ウォーロード／男たちの誓い

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１９世紀末期の中国、アヘン戦争で腐敗した清朝の圧政下、太平天国の乱を舞台に、男達の友情？と裏切りとをドラマチックに描いた歴史スペクタクルです。

太平天国の乱で自らの部下を全滅して、一人生き残った清の将軍バン（Ｊ・リー）は、失意の中で、荒野を彷徨っているときに、運命の女リィエン（シュー・ジンレイ）に助けられます。
そして、盗賊団のリーダーアルフ（Ａ・ラウ）とウーヤン（金城）と遭遇したバンは、動乱の世を生き抜くには、朝廷側に従軍すべきだと提言し、運命を共にするために義兄弟の契り（投名状）を交わし、彼らは太平天国軍を倒し、出世するのですが、戦う目的の違うバンとアルフの間に溝が生まれ、ついには。。。という話です。

盗賊から軍人へと成り上がった元盗賊のリーダーに参ってしまいます。
如何せん本質は盗賊。戦いに勝っても分け前をもらえないことからバンに背いて怒りをかってしまいます。
貧困から逃れるために従軍するしかない者たちが、貧者同士、たとえ味方であっても殺しあう矛盾。
特に後半は、アルフの妻、リィエンとバンの関係も明るみに出て、二重構造の中で大きく揺れるバンの内面描写も見ものです。

運命の女リィエンが絡み、バンのアルクに対する嫉妬も入り混じり、仲がこじれてくる後半には驚いてしまいます。
歴史は彼らを残酷にも翻弄し、一途に信頼していたウーヤンの純真さが切なかったです。

私は劇場で見たので、よふかしさんの解説によるとインターナショナル版、ＤＶＤは公開時より１３分長い完全版のようです。
ＤＶＤもどこがカットされていたのか、確認してみたいですね。

出会いがあれば必ず別れもある

死別は辛い

だが殺しあって死別するのはチョット、チョットチョット・・・

ジェット・リーさんは、
悩み、苦しみながら己の信念を貫いていく
姿を繊細に見事に演じています。

得意のカンフー・アクションも封印して
役を演じたジェット･リーさんの
新しい魅力も観れました。


アンディ・ラウさんは
人間味ある役を力強く、
演じていて素敵でした。


金城武さんは純粋な役を
情熱的に演じていて
なんだか彼にピッタリの役のように
思えました。

それぞれの魅力が出ていて、
３人共とても良かったです。


３人の演技はよかったのですが、
何だかやり切れない気持ちにさせる映画でした。
誰が悪いとは言えないし、
誰も責められない。。。
その上、誰も救われないなんて。

人間の醜さや欲望、
戦争や殺戮は、悲惨であり残酷ですね。

色々考えさせられる映画でした。

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清末四大奇案のひとつである「馬新貽暗殺事件」がモデルの作品。
時代背景は１９世紀後半、清朝末期の激動の時代だ。
三国志とは１５００年以上も違うのだが、描き方は似ている。
どうしてもそうなってしまうのだろう。。。

出演はジェット・リー、トニー・レオン、金城武と主役級が顔を揃えている。
この手のキャスティングをすると個性がぶつかりあうという負の連鎖がよく
見受けられるが本作は無縁、なかなかよく出来ていて、三者三様の魅力
がうまく引き出されている。

レッドクリフ同様に２時間程度にまとめるには無理がある史実ではあるの
だが余分な脚色がない分だけこちらのほうが作品としてまとまっている。
ジェットリーのカンフーは封印されているがアクションシーンは流石。

原題にもなっている「投名状」。
義兄弟の契りを交わした３人の生き様が描かれているが紅一点のリィエン
が重要なキーになりエンディングへの暗殺へとつながっていく。
この「投名状」を男たちはどう扱っていくのか、これまた三者三様で
一番純粋に信頼していた男ウーヤン。
裏切りだらけの時代にありながら彼の思いはわからなくないのだが
ひとつの可能性を消し去るとという皮肉な顛末を迎えてしまう。

似たような時期に製作された「レッドクリフ�T＆�U」、トニーレオン主演の
「三国志」そしてこのウォーロード。
どれが一番かと問われれば「ウォーロード」と答えたい。

　リー・リンチェイ、アンディ・ラウ、金城武競演の歴史アクションということで、絶対はずすことのできない一作だったものの、何だかんだと後回しになりやっとこせ観ることが出来ました。

　敗戦の将パン（リー・リンチェイ）、盗賊団リーダー、アルフ（アンディ・ラウ）、アルフの片腕ウーヤン（金城武）が、“投名状”という固い誓いを交わし、朝廷に仕える屈強の軍隊として戦う姿を、絆、掟、裏切りなどを絡めて描く、なかなか観応えのある作品でした。
　リー・リンチェイもアンディ・ラウも金城武も当然のことながら一人で映画一本背負えるスターなわけですが、お互いに潰しあうことなく、映画の中でいいバランスを保っていたと思います。
　アクションも、かなりごつごつした分厚いものを観せてくれています。何より、リー・リンチェイのアクションが観られたというそれだけでかなりの満足感が得られました。
　ストーリーに関しては、ちょっと説明不足で全体像が掴みにくいのが難点ですが、固い誓い、そして絆で結ばれあっているはずの３人の男が、それぞれ少しずつ違う考え方（特にパンとアルフの）のために少しずつ少しずつ抜き差しならない局面に追い込まれていく様は、スリリングで痛々しく、心に残りました。
　紅一点、アルフの妻でありながら、パンに惹かれてしまう女リィエンを演じたシュー・ジンレイもちょっとタイプで良かった。ただ、彼女をめぐる色恋沙汰は本作において絶対必要だったのかどうかはやや疑問に思ってますが。
　それから、その男気ある言動が、ある意味主役３人よりもオトコ前だった蘇州城主のホアン（グオ・シャオドン）も忘れることができません。