれないけど、それぞれの人物の理念が違っているので、面白かったです。
勝村さんは役がガラッと展開するので、見所としてすごく面白かった人物像でした。

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今まで何であれ主義主張を貫いてきた健司が、あっさり、阿部サダヲのいかにも怪しいお金の流れがある会社の上場を認める書類にハンコを押してしまったのが不自然。
結局、お金の事は、阿部サダヲ自身にも騙されていたのに。
そんなこと絶対認めえるはずがなかったのに。
それと、健二の仕事が忙しくて、相手にされなかった奥さんが、
娘も置いて実家に帰っちゃったのもなんで？と不思議。
パートとか、バイトとか、趣味とか、そういうところに出て行けばよかったのに。と思った。しかも、健二との話は、全部お母さんが出てきて話すし、奥さんはセリフがほとんどなし。
それでも、子供がいるのに、実家に帰って、働かずに、家事もしないで話もしたくない、とか不思議だと思った。
義理のお母さんも、「あんなふうに一人で一日中いたらおかしくもなる」と言っていたけど、だったら外にでたら良かったじゃないの。と思うし、何で結婚したのか不思議な奥さんだった。

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監査法人の吉野という公認会計士の在り方、考え方、信条みたいなのが、今までずっと分からなかった。
ただ甘いだけの人だと思ったけど、実は、監査の相手、友人を信じていたからこそ、裏切られた事に対して怒っていた件で、信頼関係を大事にしている人なんだと分かった。
だけど、やっぱりただ甘いだけで、簡単に、上司の言うとおりにの結果を出す事を信じて、トップは彼にすごく大きな仕事を任せた。
だけど、その時、今までと全く違う面を見せ、いつもは折り合いの付かない厳格監査の主人公をメンバーに加えた。
そして、その時の検査では、自分の身の上を度外視し、厳しい監査結果を出した。その気持ちの変化と厳しい姿勢が、以前の彼のやり方と全く違って、すごく感動した。
吉野役は勝村さんで、本当に演技にメリハリがあってずごく面白かったし、感動でした。

現職場においても、ＣＰＡとの関わりはあり、個人的には”厳格監査”には大変疑問を持ってます。

ＣＰＡの権限が強すぎますね。しかも、他ＣＰＡ間でも意見の食い違いが生じており、ＣＰＡ、特に主任監査の人の恣意性も出てると思われます。まずは、監査の統一見解・可視化の整備が必要と考えてます。

現環境は、以前と異なり『内部統制』『低価法』『減損会計』『税効果会計』他様々な制度強化がなされている中で、日々、担当は勉強し、改善を図っている中、リーマン他『投資銀行』の破綻等もっと締めなければいけないところがある中、細かいところを締め付けても何ら意味はなく、中小企業に負担を強いているだけです。
ぜひ改善を望みます。

で、本題ですが、ちょっと現実離れした題材になってますね。
本作のようなまだ工事中の案件を売上計上するような会社は実際にはありませんし、経営悪化のたびに火災を起こすような会社もありません。せいぜいＳＰＣや海外会社を使い、不良在庫のゴミ箱にするのはあるかもしれませんが。まあ、銀行が一番悪いというのは共感します。本テーマにおいては、小説の『女子大生会計士の事件簿』の方がより現実的で、面白いですね。お薦めです。

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医師や弁護士のように一般受けするネタが少ない公認会計士の世界は映画やドラマにはなりにくいのだが、このドラマ「監査法人」は、わかりやすく、尚且つ一般受けする面白さも兼ね備えている稀有な作品。
知性派を感じさせる松下奈緒はハマり役。
上司役の豊原氏の演技はさすが。
唯一残念なのは、主演の塚原氏。あまりにも演技がお粗末。アルバイトをしながら独学で会計士試験に合格した成り上がりの青年という設定らしいが、各所に見られる巻き舌な言い回しなど、非常に安っぽい。彼がドラマ全体の格を下げてしまっているのが残念。
適役の若手は他にもたくさんいるのに、なぜ塚本氏を選んだのか。非常に不可解であり残念。ＮＨＫともあろうものが。
それを除けば、非常に良くできた作品。