ＴＯ　共生惑星

　オレにとって「曽利文彦」という監督は『ベクシル』という前科がある監督。
　本作も、星野之宣の『２００１夜物語』第２集に収録されているエピソードの映像化でなければ、まず観ていない。

　そして今、観てしまったことをとてつもなく後悔している。
　“こんな嫌な気分になるなら、やっぱり観なければよかった”
　と。

　『２００１夜物語』というタイトルを『ＴＯ』に変えたのは、星野之宣が本作を描いた１９８０年代半ばに、明らかにキューブリックの『２００１年宇宙の旅』への憧憬をこめてつけた『２００１夜物語』の２００１が意味する２００１年はもう過去となってしまっているからということらしいが、あまりセンスのいいタイトルとは思えない。
　『２００１夜物語』のままのほうがよっぽどいいと思う。
　とはいえ、特別拒否反応を起こすほどでもないけど。

　拒否反応を起こすのは、やはり映像。
　『ベクシル』と同じく「３Ｄライブアニメ」とやらを駆使して描かれているが、人工物はともかく、人物に関してはもう酷いとしかいいようがない。
　星野之宣のマンガの魅力は、まず何よりもその画力にある。メカや風景の描写は抜群だし、人物も何とも言えない色気がある。物語の発想や展開など、飛び抜けて斬新とはいえないけど、この「絵」があるから、彼の作品には感動がある。
　曽利文彦という人は、それをどれだけ理解しているのだろうか。
　『ベクシル』からほとんど進歩の見られないのっぺりとしたキャラのぎこちない動き・・・もうこれだけでＮＧだ。
　「物語」を描くのであれば、やっぱり、「物語」にあった「絵」が必要なんだと思う。なのに、この人は「物語」はそっちのけで「絵」だけを作って、それで自分は最先端を行っていると一人悦に入っているような気がして仕方がない。
　言いすぎかもしれないけれど・・・。

　本作に、『２００１夜物語』のもう一つの映像化作品『楕円軌道』の予告映像が収録されていたけど・・・最悪だった。
　即、予約リストから削除。

曽利監督作品として期待して見たのですが、内容は単純でがっかりです。はるか宇宙に彼方でコロニーを作り生活しているが、敵対する勢力に属する男女の恋愛（まさしくロミオとジュリエットそのもの）と惑星に先住していた生物との共生（友情？）がテーマなのかな？
ＣＧの綺麗さのみで、取り立ててすごいとは思いませんでした。
自分にとってですので、皆さんに当てはまるとは思いませんが、かなり残念な出来でした。

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　期待していました。アップルシードやベクシルはとても面白かったし、映像もきれいでした。だからこれも同じような感じかなと期待したが、他の方のレビューもやはりそうだったのか。ツタヤの店では、すごい映像美らしきことを宣伝していたので、かなり期待して、２作ともかりたではないか。そうか、そうだったのか。
　でも嫌いではないし、面白くないともいえない。ただ、期待すると、その期待ほどではないということ。

もう少しまともかと思っていました。
ストーリーも今一映像も期待したが３Ｄに見えない
背景はいいが、人物が最悪。まだゲームの方が人物はいい
最悪・・・・
これにつきる。

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映像には一見の価値アリ。

　ただ、ストーリーはイマイチ。特に最後の大団円にはずっこけ。カビに脳もやられたかって感じのリアリティの無さ。
　どうしてこうも評価が自分の中で低くなってしまうのか考えたけど、やはり人物の表情の表現がイマイチで感情移入できないことが一番の原因ではないかと思う。アニメというより人形劇のように感じてしまう。ところどころギョッとするくらいリアルなんだけどね。２Ｄアニメのほうが抽象化されている分、人物の表情とか感情表現の本質的な部分が凝縮されているのだと思う。

　ちなみに「ＴＯ」には「楕円軌道」というもう一つの作品もあるけど、ストーリー的には何の関係もないので、独立して鑑賞することができる。俺に言わせれば、その「楕円軌道」もイマイチだったけどね。