かえるくんとマックス

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　おお、これは素晴らしいぞ！　オランダの何気ない田園風景の中、少年と一緒に草いきれの匂いを嗅ぎながら駆け回る感覚。子供映画に有りがちのお行儀良さは抑えられ、子供と同じ目線から、世界を見上げるような気分にさせてくれる。

　原題『 Kikkerdril 』＝『カエルの卵』　マックスは、扁桃腺の手術をする兄の「カエルの卵を飲まなきゃ、二度と喋れなくなってしまう」という言葉を真に受け、カエルの卵を手に入れようと、一人、旅に出る。
　ちょっとトロそうで、まぶしそうな顔をする癖のある少年。ぱたぱた走ってはベタッと転び、虫を見つけてニヤッと笑う…いいなぁ。（マックスの大好きなおばあちゃんが、バイタリティ溢れる女性で、またいいのだ）

　子供にとってこの世界は、発見と驚きに満ちている。親の目から離れた瞬間、そこはもう「新世界」だ。出会う人間は、敵か味方か。自分の力で見極めなければ、大変なことになっちゃうぞ。

　冒険の仲間になるのが、ドレッドヘアの黒人少女、イェッサ。この組み合わせが、いかにもオランダっぽい。まるで脚本無しに会話してるかのように、二人の会話は目まぐるしく移り変わる。今、仲良くしてたと思えば、すぐに喧嘩が始まり、新しい興味がそれを打ち消す。その繋ぎが大人的な文脈じゃ無いところに、リアルさがあるのだ。

　何が一番ハラハラするって、綺麗なおべべをドロドロベチャベチャにしちゃうところだ。思わず「あ〜あ〜あ〜…」って言いながら、観てしまったよ（笑）

　『ネコのミヌース』や『ウィンキーの白い馬』の一部スタッフが関わっているようで、ハリウッドチックでない独特の風合いが感じられる。
　ラストの能天気さにはちょいと呆れてしまうが、まあこれはこれでいいんじゃないかな。　はいはい、平和平和。

　　　　　　　　　（モンテビデオ国際子供映画祭最優秀作品賞）

少年時代を思い出す！田んぼのあぜ道、長靴に虫網に虫籠にバケツが三種の神器？
カエルの卵をとって遊んだ、またここではいえないような実験もした、今となっては懐かしいだけ

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私は未見ですが『ネコのミヌース』のスタッフが
再結成して製作された作品だそうです。
カイロ国際子ども映画祭、モンテビデオ国際子ども映画祭で
それぞれ最優秀作品賞を受賞しています。

６歳のマックスが扁桃腺の手術を控えている兄のヤヌスに
万能薬である「カエルの卵」を採って来る様に言われ、
ヤヌスの為カエルの卵探しに奔走する
マックスの姿を描いた可愛らしい物語です。
もちろんカエルの卵が万能薬だなんてお兄ちゃんの嘘です。
まったくもぅぅ…^^;
マックスが卵探しに向かおうとした矢先に
出会ったのが黒人少女イェッサ。
イェッサはヤヌスが入院する病院の近所に住んでいて
将来は看護師になるのが夢な利発な少女です。
大人になると友達作りが意識的なものになってしまいがちだけど、
子供の頃って理屈抜きで自然と友達になりますよね。
マックスとイェッサを見てそんな幼い頃が懐かしくなりました。
ほのぼのムード一辺倒というわけでなく
ちょっとシビアな場面もあるところがいいですね。
人と人との信頼関係の築き方など。

オープニングのカエルの一生を描いたアニメーションも可愛いし、
マックスたちが突然歌い出す唐突なミュージカル調も微笑ましい^^

オランダの田園風景に子供たちの屈託無い笑顔に触れられ、
とても幸せなひとときを過ごせました♪

かわいいオープニングの後に、画面いっぱいに広がる田園風景が目に飛び込んできて、
一気に、こどもの頃の夏休みの世界に引き込まれます。
いいな♪いいな♪こういうの大好き！
おばあちゃんの家がとってもかわいいのよね
台所なんてもう最高・・私もあの台所でパンケーキを作りた〜い！って思いました。
お庭でピクニックなんて、ほんとに羨ましいです。

マックスとジェシの会話も男女の原型を見るようで、けっこう笑えるし、
ちょっと高飛車なジェシがよかった。
バスの運転手さんのエアギターも私的にツボでした。

こどもの頃って日常のちょっとした事が冒険だったよね

子ども向けだけど「ロッタちゃん」とか好きな人にはおすすめです。
小さいこどももきっと大喜びすると思う。
茹でたてのとうもろこしとか、スイカとかにかぶりつきながら観るのがおすすめ。

子供の頃の田舎の夏休みのイメージです。
オランダの美しい自然の中で、リンドグレーンを彷彿させるような子供のちょっとした独立心と冒険心があって、それを温かく見守る大人達がいて、終始ほのぼのとした映画です。