大誘拐　〜クォン・スンブン女史拉致事件〜

1991年，天藤真原作の同名小説を岡本喜八監督が映画化した作品のリメイク版です。
日本版は，紀州の山林王である柳川とし子刀自（北村谷栄）という老女を誘拐し，一攫千金を目論んだ三人組の若者，正義（内田勝康）平太（西川弘志）健次（風間トオル）と，それに関わる人々を逆に手玉にとる老女の姿をユーモラスに描いたブラックコメディで，スリリングでユニークで犯罪色の感じられない，この分野の傑作だと思います。そのような作品を，韓国映画がどのように料理していくのか，とても興味と関心がありました。
本作は，原作を逸脱しない範囲でギャグ色を強化し，金持ちの老女クォン・スンブン女史（ナ・ムニssi）も日本版より過激なキャラに設定されています。また，三人組の誘拐犯カン・ドボム(カン・ソンジンssi)，ムン・グニョン(ユ・ヘジンssi)，ソ・ジョンマン(ユゴンssi)たちも，羞恥心のようなおバカキャラに設定され，
誘拐に関するシナリオは完全に女史に主導権を奪われてしまいます。
予想はしていましたが，キャラの色付けがとっても濃くなっています。韓国でコメディということになるとこのぐらい濃い味付けにしないとウケないということでしょうね。
韓国でウケたコメディ作品が日本でウケない訳はその辺りにあるのかもしれません。是非ともこの機会に「大誘拐レインボーキッズ」と見比べてみてください。

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日本の「大誘拐」（1991年）を韓国がリメイク。2007年制作。
大枠は変わらないが、さすが韓国である。めちゃくちゃうるさいし、テンポは良い。
身代金の金額の小ささに、飲食店経営の老女スンブンは激高。
3人を従え自ら身代金強奪の指揮をとり始める。

山間のアジトの主パク・ジュンミョン、これが（デカい女）なのだが、
合成か何かで巨大な人間そのもの！。ファンタスティック！ですなぁ。
リメイクの振り切り方がハンパじゃない。
スンブンの3人の子供。ギャグというより金を払いたくなくて争う、浅ましい人間の
心を浮かび上がらせる。（日本版にはなかった）さすが韓国である。
そして、身代金受け渡しの方法、これがまた日本版と違いユニークでスケールの違う
豪快さ！いや見応えありましたねー。
（ここは時代の違いと他作品のオマージュもあるのでしょうか？）
面白かったです！！

日本版「大誘拐　レインボーキッズ」岡本喜八監督　は大好きな映画のひとつです。
よく練られた脚本と、絶妙で演技達者な配役、

韓国版は如何なものかと期待したのですが・・・・・・・！？

北林谷栄が演じた上品で重みのある柳川とし子刀自と
庶民的なたたき上げのクォン・スンブン女子の違い
緒方拳が演じた井狩本部長
樹木希林演じたスミちゃん
他出演陣を見比べたり

現金の受け渡し方、他ストーリーを比べたり、

犯人役３人外ののキャラクターの呼び名　雷、風、雨の童子が
豚、猿、ピエロ？の着ぐるみになっていて、
この３っつは韓国では何か意味のある組み合わせなの？
と疑問に思ったり、

それなりに楽しめましたが・・・

残念ながら韓国版「大誘拐」は
私の大好きな韓国映画ランキングでは
上位に入るのは難しそうです。

　ナ・ムニが文句なし大好きなので、見てみました。
警察署長アン・ジェド（パク・サンミョン）がシリアスタッチで、その辺の味付けがアレ？大きな女にも、あまり愛着を感じられなくて、なんとなーく、乗り切れないままエンディング。
後味は悪くないのですが、私の波長に合わなかったみたいです。　

日本映画の『大誘拐 RAINBOW KIDS』のリメイクですが、こっちの方が面白い。