その夏の台風

台風の時、凧揚げをした人間はおれだけだろうか？
ちなみに上空たかくあがり、最後は当然、バラバラになりました！

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今回レンタルされた５巻（１０話）迄観てのレビューです。
映画の世界を舞台にしたお話で一昔前の少女漫画を思い起こさせるようなストーリーと感じました。
田舎育ちの冴えないスミン（チョン・ダビン）はソウルに出てきて映画監督ハニ（チョン・チャン）の元で脚本家を目指す。友達になった女優志望のウンビ（ハン・イェスル）と仕事をするうちに、スミンは子供の頃からの夢が再燃。女優を目指す決心をする〜

出生の秘密もあり、親世代の係わりは「人魚姫」を思い起させます。
そして女優を目指すスミンはカメラを通すと実物より美しく映える顔のようですし天性の女優としての勘と才能‥と、少女漫画「ガラスの仮面」のマヤをちょっと思い出しました。

監督役のチョン・チャンは今まで観たドラマ（「あんぱん」「恋人」等）の中で一番素敵に感じました。
そして「カムバック！スネさん」に出ていたイ・ジェファンがアメリカ帰りの投資家ジェームス・ハンとして出てきますが〜
なにやら影のある感じ。前半は余り出番は多くないのですが気になっています。
この男性２人との恋模様も後半には見られるのでしょうかネ？

さてエンディングの曲「眠り姫」という日本語歌詞の歌なのですが
歌：イ・ジェファンと出ていますがこのドラマのジェームス役のイ・ジェファンが歌っているのでしょうか？甘い声で軽やかな歌声です。

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小さい頃に本当の両親でないことを知ると、以来その秘密を胸に抱え、女優になりたい夢も捨て、ひたすら親孝行のスミン（チョン・ダビン）。ド田舎でテレビもない生活をしていたので純真無垢である。
母親の手術費を優先するためにせっかく合格した大学を落ちたとウソこいて、ソウルで働きながら次回を目指すスミン。

この頃、一攫千金ではないが賞金狙いでシナリオ公募しに行った先で新進監督のハニ（チョン・チャン）に気に入られ、彼の元で雑用係として雇われる。そこでファンド会社のジェームス（イ・ジェファン）と出会う。ジェームスは謎の人物だ。その生い立ちは判らないし、無口で、仕事以外は人を寄せ付けない、孤独の壁を作っていた・・
そんなジェームスもスミンにだけは笑顔を見せるようになり、スミンもちょっと監督に行きかけたかな？の気持ちがジェームスの方に傾いていく。

アル中で躁鬱症、昔の栄華が忘れられない女優の叔母ジョンオク。映画監督だった夫の裏切りから世紀のスキャンダルを起こし離婚。人気は下降線をたどり今では忘れらていた。
その監督を略奪愛した女優のミリョン。姦通罪も受け入れ、女優も捨て、全てを捨て得た夫とはすっかり冷え切った関係だが残されたプライドから仮面夫婦でいた。娘のウンビ（ハン・イェスル）が女優になることを反対するのはそのスキャンダルが蒸し返され傷付くことを恐れていたからだ。
しかし、「ガラスの仮面」の姫川亜弓みたく華やかでド根性の持主ウンビはハニから映画の主役を勝ち取ってしまう。

こうしてスミンとウンビは大の仲良しになる。
田舎者のスミンだが、レンズを通すとオーラがでまくり、女優に向いていると回りからも言われ、その気になりエキストラでいいから仕事がしたい！

ジェームスの協力もあって、スミンは女優を目指すことになり、ウンビと運命が重なりはじめていく・・が！！重なりはじめたのはウンビだけではなかった・・

その夏の台風とはスキャンダルを意味し、２０年前に起きたスキャンダルによって運命を狂わされていった親世代達…その激しい爪あとは実は子供達に重くのしかかっていたという話です。
本作、女優を目指すスミンのサクセスストーリーか成長モンかと踏んでいたのに、終わってみれば家族の再生だったとは・・・

ドラマとしては早くからネタバレ、親たちがその事実を子供達に伏せようとする展開。どちらかというと、派手なモノではありません。親に比べて子供達の抑えた演技がこのドラマの雰囲気を作ったのかもしれませんね。

監督役のチョン・チャン、レビュアーのチビタ＆モモさんと同じで私も一番素敵に見えました。
でもあのプロポーズはいただけなかったですよね。ただ家庭だけを守っていろ、スミンの夢も希望もどうでもいいような。こいつ愛してないよな、きっとスミンの実の親父さんみたくなるんだろうなと思っておりましたが、実はスミンのことがほんとに好きだったんですね。。。人間的にもとってもいい人、ただあまりにも良すぎて、最後は狂言回し的になっちゃってちょっと、残念でした。
スミンとは正反対のウンビを演じたハン・イェスルはうまいとかじゃないけどすごく華がありました。
本作で、唯一うまく行きそうなカップルがウンビの車椅子の弟ウジンとスミンの友達ユランでとっても微笑ましかったです。

最終リリースは最初から泣きまくりでした。話は判りきっているのに・・とにかくその夏の台風によって最大の被害者になるお２人さんが、運命を呪うでもないし、声を上げて親たちに怒りをぶつける訳でもない。静かに静かに善処する姿に涙が涙が・・止りませんでした。
２人を演じた亡きチョン・ダビンさんとイ・ジェファンの終始抑えた演技が良かったです。

何でだろう？決して派手な展開ではないのに気になって、気になって視聴した作品です。終わってみればさわやかな台風だったのかな？

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中盤迄は少女漫画「ガラスの仮面」みたいと思って観ていたこのドラマ。
最終リリースとなる今回は出生の秘密がやっと（？）明かされ、とても辛い展開となりました。
姦通罪もあり不倫に厳しい韓国ですがその罪の代償が子供にいく‥というのがやはり辛い。今人気のドラマ「人魚姫」でもそうですが‥
略奪愛を貫いたウンビの母親（元女優）。当初は「愛は罪なの！？」と答えていたらしいですが２０年以上経って「愛は罪です」と謝罪していました。
「不倫は文化だ」という言葉が軽く流行ってしまう日本とは違い倫理に厳しい韓国。不倫愛でどれほどの人が傷を負う事になるかと見せつけたようなドラマでした。

しかし、なんの罪もない４歳（？）の男の子の気の毒な事。
父親の不倫で両親が離婚。父親に引き取られるものの小さい頃から１人アメリカで暮らし、家族の暖かさを知らずに育ったなんて〜
もう、この親父何なんだ！と言いたいです。

子供の頃母親のお腹の子が「妹だったらおんぶしてあげる」と言っていた兄。
ようやくその約束が果たせましたが‥余りに痛々しくてウルッとしました〜

３０話と少し長めのドラマですが１話が５２分程と韓国ドラマとしては短めなのでサクサク観られます。
ちょっとドロドロ目のドラマですが観終わった後味は意外にも良いものでした。

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かなりネタバレしてますので，気になる方は読まないでください。





やっとといいますか，スミン（チョン・ダビンssi）が，実母はジョンオクさん（イ・ヒョチョンssi）だと知ることになります。（よくもここまで引っ張ったなという感じ）
まあ，スミンは子どもの頃に両親が実の親でないことを知った時も，荒れたりしないで，一人で受け止めるような子でしたから，事実を聞いても取り乱したりはしませんけどね。
ドラマを見ている方は，とっくの昔にジョンオクさんが母親だってことは気づいていたわけで，スミンも何となくは気づいていたはずだと思います。

さてこの辺りからいよいよラストの匂いがしてきます。
ジョンオクさんが書いた「その夏の台風」というシナリオを読んだハニ（チョン・チャンssi）が，それを映画化しようと思いついたみたいですね。
はてさて映画は完成するのか？　スミンはジェームス（イ・ジェファンssi）が兄だと知ってしまうのか？　楽しみですね。

そして最終回，スミンとジェームスは兄妹として再会します。
ジェームスは，スミンがまだお母さんのお腹にいた頃，もし女の子だったらおんぶしてあげたいと言ってたんですね。「あの時の約束を守るために会いに来た」と言うジェームスのセリフに思わずポロリ。
ジェームスにおんぶされたスミンは，「オッパー」と，二人とも兄妹だと受け入れることができてよかったですね。

そして「その夏の台風」の制作発表会が開かれ，姉妹でありライバルでもあるスミンとウンビは，これからも仲良くやっていけそうな感じですし，ジョンオクさんから監督を奪ったことでずっと苦しんできたミリョンさん（チャン・ミヒssi）も，やっと胸のつかえが晴れるといった感じです。
ということで，万事めでたし，めでたし，今まで流してきた涙は何だったのかと思われるぐらい見事なラストで，泣きとハッピーエンド好きには堪えられない一本でした。