３９歳からの女性がモテる理由

　原題は『FLIRTING WITH FORTY』「 アラフォー女性を誘惑する」とでも訳すのか。それが邦題では「39歳からの女性がモテる理由」　まるで違う映画の題名だね。

　「39歳からの女性がモテる」ためのアドバイスが、この映画でただ一つだけ語られている。すなわち…「年上女性好きの男を見つけろ」だ。いやあ、参考にならんったら（笑）
　サーフィンのインストラクターで、ソフトマッチョでナイスガイで、何より「誠実」な若者に一目ぼれされるなんて設定は、物語としてもいかがと思うけど、あははのは、いいか別に。

　「オンナは若けりゃ若い方がいい」と信じる男性（女性もか）にとっては許容出来ない設定かもしれないが、昔から年上好みだった私から見れば、ヘザー・ロックリア演じるジャッキーは、何の問題も無い（どころじゃない）　ちょっと犬顔で、お肉も痩せてなくて、４０歳という年齢なんて、感じさせない可愛さじゃないか。



　さて、以前私はある映画のレビューで、「美というものがまるで分かっていない人」と書かれてしまった事がある。だけど、女性の本質をきちんと見きわめて、美しいなぁ、可愛いなぁという判断は、ちゃんと出来てるつもりだ。　そもそも「私は美が分かっているが、あなたは分かっていない」と言ってしまうこと自体、美というものの本質を捉えきれていないような気がする。
　つまり、誰かを美しいと思う感覚は人によって明らかに違うというのが大前提だと思うのだ。それは対象に対する思いが、美しいという感覚に大きく作用しているからだ。　

　そして他者が美しいと思ったり、そうでないと思ったりすることを認めないというのは、自分の思いもまた同じ様に肯定、否定される覚悟でなければならない。そうではなく、自分の感覚だけが正しいと言い張るならば、もうそれはご勝手にというしかないけれど。


　てなわけで、カイルがジャッキーに惚れることを私は何らおかしいことと思わない。（そこまで深い精神性は表現していないかな）　
　あの女友達たちの心配はあくまで現実的な心配だが、恋というのはそもそも現実的感覚から外れた場所に発生しがちなものだ。年齢を重ねることで経験値は向上するが、経験値は打算をも生み出してしまう。　若い頃の恋がいつまでも鮮烈なのは、打算が無いからだ。ただ無垢の心が震えただけの恋の強烈さは、多くの方に覚えがあると思う。たとえそれが、後から思えば愚かな恋だったとしても。




　…えーっと我ながら「オッサン何言うとんじゃ」なので、ここらで止めます。失礼しやした。

アラフォー、それは明日無き運命・・それでも女は愛を信じる。

男のために命を捧げろ！
その美しき献身が奇跡を呼ぶ！！

さもなくば、天は悪まで非常な宿命を課す！！！

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ジャッキー４０才目前、離婚し２人の子供を育てている。元夫は２８才の恋人と一緒に暮らしている。ジャッキーは誕生日祝いに女友達からハワイ行きのチケットを頂いた。そこで、元夫に子供たちを預けハワイでホリディを過ごすことにした。女友達に背中を押されたかたちなったのだが、２６才から男の人と付き合ったことがないジャッキーは、この際思いっきり楽しむことにした。
誕生日を迎えアラフォーになったジャッキー。自信のなさが男に対して二の足を踏ませたが、サーフィンインストラクターのカイルと誕生日を過ごす事が出来た。ハワイと言う気候と魅力的なカイルを前に大胆になっていくジャッキー。２人は急速に惹かれ合う。But、彼は１３才も年下なのです。それにハワイは離れたくないと言うカイル。２人の恋の行方はどうなるのでしょうか・・・。
単なるラブストーリーではなく、バツイチ子持ちのジャッキーが忘れかけていた恋に目覚めたことにより、精神的にそして現実的な問題にぶつかります。『セックス・アンド・ザ・シティ』のように女友達が数人登場し、ジャッキーに優しく、時には厳しい忠告もありで開けっぴろげな会話が飛び交うシーンもあります。結論的に言うと夢のある楽しいドラマかもしれません。

（少しネタバレな気もしますが、どーでもいいって気もします）




　そもそも、このタイトルに惹かれちまった時点で自分も終わりだなと思うが（苦笑）、ここんとこ仕事でヘコまされてるもんで、ショップを逍遥してた時につい手が伸びてしまった。身体が欲するって感じで「気分昂揚映画（おばさん限定）」を選んでしまったのか・・・。頑張れ、自分。

　しかし、まぁ、よくもこんなオハナシを作ったもんだ。脚本は女性、そうだよね〜、この強固な自己愛、世界の中心で「なんか文句ある？」と叫んでおります。いや、そんなセリフはないけども。

　夫が若い女とデキちゃったので離婚。子育てと仕事だけの寂しい毎日だった39歳のヒロインが、ハワイで年下のイケメンと恋に落ちて女を取り戻すってな物語です。この「あらすじ」だけでもアホだよね〜（苦笑）。いやぁ、いいんだけど。ちょっとオシャレして旅に出たら、色んな男から声かけまくられーの、言い寄られーのでもう大変な主人公。チャラそうな歯科医から21歳の坊やまで、み〜んなヒロインを一目見るなり近寄ってくるんだから、殆ど「常夜灯に虫」状態だ。なんなんでしょうね、このあからさまな妄想劇場は。素晴らし過ぎます。

　だけどですね。要は主人公（ヘザー・ロックリア）が美人でスタイルも良いからモテてるってそれだけの話なんだよなぁ。で、そんなヒロインにぞっこん惚れちゃう27歳の男が、ハンサムでイイ体してて優しくて誠実で一途。ついでに環境問題のことも真剣に考えて具体的な行動も起こしてる人で、若いけどずいぶんしっかりしてて人間が出来てる、そういう人。それだけの話なんだよなぁ・・・って出来過ぎじゃいっっ！！！（笑）

　そんで、この人の女友達らがロクでもない。ここだけリアルで良かったかも。浮かれポンチのヒロインに「そんな男はやめておけ」と忠言するわけです。寄ってたかって。「子どもたちのことを考えて」「貴女が傷つくのを見たくない」とかなんとか。いいですなぁ、この無自覚の腹黒さ。身近な他人の幸福は「正義」と「良識」と「思いやり」を持って叩き潰すって女の性じゃないかと思うけど。あれ、違うかな。まぁ、ちっとは痛い目に合わんとイカンですよ、このヒロインも。美人は妬まれてナンボのもんなので頑張っていただくほかない。

　まぁ、いずれにしても妄想劇場は最高のフィナーレを迎える訳だし、いいんです。そもそも年下男に全く興味のない自分にはどうでもいいオハナシでありました。

熟女ブーム到来？個人的には自分は年上の女性でもＯＫです！